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在日米軍基地に関する質問主意書: 岩 間 正 男

在日米軍基地に関する質問主意書: 岩 間 正 男

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  昭和四十三年十二月十三日
岩 間 正 男
       参議院議長 重 宗 雄 三 殿

   在日米軍基地に関する質問主意書

 日米安全保障条約にもとづいて日本国内に設置されている米軍基地は、日本の独立を侵害し、日本国民の生命と財産、および生活の安全をおびやかしている。今日、在日米軍基地をめぐる事故の続発によって、基地に対する国民の怒りと不安は、かつてなくたかまつている。しかるに政府は、在日米軍基地をはじめ日本国土を米軍が使用している実態について、そのすべてを国民の前に明らかにしていない。よって、この問題を明らかにするための一環として、以下の諸点を質問する。

一、在日米軍基地の公表について

 在日米軍基地は国民の生活と権利に密接かつ重大な関係があり、政府は当然、日本国民に対して在日米軍基地のすべてを公表し、これを周知させる義務を負っている。政府は現在、日本が日米安保条約にもとづいてアメリカ政府に提供している「施設及び区域」が百四十八カ所であると公表している(昭和四十三年十月九日付官報資料版など)。

 しかし、さきに政府が国会に提出した「合同委員会合意書に関連し実施されている主要事項」のうち「刑事裁判管轄権に関する事項」によれば、「区域又は施設の一覧表及び法律上の記述はできるかぎり日本国の官報及び合衆国軍隊の公刊物に公表する」(第五施設又は区域の標示等に関する事項)とされている。すなわち、基地の公表は「できるかぎり」行なうのであって、すべてではないことを示している。

 また、昭和二十八年十二月十二日付最高裁判所刑事局長通達(刑一第一七三六〇号)では、合同委員会で承認された「裁判権分科委員会刑事部会における行政協定に関する事項」を添付しているが、そのなかでは「区域又は施設の一覧表及び法律上の記述は日本国の官報及び合衆国軍隊の公刊物に公表する。但し、その軍事的性質により、特定の施設又は区域は公表する一覧表の中に含めない」(8施設又は区域の標示)としている。ここでも「軍事的性質」によっては、在日米軍基地のすべてを公表しなくてもよいことになっている。

 以上の点に関連して、つぎの諸点を明らかにされたい。
1 現在、日本政府が米軍に提供している「施設及び区域」のなかに、「軍事的性質」によって、国民に公表していないものがあると思うがどうか。また、そのような「施設及び区域」が何カ所あるか。
<答弁書>1について
 現在、米軍に提供している「施設及び区域」については、すべて公表している。

<質問>
2 公表しない「施設及び区域」の「軍事的性質」とは何か。いかなる基準にもとづいて決定されるか。
<答弁書>2について
 公表しない「施設及び区域」はなく、したがってその基準もない。

<質問>
3 政府が国会に提出した「合同委員会合意書に関連し実施されている主要事項」と、最高裁判所刑事局長通達に添付された「裁判権分科委員会刑事部会における行政協定に関する事項」との間には、この部分について文言に相違があるが、いずれが合同委員会で正式に合意されたものであるか。
<答弁書>3について
 政府が昭和三十五年三月二十五日国会に提出した「合同委員会合意書に関連し実施されている主要事項」は、文字どおり合同委員会における合意に関連し実施されているもののうち主要な事項であって必ずしも合同委員会における合意そのものではない。
 この「主要事項」中「刑事裁判管轄権に関する事項」のうち第五「施設又は区域の標示等に関する事項」(一)後段は、「区域又は施設の一覧表及び法律上の記述は、できるかぎり日本国の官報及び合衆国軍隊の公刊物に公表する」旨記述しているが「できるかぎり」という文言が米軍の使用する「施設及び区域」の軍事的性格により、一部公表しないこともあり得ることを予想していることは、事実であるが、しかし、問1に対する回答でも明らかなように、かかる「施設及び区域」は、一切存在しない。

二、「個々の施設及び区域に関する協定」について

 日米安保条約第六条にもとづく地位協定第二条1項(a)では、アメリカが使用する「施設及び区域」について、日米両国政府が合同委員会を通じて「個々の施設及び区域に関する協定」を締結しなければならないとされている。また、昭和二十七年六月二十七日次官会議了解では、「協定の締結があつた場合には、之が実施のため日本側と合衆国側との間に使用のための実施取極めを締結する」ことを定めている。
 以上の点に関連して、つぎの諸点を明らかにされたい。
<質問>
1 現在、日本政府が米軍に使用を許している「施設及び区域」のすべてについて、「個々の施設及び区域に関する協定」および「実施取極め」を締結しているか。
<答弁書>1について
 締結している。

<質問>
2 旧安保条約にもとづく行政協定にともなってとりかわされた岡崎外相とラスク特別代表との間の交換公文では、「講和」条約発効後九十日以内に日米両国政府間で合意しなかつた場合には、アメリカが占領中に使用していた「施設及び区域」の使用を継続して許すこととした。
(1) このような日本政府の同意なくして米軍が使用することになった「施設及び区域」は何カ所あつたか。また、このような「施設及び区域」は地位協定発効時には何カ所あつたか。
(2) これらの「施設及び区域」は、地位協定発効と同時に、同協定第二条1項(b)(「行政協定の終了の時に使用している施設及び区域は、両政府が(a)の規定に従って合意した施設及び区域とみなす」)によって、自動的に日本政府が米軍の使用に同意したとみなされたのか、あるいは、これらの「施設及び区域」について、その後日米両国政府間で合意し、「個々の施設及び区域に関する協定」および「実施取極め」が締結されたのか、その経過を明らかにされたい。
<答弁書>2(1)及び(2)について
 行政協定発効後九十日以内に日米両国政府間で合意に達しないまま、米軍が使用することとなったものは五十箇所であつた。
 これらの施設のうち行政協定期間中に使用解除となったものが十五箇所あり、提供の合意をみた三十五箇所についても行政協定期間中に十六箇所が返還されている。したがつて十九箇所が他の施設とともに地位協定第二条一項(b)の規定により新協定における「施設及び区域」とみなされたものであり、これら「施設及び区域」もそれぞれ「実施取極め」が締結されている。

<質問>
3 この「個々の施設及び区域に関する協定」および「実施取極め」には、それぞれ、いかなる内容(項目)を記載することになっているか。
<答弁書>3について
 「個々の施設及び区域に関する協定」では、施設番号、施設名、所在地、参照されるべき合同委員会合意覚書番号を、また、「実施取極め」では、施設番号、所在地、財産の明細、使用期間、引渡期日、引渡期間、受領機関等を明らかにしている。

<質問>
4 「個々の施設及び区域に関する協定」および「実施取極め」は、特に基地周辺の住民に大きな影響をあたえる内容を含んでいると考えられる。日本政府は、この「個々の施設及び区域に関する協定」および「実施取極め」の全文を公表すべきだと思うがどうか。
<答弁書>4について
 「個々の施設及び区域に関する協定」及び「実施取極め」は、合同委員会関係文書であり、合同委員会関係文書は原則として非公表扱いとすることが日米間で合意されているので、その全文を公表することはできない。

<質問>
5 「施設及び区域」の米軍の使用権は、地位協定によっても無制限ではありえず、「個々の施設及び区域に関する協定」によって、その使用目的の制約を受けるのは当然である。この点に関して、昭和三十五年に当時の山内一夫法制局第一部長は「合衆国軍隊は、当該合意の改変を日本国政府に求めるべきであり、それを求めることをしないで、勝手に使用目的を変更してはならないものと解される(合衆国軍隊に使用目的の任意の変更を許すとすれば、地位協定二条三項の趣旨が没却されることとなろう。)。」(「時の法令」三六一号)との見解を明らかにしている。

 しかるに「キャンプ王子」の場合、当初の「一般陸上施設として営繕等の管理部隊および地図局測地部隊の使用」であつたものが、野戦病院へと公然たる使用目的の変更が行なわれたにもかかわらず、「個々の施設及び区域に関する協定」の変更がなされていない。この理由は何か。日本政府は、いつたん米軍に提供した「施設及び区域」は、その後、米軍が使用目的をいかに変更しようとも自由、無制限であると考えているのか。

6 「個々の施設及び区域に関する協定」に、使用目的が明記されるのは当然であると考えるが、現在、この協定に使用目的を明記していない「施設及び区域」は何カ所あるか。また、使用目的を明記している「施設及び区域」名を明らかにされたい。
<答弁書>5及び6について
 「施設及び区域」は、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条の目的に即して米軍の使用に供されているものであって、通常、その使用目的を細かくきめていないが、演習場、射爆撃場のように周辺住民の安全に影響の強い「施設及び区域」については、米側と協議のうえその使用条件を明細にしている。
 キャンプ王子については、一般陸上施設として米軍に提供しているので、米軍が病院として利用したことは、その使用目的に反するものとは考えない。
 なお、「施設及び区域」はその主たる用途に即した名称で表示されることが適当であるので、現在提供中の「施設及び区域」のうちその名称が不適当なものについて検討中である。

<質問>
三、米軍の海域使用について

 日本政府は、米軍に対し、海上においてもその使用を許している。
 この点に関連して、つぎの諸点を明らかにされたい。

1 日本政府が米軍に提供した「施設及び区域」を構成する公有水面、たとえば「横須賀海軍施設水域」などの水域は、当然、地位協定第二条1項(a)にいう「施設及び区域」とみなすべきであると考えるがどうか。この公有水面の面積は、日本政府が提供した「施設及び区域」の面積を発表する際に、当然、合わせて公表されなければならないと思うがどうか。
<答弁書>1について
 地位協定第二条一項(a)にいう「施設及び区域」には日本政府が提供した公有水面を含む。
 提供水域の範囲については、地上の標点からの距離、又は緯度、経度等によって、その範囲を明示して公表する方法をとつている。

<質問>
2 現在、日本政府が米軍に提供している公有水面、およびその面積を明らかにされたい。
<答弁書>2について
 別添資料一のとおりである。
別添資料一 提供施設関係水域の面積(昭四四、一、八現在)

<質問>
3 日本近海における米軍の海上演習場は、漁船の操業等に多くの制限を加えている。日米両国政府が合意した海上演習場の位置とその面積を明らかにされたい。

4 米軍の海上演習場のうち、日本の領海内にあたる部分は何カ所あるか。その位置と面積を明らかにされたい。
<答弁書>3及び4について
 別添資料二のとおりである。
別添資料二 米軍海上演習場の位置及び面積等(昭四四、一、八現在) 1~7

<質問>
5 米軍の海上演習場のうち、日本の領海にあたる部分は、当然、日本政府が提供した「施設及び区域」とみなすべきであると考えるがどうか。
<答弁書>5について
 海上演習場のうちわが国の領海にあたる部分は、日本政府が提供した「施設及び区域」である。

<質問>
四、米軍の空域使用について

 地位協定第六条1項では、「すべての非軍用及び軍用の航空交通管理及び通信の体系は、緊密に協調して発達を図るものとし、かつ、集団安全保障の利益を達成するため必要な程度に整合するものとする」として、その細目は、「両政府の当局間の取極」にゆだねている。この「取極」のうち、とりわけ、昭和三十四年六月四日、合同委員会において承認された「航空交通管制に関する合意第三付属書」に規定された内容は、日本の領空権との関係で重大な内容を含んでいるにもかかわらず、その一部が国会に報告されただけである。
 この点に関連して、つぎの諸点を明らかにされたい。
1 政府は、前記の「合意第三付属書」の全文を公表すべきだと思うがどうか。
<答弁書>1について
 問二の4と同様の理由により、日本側の一存で全文を公表することはできない。

<質問>
2 この「合意第三付属書」には、「防空責任担当機関と協議のうえ、防空識別圏(ADIZ)及び制限空域を設定すること」「防空責任担当機関と協議のうえ、防空業務に従事する航空機のじん速な離陸及び基地帰投に必要とみなされる圏若しくは区を空域に設定すること」および「在日合衆国軍の要求にもとづき、民間、軍を問わず、すべての航空機関に優先する空域制限(高度制限)を航空交通管制本部をして提供せしめること」などが規定されている。
(1) ここにいう「防空責任担当機関」とはどこをさすか。
<答弁書>2(1)について
 米国政府については在日米軍司令官(第五空軍司令官)、日本政府にあっては防衛庁長官を指す。

<質問>
(2) 「防空識別圏(ADIZ)」「制限空域」「基地の離陸及び基地帰投に必要とみなされる圏若しくは区」「空域制限(高度制限)」について、その位置、範囲を明らかにされたい。
<答弁書>(2)について
 「防空識別圏」は、現在ない。
 ご質問の趣旨のような「制限空域」及び「基地の離陸及び基地帰投に必要とみなされる圏若しくは区」はない。
 「空域制限」については、米軍機の飛行のために特定の飛行空域を予定し一定時間その経路及び高度を他の航空機が飛行しないように隔離する管制上の措置をとつている。米軍からこの要求があつた場合には、一般の航空交通に混乱を生ぜしめないよう経路を調整し或いは時間及び高度を最少限にしぼつて許可を与えている。
 したがつてこのような制限は通常経常的なものではなく、時間の経過とともに消滅するものである。

<質問>
3 「米軍進入管制空域」とされている一定の空域においては、日本の領空権が事実上、米軍ににぎられている。この空域は、地位協定第二条1項(a)にいう日本政府が提供した「施設及び区域」とみなすべきであると考えるがどうか。
4 「米軍進入管制空域」はどこにあるか、その位置および範囲を明らかにされたい。また、それらの空域を米軍の管制にゆだねた理由、およびその根拠(協定、取極めなど)は何か。
<答弁書> 3及び4について
 米軍は米軍に提供された飛行場の周辺において進入管制業務を行なつているが、この空域は日本政府が提供した「施設及び区域」ではなく地位協定第六条十項に基づく「航空交通管制に関する合意」によって米軍が進入管制業務を事実行為として行なうことを日米間で認めている区域にすぎない。したがつてこのような空域についても必要があるときには、いつでもわが国は進入管制業務を行ないうるものである。

<質問>
五、在日米軍基地の「近傍」について

 地位協定第三条1項では、日米両国政府が「施設及び区域に隣接し又はそれらの近傍の土地、領水及び空間において」「必要な措置」をとれることが定められている。すなわち、これは在日米軍基地の「隣接」「近傍」の範囲においても、日本国民の主権が侵害されることであり、基地周辺の住民にとつてはきわめて重要な問題である。
 この点に関連して、つぎの諸点を明らかにされたい。
<質問>
1 「路線権」(地位協定第二十四条2項)の定義を明らかにされたい。
<答弁書>1について
 「路線権(Right of Way)」は、他人の土地を通過し若しくは通行することを内容とする地役権の一種であると解される。

<質問>
2 地位協定第三条1項にもとづき「施設及び区域に隣接し又はそれらの近傍」において、日本政府がとつている「必要な措置」とはどのようなものがあるか。その内容、適用される範囲を具体的に明らかにされたい。
<答弁書>2について
 「必要な措置」は、米側の要請に基づき「関係法令の範囲内で」とられるものであるが、具体的には、「施設及び区域」への出入のための地役権がある。

<質問>
3 地位協定第三条1項では、アメリカもまた「合同委員会を通ずる両政府間の協議の上で」「必要な措置を執ることができる」とされているが、現在アメリカがとつている「施設及び区域」の「隣接」「近傍」での「必要な措置」を具体的に明らかにされたい。
<答弁書>3について
 「必要な措置」としては、例えば地位協定第六条一項に基づく「航空交通管制に関する合意」によって米軍が行なつている進入管制業務がある。

<質問>
4 前国会で問題になった、アメリカから要求されている「航空障害制限地域」および弾薬庫周辺の「保安地帯」設定について、その後どうなっているか。日本政府はどうするつもりか。
<答弁書>4について
 米側から要求されている航空障害制限地域及び弾薬庫周辺保安区域設定については、引続き慎重に検討中である。

<質問>
5 さきにアメリカから要求されていた全国十二カ所におよぶ「電波障害制限区域」設定について、その後、政府はいかなる方策をとつているか。
<答弁書>5について
 米側から要求されている電波障害緩衝地帯設置要求については、電波障害に関する特別分科委員会を設け引続き慎重に検討中である。

<質問>
六、米軍の民間空港等の使用について

 地位協定第五条1項は、「合衆国及び合衆国以外の国の船舶及び航空機」について、それが「合衆国によって、合衆国のために又は合衆国の管理の下に公の目的で運航されるもの」であれば「入港料又は着陸料を課されないで日本国の港又は飛行場に出入することができる」とし、米軍機や米軍チャーター機などが、民間の空港等をも使用することを認めている。このことは、日本政府が在日米軍基地以外にも、多くの場所を米軍の使用のために提供していることを示すものであり、日本の国土がいかに広く、米軍の軍事行動のために使用されているかを示すものである。
 この点に関連して、つぎの諸点を明らかにされたい。
<質問>
1 この規定によって米軍が使用できる港、飛行場について制限があるか。あるとすればその制限とはどのようなものか。
<答弁書>1について
 地位協定上、米国の船舶及び航空機は日本国の港又は飛行場に出入することができるとされているがその解釈上合意議事録において日本国の港とは、通常「開港」をいうが、不開港への出入を禁じた趣旨ではない。

<質問>
2 地位協定発効後、これまでにこの規定にもとづいて、船舶、航空機が「入港料」「着陸料」を課されずに出入した港、飛行場名を明らかにされたい。
<答弁書>2について
(イ) 紋別、釧路、十勝、苫小牧、室蘭、函館、乙部、小樽、留萌、稚内、青森、大湊、八戸、久慈、大船渡、秋田船川、館山、千葉、船橋市川、波浮、京浜、新潟、両津、伏木富山、七尾、敦賀、三国、熱海、伊東、下田、沼津、清水、蒲郡、名古屋、四日市、宮津、舞鶴、阪南、大阪、神戸、和歌山下津、境、浜田、岡山、宇野、水島、呉、江田島、広島、徳山下松、宇部、萩、関門、徳島、小松島、坂出、高松、宇和島、八幡浜、松山、今治、高知、博多、唐津、長崎、水俣、三角、別府、大分、佐伯、細島、油津、鹿児島、名瀬の七十四港。
 (ロ) 稚内、帯広、函館、秋田、花巻、山形、新潟、東京国際、大島、三宅島、名古屋、大阪国際、広島、宇部、高松、松山、高知、大分、大村、福江、宮崎、鹿児島、屋久島、奄美の二十四空港。

<質問>
3 地位協定第五条1項にいう「公の目的」とは、いかなるものをさすか。その定義を明らかにされたい。また、「船舶又は航空機」が「公の目的」で運航されるかどうかをだれがどこで判定するのか。
<答弁書>3について
 地位協定第五条にいう「公の目的」とは、アメリカ合衆国政府の目的をいい、その認定は、協定の両当事国が行なう。

<質問>
4 地位協定第五条3項では、これらの船舶が日本の港に入る場合に「通常の状態においては、日本国の当局に適当な通告をしなければならない」とされているが、この「日本国の当局」とはどこか。「適当な通告」とはどのような内容か。また「通常の状態」でない状態とはどういう場合か。さらに航空機については通告義務を除外した理由は何か。
<答弁書>4について
 「日本国の当局」とは港湾管理者又は港長であり、「適当な通告」の内容は、船舶の名称、トン数、長さ、吃水及び出入港の日時である。
 「通常の状態」でない状態とは、合衆国軍隊の安全のため又は類似の理由のため必要とされる例外的な場合に限られる。
 航空機の場合は、船舶とはその運行形態を異にするので、同様の通告義務は課さず、外国から飛来する一般の航空機と同じく飛行計画を事前に航空管制機関(運輸省)に通報させることにより措置している。

<質問>
七、米軍、自衛隊による基地の「共同使用」について

 地位協定第二条4項(a)は米軍が「施設及び区域を一時的に使用していないとき」に、日本政府または国民が「臨時」にその「施設及び区域」を使用できるとしており、また同第三条1項では「合衆国は、施設及び区域内において、それらの設定、運営、警護及び管理のため必要なすべての措置を執ることができる」とし、これらの規定にもとづいて、現在、在日米軍基地を自衛隊が「共同使用」している。さらに同第二条4項(b)では、米軍が「一定の期間を限って使用すべき施設及び区域」について定めているが、この規定にもとづいて、自衛隊基地を米軍が使用している。
 この点に関連して、つぎの諸点を明らかにされたい。

1(1) 地位協定第二条4項(a)にもとづき現在、日本政府または国民が使用している「施設及び区域」名、その面積および使用内容、「臨時」に使用している日本の使用者、さらに日本政府または国民が「臨時」に使用しはじめた年月日について明らかにされたい。
<答弁書>1(1)について
 別添資料三のとおりである。
別添資料三 地位協定第二条四項(a)関係共同使用施設の面積及び使用内容等(昭四四、一、八現在) 1~8

<質問>
(2) 同規定にもとづいて日本政府または国民が使用している際、「施設及び区域」のその部分における管理権はだれがもつか。
<答弁書>(2)について
 地位協定第二条四項(a)の規定に基づき日本政府又は国民が「施設及び区域」を使用する場合にも、米側は、「施設及び区域」の当該部分に対し、地位協定第三条に定めるいわゆる管理権を行使しうると解される。ただし、かかる共同使用に関する日米間の取極に従い日本側が必要な措置をとる場合には、米側の管理権の行使は、その限度で実際上排除される。

<質問>
(3)日本政府または国民の「臨時」使用が長期にわたった場合、それは、米軍に必要がなくなったものとして地位協定第二条3項によって当然日本に返還されなければならないが、地位協定第二条4項(a)にいう「一時的」とは、どの程度の期間をさすか。
<答弁書>(3)について
 地位協定第二条四項(a)に基づく共同使用が長期にわたった場合であっても、必ずしも米軍が当該部分を将来とも必要としなくなったものと断定はできない。
 また、地位協定第二条四項(a)にいう「一時的」とは、実状に応じて考慮されるべきものであって具体的にどの程度の期間を指すかは、あらかじめ一概にはいえない。

<質問>
2(1) 地位協定第三条1項にもとづいて自衛隊が使用している「施設及び区域」名、その面積及び自衛隊の部隊名を明らかにされたい。
<答弁書>2(1)について
 別添資料四のとおりである。
別添資料四 地位協定第三条一項による使用施設の面積等(昭四四、一、八現在) 1~2

<質問>
(2) 日本政府は、米軍に提供した「施設及び区域」を地位協定第三条1項を理由として自衛隊に使用させることができると説明している。しかし、同条項には、米軍が自衛隊に「施設及び区域」を使用させてよいという規定はなく、さらに、提供した「施設及び区域」を自衛隊が使用する場合については地位協定第二条4項(a)において「合同委員会を通じて両政府間に合意された場合」でなければならないとされている。したがって、地位協定第三条1項にもとづいて「施設及び区域」を自衛隊に使用させることはできないと思うがどうか。
<答弁書>(2)について
 自衛隊が「施設及び区域」を使用するのは、地位協定第二条四項(a)による場合に限定されてはいない。地位協定第三条一項によっても使用することができる。

<質問>
3(1) 地位協定第二条4項(b)にもとづいて現在、米軍の使用が許されている「施設及び区域」名、所在地、面積、および米軍が使用していない時には、だれが使用しているかを明らかにされたい。

<質問>
(2) 同条文には「当該施設及び区域に関する協定中に適用があるこの協定の規定の範囲を明記しなければならない」とあるが、この「施設及び、区域」のひとつひとつについて、適用される地位協定の規定の範囲を明らかにされたい。
<答弁書>(2)について
 地位協定の適用条項については、現存の当該「施設及び区域」に関する合意において、米軍の使用中は地位協定のすべての必要な条項を適用する旨規定されている。

<質問>
(3) 同条文中の「一定の期間」とは、どの程度の期間をさすか。また、この期間は「個々の施設及び区域に関する協定」に明記されるべきだと考えるが、この協定に明記されているか。
<答弁書>(3)について
 地位協定第二条四項(b)中の「一定の期間」とは個々にきめられる期間を指すのであって、具体的には、「個々の施設及び区域に関する協定」において、米軍の使用期間は年間何回何週間等明記されている。

<質問>
(4) 政府は、東富士演習場が日本に「返還」されたと宣伝しているが、実際には、自衛隊への「使用転換」であり、米軍もひきつづき使用できることになっていて、真の返還ではない。東富士演習場が自衛隊に移管され、米軍の使用をも認めた理由はなにか。
<答弁書>(4)について
 東富士演習場については、最近の使用実態に徴すれば、自衛隊の使用が増大し、米軍の使用頻度は極めて少ない。このような実態にかんがみ、演習場の管理は自衛隊とし、米軍も今後使用する計画があるので、これを地位協定第二条四項(b)により使用せしめることとして、地元の同意を得たうえ、今回、使用転換の措置をとつたものである。

<質問>
(5) 北富士演習場について「この返還は自衛隊への使用転換が条件である」といわれているが、なぜ地元農民に返還せず、自衛隊に「使用転換」しなければならないのか。その法的根拠を明らかにされたい。
<答弁書>(5)について
 北富士演習場についても、自衛隊の演習場として必要であり、引続き米軍も使用の計画があるので、使用転換の措置を講じたいと考えている。
 なお、この使用転換については、地元関係者の同意を得て円滑に措置したいと考え、目下鋭意折衝中である。

別添資料五 地位協定第二条四項(b)関係共同使用施設の面積等(昭和四四、一、八現在) 1~2
<国会議事録より>


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  1. 2008/02/21(木) 21:30:48|
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151-衆-国土交通委員会-細川委員  平成13年02月23日

151-衆-国土交通委員会-細川委員  平成13年02月23日

○細川委員
 次に、空域の問題についてお伺いをしておきたいと思いますが、管制と密接に関係があるのがまさに空域の問題でございます。
 この空域の問題につきましては、かねてから横田基地の空域の返還を求めております石原都知事も、この事故の背後には民間航空機の空域が狭過ぎるということを指摘しているところでございます。米軍の管制下にあります横田空域というものは、断面積で比較をいたしますと、成田の進入管制空域と比較をしますと二倍強でございます。日米安保条約があったとしても、私は、こういう実態は、日本は正常な主権国家と言えないのではないかというふうにも思います。
 また、空域に関しては、民間空域と自衛隊の訓練空域というものが分離をされておりますけれども、自衛隊の基地と訓練空域の間には回廊というものがございまして、航空路が設定をされております。そのことが民間航空路を制約いたしているところでございます。民間航空機というのはもう本当に数がふえてきておるわけでありまして、しかし空域の方は全く拡大をしていない、こういうことでございます。
 そこで、これは大臣にお聞きしたかったのですけれども、米軍との空域の設定について、現状を改めるようなことを交渉できないものかどうか。あるいはまた、自衛隊の訓練空域を含めて、民間の飛行ルートを拡大するような、最優先するような空域を設定できないのか。こういうことについて国土交通省はどういうふうに考えているのか、これは大臣に聞きたかったのですけれども、いませんから、では副大臣にお願いします。

○泉副大臣 細川委員御指摘のように、民間の航空需要が大変多くなっております。その中で、日本の空でいかに安全を確保していくかというのは、御指摘のとおり、我々が最も配慮していかなければならないことだと思っております。
 先ほど航空局長から一部御説明をいたしましたけれども、今回の事故に絡んで、航空路あるいは空域の再編等にまで踏み込んで議論をし、安全の確保をしたいということを考えておるところでございます。
 まず、複線化あるいは一方通行あるいは最適経路の設定、こうした空域、航路の再編をやっていこう。それで、どこまでやれるかというようなことも議論をしていこう。その際、必要があれば米軍あるいは自衛隊等との協議をさらに進めていくという考え方で取り組んでまいりたいと思っておるところでございます。

○細川委員 それはぜひやっていただきたい。必要があればじゃなくて、私は必要だというふうに思いますから、ぜひやっていただきたいというふうに思います。
 そこで、次にお聞きをいたしますのは、今回の事故でも、機長に対するいわゆる尋問といいますか、羽田に帰ってきました、負傷者が出た、この飛行機について、機長に尋問をするということについていろいろトラブルがあって、なかなか早く事情を聞けないというようなことがあったようでございます。
 航空機の事故が起こった場合、事故調査委員会の方での調査と、それから機長に過失があったのではないかという刑事責任を問うための捜査、この二つがあるわけなのですけれども、いわゆる事故調査委員会の方での調査と、それからいわゆる捜査とが競合をする場合に、一体どちらが優先をするかという問題がございます。
 こういう事故が起こった場合には、とにかく原因の究明、そして再発防止を最優先にしなければいけないのではないか。とりわけ航空機の事故などというのは故意犯なんかはないわけですから、過失犯ですから、そんなに急いで捜査をする必要はなかろうというふうに私は思うのです。
 それにつきまして、捜査といわゆる事故調査の関係を取り決めております覚書というのがございます。第六十八回の通常国会のころに、警察庁長官後藤田正晴さん、そして運輸事務次官の町田直さん、この連名で覚書というのができております。これを見ますと、どうも捜査の方が優先をして、事故調査の方は遠慮するというような覚書にとれます。
 そういうことで、私は事故調査を最優先にしなければいけないというふうに思いますが、事故調査の障害にもなりかねないようなこの覚書について、国土交通省は今どのように考えておられるのか。
 それから、今国会に法案が提案をされまして、鉄道の事故調査も常置の機関になるわけでありますけれども、これについても同じような覚書を交わすつもりなのかどうなのか、その点についてお聞きをしたいと思います。

○泉副大臣 今回の日本航空九〇七便の飛行機が羽田に着陸しましたときに、警察の方が機内に最初に入ったということから、今先生御指摘のような、捜査が先に行って、事故原因調査が後から行くというようなことになっておるのではないかという御心配だと思います。
 このことにつきましては、当然のことながら、事故調査と犯罪捜査、それぞれ異なる目的で進めさせていただく、異なる法律のもとで進めさせていただくということでございまして、一方が他方に優先するということではない、またあってはならないというふうに理解をしております。
 御指摘の覚書の内容も、そうした観点に立ってお互いに交わさせていただいたものでございまして、両者が競合する、犯罪捜査と事故原因調査が競合する場合でありましても、委員会と捜査機関との間で協力、調整をやっていく、そういう趣旨からあの覚書が締結されたわけでございます。
 プロの先生から見られると、覚書がどうも捜査優先という記述になっておるのではないかという御指摘かと思いますが、これまでの事故調査においては、そうした心配はなく、お互いに協力して事実を究明してきた、原因を究明してきた、こういうことでございまして、今後ともこの覚書を尊重していきたいと考えております。
 なお、今回法律を提出させていただいております鉄道事故に関してもこうした覚書が結ばれるのかという御指摘がございましたけれども、このことについては、今こうしたものが必要であるというふうには思っておりませんが、なお今後もう一度国土交通省といたしまして検討して、必要があれば覚書を結ばせていただくというようなことを考えたいと思います。

○細川委員 検討して覚書を結ばせていただくというようなことでありますけれども、今私が申し上げましたこれまでのような覚書ならば、私は、つくらない方がいいんじゃないか、やらない方がいいんじゃないかというふうに思っておりますから、念のためにつけ加えておきたいと思います。
 これまでの経験からいたしましても、例えば、あれはどこでしたか、山梨で起こった鉄道の事故に関して私は鮮明に記憶しておりますけれども、列車事故が起こって、運転手の方が最初に警察の方に連れていかれて、運輸省の方が調べようにも全く接触もできない、ずっと警察に身柄をとられているという状況が続くわけですね。
 私は、確かに運転手の責任、それがどうあるべきかということで捜査も必要と思いますけれども、しかし、どういう原因で事故が起こったのか、事故調査あるいは再発防止、これが大変大事だ。やはり、まずはこれを優先して、早く解明して、二度とそういうことが起こらないようにするのが大事だ。大体、過失犯ですからそんなに捜査を急ぐことはないわけでありますから、私は、まずは徹底的な原因究明を優先すべきだというふうに考えているところでございます。
 そこで、続いてお聞きをいたしますけれども、今度、航空機の事故の調査体制というか、それについてお伺いしたいと思います。
 航空機事故の調査につきまして規定しております国際民間航空条約十三附属書には、航空調査当局は、航空機の事故調査に当たっては、独立性を保ち、かつ無制限の権限を有しなければならないというふうに規定をされておりまして、これは本当に強い権限が与えられているところでございます。ところが、日本の航空機事故調査委員会の方は、監督官庁の国土交通省の一機関として設置をされておりまして、この国際民間航空条約の求める独立性を満たしているというふうには言えないと思います。
 一方、アメリカの国家運輸安全委員会、今、例の練習船と原潜の衝突事故でマスコミでもいろいろと登場いたします国家運輸安全委員会、これは監督官庁から完全に独立をしておりまして、大変強力な権限が与えられております。今回の事件でも、いち早くこの原因究明に乗り出しまして、米国の海軍に対しても強力な権限を持って臨んでいるということが言えるわけでございます。
 そこで、航空事故と鉄道事故をあわせた調査委員会の設置法案が、この改正案が今国会に提案をされるというふうに伺っておりますけれども、この際、設置というものを、独立性の強い、内閣直結の強い独立性を持たせるような、そういう委員会にすべきだというふうにも考えられますけれども、この点についてどういうふうにお考えですか。

○泉副大臣 今のお尋ねにお答えいたします前に、先ほどの鉄道との関係で一つだけ追加させていただきます。
 もう一年になります日比谷線の地下鉄の事故に際しまして、原因究明を、これは委員会ではございませんが、それに準ずるような形で国土交通省としてやらせていただきましたが、その際は、警察の方ともお互いに協力して支障なく原因究明をさせていただいておるということでございますので、今後とも今の体制で、覚書の趣旨を十分生かして、事故原因あるいは警察としての調査をやっていくことができるのではないかというふうに思っております。
 また、今お尋ねがございました、今国会で御審議をいただきます、新しい、鉄道も含めました事故調査委員会ということにつきましては、今日までの委員会の活動からしますと、国土交通省の中で原因究明をやっていくことについて支障はない、このように私どもは考えておるところでございます。
 的確な調査、公平、適切な調査を行う、特に公正な調査を保障するということは、航空事故の場合も、調査委員会設置法の四条に、委員会の委員長及び委員は独立して職権を行うというふうに規定されておりまして、まずこのことが保たれる仕組みであるかどうかを私どもは考えたいと思っております。
 そしてまた、航空事故調査、鉄道もこれから同じことになると思いますが、事故発生の通報、現場保存、応急の事実調査、情報の提供、こうした事柄が非常に大切になるわけでありまして、国土交通省の所属機関の、関係の機関の援助がどうしても不可欠だと考えております。また、常日ごろからこれらの各機関との連絡を密にする必要があるということを考えておりまして、委員会を国土交通省に置くということで今後とも対応させていただきたい。また、法律もそのような体制で提案をさせていただいているところでございます。


  1. 2008/02/03(日) 19:52:52|
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145-衆-日米防衛協力のための指…-川本参考人 平成11年04月07日

145-衆-日米防衛協力のための指…-川本参考人 平成11年04月07日

○川本参考人 
 私は、一番最初の紹介で簡単に触れていただきましたとおり、日本乗員組合連絡会議で議長を務めさせていただいております。私たちの団体は、私のこの後の意見の理解を得るためにごく簡単に説明させていただきますが、日本の民間航空で働く機長、副操縦士、航空機関士五千二百名、日本の民間航空のパイロットのほぼ九割以上を組織する団体でございます。
 私の前に、お三人の参考人の方が非常に高度な、政治的な問題について大所高所から意見を述べられていたようでございますが、私はそういうのは専門外でございまして、私の所属する団体の中の討論の経緯について、ぜひ皆様、国会の諸先生方に御理解いただきたい。なお、逆に、極めて諸先生方にとっても身近な問題ではないかと考えております。
 現在、このガイドラインの問題について、政治の最も大きな議題になっているわけでございますが、私ども民間航空に働く者にとっては極めて関心の高い事項であるし、また、このガイドラインと民間航空の関係について極めて強い危惧を持っているということで、時間の許す限り、三点ほど私の意見を述べさせていただきたいと思っております。
 まず第一点目でございますが、私たち、常日ごろ、ごく普通の感覚で、どこの国へでも民間の旅客機に乗って出張なり観光なりに行っているわけですが、国家という枠組みの中でそれが余りにも日常的に行われているのでどなたも不思議には思わないんですが、これは極めて重要な枠組みの中で行われているというふうに考えていただきたいと思っております。その枠組みというのは、国連の範囲の中の国際民間航空機構、その機構を維持する国際民間航空条約、一般的にはシカゴ条約と言われておりますが、その国際民間航空条約並びにICAOという民間航空機構が機能しているから、そういう利便性を日常的に我々は利用してその利益を享受している。このガイドラインが発動されるような事態に立ち至った場合には、その枠組みに対して極めて私どもは心配をしております。
 この条約、シカゴ条約の前文には、お手元に三部ほど資料がございますが、全部読む時間はございませんが、まず、国際民間航空の将来の発達は、各国の友好と理解を創造し、以下云々と。それで、国際民間航空の乱用は、一般的安全に対する脅威となることがあるので、また、摩擦を避け、協力を促進することが望ましい、そういう目的のために各国政府はこの条約を締結するんだというふうに書かれております。これがいわゆるシカゴ条約の精神であると私たちは考えておりますし、全体を通じて流れている考え方と。
 その第三条には、民間航空機とは何なのか、国の航空機とは何なのか。国の航空機とは、これは当然でございますが、軍、警察、税関等の飛行機。したがって、この国際民間航空条約の権利なり責任なり保護なりを受けられるのは民間航空機に限るんだということが、この条約の中ではっきりとうたわれております。したがって、国の航空機というのは、この国際的な民間航空のシステムの中では保護を受けられないということになります。
 第四条は、各締約国は、この条約と両立しない目的のため民間航空を使用しないことに同意する、そういうふうにもうたっております。なお、日本国の航空法では、第一条、その目的の中で、民間航空条約の精神にのっとってこの法律を制定するというふうになっているわけでございます。
 したがいまして、ガイドラインが発動されるような事態に万が一立ち至った場合には、それらの前提がすべて崩れてしまい、私たち直接その場に働く者にとっては、極めて大きな危惧を抱かざるを得ないというふうに考えております。
 それから、第二点目でございますが、周辺事態法の中で、いわゆる日本が行う米軍に対する支援について規定がございます。先生方も当然御存じの第三条関連、それから第九条関連でございますが、私たち民間航空の場に働く者もこれとは無縁ではないというよりも、極めて密接に関連している。第九条第二項では、「国以外の者に対し、必要な協力を依頼することができる。」というふうにされております。この委員会の中のやりとり等を私たちは新聞やテレビ、雑誌等を通じて非常に注意深く見守っておりますが、これはあくまでも依頼であって強制ではないんだというふうに一般にはとらえられているようでございますが、果たして現実はそのような言葉どおりに動くのかという危惧が非常に強いわけでございます。
 いわゆる、国から企業に対して依頼という形で要請が行く。企業は、許認可権が非常に多い航空の中では、国に対してそれをお断りするというのはかなり至難のわざではないかなというふうに考えております。具体的には、ある航空会社の団体交渉の中では社長が、それはこたえるんだ、国の要請にはこたえるというふうに明言をされております。
 そういうような中で、従業員にとって、会社からの業務命令に逆らうことは極めて難しい。それは私たちが生活をかけて拒否をするのか、やむを得ず参加するのかという二者択一を迫られる場合が極めて具体的にあらわれてくるのではないかという危惧を私どもは持っております。
 なおかつ、その協力の中身については、法律の中では、自衛隊の行う協力については別表で表示されているようでございますが、民間の協力については明文がないといいますか……。
 それで、私たちとして考えられる民間の航空関係の協力というのは幾つかあるのですが、代表的なものを挙げさせていただければ、まず米軍による空港の使用、それから、その空港での人員や物資の積みおろし、保管及びその場所の提供、それから、私たち民間航空機による人員なり物資の輸送、これは九七年、日本のある航空会社はアメリカの海兵隊の人間を沖縄から横田に実際に運んでおります。これについては、私ども民間航空の中では非常に大きな問題になって、団体交渉等を通じて会社に中止を依頼し、帰りの便については会社が中止したという経緯もございます。それから、航空機の整備、燃料等の補給、傷病者の輸送等々たくさんあります。それから付随的に、これらを円滑に遂行するために、航空管制や空域の優先的な使用も当然発生してくるのではないかと考えております。
 こういう事態に立ち至った場合に、果たして民間航空にとってどういう影響があるのだろうか。
 今の日本の経済活動の中で、民間航空抜きには考えられない、人の流れの大動脈の一つを私たちは担っているという自負がございます。そういうような影響の中では、民間航空の流れが極めて制限を受ける、場合によっては異常接近なり空中衝突なりの危険性が非常に多くなるのではないかと考えております。現在でも、私どもは、日本の何カ所かでは軍用機と民間機の異常接近が日常茶飯事的に発生しておりまして、それらについて、昨年は運輸省なり米軍にお話をさせていただいた経緯もございます。
 また、日本国内にとどまらず、日本からヨーロッパ、朝鮮半島、中国、アジアは、日本海周辺空域を飛行しなければ飛べないわけでございますが、万が一その周辺の空域なり海域が紛争事態になった場合には、民間航空の安全は根底から覆ってしまうのではないかと考えております。一機の飛行機に乗り込んでいる乗客、乗員は、これは下世話な言葉で言えば一蓮託生でございます。どんな高官でもまたはそうじゃない人でも、運命共同体というふうに私どもは考えております。したがって、私たち民間航空に働く機長の責務は、まず第一に最優先させるのが、御搭乗していただいている乗客の皆様の生命の安全を確保することが私たちの第一義の任務だと考えております。
 なお、それに付随して発生する問題として、万が一紛争が発生した場合に、私たちにとって最も脅威となるのがテロでございます。これは具体例が何件もございます。一つ一つ説明するにはもう余り時間がございませんが、このテロを防ぐのは、相手の意思がかたければほとんど不可能と言っていいと思います。なぜかと申しますと、日本の民間航空機、これはアフリカの一部を除いて毎日世界各国を飛び回っております。日本の中で幾らセキュリティーを厳重にしても防ぐことはできません。これは、私どもは断言をする自信がございます。
 具体例といたしまして、一九八七年、北朝鮮が大韓航空機に爆薬を仕掛けて、アンダマン海上空で、乗客二百名程度だったですか、ちょっと今数字は覚えておりませんが、お亡くなりになっておりますが、これはソウル・オリンピックを妨害するための工作であったというふうに事故調査報告では述べられております。
 あともう一件。その翌年でございますが、一九八八年、イギリスのスコットランド上空でパンナム機が爆破されております。パンナムは当時経済的に困難であったんですが、この事件を契機に、一挙に会社の消滅という道に走ってしまったというふうにも言われておりますが、当初、この事件は、その飛行機に米国の高官が乗っていらしたんですが、それをねらったのではないかというふうに言われていたんですが、後々の事故調査によりまして明らかになったのは、米軍のトリポリ爆撃に対するリビアの報復テロであったというふうに言われております。このときの犯人は、十年たっても引き渡しを受けませんでしたが、つい二日か三日前、オランダに引き渡されたということでございますが、万が一リビアの国家テロだということならば、引き渡された犯人がいてもこの事件の真相が解明されるようなことはないのではないかと私は危惧いたしております。
 最後でございますが、そういう紛争当事国にならなくても、イラン・イラク戦争のときに、ホルムズ海峡で米軍の誤射によってイランの航空機が撃墜されてしまいました。そのときに十六名の乗組員を含む二百九十名の乗客の方は全員お亡くなりになったというような苦い苦い教訓、悲劇がたくさんございます。
 私どもは、そういう観点から、大所高所の論理ではないかもしれませんが、民間航空に働く現場の人間といたしまして、ガイドラインの法案については大変危惧をいたしております。
 先生方のお手元に、三部つづりの資料がございますが、一番最後に「ガイドラインに対する航空労働者の見解」という私どものアピールがございますが、ぜひ後ほど御一読いただきたいと考えております。
 大変ありがとうございました。(拍手)

○佐々木(陸)委員 最初に川本参考人にお聞きをしたいと思います。
 この法案が通ったりいたしますと、民間航空が、周辺事態に際して、武器弾薬の輸送や兵員の輸送等々にかなり大規模に動員される可能性があると思います。そしてまた、民間空港がそういう軍の用に供せられるようなことも起こり得ると考えるのですが、先ほど資料としてお配りいただきました、航空法や国際民間航空条約に照らしてそういう事態がどういう意味を持つのか、そしてまたそれが国民にとってどういう影響を持つのかということを、先ほどもお話しいただいたのですが、もうちょっと、本人の主観を交えてでも結構ですので、詳しくお話しを願いたいと思います。

○川本参考人 まず、国際民間航空条約との関係で申しますと、先ほども簡単にお話しさせていただきましたが、国際民間航空条約、これは名前のとおり民間航空機にのみ適用される条約でございます。したがいまして、例えば民間航空機が政府機関との契約によって業務を行う場合に、果たしてそれが民間航空機と認定されるのか国の航空機と認定されるのかという問題がございます。国の航空機はこの条約では適用外でございますから、いわゆる民間航空条約の保護を受けられないということになります。一部の議論として、国と契約しても国の航空機ではないという意見もあるのは承知いたしておりますが、相手がそういう論理に立つかどうかというのは別の問題ではないかと考えております。
 なおかつ、民間航空条約の中で、いろいろな規定がございますが、日本は理事会のメンバーでございます。これは第五十条にございますが、それぞれ世界の主要な国の中から選ぶようでございます。詳しくは今御説明する時間がございませんが、日本は、航空にとって最も重要な国の中から選ばれて、いわゆる理事国と申しますか、なっております。したがいまして、民間航空条約の精神並びに規則の実施については最大限遵守する義務が当然あるだろうというふうに考えております。
 なお、先ほどサンフランシスコ条約について、西村先生でございますか、お触れになりましたが、民間航空条約に参加するに当たり、日本は大変な努力を行っております。これは一九四四年にシカゴで航空会議が行われましたのでシカゴ条約と呼ばれておりますが、日本がサンフランシスコ平和条約を結びまして、その中の、ちょっと今条文を覚えておりませんが、十三条だったと思いますが、民間航空条約に参加するまでその規則に従いなさい、それで条約締結後六カ月以内に申請をしろ、それでその申請を受理するかどうかは、これはいわゆる枢軸国側としての扱いを受けますので、国連総会それからICAOの絶対多数、それぞれたしか三分の二、五分の四だったと思いますが、そういう厳しい審査を受けて条約に加盟しているという歴史的事実も踏まえて、極めて誠実に履行義務があると考えております。
 第二点目の、国民生活につきましては、これは具体的な問題といたしまして先日の朝日新聞でも非常に大きく報道されておりましたとおり、運輸省が悩んでいるというような報道がございました。例えば、国の管理する飛行場については国の命令で米軍が使用できるのでしょうが、第三セクターといいますか成田なり関西空港なりは、それぞれ極めて大きな制約をはめて開港いたしておりますが、しかし、今まで言ったことと違う事態になりかねない、運輸大臣の命令で使用ができるというふうに省内での意見統一がなされたというような新聞報道が、朝日新聞の報道でございますが、ありました。
 そういうような問題だとか、それから、日本の地図を頭に浮かべていただければいいと思うのですが、東京から北にはいわゆる縦、ところが、紛争が発生するのは海の上でございますから右左に飛ぶわけですね。それで、東京から西の方になりますと、民間航空機は原則的に右左に飛ぶわけですが、海があるのは、紛争地帯があるのは大体上の方かな、北側でございます。ですから民間航空の流れと極めてふくそうする形で、私たちの航行の安全にとっても極めて重大な脅威があるし、それから空港の使用なり、優先管制なりなんなりで、経済活動においても極めて重大な影響があるというふうに考えております。
 以上でございます。

○佐々木(陸)委員 先ほど配っていただきました資料の最後に、「民間航空機による米軍兵士の輸送など軍事目的への協力は絶対に認められない」という、これは九七年の七月の乗員組合連絡会議の声明ですか見解が付せられておりますが、乗員組合連絡会議も参加した陸海空、港湾、交通、運輸関係労働組合が最近アピールを発表しているんではないかと思いますが、よろしければその内容などをちょっと御紹介いただきたいと思います。

○川本参考人 アピールそのものは、大変長くなりますので、A4の紙二枚でございますのでこれを読み上げるには相当な時間が要るので、要旨だけを説明させていただきます。
 今御指摘のありましたアピールについては、本年三月十九日、陸上、海上、航空の交通、運輸関係並びに港湾関係労働組合の共同アピールでございまして、「「ガイドライン」関連法案の廃案を求めます。」というアピールです。中には、いわゆる自動的に戦争に巻き込まれる問題、それから、先ほどもございましたが、後方地域支援の問題、これが果たして安全なのかどうか、それから日本国の憲法なり国際法に違反しているのではないか、それから経済活動等、国民生活にはかり知れない影響を与える、五番目といたしまして、自治体や民間への協力の依頼というのは、条文ではそうなっておりましても、私たち、いわゆる企業内で働く人間にとっては、これは実質強制に近いのではないか等々についての意見のアピールという形でまとめております。
 以上でございます。

○佐々木(陸)委員 ありがとうございました。
 冒頭の御発言ですと、航空機の、川本参考人が議長を務めていらっしゃるところが大体五千二百人、労働者の大部分を代表していらっしゃるということでしたが、このアピールは何人くらいの労働者を代表していらっしゃるんでしょうか。
 最後に一言だけそれをお聞きしたいと思います。

○川本参考人 大変申しわけございませんが、実数については持っておりません。私どもが少なくとも五千二百名、私どもはパイロットの団体でございます、私も現役の機長でございますが、それを含みまして、管制官、それから整備、地上のいろいろな航空関係の方等々を含めまして二万三千人を擁する航空安全会議というのがございますが、それを含んで、あと海員組合等々、実態については相当な数に上ると思いますが、まことに申しわけございませんが、準備不足で、数字については持ち合わせておりません。
 以上でございます。


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134-参-運輸委員会-筆坂秀世君 平成07年11月09日

134-参-運輸委員会-筆坂秀世君 平成07年11月09日

○筆坂秀世君 沖縄での米兵による少女暴行事件を機に、基地の撤去、縮小というのがこれは大きな政治問題になっています。この縮小、撤去というのは基地だけではなしに空や海にわたっても同様です。
 今月の四日、村山首相と沖縄の大田知事が会談をされましたけれども、その際にも日米地位協定の見直し要請に関する説明書というのが手渡されまして、この中で「米軍基地に接する水域や訓練水域、訓練空域が設定されていることから、米軍基地は本県の振興開発の推進及び県民生活の安定を図る上で大きな制約となっています。」というふうに述べて、具体的には地位協定第六条に基づく進入管制業務、これを日本に移管してほしい、取り戻してほしい、こういう要望が出されております。
 何で進入管制業務が今米軍に握られているのかといえば、一九七二年五月十五日の日米合同委員会で、「単一施設によって進入管制を行う必要があるので、日本国政府がこれら飛行場のレーダー進入管制業務を行うまで暫定的に米国政府が那覇空港の進入管制業務を実施するものとする」、こういう合意が結ばれたと。ここにその原因があるわけですけれども、当時なぜこのような進入管制業務を米軍にゆだねるこういう合意がされたのか、その背景を簡潔に説明していただきたいと思います。

○政府委員(黒野匡彦君) 事実関係は今先生の御指摘のとおりでございまして、「暫定的に米国政府が那覇空港の進入管制業務を実施する」と、こ
うなっております。当時の事情を今振り返ってみますと、沖縄の返還を受けたわけでございますが、こちらの管制能力、量的にも質的にも必ずしも十分ではなかったということがあってしばらくは向こうにお願いする、こういうことになったと私ども理解しております。

○筆坂秀世君 そういうことですね。
 ところが、この合意から既に二十三年たっております。日本の航空管制能力、これは技術的にもあるいは施設という点でも飛躍的に向上しているんじゃないでしょうか。

○政府委員(黒野匡彦君) 言われるとおり、技術的にも施設的にも世界におくれをとるという点はないと思っております。

○筆坂秀世君 つまり、当時二十三年前には管制業務を行う能力がなかった、設備も技術的な水準も低かった。したがって、暫定的にですね、しばらくの間米軍にゆだねましょうと。しかし、もう世界各国に比較しても全く遜色ないトップクラスの能力を持っている、設備の上でも技術水準の上でも。そうであるなら、この進入管制業務を日本に移管するというのが日米合同委員会の合意に照らしてこれは当然じゃないでしょうか。

○政府委員(黒野匡彦君) 御指摘の趣旨、私どもそのとおりと思っておりまして、五十八年以来機会をつかまえまして返還を要請しているところでございます。

○筆坂秀世君 そうですね。
 日米合同委員会の下部機関として民間航空分科委員会というのが設けられておりまして、これによりますと、一九八三年、昭和五十八年、第三十七回の民間航空分科委員会におきまして日本側からこういう要請が米側に対してやられています。「管制施設の近代化を推進してきたところ、関係各位の理解と協力を得て完成の域に達しつつある。」、「管制の技術面においても、」「格段に向上、充実を得てきている」、したがって、今米国が行っている「横田、嘉手納及び岩国の進入管制業務を航空局が引き継ぎ、もって一層の業務の改善とサービスの向上に資したいと考えている。」と、そのための了解があれば年次計画をつくり予算措置も講ずる、こういう決意だということを米側に対して言われていますね。
 これに対する米側の回答はどうでしたですか。

○政府委員(黒野匡彦君) 米側からは、米軍の運用上の必要にかんがみ本件返還は極めて困難である、こういう御返事をいただいております。

○筆坂秀世君 実にそっけない返事でして、これは第三十八回、一九八四年の航空分科委員会での米側の回答というのはどういうことかというと、「航空局から提案された横田、嘉手納及び岩国の進入管制業務を航空局が引きうけるとの要望は評価する。しかしながら、航空管制業務は米国軍隊の運用上欠くことのできない重要要件であり、興味あることではあるが、貴局の申し出はお断りする。」と。評価する、興味あると。興味あるというのもまあなんですが、しかしお断りすると。
 私は、これは日米合同委員会の合意違反だと思うんです。だって、一九七二年の日米合同委員会の合意のときには軍事上の必要性などという理由は、米側は全く挙げてないです。少なくとも公表された合意ではそうなってないです。挙げているのは、要するに技術的な水準がまだ足りないからだ、施設が劣っているからだと、これが最大で唯一の理由なんです。軍事上の理由なんか全く挙げてないです。ところが今、米国側はどうかというと、軍事上の理由で進入管制業務を日本に移管できないと。これはもう明白に日米合同委員会合意違反だと思うんです。そういう認識は運輸省はおありでしょうか。

○政府委員(黒野匡彦君) 合意の違反とまで言い切れるかどうかは別でございますが、私どもといたしましては、返還を求めるべき正当な理由がこちらにはあると思っております。

○筆坂秀世君 当然日本側に正当な理由が、この経過に照らしてもあるいは合同委員会の合意に照らしてもあると思うんです。
 これはお願いをしたいんですけれども、この航空分科委員会というのは年二回開かれていますね。ことし七月に既に行われて、予定どおりだと今度十二月に行われる。私は、この十二月の航空分科委員会で、沖縄県の要望に照らしてもあるいは本当に航空の安全ということに照らしてもやはり厳しく、もう日本は大丈夫なんだ、合同委員会の合意を守ってほしい、こういう要望をされる必要があると思うんですけれども、大臣、御見解いかがでしょうか。

○国務大臣(平沼赳夫君) これまでも米側には日米合同委員会の民間航空分科会を通じて、もう条件は整ったからとにかく日本側に任せてくれ、こういうことでたびたび申し入れをしています。
 今御指摘のそういう沖縄の事案もございましたし、私どもとしてはこれからも引き続き強力に要求をしていきたい、こういうふうに思っております。

○筆坂秀世君 十二月の分科委員会ではどうでしょうか。

○国務大臣(平沼赳夫君) はい、もちろんさせていただきます。

○筆坂秀世君 同時に、私申し上げたいのは、この民間航空分科委員会の構成というのが、日本側代表が運輸省の首席安全監察官で、米軍側が在日米軍司令部第三部部長(J3)、この二人が双方の代表一議長)ということになっているわけですが、やはり私はもう少しハイレベルの交渉を行う必要があるんじゃないかと。例えば日米合同委員会に正式にかけるとかあるいは幸い今月十一月には日米首脳会談も行われます。いろんな問題が話し合われると思うんですけれども、やはりこの問題についてもこういうハイレベルのところでも取り上げるということが必要だと思うんですね。
 今、嘉手納RAPCONと呼ばれる米軍の管制がこれは一手に握っているわけですけれども、例えばこれまでだってこの嘉手納RAPCONが故障したために民間機も飛べない、あるいは着けない、こういう事故だって起こっているわけです。
 例えば、これは民間航空会社の方が中心になって航空政策研究会というのが行われて、これは一九九三年だったと思いますが、「わが国の空域と管制システム」という報告をおまとめになっています。私、全部読ませていただきましたけれども、アメリカでも軍から民間の管制への移管というのが今ずっと計画的に進められているんですね。まして日本の場合は外国の軍隊に管制業務を握られている。これは全く異常な事態だと思うんです。
 私、航空評論家であるとかあるいは元管制官の方であるとか、何人かにお伺いしましたけれども、少なくとも外国の軍隊に、自国軍隊じゃないですよ、外国の軍隊に民間航空機の管制業務まで握られている、少なくとも先進国と言われる国ではこういう事態というのはないと思うんですけれども、どうでしょうか。

○政府委員(黒野匡彦君) 私も全世界のことを承知しておりませんが、余り常識的なことではないことは確かだと思います。

○筆坂秀世君 それだけに大臣に重ねてお願いしたいんですけれども、やはり大臣自身が、例えばアメリカの連邦航空局になるんですか、あるいは日米首脳会談でも議題にしていくと。もっとハイレベルでこの問題、十二月待たずにぜひ取り上げていただきたいと思うんですけれども、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

○国務大臣(平沼赳夫君) そういう御意見を踏まえて検討させていただきたいと思います。

○筆坂秀世君 米軍による日本のいわば空の主権といいますか、これを侵している実態というのはもちろん管制業務だけじゃございません。
 これはもうよく知られていることですけれども、これは運輸省にも、こういうものがあります。(資料を示す)沖縄の空というのは、沖縄の空だけじゃなくて横田もそうですし岩国もそうですけれども、いわゆるウォーニングエリアというふうに呼ばれる米軍専用の訓練空域、これによって本当にびっしり埋められている。そのすき間を縫って民間機が離着陸をするというのが、これが沖縄の空の現状だと思うんです。
 しかも、それだけじゃなくて、アルトラブというふうに言われます、ある一定期間訓練空域を随時設定する、こういうものもウォーニングエリア以外にこれは随時行われている。ですから、航空地図で見れば、本当にもうすき間を縫って民間機が飛び交うというのが今の実態だと思うんです。
 そこでお伺いしたいんですけれども、このウォーニングエリアというのは復帰前からこれはもう設定されていました。復帰以降、このウォーニングエリアというのはふえているんでしょうか、それとも減っているんでしょうか。

○政府委員(黒野匡彦君) 今私どもの手元にあるデータでは、一九七二年に十四カ所ございました。それが一九八五年の四月に一カ所ふやしまして十五カ所となっております。ただ、この際には既存のウォーニングエリアのうち五カ所につきまして区域を削減するという措置をあわせてとっております。

○筆坂秀世君 つまり、削減措置はあったとしても、復帰時には十四カ所だったウォーニングエリアが、一九八五年ですか一カ所ふえて十五カ所になっている。つまり、縮小してほしい、こういう空のいわば障害を取り除いてほしいというのが、これはもう沖縄県民だけじゃないです、当然日本国民だれもがこんなものはなくしてほしいという願いだと思うんです。ところが、それがふえている、一カ所。これが今の実態だ。ですから、沖縄県知事がこれは何とかしてもらいたいというふうに要望されるのは私は当然だと思うんですね。
 しかも、アルトラブはどうなんでしょうか、ふえているんじゃないですか。

○政府委員(黒野匡彦君) アルトラブと申しますのは、臨時に一定の空域を制限して特定の目的に使う措置でございますから、ウォーニングエリアのように長期間にわたって専用的に使うのではございませんから、ちょっと性格が違うと思いますが、数としては傾向としてそんなに高低はないかと思いましたが、その必要に応じまして全体の安全等を調整しながら認めているということでございます。

○筆坂秀世君 これは全運輸省労働組合の沖縄航空支部が八七年にまとめられた資料によりますと、一定の高度、空域、経路、これをブロックする臨時の専用空域、いわゆるアルトラブ、これが年間約一千回に上っている。大体この数年間を見ますと八百回とか九百回とか、多いときには一千回ぐらいとか、これは相当な数です。一年三百六十五日で大体米軍は日曜日休みますから、ですからやはり一日平均すれば三カ所ぐらいのこういう臨時の軍事専用空域が設定されておる、ウォーニングエリア以外にね。これはもう非常に危険な事態だと思うんです。
 ところが、このアルトラブがいつどの空域、どの高度あるいはどの経路で設定されているか、これについて公表はされているんでしょうか。

○政府委員(黒野匡彦君) アルトラブを設定したところにつきましては、管制部の方からその付近に入りたいという航空機に対して注意を促すという措置をとっておりますから、例えば何月何日との空域がアルトラブになっていますということを前広に通告するということはしておりません。

○筆坂秀世君 そうですね。公表されていないんです、アルトラブというのは。知っているのは、アルトラブを設定したいという米軍側とそれを受けてオーケーですと言った運輸省側と、この両者だけです。例えば雷雲が発生したとか、緊急避難しなきゃいかぬというときには、その時点で民間航空機は連絡をとって、いやこの空域はだめです、今アルトラブになっています、かかっていますよということになるわけです。
 しかし、どうにもならないような、そのアルトラプが設定されている空域に緊急避難しなきゃいけない、そういう事態というのはこれは当然あり得ることなんです。そういう事態が何回あったか頻度が高いか低いかはともかくとしまして、そういう事態は当然あり得ることなんです。
 何もこれは軍事作戦やっているわけじゃないでしょう、訓練やっているんですから、訓練空域なんですから。そうであるなら、このアルトラブについていつ、どの高度、どの空域、どの経路でやっているのかというのを私は公表して何ら差し支えないんじゃないか。安全性確保ということからいえば、これは事前に知っておいた方がいいわけですから。操縦士があそこはだめだ、緊急避難できない、ここも緊急避難できないということをわかっていた方がはるかにこれは安全性を確保できるわけですね。だから当然公表すべきじゃないでしょうか。

○政府委員(黒野匡彦君) 私ども、空の管制を一元的にやっておりますから、個々の航空機がどこに飛びたい、どういう経路で飛びたいということはすべて把握しております。したがいまして、個別の対応で従来のところ特に問題は生じておりませんものですから、現時点におきまして特にそうしなければいけないという問題意識は持っておりません。

○筆坂秀世君 先ほど御紹介しました航空政策研究会の報告を見ましても、どういうことを書いているかといいますと、「制限空域については、管制機関と空域管理機関(米軍)との直接連絡方法がない場合が多く、必要時に即応できない状態となっている」、こういうふうに述べています。
 あるいは別の箇所では、「沖縄においては、周囲のほとんどを試験・訓練空域に囲まれており、公海上には、ウォーニングエリアと呼ばれる訓練空域でもなく、制限空域でもない米軍用の空域が存在して民間機の運航空域を圧迫しており、このように他国の軍隊に領空の通行権を確保されていることは、望ましい形態ではないと思われると。」、これは民間航空会社の方々の率直な意見だと思うんです。
 今、航空局長は支障はないというふうにおっしゃったけれども、そこで伺いますが、自衛隊が臨時の訓練空域を設定する場合がありますね。そして、ある空域や高度をフロックする。これは事前に防衛庁から運輸省に要請があって、そしてその空域はどこなのかその高度はどこなのか、あるいは経路があるものであれば経路はどこなのかということが航空路誌によって二十八日前に公表されているんじゃないですか。私はその航空路誌の一部を持ってきましたけれども、これで公表されていますでしょう。これで二十八日前に自衛隊の訓練空域については周知徹底されているんです。何でかといったら、安全性を確保するためです。
 自衛隊機の訓練空域は二十八日前、約一カ月前に周知徹底するけれども、米軍のやっについては尋ねてくるまで、緊急避難の要請があるまでこれは全く知らない。どう考えたってつじつまが合わないじゃないですか。だったら、自衛隊機の訓練空域は何で一カ月前に周知徹底するんですか。安全性確保のためじゃないんですか。

○政府委員(黒野匡彦君) ウォーニングエリアもそれからアルトラブも含めまして、この設定する段階から民航機との安全性をどう保つかということを判断した上で我々は協議に応じているわけでございます。したがって、安全についてどこまで措置をとるかという程度の問題かと思いますが、今の段階におきましては、ウォーニングエリアとアルトラブにつきましては今の状況で特に大きな支障はないと私どもは思っております。

○筆坂秀世君 じゃ、何で自衛隊は公表するんですか、周知徹底するんですか、自衛隊の訓練空域は。

○政府委員(黒野匡彦君) 一つは、二十八日前というかなり前広にわかりますものですから技術的に公表が可能だということに加えて、念には念を入れてということではないかと思います。

○筆坂秀世君 それはおかしいな。だって、日米合同委員会の合意で、これは一九七五年五月、何と言っているかというと、「米国政府は、軍用機の行動のため空域の一時的留保を」、アルトラブですね、「必要とする時は、日本側が所要の調整をなしうるよう、十分な時間的余裕をもって、その要請を日本側当局に対して行なう。」、こうなっているんです。だから、自衛隊機だけじゃないで
すよ。米軍のアルトラブだって所要の調整が行えるよう十分時間的余裕を持って行うというふうに日米合同委員会の合意で言っているじゃないですか。
 だったら、何で米軍の方は公表しないんですか。自衛隊だけ公表して米軍は公表しないというのはどう考えたって矛盾があると思いませんか、あなた。

○政府委員(黒野匡彦君) 米軍との関係につきましては、所要の調整に必要なだけのインターバルを持って連絡をもらうということは、先生今おっしゃったとおりでございます。
 その調整をした上で、今おっしゃったような航空路誌にまで出すというだけの時間があるかどうか。それはかなりケース・バイ・ケースで難しい場合もございますし、繰り返しますが、そもそもの設定の段階におきまして安全について十分配慮した設定をしているつもりでございます。

○筆坂秀世君 あなた、おかしいよ。だって、航空路誌に載せるのに間に合うか間に合わないかというふうに今おっしゃったけれども、じゃ米軍側は日米合同委員会の合意を守っていないということじゃないか、十分前もって要請すると言っているんだから。もしぎりぎりになって航空路誌に載せられないというふうな事態でアルトラブの設定を向こうが求めてくれば、断ればいいんです。なぜなら日米合同委員会の合意があるじゃないですか。そんな急に言われたって困る、航空路誌に載せられないと言えば一言で済むことじゃないか。そうなんじゃないですか。

○政府委員(黒野匡彦君) 運用といたしまして、その調整に要する時間ということをお互い合意してやっております。したがって、航空路誌云々ということとは別だという理解をしております。

○筆坂秀世君 大臣、先ほど来ずっと午前中からの審議の中でも安全性の確保ということが各委員の皆さんからも強調されましたし、大臣からも強調されました。
 今の航空局長の答弁を聞いていただいて、自衛隊の訓練空域は安全性確保のために二十八日前に周知徹底する、米国側のアルトラブについては周知徹底しない、公表しないと。これはどう考えたって矛盾があるわけです。やはりこの問題というのは日本の空の安全の根幹にかかわる問題です。沖縄だけじゃないですから、岩国もしかり、横田もしかりですから。
 ですから、この問題も航空分科委員会でもいいですし、あるいはもっとハイレベルのところでもいいですし、せめて自衛隊並みに、アルトラブなんか少ない方がいいと思いますけれども、やる場合には少なくとも周知徹底するということを米側に求めるべきじゃないでしょうか。

○国務大臣(平沼赳夫君) 今、航空局長から御説明をいたしまして、すべて空を飛んでいる民間航空機に関しましては我が国の管制が十分に事前に把握をしておりまして、今の段階では適切に連絡をとって安全上今までは全く支障がないという形で来ております。
 しかし、確かにそういう御指摘の点もあると思いますので、十分私どももそのことは検討させていただきたい、こういうふうに思います。


  1. 2008/02/03(日) 19:51:48|
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衆-国土交通委員会 清水信三君 平成13年03月27日

衆-国土交通委員会 清水信三君 平成13年03月27日

○赤松委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、航空事故調査委員会設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案審査のため、参考人として、東京大学大学院工学系研究科教授家田仁君、航空連合事務局長清水信三君、財団法人鉄道総合技術研究所専務理事佐藤泰生君及び日本乗員組合連絡会議議長川本和弘君、以上四名の方々に御出席をいただいております。
 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。本案につきまして、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。よろしくお願い申し上げます。
 議事の順序でございますが、家田参考人、清水参考人、佐藤参考人、川本参考人の順で、御意見をそれぞれ十分程度お述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
 なお、念のため参考人の方々に申し上げますが、御発言の際にはその都度委員長の許可を得て御発言くださるようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対し質疑をすることができないことになっておりますので、御了承願います。
 なお、参考人及び質疑者におかれましては、御発言の際は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず最初に家田参考人、お願いを申し上げます。

○家田参考人 おはようございます。家田でございます。
 私は、東京大学の社会基盤工学専攻というところで教鞭をとっております。専門は、鉄道や道路などといった交通システムにかかわる工学や、交通政策及び都市政策でございます。
 私は、昨年三月に発生いたしました日比谷線中目黒事故におきまして、事故調査検討会の委員並びに検討会の下に設けられました日比谷線事故調査ワーキンググループのリーダーを務めさせていただきました。また、その前には、この事故調査検討会を立ち上げる契機となりました運輸技術審議会鉄道部会の議論にも参加させていただきました。
 そのような経験を踏まえまして、本日は、特に鉄道事故調査のあり方について意見を述べさせていただきます。
 お手元の配付資料にございますように、まず、日比谷線事故の調査のあらましをお話しいたします。
 まず第一に、事故調査の体制ですが、事故調査検討会とその下のワーキンググループに、大学や鉄道総合技術研究所などからいろいろな分野の多数の専門家を結集し、調査を実施しました。事務局としてのサポートは、当時の運輸省鉄道局の職員の方々にやっていただきました。
 この組織は、手続上は、当時の運輸省鉄道局長の下につくられた懇談会という形だそうでございますけれども、実質的には、かなり活発な活動を行う組織として機能させることができたと考えております。
 これは、もともと事故調査の充実を図るという運輸技術審議会鉄道部会の答申に基づいて日比谷線事故の前年につくられた組織でございます。
 次に、調査の基本方針をお話しいたします。
 これは、実を言うと、あらかじめ明確に定めていたわけではございませんでした。また、事故が発生してからは、こういうような基本的な事柄を議論するというような余裕もほとんどございませんでした。
 ただ、後から振り返ってみますと、おおむね次のような五点が調査関係者の共通の認識になっていたものと思われます。まず第一は、事故の再発防止を目的とする、そしてそのために原因究明と対策提案を行うということです。第二は、極力、客観的な調査方法を採用するということでございます。第三は、極力、早期の成果達成を目指すということでございます。第四は、具体的でかつ現実的な再発防止対策を提案するということでございます。第五は、極力、情報を開示することであります。
 こうした基本的なスタンスは、私は現在でも妥当なものと考えていますが、このような調査方針が調査検討会で堅持できましたことは、一つには、検討会の井口雅一座長の高い見識に基づいた強いリーダーシップのたまものであったと私は考えております。この点、申し添えたいと思います。
 このように、調査検討会は、事故の科学的な原因究明に最大の力点を置きましたので、調査作業の方法論もおのずからかなり広範で、なおかつ密度の高いものとなりました。具体的には、現地調査、車両や線路に関する各種の計測、行政を通じた当該鉄道事業者等からの情報取得、試験列車の夜間走行試験、計算機シミュレーション、得られたデータの分析及び技術的な討論などでございます。
 こうした調査方法によりまして、従来は一部の鉄道事業者を除きますと看過されがちであった車両の輪重バランスの問題などということがおおむね事故の原因と考えられるようなことが明らかになった次第でございます。
 次に、事故調査検討会によって得られました成果の出力を御説明します。
 まず一つは、事故後約七カ月後にでき上がった調査報告書でございます。この最終調査報告書に加えまして、調査の途中でも事故後約四カ月で中間報告を作成しました。
 また、事故の再発防止に向けた実現可能で、なおかつ具体的な防止対策を提言しました。対策に関しては、最終報告の段階のみならず、事故直後それから事故後約一週間後に出した緊急対策やあるいは事故発生箇所での速度規制及びその解除に関する意見をも提案しました。さらに、昨年七月には、鉄道事故調査体制の充実を図るべきであるという意見も、検討会として提言させていただきました。
 続きまして、第二点目の、鉄道事故調査充実の必要性と事故調査のあり方についてお話しいたします。
 まず、その必要性について述べます。
 我が国の鉄道では、他の交通機関あるいは諸外国の鉄道に比べますと、事故の発生は相対的に少なくなっております。しかし、頻度が低いとはいいながらも、社会的な影響も大きい、重大な事故が時折発生しています。また、遅延などの運転阻害事故の発生は、むしろ増大傾向にあります。
 今日、鉄道は、輸送量などから見て成熟期にあり、多くの事業者の経営環境も決して潤沢なものではありません。なおかつ、鉄道事業は、新幹線を運行している世界を代表するような鉄道事業者から、地方の中小事業者、各種のメーカーや整備作業の業者まで、非常に多数の、多様な事業者により営まれています。また、社会の高齢化とともに、現場の人たちの技能にも課題が生じるようになりつつあります。そして、技術の進展とともに、鉄道システムのメンテナンスや、あるいはオペレーションの方法も転換期を迎えています。
 一方、技術基準などにかかわる技術行政も、仕様規定によって事前に厳しく規制する従来の方式から、事前規制はある程度の柔軟性を持った性能規定に変え、同時に、万が一事故が発生した際には、公益的なスタンスから徹底して原因の究明に当たるという事後規制重視型のスタイルに転換が図られてきました。
 さらにまた、我が国は、特に高速、高頻度の都市間旅客鉄道や、あるいは大量、高頻度の都市鉄道では、ハード面及びソフト面ともに世界をリードする立場にあり、安全問題に関しても、世界に対して情報発信し社会に貢献する、こういうスタンスが不可欠でございます。
 こうしたさまざまな視点からいって、科学的に充実した事故調査が実施され、その成果が的確に実務に反映されるような体制を整備することは、やはり社会的な急務であると思います。
 次に、事故調査のあり方について意見を申し上げます。
 第一に重要なことは、調査が、客観的な主体による、科学的で公正なものであるべきことです。
 第二は、事故調査が、事故の再発防止を目的とした事故原因の解明と対策提案にあることを十分に確認することが重要です。この点、違法行為の有無と責任の所在とを明らかにすることを主眼とする刑事司法捜査とは根本的に異なることに注意が必要です。
 第三に、事故調査に当たっては、ハード面、ソフト面の直接的要因ばかりでなく、その背後に潜む潜在的な要因を含めて、事故の本質に迫る調査であるべきことです。
 第四に、既存のルールに違反したかどうかという点にとどまらず、ルール自身のあり方や、ルールの有無の是非にまで踏み込んだ検討がなされるべきことです。
 第五に、事故の原因解明と再発防止対策の検討に加え、この法案では事故の兆候と呼ばれていますが、いわゆる事故の芽を早期に発見することと、事故後のフォローアップにも十分な配慮が必要であると考えます。
 最後に、事故調査体制の整備のあり方についてお話しします。
 まず、何と言っても実効性、機動性のある効率的な調査組織を極力迅速に整備する必要があります。そのためには、既存の技術面、人材面のストックを最大限に活用して、現実的で実効性の高い組織をつくることが有効と考えます。また、内容のある調査を実施するためには、必要な事情聴取や物件の留置などに関しても十分に強力な権限を付与することが不可欠です。
 一方、長期的視点に立って事故防止を考えますと、事故調査体制の充実と並行して、中小の鉄道事業者などに対する技術面での支援や研修の制度、事故や安全にかかわる情報を社会の共有財産として確実にストックし、それを適宜活用する制度、事故の経験を風化させないための方策、安全情報を世界にも発信する制度など、制度面の充実も必要でしょう。また、事故防止のベースとなる基礎研究を鉄道総合技術研究所等において充実することも、長い目で見て重要なポイントであると考えます。
 いずれにしましても、日比谷線事故調査検討会に参加させていただいた者としましては、事故調査体制が一刻も早く充実されることを切望するものでございます。
 以上で、私の意見陳述を終わらせていただきます。どうも、御清聴ありがとうございました。(拍手)

○赤松委員長 ありがとうございました。
 次に、清水参考人にお願いいたします。

○清水参考人 航空連合の清水です。よろしくお願いします。
 航空連合は約三万人の労働組合、航空及び航空に関連する労働者で集まっている産別組織でありまして、上部団体の方は、今連合に属して活動を行っております。
 私の方からは、今の国内の航空需要の件、加えて、事故調査のあり方について、今回の改正法案の中で幾つか不足点がございますので、それについて中心的に指摘をさせていただきたいというふうに思います。
 御存じのとおり、国内航空需要は既に年間九千万人を超えまして、今や米国に次ぐ世界第二位の航空大国という形に日本はなっております。その日本におきまして、まさしく事故の発生する確率というのは非常に少ないわけですが、一たん事故が発生しましたならば多くの人命が失われるということもありまして、航空の安全性を高めることについては、まさしくこれは国家的な課題だというふうに思っております。不幸にして事故が発生した場合には、徹底的にその原因を追求、分析した上で、再発防止策を講じること、これが何にも増して重要だというふうに思います。
 事故調査に当たっては、やはり過去の責任を追及するよりも、あくまでも今後の再発を防止する観点、今後の航空の安全を確保する観点に視点を移すべきというふうに考えております。国際民間航空条約第十三附属書においても、事故またはインシデント調査の基本目的は将来の事故またはインシデントの防止である、罪や責任を課すのが調査活動の目的ではないというふうにしています。事故調査を行っている間も、同型の飛行機が世界じゅうの空を飛び交っているわけですので、一刻も早く原因分析をして再発防止を行う、何よりもこれが事故調査の基本だというふうに思っております。そのために事故調査委員会の果たすべき役割というのはますます重要だというふうに思っております。
 今回の改正法案の中では、航空機事故の兆候、インシデントに関しては対象に含めるということでは、一歩前進ということで評価もできます。しかし、その他の改正法案の多くに関しては、鉄道事故調査の整備体制をつくるということにやはり重点が置かれていまして、その他については単なる航空と鉄道をあわせただけにすぎないというふうに考えております。航空事故調査を強化していくというふうに考えている、必要性を持っている我々からしたら、大いに不足があるというふうに思っていますので、事故調査委員会のあるべき姿について、三点ばかり指摘したいというふうに思っております。
 一点目は、独立性確保の問題であります。国際民間航空条約の第十三附属書では、航空事故調査当局は、調査の実施に関し独立性を有し、かつ制限されない権限を有しなければならないと規定されています。ところが、日本の航空事故調査委員会は、設置法に基づきまして、監督官庁である国土交通省の一機関として設置されており、条約の求める独立性については満たしていないというふうに考えます。
 設置法の第四条に、委員長及び委員は独立してその職権を行うという形の明記がありますが、国土交通省内に調査委員会が置かれ、委員や事故調査官を初めとする事務局スタッフは国土交通省の職員である以上、国土交通省からの独立性については、やはり大いに疑問があると指摘せざるを得ません。事故調査の結果、国土交通省の職員に関する不利益となる取り扱いや勧告なども予想されますので、そういう形になれば、事故調査の任務を遂行するに当たって、支障を来す可能性があるというふうに思います。
 アメリカでは一九六六年に、航空事故調査委員会は、もともと他の交通機関事故調査委員会があったのですけれども、それと合体して、新設の国家運輸安全委員会NTSBと言われるものに移されました。組織的には監督官庁であるCABの中に設置されたわけなんですが、しかし、その後進んだ航空機の大型化あるいは技術の高度化、それに伴う航空機事故の大規模化などがありまして、事故調査委員会の中立性なり独立性が非常に求められるということから、一九七四年に運輸省から切り離されて大統領直属となったというふうに聞いております。
 一方、日本では、今回の改正案でも引き続き国土交通省内にとどまるということになっております。日本においても、事故調査委員会については、国土交通省から分離して、内閣に直結させることで独立性を確保する必要があるというふうに思います。具体的には、国家行政組織法第三条による行政機関としての設置を行うべきだというふうに考えております。
 以上が一点目です。
 それから二点目は、体制強化の必要性について述べたいというふうに思います。
 アメリカのNTSBは、航空のみならず、鉄道、船舶、高速道路などの他の交通機関の事故調査も実施し、再発防止を目的に活動しており、委員長以下五名の委員と約四百名のスタッフで構成されています。安全や技術に関する研究を行う調査部署なども設置されているというふうに聞いています。年間予算に関しても、二〇〇一年度に関しては六千五百万ドル、二〇〇二年度以降については七千二百万ドル計上されています。
 これに対して、今の日本の事故調査委員会については、この改正案の前のところはまだ航空のみを対象としていますし、構成しているのは非常勤を含めて五名の委員と三十一名の事務局スタッフにとどまっています。今回の改正法が成立すれば、鉄道事故も調査対象に含まれて守備範囲は広がるんですが、すべての交通モードについてカバーできるわけでもありませんし、若干の人員増はあるものですが、調査研究を行う専門的なスタッフを多く抱えるというふうになるわけでもありません。日進月歩の技術革新に対応するための事故調としての体制は引き続き不足しているというふうに思います。
 事故調査委員会においては、航空会社とかメーカーと日常的に情報交換並びに技術交流を行いながら、同等の知識、技量維持を行うことが不可欠だというふうに思っています。そういう形でいいましたら、アメリカのNTSBを参考に、現代の技術水準に見合った交通全般にわたる安全を担当する、いわば日本版NTSBに関しての設置を目指す必要があるというふうに考えます。
 以上が二点目です。
 三点目、こちらの方は権限強化の必要性について述べたいというふうに思います。
 事故発生のときに一番問題になるのが、事故調査と犯罪捜査、こちらの方の競合であるというふうに思います。刑法上の罪の存否について行われる犯罪捜査は、再発防止のために行われる事故調査とはその目的が異なっており、しかも強制力に裏づけされていることから、犯罪捜査が事故調査に重大な影響を及ぼすというふうに考えております。
 航空事故調査委員会発足に当たって、一九七二年に当時警察庁長官と運輸省事務次官の間に覚書が、その後七五年には細目協定が交わされて、これらによると、犯罪捜査が事故調査に優先するというふうに読み取れます。例えば、覚書では、航空事故調査委員会による関係者からの聴取や関係物品の提出要求などに関しては、あらかじめ捜査機関の意見を聞き、犯罪捜査に支障のないようにするということが盛り込まれていますし、細目協定においては、現場保存、検視あるいは身柄拘束、関係物品の押収などもすべて捜査当局主導型になっているというふうに思います。
 国内で航空機事故が発生した場合には、全国の警察組織の協力を仰がなければ人命救助や現場保存に支障を来すのは間違いありません。ただし、その後は、先ほど申しましたとおり、体制を強化した事故調査委員会が主導的に早急に事故調査を進めるべきだというふうに考えております。
 航空事故はその多くが何らかの過失によるものが大多数でありまして、故意によって引き起こされるケースというのはごくごく少数だというふうに思っております。こうしたことから、犯罪捜査を急ぐ必要性よりも、原因を特定して再発防止策を講じることの方がはるかに急ぐ必要性があるというふうに考えております。
 アメリカでは、NTSBの事故調査は犯罪捜査に対して優先権を与えられており、事故調査の過程において故意であるとの疑いが生じた場合には、司法長官と協議の上、FBIに優先権を譲るというふうに伺っております。日本でも、事故調査を犯罪捜査に優先させる枠組みをつくる必要があるというふうに考えています。
 以上の三点の指摘については、多くの指摘が、日本版NTSBを志向すべきだというふうな内容になっています。これは、先ほど言いましたアメリカに次ぐ世界第二位の航空大国である日本は、アメリカのNTSBの方もいろいろ紆余曲折を経ながら何とか今の形にたどり着いたというふうに思っていますが、そのアメリカのように、独立性を保ち、体制を強化して強い権限を持つ、そういった形での日本型NTSBについて、日本国民全体の理解を得ながら着実に変えていく必要があるというふうに思いますので、ぜひそこについても御検討願いたいというふうに思います。
 以上三点に加えて、正確な情報入手のための免責処分制度の必要性についても一言触れたいというふうに思います。
 情報をより多く正確に集めて原因究明するためには当事者からの事情聴取が欠かせませんが、先ほど言いました、当事者が刑事罰を受けることを恐れて真実を話さないことになれば、原因追求、真実解明について大きな支障が発生します。たとえみずからに、当事者にとっても不利益な内容であっても供述してもらうためには、事情聴取に当たり、故意や重過失でない限り刑事訴追を免除することをぜひ検討できないかというふうに考えております。米国では司法取引という形で刑事訴追を免れるケースが一般的にあると思いますが、日本ではそういうのはなじまないと思いますので、免責処分を制度化して刑事訴追を免除する方法を考えるべきだというふうに考えています。そういうことによって、先ほど言った事故の兆候であるインシデントについても当事者から自発的な形での報告などの件数がふえ、結果的には事故やインシデントの防止につながるというふうに考えておりますので、ぜひ御検討願いたいというふうに思います。
 最後に、今回の事故やインシデントを防ぐそもそもの最重要な課題ということで、今回発生したニアミスに関しまして、空域と管制について一言触れたいというふうに思います。
 現在の日本の空域については、七一年の雫石事故を契機に、民間空域と自衛隊訓練空域を完全分離するために見直されたものではありますが、その後の民間航空交通量の飛躍的な増加、あるいは民間機、自衛隊機の技術革新、性能向上、航行援助施設の性能向上等に伴う見直しというのは一切なされてきていないというふうに思っています。民間航空機の需要増加を踏まえて、現行の民間空域と自衛隊、米軍の訓練、制限空域との完全分離を前提に、民間機の飛行ルートを最優先した抜本的な空域の再編もぜひお願いしたいと思っています。
 加えて、日本の航空管制については、国土交通省、自衛隊、米軍、おのおのが担当しているために、極めて複雑で、情報伝達も煩雑になっていると思いますので、これにつきましても、ぜひ国土交通省の一元化に向けて進めていただきたいというふうに思っています。
 以上で参考人としての意見陳述を終わります。ありがとうございました。(拍手)

○赤松委員長 ありがとうございました。
 次に、佐藤参考人にお願いいたします。

○佐藤参考人 鉄道総合技術研究所の佐藤でございます。本日は、鉄道事故調査に関し意見を述べる機会をいただきまして、まことにありがとうございます。
 鉄道総合技術研究所では、第三者機関として、鉄道事故が発生しました場合、事故原因の究明等の委託を受けて、事故調査のお手伝いをいたしております。また、私は、旧国鉄に奉職いたしまして、土木関係の職場であります線路分区、保線区、保線課、施設部などの責任者として鉄道事故に遭遇いたしましたので、その経験も含めまして意見を述べさせていただきます。
 私からは、鉄道事故の調査につきまして、次の三つの点について意見を述べさせていただきます。まず初めに、鉄道事故調査の目的と必要性について述べさせていただきます。次に、調査の進め方について述べさせていただき、最後に、調査の体制について意見を述べさせていただきます。
 鉄道は、世界的に見ますと、過去二百年の歴史の中で絶えず技術の進歩が図られてきましたが、残念ながら、その歴史の中で多くの鉄道事故が発生いたしました。しかし、鉄道では、事故が発生する都度、徹底した事故の原因究明と事故の防止対策が行われて、この積み重ねにより鉄道の安全性が高められ、今日、その安全性は社会に認められて信頼を得ております。鉄道は今後もさまざまな社会の要請にこたえていくこととなると思いますが、その過程において絶えず安全性を高めていくことが大切であると考えており、不幸にして発生する事故については、徹底的に事故原因を究明して、再発防止対策を立て実施することが必要であります。
 鉄道事故の調査は、責任者の特定を目的に行われることがありますが、鉄道の事故調査は、正確な原因究明とそれに基づく的確で効果的な再発防止対策の確立と実行についても目的とすべきであります。
 鉄道は、運輸事業として多くの企業が経営しております。したがいまして、ある場所で事故が発生した場合、その貴重な教訓をすべての鉄道企業において役立てることが必要であり、そのためには、事故の原因究明を専門的に効率よく行い、事故防止対策を全国的に実施に移す体制が必要であると考えます。
 また、鉄道の大事故には、予兆となる小さな事故、すなわちインシデントが存在するという意見があります。このようなインシデントについても、正確な情報を得てその分析を行い、全国的に的確な措置を行って大事故の発生を予防していくことが必要なことであると考えます。
 鉄道事故の調査は、主として事故に関係する鉄道事業者が行ってきました。鉄道総研では、第三者機関といたしまして、鉄道事業者などからの依頼を受けまして、事故の原因究明や再発防止にかかわる調査を行ってまいりました。
 鉄道総研で行われた調査の例を申し上げますと、例えば平成五年の大阪南港ポートタウン線事故の車両の電気部品、これはリレーの動作に関する調査でございますが、これを大阪市交通局から依頼を受けまして報告いたしました。また、昭和六十一年の山陰本線余部鉄橋事故では、旧国鉄から事故調査委員会を引き継ぎ、風と車両の相互作用、列車抑止について調査の対象を絞って検討をし、報告いたした例がございます。JR等、鉄道事業者の事故に関しましては、適宜依頼を受けまして、調査を行ってまいりました。
 したがって、効率的な事故調査を行って原因を究明し、的確で効果的な対策を立てるためには、客観性、公平性の観点から見ますと、なお中立的な第三者機関が中心となり、これに鉄道の専門知識を有する多くの関係者が協力して調査を行うことが必要であると考えております。また、調査活動におきまして、その調査結果を適切な時期にできるだけ公開していく、このようなことが必要であると考えております。
 次に、鉄道事故の調査の進め方について意見を述べさせていただきます。
 鉄道の事故調査におきまして必要不可欠なことは、事故直後の初動調査であると考えております。事故発生後、まず最優先に人命救助が行われることは言うまでもありません。その後行われる事故調査に当たっては、事故現場の状況と関係者の記憶による証言が正確に調査されることが必要であります。
 私が奉職していた当時の旧国鉄の例を申し上げますと、事故の調査は、運転事故報告基準規程、調査要領などに基づいて、詳細に行われました。これによる、当時経験した調査の例では、数百メートルにわたる事故現場とその前後にわたって、まくら木一本ごとに破損状況を調査し、また軌道の狂いは一メートルごとに、レールの摩耗は二メートルごとに、一ミリ単位で正確に測定されました。したがって、実際の調査は、鉄道線路に関して専門的な計測技術を持っている現場の技術係、検査係などの技術者が実施しておりました。また、車両の状態の調査につきましても、破損したすべての車両の部品、車輪についた傷の痕跡、あるいは車輪の形状等について調査報告することとなっており、したがって、車両についてよく知っている機関区、工場等の技術者も協力して調査が行われました。このような調査の方法は現在もJRに継承されていると思います。
 また、鉄道事故の原因究明のためには、事故後に、事故を再現するための走行試験や実験、破損した部品が存在する場合には部品の強度を測定するための試験など、調査を継続して行う必要がある場合があります。
 過去の大事故の例を見ますと、例えば鶴見事故の場合には、国鉄本社に技師長を委員長とする東海道本線鶴見列車事故脱線技術調査委員会が設置され、一定の原因が究明された後も、脱線事故技術調査委員会が四年七カ月にわたって設置されて、走行試験が繰り返され、新しい軌道の保守限度、新しい車輪形状などの効果的な対策が立てられた例があります。
 したがって、事故の原因究明に当たっては、まず疎漏のない調査を行うこと、次に慎重な原因究明を行うこと、そして的確な対策を立てて事故の再発防止に万全を期すことが必要であります。
 最後に、鉄道事故の調査の体制につきまして意見を述べさせていただきます。
 鉄道は、基本的に、線路の上で車両を運転し、信号保安装置で安全を確保するシステムでございます。したがって、鉄道の事故調査では、まず土木部門の線路の専門技術者、そして車両の専門技術者、運転の専門技術者及び電気部門の信号保安装置等の専門技術者が必要であります。これらの土木、車両、運転、電気の専門家が中心となって、協力して調査に当たる体制がまず必要であります。
 不幸にして鉄道の大事故が発生した場合、調査はでき得る限り慎重を期すべきでありますが、当該鉄道を利用しておられる方には、例えば病院に通院されている方、商売に利用されている方など、一刻も早い復旧が必要な方々が多数おられます。したがって、調査に当たっては、鉄道事故に関係するすべての機関と連携し、協力のもとに、効率的に実施されるべきであります。
 実際の事故調査では、専門の調査員のほか、補助として、第三者機関の専門家、学識経験者、鉄道の産業界、あるいは事故にかかわる内容に詳しい技術者等にわたることが考えられますが、これらの方々並びに所属する組織の協力が得られ、必要な要員を直ちに投入できる体制、また、現場の測定に必要な機械器具などが迅速に整えられる体制が必要となります。
 また、事故の原因究明が行われた後に最も大切なことは、的確で効果的な再発防止対策が立てられることであります。したがいまして、原因究明後、対策の効果についての理論的な検証、例えばシミュレーションとか実験的検証、例えば走行試験や基礎的な研究開発が必要となる場合があります。
 このような試験、検証に必要な要員や設備の使用には、引き続き多くの経費がかかることが予想されます。したがって、事故調査を専門とする委員会の活動が十分に行われ、その効果が発揮できるためには、事故調査の委員会と関係の行政組織がこれらの資金を確保すると同時に、その対策が実効を上げるよう、関係行政組織が責任を持って実施する体制が大切であります。
 以上を考えてみますと、今回、日本で初めて鉄道事故の調査委員会が設置されるのであるならば、まずは、従来から鉄道に対して責任と経験を持っており、情報を豊富に有している国土交通省の関係技術組織とできるだけ協調して事故の調査を実施できる体制から始めることが妥当であると考えられます。一日も早く、信頼できる事故調査を行い、実効のある対策を立てる組織がまず構築されることを望むものであります。
 以上をもちまして、私の意見とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。(拍手)

○赤松委員長 ありがとうございました。
 次に、川本参考人にお願いをいたします。

○川本参考人 川本でございます。
 最初に、委員長初め委員の方々に、私どもの意見をこの場で陳述させていただく機会を与えていただきましたことを大変感謝いたしております。ありがとうございます。
 私、日本乗員組合連絡会議の代表、議長を務めておりますが、日本乗員組合連絡会議は、日本の定期航空に働く五千四百人の機長、副操縦士、航空機関士等、いわゆる運航のプロフェッショナルであります運航乗務員で構成する団体でございます。私も現在、ボーイング747の現役の機長でございます。そういう観点から、今般、改正が予定されております航空・鉄道事故調査委員会の改正案につきまして意見を述べさせていただきたいと考えております。
 清水参考人とダブります点はあえて省略して意見を述べさせていただきますが、今般の法律の改正で、事故の兆候、重大なインシデントが新たに事故調査の対象に加えられたことは、私どもの年来の要望でありまして、大変大きな評価をいたしたいと考えております。しかし、その他の部分につきましては、従来の事故調査委員会をそのまま踏襲するという形になっておりまして、種々の点で私たちは不足点を感じておりますので、その点について意見を陳述いたします。
 本年一月二十六日、扇国土交通大臣あてに、航空事故調査委員会設置法改正についての要望を提出いたしております。要旨については、独立性の確保、委員会の機能の充実並びに警察庁長官と運輸省の事務次官の間で取り交わされた覚書の撤廃、この三点になっております。
 なお、さかのぼりまして、約三年前になりますが、一九九八年にも、当時の川崎運輸大臣あてにもほぼ同内容の提言を提出いたしております。
 現在、世界の空には、いわゆるジェット旅客機が約一万一千数百機飛行しているわけでございますが、あるデータによりますと、二〇一五年にはこの機数が約二万五千機程度になるのではないかと言われています。ジェット機の導入以来、事故の発生率が大変減ってきたわけでございますが、この十年前後は、その発生率は減っておりません。これは百万回当たりに一回前後という極めて少ない割合でございますが、減っておりません。
 そういう推移を考えますと、二〇一五年ぐらいには、世界じゅうで一年間に約五十回前後の大事故が発生するのではないかという予測が出されております。そういたしますと、単純に計算いたしますと、これは一週間に一回、世界じゅうのどこかで大変大きな事故が発生するという計算になるわけでございます。したがって、いわゆる事故調査並びに事故の防止というのが国家的なプロジェクトとして取り組まれなければならないというふうに考えておりますが、具体的に、米国では、前ゴア副大統領を中心とした委員会が提言を出しまして、約六百数十億円の予算をかけてNASAでその研究がなされているというふうに私どもは聞いております。
 現在の趨勢はそういうことでございますが、次に、具体的に、私たちは扇大臣に提出した提言をもとに当委員会でぜひ具体的な事故調査の改善をしていただきたいと考えておりますので、その要旨について説明させていただきます。
 まず、事故調査委員会の機能を充実させていただきたいという点でございますが、これについては五点の具体的な提言がございます。
 まず第一点目については、事故調査能力を高めるために、専門委員または専門委員に準ずる者として、航空の実情または事故調査に精通した者を加えるようにお取り計らいいただきたいということでございます。
 我が国航空事故調査の過去の事例を見てみますと、運航の現場における実態等に精通した専門家が不在であったため、調査の過程で基本的な誤りを犯した例が散見されております。こうしたことを防止するためにも、何らかの形でパイロット、航空機関士、客室乗務員、運航管理者、整備、管制、気象等の専門家を調査の実務に参加させていただきたいということでございます。ICAOのアネックス十三には、事故調査官の資質について非常に具体的に触れておりますが、いわゆる極めて専門的で、いわゆる訓練を受けた人がその調査に当たらねばならないとなっておりますが、現在の事故調査委員会、いわゆる運輸省の中のいわゆるローテーション制度の中では、そういう経験を積む機会が大変少なくなってまいります。そういう意味でも、専門家の養成もぜひ図っていただきたい。
 二つ目といたしまして、事故調査委員会の予算を一層充実すること及び臨時の予算執行が可能な制度を新たにつくっていただきたいということでございます。
 航空事故調査委員会の年間の予算は約六、七千万円と聞いております。現在では、大型ジェット機のエンジンを一台分解するのには二千万円程度かかると言われておりまして、例えば四発の飛行機のエンジンですと、これらの検査だけでもほぼ年間予算を消費してしまうというような予算規模でございます。極めて不足しているのではないかと考えております。例えば、ニューヨーク沖で墜落いたしましたTWA八〇〇便という事故がございますが、その事故調査の過程では、残骸のほとんどを引き揚げたわけでございますが、それに費やされた費用は約三十五億円に上ると私どもは聞いております。
 第三点目として、意見聴取会を原則として開催するということに改めていただきたい、及び公述人を幅広く採用するように取り扱っていただきたいということでございます。
 現在の事故調査委員会設置法では、意見聴取会開催の要件として、委員会が必要と認めるとき及び航空運送事業の用に供する航空機の事故であって一般的関心の強いものに限定しております。委員会の裁量にゆだねる範囲がやや広過ぎるのではないかということで、原則として意見聴取会は開催するんだというように改めていただきたいと考えております。
 これまでの聴聞会は、搭乗者に死亡者が発生した場合だとか機体が大破または焼けてしまう、焼損するなど比較的規模の大きな被災の場合に開催されていますが、今改正案の眼目の一つで、重大なインシデントを事故調査の対象に加えるということになりますと、重大なインシデントというのはそういうような事態に至らないので、今の法案の取り扱いでは開催がほとんどされないのではないかというふうに考えております。
 また、意見聴取会に参加できる公述人を現在よりも幅広く、私どもは四点ほど考えておりますが、事故の原因関係者だとか遺族、被害者、それから事故の原因究明、再発防止の検討、被害の拡大防止策の検討などに関して経験を有する個人、団体、それから四点目といたしまして、これら以外で原因究明や再発防止の検討に寄与し得る航空労働者や目撃者、事故等の現場の周辺の住民、その他の団体等もぜひ加えていただきたい。これらの手法は、NTSBが現在でも事故解明の手順として取り入れている手順でございます。
 四点目といたしまして、事故の再調査の手続を法令に明記すること、及び再調査実施の要件について、事故調査委員会の裁量にゆだねられる部分を極力客観的な要因となるように変更していただきたいということでございます。
 現在の設置法並びに運営規則では、再調査の手続については明文が存在しておりません。国際民間航空条約の第十三附属書にはこれに関する明文規定がございます。日乗連は、過去、独自の事故調査を行うことによって原因究明の手がかりになる物的な証拠を提示したり、事故調査委員会とは異なる具体的な意見を表明した経験を持っておりますが、これらは受け入れられておりません。再調査手続に関する明文規定がないことが障害になっているとするならば、新たに規定を設置していただきたいというふうに考えております。
 具体的にはどういう場合かと申しますと、事故調査報告書に記載のない、あるいは確認されていない証拠の存在が報告されたとき、事故報告書または事故調査記録に触れられていない、もしくは見落とされている事柄が指摘されたとき、三点目として事故の技術調査の手法や手続について異議が唱えられたとき、次に、報告書作成後に新たな研究の成果として、事故調査の過程の一部に疑問が呈されるなど、事故原因究明の手続に影響を与える事実が判明したとき等々でございます。
 第五点目として、私どもでは現在ないというふうに考えておりますが、具体的な航空事故技術調査マニュアルを作成していただきまして、設置法の下位規定として位置づけていただきたいということでございます。これも、具体的にはICAOドキュメントとして第十三附属書の下位規定として具体的に定められたものが存在しております。
 以上が現在の事故調査委員会の機能を拡充させていただきたいという中の具体的な提言でございます。
 大きな二点目として、事故調査委員会を各政府機関から完全な独立組織とすることということでございますが、これは先ほど清水参考人が述べられた意見とほぼ重複いたしますので、内容については割愛させていただきます。
 三点目については、旧運輸省、警察庁間の覚書を廃止し、刑事捜査が事故調査の支障とならないように新たな取り決めの確立を求めたいと考えております。
 現行規定では、よく読みますと、警察の捜査が優先するようになっておりますが、警察本来の任務でございます現場の保存だとか人命の救助等に専念するような、新たな視点での取り決めを結んでいただきたいと考えております。
 時間が来ておりますので、これで私の意見陳述を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)

○赤松委員長 ありがとうございました。
 以上で参考人の意見の開陳は終わりました。
    ―――――――――――――

○赤松委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大村秀章君。

○大村委員 おはようございます。自由民主党の大村秀章でございます。
 本日は、航空、鉄道関係の御専門の四人の先生方に参考人としてお越しをいただきまして、非常に御示唆に富んだ御意見をお述べをいただきましたことを心から厚く御礼申し上げる次第でございます。
 それでは、時間も限られておりますので、早速私の方から参考人の四人の先生方に御質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 今私ども、この現代の社会、経済、我々の生活も、鉄道や航空といった、飛行機といった大量の輸送手段によって成り立っている、大変便利である、それを抜きにしては我々の社会は成り立っていかないということは、もう私が改めて申し上げるまでもないことだと思っております。いろいろなデータを見ても、これまでは鉄道の輸送量というのはすごいものであるわけでありますけれども、特に航空の輸送量が、とにかく落ちることを知らずにどんどん伸びる。これだけ右肩上がりに伸びていくのも珍しいんじゃないかなというぐらいのものだと思っております。そういう便利な、そして私どもの現代の社会、生活に欠かすことのできない高速で大量の輸送手段、これはもうますます重要になるわけでありますけれども、そこに当然必要なのが安全であるわけであります。
 関係者の皆様方がこれまでに培った御経験なり最新の技術も駆使して、乗客そしてまた利用される方の安全を確保されておられることは、本当に私ども敬意と感謝を申し上げる次第でありますけれども、不幸にして時々どうしても、それは人間のやることでありますし、機械、設備のやることであります、一〇〇%、とにかく安全でなきゃいけないわけでありますけれども、必ず全部、全く無事故というわけにもいかないわけであります。そこで、今回、航空・鉄道事故の調査委員会設置法の改正法案を出して、航空事故に加えて鉄道事故ということもこれに加えるということでございますし、新たにインシデントも加えるということでございます。そういう意味で、今回の改正法案、我々はとにかくこの何年かあった大きな事故を踏まえて、これは当然進めていかなければいけない、そのことが利用者、国民に対して果たしていく我々の責任だと思っておるわけであります。
 そこで、きょう、まず鉄道関係につきましてお二人の先生方にお聞きをしたいと思いますが、これまでに大きな鉄道事故に対しまして、家田先生もそして佐藤先生も、それぞれの御専門の立場でまさしく実際に調査に携わってこられた、調査をリードされてこられたというふうにもお聞きをいたしました。
 そして、まず家田先生にお聞きをいたしたいと思いますけれども、昨年三月、ちょうど一年になりましたけれども、例の日比谷線中目黒事故で、大変痛ましい事故でありました。まさしく首都圏の本当に重要な通勤手段であるわけでありまして、あそこでああいう形の事故が起きたということに、私なんかも本当に背筋の寒くなるような思いをいたしましたけれども、その事故調査に当たって、中間報告が四カ月、そしてまた最終報告七カ月といったことで出されたわけであります。あれだけの大きな事故で、そして先ほど、いろいろな専門分野にわたるありとあらゆる専門家をお集めになり、そしてそれを踏まえて調査を進められ、これだけの期間で調査書をつくられたということ、その御苦労なりいろいろなお話を先ほどお聞きをいたしたわけでありますけれども、それについて、今回の事故調査、特にこの中目黒事故は大きな事故でありますが、この事故調査に当たってどういうふうに、まあ先ほど御説明いただいたことに尽きるのかもしれませんけれども、その調査に当たって御苦労された点、特にこうした点がやはり苦労したんだ、また、こうした専門的な分野で関係者の努力が必要なんだということがあればお聞かせをいただきたいと思います。
 あわせまして、よくこういう大きな事故調査のときに課題になるんでありますけれども、実際に調査をされたことと、それをいかに国民なり関係者に伝えていくかという情報公開の問題、これも今後の事故の再発防止そしてまた関係者の関心も考えれば、この情報公開もやはり的確に行っていかなければいけないと思うんです。ただ、実際、急ぐ余り不確定なものを発表するということもできないと思いますし、そこら辺のタイミングと情報公開のやり方は非常に難しい課題だと思いますけれども、この点につきましてもあわせてお伺いできればと思います。

○家田参考人 お答えいたします。
 まず、第一点目の日比谷線の事故調査について特に苦労した点を申し上げますと、一つは、事故調査検討会は日比谷線が初めての経験ですし、常設の組織ではないので、検討会に参加した多くのメンバーが組織づくりとか作業のルーチンとか相互の技術的コミュニケーションに非常にふなれであったところでございます。そこを確立するために、極めて頻繁にミーティングを行ったり、非常に夜間にわたる議論をするというようなことが一つございました。
 それから、むしろ日比谷線の場合にはたまたま問題にならなかった、潜在的な苦労点というのを二つ挙げたいと思うんですが、一つは、東京で起こったために調査がしやすかったところでございます。もしこれが遠隔地で起こったら、ほとんどの調査のメンバーは東京在住でございますので非常に問題が生じた可能性があります。
 それから二点目は、日比谷線の場合、その内容が極めて技術的な側面が多くて、現場の職員の方々の作業ミスによるとか取り扱いミスによるという面がほとんどないわけでございます。そのため、そういう方々に対してこの事故調査検討会が直接事情を伺うというような権限を持っていなかったわけですが、それが余り問題にならなかったことでございます。むしろ鉄道事故というのは、ほとんどの場合に、先ほどの航空の話にもありましたが、取り扱いの問題が多いので、そういったところの権限がないと恐らく苦労することになると思います。
 それからもう一点は、先ほどもお話がございましたように、最終報告を出すまでに約七カ月かかっておるんですが、これは七カ月もかかったというお考えもあるかもしれませんが、むしろ、極めて技術的な事故だったので調査や測定や計算をすることによって七カ月で結論を出すことができたというふうに考えた方がいいと思います。ここにもし職員等の心理的な要素、乗務員の心理的な要素が入ったり、あるいはその他もろもろの制度的な要素が入ると調査期間というのはもう少し長くなる可能性もあるし、あるいは未知の技術的な要素が入るともっと長くなる可能性もございます。
 それからもう一つ、情報公開に関してお答えさせていただきます。
 情報公開は、事故調査の成否にもかかわる極めて重要なポイントだと私は思っています。幾つか理由がございますが、一つは、調査を通じて得られた知見を極力速やかに関係者に伝えるという意味での情報公開、この重要性であります。
 二点目は、調査作業が十分公正なものであるためには情報公開が欠かせないということでございます。事故調査は状況によっては政府の鉄道行政のあり方そのものに対しても何らか物を言っていく必要がありますから、そういったところが重要です。また、私自身は、迅速で効果的な事故調査のためには鉄道事業者やあるいは当該事故の関係者にも何らかの格好で調査に参加してもらうのがむしろ有効だと考えております。ただ、公正な調査を実現するためにはやはり適切な情報公開が必要と思われます。
 それから三つ目の理由は、国民や鉄道事業者あるいは事故の関係者に事故の要因などについて誤った憶測を与えるような事態はぜひ避けなきゃいけませんから、そういうためにもむしろ正確な情報を適切に公開することが必要だと思います。
 日比谷線事故の場合にも、事故調査検討会ではなるべく頻繁に、検討会の実施の都度なんですが、検討事項や得られた結果を文書にまとめましてプレス発表をしたり、あるいはでき上がったレポートをホームページに載せる等のことを努めてきた次第でございます。
 ただ、情報公開に当たりましては、やはり十分な注意が必要なことも事実です。特にこういった問題は安全にかかわる問題ですから、万が一誤報などを行ってかえって危険がもたらされるようなことがあっては大変なことでございますし、また、根拠に欠ける断片的な情報をもたらして事故の関係者に混乱を与えるというような事態も避けなければいけないと思います。こういった視点からしますと、情報公開すべき情報はやはり科学的な視点からきちんとチェックしたものでなければならないし、また情報化する窓口もきちんと一本化しておくという必要があろうかと思います。
 以上、お答えでございます。

○大村委員 ありがとうございました。
 続きまして、同じく鉄道の関係で、佐藤参考人にお聞きをしたいと思います。
 佐藤先生からも非常に、国鉄時代の御経験、そしてまたいろいろな事故調査の御経験もお話をいただきまして、鉄道事故調査の体制、そして調査の進め方、極めて詳細にお聞きをいたしたわけでございます。そして、特に最後のところでいろいろお感じになったことをお聞かせいただきまして大変印象に残りましたけれども、特に鉄道の事故は非常に多くの専門分野にわたるということで、事故調査委員会一つをとっても、もちろんそこで完結すること、そこがもちろん中心になって独立的にやるということが当然必要なわけでありますし、今回、当然この設置法で委員会の委員は「独立してその職権を行う。」ということにもなっておりますし、任命も国会同意ということでもございますし、この独立性は十分保たれておると私は思っておりますが、この独立性を生かして、あわせて、先ほど参考人が言われたように、関係者と、特にそういう技術スタッフをたくさん抱えている部局、国土交通省のそうした技術部局と十分連携をとってやっていくという御示唆、御意見を拝聴した次第でございます。
 そういったことも踏まえまして、どういう事故調査の体制が一番望ましいのか、あり得べき姿なのかということにつきましても、そしてそのことと当然関係するのでありますが、事故調査委員会をどういうふうに全体の関係者でサポートしていくか、支援していくかということも含めて、いま一度そのお考えをお聞かせいただければと思います。

○佐藤参考人 私、旧国鉄に奉職した当時のことから思い起こしまして、どのような調査体制がよいのかということを考えるわけでございますけれども、旧国鉄では本社の運転事故報告基準規程というものがございまして、これに基づきまして鉄道事故の調査がされて、報告されておりました。当時の重大事故には途中脱線事故が非常に多かったので、先ほどお話し申し上げたのもその例でございます。こういう場合ですと、鉄道管理局の運転部の保安課というのが中心になりまして実際やっていたわけでございますけれども、私、土木部門でございますから、保線課長とか保線区長とかあるいは保線支区長の現地の責任者、これが、十数名になったと思いますけれども、非常に多いメンバーでやはり実際の仕事をしなければならなかったというのが実態でございます。
 こういうことを考えますと、これから事故調査をする委員会ができましても、やはりその辺の支援体制、これは非常に大事なことであるだろうと思います。この支援体制を含めまして、家田参考人からもお話がありましたとおり、その対策を立てるためには非常にいろいろなことを考える必要がございますので、それにあわせて非常に多くの専門家が協力するという体制がやはり必要になろうかと思います。
 したがいまして、よく考えてみますと、鉄道の事故調査でございますけれども、まず初動調査をいち早く行って、事故現場の状況とか関係者の証言を記録して、原因究明に必要な車両や線路の部品を特定したり保存するということがまず必要になります。あとは、鉄道システムの特徴から考えますと、土木、車両、運転、電気の専門家、それから、それに加えましていろいろな専門家が検討していくということが必要であろうと思います。
 こういうことを考えますと、まず公平性とか中立性ということが前提になるわけでございますけれども、従来からいろいろな情報を持っていたりあるいは経験を持っているところが協力できる体制をまずつくるということから始めるのがよろしいのではないかというふうに思っているところであります。
 また、こういう事故調査委員会におきましては、高度の技術とあわせまして、いろいろな鉄道事故調査方法を考えたり、あるいは論理的な結論を取りまとめるということも必要になっておりますので、そのようなことを総合的に考えていく、そういう体制が必要ではないかというふうに思っているところであります。

○大村委員 ありがとうございました。
 それでは次に、航空関係に移りたいと存じます。
 大分時間が来てしまいましたので、もっとじっくりお聞きをしたかったのでありますが、航空事故調査委員会はもう長年の歴史もありますし、これまでにも重大な、いろいろな事故についても調査をし、その責任を果たしてきたと思っておりますが、今回、清水参考人そして川本参考人、お二人の先生にお越しをいただきました。まさしく現場でその日常の業務に携わっておられるお二人の先生方の御意見を拝聴いたしまして、大変貴重な御意見、傾聴に値する御意見だったと思っております。
 今回、この航空事故調査委員会に新たに重大インシデントも加えるということは、お二人の先生方が言われましたように、まさしくこれも当然一歩前進だと思っておりますし、こうした事故に至らないまでのものもあわせてしっかり調査をするということも大事なことだと思っております。
 そういう中で、今回、こういったことについての御意見と、そして、その航空現場の実際の業務に携わっておられる代表のお二人の先生方に、もう時間がありませんので申しわけありませんが、一言ずつ、不幸にしてこういった形の事故が発生した場合の、乗組員なり乗務員の方々とこういった事故調査との関係、どういったふうに関係していったらいいのか、どういうふうに協力していったらいいのかということについて、先ほどお話もお伺いいたしましたけれども、改めていま一度、重大インシデントを加えるという話と今申し上げたことについての御意見を、もう時間が余りありませんので一言ずつで恐縮でありますが、お聞かせいただければと思います。

○清水参考人 事故が発生した場合、現場の方の人間が思うことは、まさしく原因究明と再発防止というただその一点でございます。したがいまして、事故発生後の事故調査委員会の体制は先ほど言ったような体制を望みますし、体制を強化しないと早く調査も進まないし事故原因の追求もできない。加えて言えば、その事故調査のときに当たって、現場のノウハウを一番持っている航空会社の職員等についても、積極的にそういう現場の立場の方から関与させるべきだというふうに思っています。これは時々誤解があるかもしれませんけれども、航空事故を起こした当該会社に関しても、決して、その原因なんかについても秘匿するとかそういうことじゃございません。あくまでも原因追求ということですので、そこで持っているノウハウについては積極的に活用してもらいたいというのが現場の方の気持ちだというふうに思います。
 以上です。

○川本参考人 一言で申しますと、アネックス十三の規定にございますとおり、事故発生時とその当該人等の関係につきましては、事故調査をする目的が再発防止にあるということで、罪や罰を科するのが調査の目的ではないという、いわゆる調査の目的に沿った趣旨で事故調査を進めていただきたいというのが私の意見でございます。

○大村委員 ありがとうございました。
 それでは、きょうお聞かせいただきましたお話をしっかりまた法案審議に生かしていきたいと思います。どうもありがとうございました。

○赤松委員長 次に、伴野豊君。

○伴野委員 民主党の伴野豊でございます。
 本日は、家田先生、清水先生、佐藤先生、川本先生、貴重なお時間の中、お出ましいただきまして、御意見を聴取させていただきましたことをまずもって御礼申し上げます。ありがとうございました。
 座って発言をさせていただきたいと思います。お許しください。
 安全は輸送業務の最大の使命である。これは多分、鉄道あるいは航空を初め輸送業界で働かれる方が職場に入られてまず先輩からたたき込まれる、そういう言葉ではないか、今も多分この精神は引き継がれているのではないかと思います。ですから、だれしも事故を起こしたくはない、あるいは事故が発生してほしくはないと思うわけでございますが、歴史的に見ましても、残念ながら一〇〇%なくなることはなかなか難しいのかな。
 そういった意味で、今社会情勢をかんがみたときに、高齢化、それから一つのシステムとして考えた場合に、いわゆる輸送システムと申しますのは総合技術産業システムであり、そこの中に複雑化、複合化してまいっている部分もある、技術的なレベルからすれば、ハイテクとローテクが混在する、また労働集約という面から考えれば、これはまさしく労働集約産業でございます。そういうような社会的な流れの中で、また国際的な観点からすれば、家田先生が論文の中でもお書きになっているような、いわゆる被害の回復の困難性というような場合も発生してまいります。これは命だけに限らず、システム自体を破壊する、あるいは社会に甚大な被害を及ぼすというようなことも今後考えられると思います。
 そういった観点の中で、私自身は、航空事故調査委員会をつくるならば、中途半端なものにしてはならない、世界に冠たるものであっていただきたい、そういう願いから、きょうもいろいろ先生方のお話を承っていたわけでございますが、二、三、ポイントをかいつまんでいろいろ質問させていただきたいと思います。
 まず最初に、航空の方からお二人の先生方に御意見をいただきたいと思うのです。
 まず清水先生から、お話の中にもございましたが、事故調査委員会の位置づけというのは非常に大きなポイントではないか。いわゆるアメリカのNTSBは、私は一つの見本にしていいものではないか。そのスタッフの規模あるいは権限の与え方、アメリカも八年をかけて見直しをしたということでございます。その位置づけについてどういうお考えをお持ちであるか、いま一度お聞きしたい。
 それから、正確な情報を事故の現場から入手するという意味では、いわゆる事故調査と犯罪捜査、これが非常に難しい境界であるわけでございますが、ポイントは免責処分のあり方だと思います。この点についても御意見をお聞かせいただきたい。
 さらに、さきの航空の管制の問題、いわゆるニアミスにおける空域、管制の見直しのお話も出たんですけれども、それについて一元化が可能かどうか、そんなような観点。現在、民間と自衛隊と米軍、これとの兼ね合いがあろうかと思うんですが、そのあたりの御意見を清水参考人からお聞かせいただければありがたいと思います。

○清水参考人 三点、御質問いただきました。
 私、先ほど申し上げたんですけれども、日本型のNTSBを目指すべきだということについては、今伴野委員の方からございましたように、やはりアメリカの方も、ここについては随分内部でいろいろな確執があった中でここにたどり着いたというふうに聞いております。あくまでも、先ほど言いました独立性、権限の強化、それから体制強化、この三点なくして日本の航空を初めとする事故調査については前進がないというふうに思っています。
 とりわけ独立性のところについて申し上げれば、国土交通省の中に属する機関ということになりましたが、最終的に、調査をしていった中で、恐らく、今国土交通省の中に属しているということであれば、事故が発生したときの国土交通省の、例えば職員の動員のしやすさであるとか、あるいは、そもそもそういった事故については国土交通省が扱うんだということもあるかもしれませんが、いろいろな形で事故原因の解明が行われれば、間違いなく国土交通省というのが許認可を含めていろいろなことをやっているわけですので、そこに原因があるということを内部調査のような形にならざるを得ないことも発生するんじゃないかということを危惧いたしますので、この独立性についてはまず何をおいてもやるべきだと思います。
 加えて、体制の強化についても、先ほど申しましたとおり、やはり日本は、日本とアメリカ国民ではいろいろ違いがあるかもしれませんけれども、アメリカという、世界に冠たるNTSBという形で事故調査については絶対的な形での信頼を得ている機関があるわけですので、多少言い方は悪いんですけれども、恥ずかしがることなく、まねるところはきちんとまねた上で必要な措置等を行っていくべきだというふうに考えています。
 それから二点目の、事故調査原因と免責の件ですが、ここについては、先ほど申しましたとおり、あくまでも真実を語っていただかないと原因究明は進まないというふうに思っています。恐らくここは、国民の皆様からしても一番関心の高いところだと思います。そこの真実を語った上で、原因分析までいった上で、日本の事故調としても再発防止策を早く、建議等行わなければいけませんし、各国の航空局あるいはメーカー、運航会社に対して、一刻も早く勧告を出すべき責務があるというふうに思っていますので、早く真実を語ってもらうために免責制度、これについては刑事訴追の疑念を早く払拭した上で、そこを進めるべきだというふうに思っています。
 三点目の、空域、それから管制の一元化のところですが、管制については、先ほど言いました国土交通省、自衛隊、米軍、三つでやっていまして、それぞれ引き渡し等を行っておりますが、ここについては、国土交通省が全体を総合的に見ることによってそれぞれに情報を与えていく、それによって民間航空機の運航についての安全性については飛躍的に増大するというふうに思っています。それは空域というものとは違うけれども、管制の話になりますが、やれるというふうに思っています。
 以上です。


  1. 2008/02/03(日) 19:50:54|
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衆-国土交通委員会-佐藤(敬)委員  平成13年03月28日

衆-国土交通委員会-佐藤(敬)委員  平成13年03月28日

○佐藤(敬)委員 久しぶりの質問でございます。泉副大臣とは、かつて新進党時代に、一緒に常任委員会の政治家同士における討論によってこれからの新しい国会のあり方というものに努力していこうではないかということで、きょうは泉副大臣一本に絞りまして御質問申し上げたいと思います。
 二時間ございまして、私は、まず一時間、後で武正委員が法案についてのいわゆる修正も含めた厳しい討論、議論をさせていただくということで、この法案の改正に対するイントロの部分として、実はニアミスの事故があった、中目黒の事故があった、いろいろなものがあった形の中で、やはり新しい事故調査委員会というものを考えていかざるを得ない。
 午前中に各党からとてもいい質問があったと思うのですね。独立性の問題だとか、いわゆる専門委員の中身の問題だとか、特にインシデントの取り入れをする部分というのはとても大事だと思うのですね。この辺からちょっと入りたいと思うのです。
 そこで、私も実は十年前ぐらい、十年もなりませんか、平成三年に政務次官をさせていただいて、あなたと同じ立場を負った。そのときの日記帳を見ると、実は管制官の問題だとかいろいろなことがメモで記されて、現実に調査に行って、そしてあそこの制度のいろいろな基本的な悩みとかというのが全部出てきたのです。
 多分、この間の事故の後、副大臣も現地調査やなんか全部されたのだろうと思うのです。そういうのも思い起こしながら、どうしてもわからなければ後ろを振り向いてメモを入れてもらって構いませんから、率直な御答弁をいただきたいというふうに思います。
 二月の十六日に副大臣がこの日本航空の九〇七便の事故について報告をしておりますね。泉さんという、すごく文化的な、物書きしてもすばらしい文章を書く方が、この報告書の中で、本事故の重大性にかんがみという言葉を三回も使っているのですね。これは、文学青年泉副大臣として、少しおかしいという感じはしませんか。五項、七項、そして一番最後のところに、本件事故の重大性にかんがみと。私は政務次官当時、やはり文書を読むとききちんと精査したが、こう何かたくさん使っちゃうと味が薄れちゃうのですね。
 重大性にかんがみというところをノーチェックで来て、ただ報告書を見たのか。十分わかって、本当に大事だ、大事だと言いたかったのか。その辺はどうなんですか。

○泉副大臣 重大事故という言葉を繰り返して使わせていただきましたのは、万が一あの時点で衝突をしたといたしますと、両機の乗客と乗務員合わせて六百七十七名という、想像を絶する不幸な事態が予想されるということでございまして、私としては、本当に重大事故のまさに一歩手前であったという認識をしておるところでございます。

○佐藤(敬)委員 何か余りいい答えになっていないのですけれども。
 そして、緊急に招集しましたね。「五日には、国土交通省の緊急最高幹部会議を開催し、国土交通省一丸となって取り組み、原因究明及び今後の対応策の検討を行うこととするとともに、同日に緊急に招集した全国の航空関係の地方支分部局の長の会議においては、人間からミスを完全になくすことはできないという前提に立った上で」、こうはっきりと書かれていますね。そして、管制業務がどうあるべきかを真剣に議論させたと。物すごく大事だ、大変なことだった、しかし事故は人間だから必ずあるよね、その前提に立って議論をすると。
 では、そこは非常に正確になったのですか。例えば、この後のいろいろな報告書を見ると、そのたびに、改善要綱とかどうとか、いろいろ話し合った、こうなっていますね。
 ここで事の重大性にかんがみという言葉を三つ使って、人間からミスを完全になくすことはできないという前提に立った議論というのは、何か開き直りであって、なおかつ私どもからすると非常に、この部分というのは責任を転嫁するためにあえてそういう言葉を並べたのかなという感じさえするのですが、それは間違いでしょうか。

○泉副大臣 人間がミスを完全になくすことはできないということを前提にしてという言葉が、もし開き直りだというふうに多くの国民の皆さん方に受け取られたとすれば、私の真意ではございません。
 人間いかに注意をしても、機械との対面が常に航空管制には生じてくるわけでございまして、機械自身の信頼性を超えたところで管制官がコントロールしなきゃならない事態ももちろんあります。機械に頼って、機械の指示に従いながらコントロールする、もちろんそういう場面もございます。
 しかし、いずれの場合をとりましても、人間が完全無欠ではない、どんなに注意しておっても見落とすことがある、そういう前提で管制のあり方を、機器も含め、機器と人間の対話、あるいは管制官とパイロットとの心のつながり、こうしたことを十二分に踏まえて、なおかつ安全な管制はどうあるべきかという議論をすべきだというふうに思い、このような言葉を使わせていただいたわけでございます。

○佐藤(敬)委員 言うなれば、そういう認識に立った上でヒューマンエラーというものが現場において、そしてまた個人の中に発生をしているということですね。その再発防止のためには、豊かな経験と優秀な技術、さらに最新の設備で今後とも徹底した注意義務を払っていけば、このことはかなりカバーできるんだという方向になっているわけですね。本当にそうなんでしょうか。そういう部分の豊かな経験と常に最新の設備と優秀な技術さえ持っていれば相当なヒューマンエラーの部分は防げるんだという思いですね、この文体からいくと。
 例えば、これはちょっとわからないかもしれませんが、二〇〇〇年三月に、ちょうど今のようなニアミスのときの管制官とパイロットのインシデントみたいな事故がどのぐらいあったのかという調査が、国土交通省、当時の運輸省の中で多分出ていると思うんです。
 後ろにいる方が二〇〇〇年三月にまとめたTCAS運用実績調査というのを調べておいたらわかると思うんですが、一九九九年の一年間に、回避指示が作動した事例でパイロットから報告を受けた約五百二十件、このうち、管制官の指示とTCASの指示の矛盾があったとする意見は百十九件あるんです。このうち、パイロットがTCASの指示に従ったケースは八五%で、自分の判断や管制官の指示を優先させたのが一〇%なんですね。要するに、管制官とパイロットと機械とのあれが矛盾したというのが現実にあるわけですね、一九九九年に。
 多分、十年前から数えたら、この管制官とパイロットのこの関係のこういう問題がどのぐらいあったかといったら、相当あったと思うんですね。それが大きな事故にならなかったという部分では今ほっとしているわけですけれども、現実の問題として、要するに、これはインシデントとして大変大きなテーマですね。
 私、十年前、管制に行ったが、報道によると、教官が後ろについていましたという記事が随分出ていましたね、一方的なお話だけで恐縮ですが。あれ、管制官に教官という立場の人がいるんですか。

○泉副大臣 管制官を指導する指導官という立場の人間が全国で四十八名だったでしょうか、そういう立場の人間を設けまして、若い、あるいは未熟な管制官を指導するということをやっておるところでございます。

○佐藤(敬)委員 あれは、教官と呼ばずに、何かOJTとか、職制の中に教官あるいは指導的監督者という立場がきちんと位置づけられて、そこに手当や何かがきちんと行われているのかどうか、たまたま先輩だから教えていますよという話なのか、どっちなんですか。

○泉副大臣 先ほど四十八名と申し上げましたが、四十六名の間違いでございまして、これはいわゆる訓練教官という位置づけをして、現場で訓練生を監督すると同時に、座学、シミュレーション等の場で訓練生の教育を行っておるわけです。これになお不足する部分がございまして、訓練監督者というものを設けて、オン・ザ・ジョブ・トレーニングをやっておるという仕組みをとらせていただいております。
 ただ、手当等の面でそうした立場の方々に報いておるかということになりますと、現段階では大変申しわけない実態でございまして、以後検討しなければならない課題であると思っております。

○佐藤(敬)委員 副大臣、私どもが運輸政務次官の中に入ったあのとき、いろいろな航空のインシデントみたいなケースがあったときに、やはりこの管制官の執務状況とか、それから例えば適性検査、採用するときに、勉強だけのことじゃなしに適性検査というものをきちんとしないと、これはどえらいことになるなと。例えば集中力の欠如とか心理的な問題だとか、そういう分析をきちんとして、そこで採用するという方向づけをしていかないと、これはとてもおかしなことになるのではないかという、私も現場へ行ってみた段階の中の思いとしてあるんです。
 そのときに、やはりそういう職制的な位置づけ、例えばOJTとか監督者、今回の場合は監督者ですよね、何のあれもないんですね。しかも、なおかつ、今これらの人が四十六、七名といいますけれども、現実に処遇、待遇の部分で、たしか管制官も女性が多くなってきていると思うし、その女性が多くなっているときに、産休問題だとか、あるいはこういう経験をただ時間的に割り切って、大学を出て、二十九歳をぎりぎりとして採用された人が二年の実習をやって、二十年で、五十一歳でやっと監督官になるとか教官になるとか、あるいは高校卒業の本科の人だったら、例えば十八歳か十九歳で来て、二年たって二十一歳で、それで二十年自動的にやれば指導者になれるとか監督者になれるとか、こうルールで決められていますね。だけれども、その人たちに、ただ単に十五年や二十年をプラスして、教える側としての能力というのが本当にあるのかどうか。選手としてはすばらしい選手だけれども、監督じゃ全然だめだという人もいっぱいいるわけですね。
 そういう適性検査というものをどういうふうにこの位置づけの中に置くのかということと、管制官の処遇が、十年前にやったことと今何の反省もなく、しかもこういうインシデントみたいな事故が何百件とされていても、技術とか指導とか、こういうことだけが表向き議論されていて、中身の議論に一つも入っていないということはすごく不安に思うわけですよ。むしろ、そういう問題について今後どういうふうに対応されるのか、意見を聞かせていただきたいと思います。

○泉副大臣 御指摘のように、管制官がある経験を積んでいわゆる上のポストに入るというような事態がなかったわけではございません。ただ、例えば六カ月間管制業務に携わらなかった人については改めて試験を行うというようなことで、常に技術の錬磨あるいは資格の確認をやってきておることは事実でございます。
 先ほど先生御指摘になりましたような適性の問題については、私どもも、今回の事故を契機にと言っては今おっしゃいますように十年前と変わらないじゃないかといっておしかりを受けますが、見直す必要がある、適性ということをもっと重視すべきではないかという考えを持っておりまして、これは人事院の方とも協議をしなきゃならない分野がございます。
 日本の今の一つの例ですと、さいころを小さく刻んでおりまして、動かしたときにこれがどこの場所に行くかという空間的なテストをやるような適性の部分がございます。しかし、アメリカでは、実際に管制官が見ます画面を見せながら、どういう状況が想定されるかという、やや実態に近いような形で検査をしておりますし、航空の本当の技術的な問題なども一応試験をしますが、非常に配点は低いというふうに伺っております。
 したがって、英語でありますとか、いわゆる記憶力と申しましょうか、空間的な記憶力というようなものも大変重要なことでございますけれども、管制官としての特別な適性が必要だというふうに我々も思っておりまして、これからはそういう面を重視したことをやっていく。ただ単に年数を積んだからというようなことで指導官にするというようなことは、やっていないと言うとちょっと言い過ぎかもしれませんが、そういうことはないように厳に注意をしてまいりたいと思います。

○佐藤(敬)委員 まとめたいと思うんですが、航空機の大きな事故というのは、完全に飛行機側とかそういう部分に多かったですよね。今度は完全に管制官の要するに指導ミスといいましょうか、そういうことで起きて、まさに国土交通省直轄の中での事故でありますから、本当にこれは、三回も使っているように、事の重大性にかんがみということを腹に決めて、副大臣、このことをあなたにきちっと実行してもらいたいなと思うので、まとめとして、この管制官の現状についての問題点を指摘し、お答えをいただきたいと思います。
 航空保安大学校において養成されるわけですよね。そして、問題点として、入学時において管制官としての適性検査が行われていない。行いましょうよということを、採用時のあるいは入学時のそういう部分の中で、今までは簡単な記憶テストぐらいのものしかやっていないと思うので、これはぜひ制度としてやはり取り入れる努力をしていただきたいということ。
 管制官は、多分、飛行機というものは、実体というのはほとんど知らないと思うんですね。飛行機そのものについても勉強していないし、養成課程において飛行機のことをよく教えようということも含まれていない。すなわち、管制官は飛行機を知らないから、自分の指示どおり飛行機というのは動くものだ、恐らくこういう意思の疎通不足というものを持っているのだろうと思うんですね。管制官の中で、やはり飛行機というものについて、いろいろな学科の中で学び合うというか、あるいは体験するとかいうことも含めて検討いただきたいと思います。
 アメリカのFAAの管制官は、プライベートで操縦資格を持っているケースが非常に多いわけですね。みずからのパイロット経験を軸にして、飛行機の運動性能とかを理解して、適切な管制指揮を、指示を出すわけですね。だから、管制官とパイロットの相互理解という部分もぜひひとつこの中に組み入れて、新しいテーマとして考えていただきたいということです。
 最後の三番目の問題点としては、本件のケースでは、訓練生に教官がついて、要するにOJTという中で起こっているわけですね。両方とも間違っているわけですね、指示を。飛行機の名前を間違えたり、番号を間違えたり。
 管制業務上、教官という資格をぜひ職制上制度化してください。そして、手当も出ない、何も出ない、こうじゃなくて、きちんとした位置づけをして、経験を積んだ、あるいはみずから管制業務に当たることの適性があって、訓練生に対してインストラクションを行うことに十分な資格を位置づけてあげる、評価をしてあげる、ひとつこういう形に、この管制の位置づけ、業務に携わる者の評価をもう一度再検討していただきたい。
 この三点をお願いし、お答えいただきたい。

○泉副大臣 職制上、教官と言われるような立場の人を位置づけする、それに相応する給与をお支払いするということについては、検討させてください。当然財政上の問題も伴ってくる問題でございますので、この場でお約束をすることはできませんが、大変重要な問題であると思いますので、検討をさせていただきたいと思います。
 それから、いわゆるパイロットとの関係、管制官との関係、これは、今日までも、実際に管制官がコックピットに乗って実際のオペレーションというか飛行を見るということをやっております。平成十二年度だけでも延べ三百七十名余りがそういう経験を積んでおります。
 先日も、現役のパイロットの方に、私は三名の方にお話を伺いました。管制官とパイロットとの思いに、やはりどうしても違いがあることは事実なんです。パイロットの方は自分の飛行機を中心に物を考えておられる、これは当然そうだと思います。しかし、管制官は、先日の場合も、画面上には十機余りの飛行機を見ながらやっておる。ですから、そこにどうしても思いの違いがあって、意思の疎通を欠く部分もあるようでございますので、これからは、なお一層、管制官の思い、そしてパイロットの思い、それをわかるように、人間関係を重要視するのと同時に、機器の面においてもそういうそごを来さないように努力をしていきたいと思っておるところでございます。

○佐藤(敬)委員 しつこいようですが、もう一回申し上げますが、アメリカの管制官では、既に教官資格が制度化されて、なおかつ教育心理学など、その適性を持って教官業務に当たっているんですね。
 ずっと管制官の中の仕組みを見ても、十年前も今も、実際、こういうインシデントみたいなものが現実にあっても、予算がないからとかで、どこかを削ったってそこへ持っていくというぐらいのことを考えてもらわなければならない、管制官の業務について、相当な待遇改善と地位の向上を検討すべき時期に来ている。そのためにどこか予算を持っていかなきゃいかぬというんだったら、国土省の予算をもう一度再検討して、本当に中での対応でできますので、ぜひ努力をいただきたいということを念を押しておきます。
 それで、私の申し上げたいのは、もちろん今言ったようなハードの問題もあります。しかし、実際の事故というのは、ヒューマンエラーというのは、未経験で、技術が悪くて、機械が悪くて、それだけで起きたんだろうか。こういう事故というのは、ヒューマンエラーというのは、むしろベテランの管制官とかパイロットとか、あるいは航空関係に携わるすべての関係者の無意識の中にこういうものを発生させる要因というのは物すごく多いんじゃないかと思うんですよ。
 要するに、さっき松浪さんが言っていたのかな、あれの例えで。航空事故のほとんどのものが、例えば御巣鷹山のあの事故だって、おしりから着陸して故障して、その飛行機が、実際ボーイング社で直して飛んでいた。そのときに、多分、あの状況の調査を見れば、もうこういうことで直したんだから事故なんか起きないだろう、みんながそう思っていた。当時の山下運輸大臣がおりて、それで東京へ戻ってくるときにおっこちて、最大の、五百何十名が亡くなったという悲惨な事故になった。
 だから、そうじゃなくて、こういう問題というのは、ベテランであるがゆえに、何となく、大丈夫だろう、あいつは当然やっているだろう、こういうことじゃなしに、もしかしたらやっていないかもしれない、だろうじゃなくて、かもしれないという部分のチェックというのはすごく大事なことだと思うのですね、感覚的に。ヒューマンエラーというのはこっち側から起きているんじゃないかという感じがするから、余計いろいろなものをひとつ精査をしていただきたいな、何となく惰性で、大丈夫だろう、何々だろうといかずに、このことをひとつ大きな視点として、そういう考え方に立ってほしいな。
 どうでしょうか、私の考え方が間違っているんでしょうか。

○泉副大臣 今お話しのように、ややもしますと、なれがもたらす抜かりというものが指摘をされるわけでございまして、今回、管制官の皆さん方にいろいろな議論をしていただきました。腹蔵ない意見を出していただきました。私は、よく自分の身内のことを出してくださったとお礼を申し上げたのですが、やはり、ベテランほどと言っては恐縮ですが、自分だけに通用する言葉、英語を使って管制をしておるというような事態も指摘をされておりまして、年齢にかかわらず、経験年数にかかわらず、やはり一から検討する、研修をするということが必要だということを我々も痛感いたしております。
 それで、その管制官の皆さん方に私が申し上げましたのは、安全な状態というのは異常な状態だ、普通は危険な状態であるんだ、ですからちょっとしたミスが大事故を招く、安全というのは、皆さんの、もろもろの関係者の努力によって初めて達成されることであって、通常な状態ではないという認識で取り組んでほしいというふうに私は申し上げました。
 まさに先生御指摘のように、なれておるからということで、いいかげんな、あるいは手を抜くというようなことがあっては決してならないというふうに思っております。

○佐藤(敬)委員 事故の要因は、ただ単にハード的な問題ではなくて、そういう人間の内面的なストレスとかいろいろなものにやはり多くの要因を見出していかざるを得ない。
 すべての面で、例えば飛行場の状況なんかを見ると余裕がないですね。朝だってそうじゃありませんか。副大臣、御承知ですか、朝の羽田空港のタイムテーブルを見たことがありますか。六時から七時台ぐらいまで、あれは不当表示ですよ。JAL、JAS、ANAなんというので、だあっと六時に何本出ますと言って、実際は、私も行くと、いつも出るときは七時過ぎですよ。
 僕も少し勉強したのですけれども、日本の飛行場というのは、ヘビー、ミドル、ライトですか、大きい飛行機が三千メーター滑走路を飛んでいくときというのは、二分かかるわけですね。そうすると、六時台のパイロットが、早く閉めて早く順番を管制塔に呼びかけようと思って待っているにもかかわらず、航空会社は皆赤字だから、とにかく全部お客を入れなきゃ飛び立たないということで、なかなか営業の方から指示が来ない。待っているうちにどんどんほかの飛行機は先に並んでいく。十三台並んだら二十六分おくれるということですね、逆に言うと。そうすると、六時の飛行機がどうなりますか。完全に六時半。飛んでいって、向こうもおくれるわけですから、帰りもおくれる。機材繰りが大変だ。もう本当に、パイロットもいらいら、管制塔も混雑してくるからいらいら、スチュワーデスもいらいら、みんないらいらの症状の中にあるのが朝と夕方のラッシュのときですね。
 こういう問題を一つ考えても、恐らく、ただ単なるさっき申し上げたような形ではなくて、判断力、注意力というのは物すごく低下をするのだと思う。
 そういう意味で、航空会社自体も、これからのいろいろな航空事故に対しての関心事というのは、ただ単に事故が起きたから、さあどうしようかという話ではなくて、会社の経営の中身一つにしたって考えていかなきゃならない。労使関係の問題だって、やはりもっと正常にきちんとなるような努力をしていかなきゃならない。私が政務次官のときだって物すごい難儀しましたよ、労使関係の問題についての航空会社との環境なんかというのは。それは民間の企業のことだから任せればいいというのじゃなくて、どうやったらそういうものが少しでも解決できるのかということについてかなりの努力をしたものですよ。
 そういう意味で、すべてが安全運航に重大な影響を与えるわけですから、こういう問題も含めて、ただ単に経営者、労使の問題だけだというのじゃなくて、合わせわざとして、焦ってストレスが生じて判断力、注意力というものが低下するんだよ、こういう要因も事故の要因として十分対策を検討し、考えるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○泉副大臣 御指摘のように、特に羽田の場合を見ますと、朝の出発便、夕刻の到着便は間断なく飛行機が離発着をしておるわけでございまして、おくれが出ておるケースも多々ございます。
 これは、先生おっしゃいましたように、営業上ということももちろんございましょうが、なかなかお客様が搭乗されない、一々探さなきゃならないというような面もあっておくれることもあるのではないかと私は思います。飛行機がおくれるたびに、乗客も、乗務員も、そして管制官も非常にいら立つことは間違いないことだと思います。
 ですから、今回の事故に際しましても、経営者と組合との関係等が新聞紙上に載り、私どももそのあり方についてはもう少し議論をしなきゃならないかなと思っております。
 基本的には、先ほど先生がおっしゃいましたように、会社の経営の問題であるとは思いますけれども、安全を確保するという観点からは、そののりを越えて踏み込むべき点もあろうと思います。これからも取り組ませていただきます。

○佐藤(敬)委員 それでは具体的に、もう時間があと三十分ぐらいしかありませんから、この間の報告書と一緒にいただいた中で、この協議、会議を全国的にした結果、改善の要望事項としての資料が委員の皆さんに配付されていますね。これは一項目から五項目までありますけれども、これを各条どういうふうに対応してきたのか。
 「管制業務実施体制強化関連」として、「航空管制官採用試験、特に適性検査のあり方」「訓練、研修時等における要員不足への対応」、これはどういう結論が出たのですか。検討だけですか。

○泉副大臣 適性検査のあり方につきましては先ほど少し御説明をさせていただきましたが、まさに適性そのものが問われることがあるわけでありまして、人事院との協議を踏まえて、実戦向きの試験、あるいは適性の判断ができるような試験項目、こうしたことをつくっていくことで今検討をしておるところでございます。
 それから、要員不足への対応ということにつきましては、管制官一人当たりのさばく飛行機の量が最近少しずつふえておることは事実です。このことは、それが直ちに管制官の負担になっておるかどうかというのは、もう少し議論をしなければならないと思います。というのは、機器の進歩というようなこともありますし、管制官が実際に新しいシステムの中で管制をやれるようになっておるというようなものもございます。
 管制官の研修をするにしましても、そこがあくために管理職がカバーしなきゃならないというような実態もございまして、我々としては、定員の要求等を今日までも続けてまいりまして、その必要性を認められたところではございますが、完全にというのはなかなかまいりません。しかし、これからも必要な要員確保に向けて関係省庁に要求を続けていきたい、このように思っております。

○佐藤(敬)委員 実際には今千七百人ぐらいですかね、管制官というのは。ですから、今副大臣の答弁にありますように、単に数をふやせばいいという問題じゃなくて、それぞれ新しい技術によって、新しい機能とかいろいろなものが、人数的にいうと調整はできる可能性というのはあるんでしょう。しかし、さっき言った、基本的なヒューマンリレーションというか人間関係とか、それから、やはり人間である以上事故はもう一〇〇%なくすのは無理だ、そういうことを前提として考えるならば、ストレスの解消やいろいろな問題を、そういうコミュニケーションをきちんとしていくということへの強化というものは、二度目の話でありますけれども、ひとつ十分にお考えいただきたいということですね。
 それから、この(2)の教官の資格等々に関してのことについては先ほども御回答いただいていますが、最後に、この五番目の「空域・航空路の抜本再編関連」について。点を打ってあります一、二、三、四。四ポイントございますね。「現在、地上の無線施設直上を結んで設定されている航空路を、新技術を用いることによって、必ずしも直上を飛ばずに最適な飛行が可能な航空路に再編する。」こう書いてあるんです。これはどういうふうにやるんですか。現にそういう方向に作業が進んでいるんでしょうか。

○泉副大臣 五番目に挙げさせていただきましたのは、「空域・航空路の抜本再編関連」ということで、四つの項目を挙げさせていただいております。
 最初の、現在の航空路が地上の無線施設を使ってやるということで、どうしても一直線に地上の機器の助けをかりながら飛んでいくということになります。しかし、これでは容量がその一線上だけになりますので、もう少し、この機器を使いながらも複数の航路が設定できるようなことを今考えておるわけでございます。
 これはRNAV、エリアナビゲーションという航法でございますけれども、保安無線施設の直上、真上を飛ぶ従来の航法と異なりまして、飛行機自身が持っておる航法装置、そうしたものをあわせ使って任意のルートを飛べるようにしようということで、これについては少し時間がかかると思いますが、既にこういう航法を取り入れようということで検討をしておるところでございます。
 それから、一方通行の推進。これは、今申し上げましたようなRNAVというものができますと、自動的にと申しますか、そういうことができるようになるわけでございますが、必要な一方通行のための経路を設定するために無線設備の整備を行うということだけでは自由に一方通行を開始するということはできませんので、無線施設の整備を行うことなしに、ここが難しいところで、先ほどのRNAVの応用編になりますけれども、無線設備の上だけを飛ぶのじゃなくて、両サイドを飛べるような仕組みをとることによって一方通行を開始しようということで、経路の複線化をやろうという考え方でございまして、これは先ほど申し上げましたRNAVの整備とともに同時にやれるものだと考えておるところでございます。
 それから、「交通量を均一化するための空域再編」というのは、先生御承知のように、東京が一番広くて大変な負荷を持っておるということでございますので、この東京と札幌と福岡、那覇の四つの航空管制部の守備範囲をもう一回再編しよう。具体的には、恐らく東京の範囲を狭くするということで、今の東京の中には羽田、成田そして関空などが管制の範囲に入っておりますけれども、その一部、例えば関西空港島を福岡の方に移すというようなことは可能かどうか、それで安全が保てるかどうかというのを今検討しておるところでございます。
 なお、最後に書いてあります交通流の形成という考え方でございますが、これは、福岡に全国の流れを見る管制の場所がございまして、例えば、ある航空路が込んでおる、あるいはある空港の着陸機が何時ごろには込みそうだということがわかりますので、その事前に出発便を少しおくらせるとか、あるいは最短距離ではなくて少し迂回をしてもらって時間の調整をするというような全国の航空の流れを監視することをやっていこう。また、例えば、自衛隊等の訓練空域がございますが、そこが使われていないということがわかった場合には、その訓練空域も活用させて安全を図るというようなことに既に今取り組んでおるところでございまして、こうしたもろもろのことを通して空域、航空路の抜本再編という課題に取り組みたいと思っております。
 少し時間がかかるところもございますし、比較的早くと申しましょうか、安全確保というもので検証は必要でございますけれども、早く取り組んで実現できるものもあると思って、できるだけここに掲げてもらいましたことが一つ一つ実現できますように努力をしていくつもりでございます。

○佐藤(敬)委員 これも市販されているものですが、すごいんですよね、空路。何か大空のどこでも飛んでいけるような感じでありますけれども、それぞれ、いわゆる米軍の基地なり、例えば今度の沖縄に向かっていた飛行機も、パイロットが地上から飛び立って沖縄へ着くまで周波数を九回も変えなきゃならない、なおかつ、沖縄に行けば沖縄の米軍のコントロール下に入っていくとかですね。そういう意味からいうと、こういう日本の上空全体の問題で、きのうも乗員組合の皆さんとか航空連合の皆さんから御指摘ありましたけれども、この空域の再検討というのは本当に大事だなという感じがするんですね。
 これはもう正直言いまして、空の安全という問題を考えていくときに、今副大臣からも説明がありましたけれども、航空路の一方通行化とかどうとかという何だかわけが余りよくわかんないような話じゃなくて、本当に日本の空を、国土交通省がやはりきちっと空域の再検討とまさに航空管制の一体化というものを目指して努力するという決意が、それは確かにありますよ、いろいろな外交上の問題、軍事上の問題、いろいろなことがあるにしても、やはり事故を防ぐという部分からいけば、この二つは、絶対に相当強い覚悟を持って検討していくということの努力と気概を聞かない限り、何を議論してもしようがないんじゃないかなという感じがするんですね。
 副大臣、ひとつこの辺の考え方をきちんと聞かせてください。

○泉副大臣 現在、航空管制については、自衛隊、それから私どもの国土交通省、そして米軍という三つに分かれて管制がなされています。そういった意味で、一元化ということは大変我々も望むところでございます。
 その努力は、今先生お話ございました沖縄について、既に国土交通省の管制官が嘉手納で、現地で状況を二カ月間にわたり実態を把握するというようなことをやって、いずれ沖縄の管制については国土交通省に一元化されるのではないかというふうに考えております。その他のところも、自衛隊、また米軍との協議をしていくことを考えておりますし、今日までもその努力をしてまいりました。
 よく言われますように、平面的に管制域を見て、とても大きな壁がある、先日もある新聞でそういうことが出ておりましたけれども、どうしても、その絵の上でだけの判断ではなくて、立体的な三次元的な話でございますので、一般に言われておるのとはちょっと違う感じを私どもは持っておりますが、それでもなおかつ、できるだけ一元的な管理ができることが望ましいことは事実でございますので、米軍、自衛隊、そして私どもとの話し合いは続けてまいるつもりでございます。

○佐藤(敬)委員 本当に努力をいただきたいと思うのです。もちろん、国土交通省だけでできることではないと思いますし、やはりこれからの安全という問題を考えると、空でも地上でも海でもみんなそうだと思いますので、ぜひひとつ御努力をいただきたいと重ねてお願いを申し上げておきます。
 もう大体最後になるのですが、この事故調査委員会のあり方。
 先ほどからも皆さんで十分な議論をさせていただいておりますが、どうしてこう時間がかかるのですかね。さっき言いましたように、確かに原因の究明というのは急がなきゃならない、しかし、一つ出しちゃうと、後で違ったことが起きてくるとまたそれによる弊害があるので、十分なきちんとした調査をしたい、こういうことでありますが、今度のあのえひめ丸の、アメリカの海軍の査問委員会なんかを見ていても、その調査の現実と、それから今何をお見せしていくことの方が見ている国民全体が納得をするのかなということは、具体的に並行で進んできていますね。そう思いませんか。
 だって、もう本当にそうじゃないですか。例えば、これは参考人のところでも出ていましたけれども、むしろ、あなたの判断で事故があったにしても、あなたの罪にはしない、そこはさわらないから、ちゃんと現実を言えというようなことを堂々とやっているわけでしょう。
 私どももこれから、日本の本当に一番悪いところ、泉さん、一緒にやってきたじゃないですか、何となく臭い物にはふたをするとか、それから、もうまさにふたをしておいて、国民や県民が忘れるのを待って、また新しい事故が起きてくるとかいうのじゃなしに、できるだけ透明度を高くして、できるだけ正直に見せよう、見せることによって、いろいろな問題がまた関心を持ち解決をしていくのだということをしようじゃないかといっているけれども、いざとなるとなかなか泉さん自身も、何でできないのというと、何となくまだ調査ができていないからと。
 これは二月の十六日、しかも事故は一月の三十一日に起きているわけですから、何か中間報告なんかできないのですか。

○泉副大臣 事故の報告については、先ほど、航空事故調査委員会での報告がなされたのは一年以内が八割だというふうに、私ども今までの実績はそういうふうに報告をさせていただいております。
 ただ、一年以内八割で、それで十分かということでございまして、そのために、いわゆる中間報告と申しましょうか、委員会が国土交通大臣に中間的な報告をするというようなことを規定しておるわけでございまして、これによって、すぐに原因究明につながることがその報告の中に書かれておるとは思いませんが、どうしても急がなければならないようなことについては、中間報告の中から読み取っていくということにしなければならない。
 えひめ丸の例を出されましたけれども、今までのところ、あれがどういう状況で原因が具体的に究明されておるのかというのは新聞情報だけしかわかりませんが、日本の場合はちょっと時間がかかり過ぎておるということについて、私は否定をするつもりはありませんが、やはり事故原因の究明については慎重でなければならぬ部分がある、これは避けられないことではないかという思いでございます。
 特に中間報告では、先生御指摘のように、最終的な結論がひっくり返るようなことがあってはならないというようなことから、ややもしますと調査の経過だけというようなことになりがちでございますが、我々は我々としてまた必要な行政的な判断をして、事故の再発防止にできるだけ早く取り組むように努力をしてまいりたいと思います。

○佐藤(敬)委員 私も科学技術の常任委員長をやっているときに、いろいろな原子力の事故が起きました。あれは随分長い間継続していって、やはり原子力発電というものを、推進する側も安全する側も一緒の役所の中へ置くということはいかがなものだろうかという話からいって、最終的には原子力安全委員会を、今度は場所を移動してやや独立体系に、一気にとはいかずにでありますけれども、そこまでの体制になった。
 基本的な考え方からすれば、事故調査委員会というのは、事故の調査の過程で判明した安全上の問題に関して建議、勧告を行う権限を持っているけれども、問題点を提起するだけで、具体的な再発防止策を提言するものではないわけですね。
 だとすれば、やはりこういう問題については、解明されなくたって現に毎日飛行機や船だって列車だって走っているわけですから、なぜこういう状況になったのだと、片一方に正しく、透明度を高くして、議論されていくところを公開したり、本当に中立性を保つ意味で、やはり、役所の中にあって何となくお互いが責任のなすり合いでもって透明度が高くならなくなるというような状況じゃなしに、もうきちんとそういうものを比較対照して見せて、そして片一方の議論は進めていく。その中で対応されたものについてはすぐカバーをする。こういうものが合わせわざでないと、もうただじっと解明するまで待つみたいな感じというのは決してよくない。
 この事故調査委員会のあり方というのは、この後私どもの同僚であります武正君の方から、委員会のあり方そのものについてのいろいろな御質問があると思いますし、また修正のお願いもあると思いますが、そういう意味から含めて、この事故調査委員会のあり方というものは、どっちかというと、やはりアメリカ型の方がすっきりするなという感じはするのですが、そういうふうに持っていこうという気持ちはありませんか。

○泉副大臣 今回の事故と申しますかニアミスの問題で、国土交通省が何か臭い物にふたをするというような姿勢をとったつもりは私どもにはございません。管制官を集めて本当に真摯な議論をし、その内容を国会に御報告する、国民の前にお知らせするという姿勢は、私どもとしては、反省すべき点は反省をして、取り組むべき点は取り組むべきだということで取り組んでおるつもりでございますし、御指摘のようなことについては、なお一層努力をいたします。
 アメリカ型ということにつきましては、今NTSBのことを念頭に置いて先生おっしゃっておられることだと思います。これは一つの参考として私どもも十分勉強をさせていただいております。ヨーロッパ型は、どちらかといいますと日本型に近いような調査委員会が持たれておるわけでございまして、それぞれの国の歴史なりあるいは地理的な条件、そういう背景の中でつくり上げられておるものだと思っております。いいところは取り入れて、先生のおっしゃいますように、早く事故原因を究明し、再発を防ぐという趣旨から、なお一層努力をいたしたいと思います。

○佐藤(敬)委員 もう時間がありません。長々と二人でやりとりをさせていただいたわけでありますけれども、十分質問の意図はおわかりいただいたと思うのですね。
 ぜひ泉さん、ただ単なる部分的な手直しや修正じゃなくて、本当に安全というものを中心にしながら、一体化した、先ほどの空路の再編にしても、あるいはいろいろな養成をしていくシステムにしても、それから管制官の待遇問題等々にしても、例えばパイロットの養成一つにしたって、日本の場合はコパイロットが四百時間ぐらいで副操縦士になるとかで、アメリカの場合は三千時間という大きな経験を持った人間なんですね。
 臭い物にふたをというのは、別に泉さんのことを言ったわけでも何でもない、今度の国土交通省のことを言ったわけでもないのです。ただ、週刊誌や何かに出ているあのわずか十秒のすごい状況というのは、だれが見たって大変だなという思いがするわけですね。しかし、あれ自体だって、まだ正式にこういう状態だったなどということは一言も言っていないじゃないですか、正式には。報告は来ていますよ。しかし、あれは国土交通省が出したものであって、まだ正式なものにはなっていないわけでしょう。あの状況なんというのは、みんな見たらやはり異常だと思いますよ。
 そして、私がこの間秋田へ帰るときに乗り合わせたスチュワーデスが、たまたまあの事故に遭ったスチュワーデス、韓国から来た、名前は申し上げませんけれども。やあ、しばらくだな、国際勤務なのに乗っているから、どうしたのと言ったら、実はこの間の事故だったと。えっ、じゃ御主人と一緒に食事でもしようか、そしていろいろ教えてよ、こう言ったら、ベテランで教官待遇の人なものだから、会社に言ったら、佐藤とは会わないでくれと、急いで国対の方から来て、私は会うことを差しとめられたのです。何なんですか、これは。
 そういうことを一つ一つ見たって、何も隠すことでも何でもないので、しかもあそこの場所でいえば、現実の話が、みんなコーヒーを配っていて、そして操縦士が、緊急な急降下をしない、そういう指示に基づいて下がってきたわけでしょう。それが十秒間の中で、いきなり機首を下げなければならぬと機長そのものが判断をしてやる。だから、コーヒーの台から含めて、人間の体も天井を割って上へ行ってああいう事故になっているわけでしょう。その体験というのは別に、私が体験談をどうだったのと聞こうと思ったって、何かもう、会うな、会ってもらっちゃ困ると文書で私の部屋へ来て、彼女に迷惑かけちゃいけませんから私は会わない。ことごとそんなことだって閉鎖的じゃありませんか。
 だから、きちんとひとつ、この後武正委員の方からいろいろこの制度についての具体的な問題提起を今度は大臣にしますから、どうぞ大臣も正確に答えてもらうように期待をいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。


  1. 2008/02/03(日) 19:50:11|
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衆-国土交通委員会-細川委員平成13年02月23日

衆-国土交通委員会-細川委員平成13年02月23日

○細川委員  次に、空域の問題についてお伺いをしておきたいと思いますが、管制と密接に関係があるのがまさに空域の問題でございます。
 この空域の問題につきましては、かねてから横田基地の空域の返還を求めております石原都知事も、この事故の背後には民間航空機の空域が狭過ぎるということを指摘しているところでございます。米軍の管制下にあります横田空域というものは、断面積で比較をいたしますと、成田の進入管制空域と比較をしますと二倍強でございます。日米安保条約があったとしても、私は、こういう実態は、日本は正常な主権国家と言えないのではないかというふうにも思います。
 また、空域に関しては、民間空域と自衛隊の訓練空域というものが分離をされておりますけれども、自衛隊の基地と訓練空域の間には回廊というものがございまして、航空路が設定をされております。そのことが民間航空路を制約いたしているところでございます。民間航空機というのはもう本当に数がふえてきておるわけでありまして、しかし空域の方は全く拡大をしていない、こういうことでございます。
 そこで、これは大臣にお聞きしたかったのですけれども、米軍との空域の設定について、現状を改めるようなことを交渉できないものかどうか。あるいはまた、自衛隊の訓練空域を含めて、民間の飛行ルートを拡大するような、最優先するような空域を設定できないのか。こういうことについて国土交通省はどういうふうに考えているのか、これは大臣に聞きたかったのですけれども、いませんから、では副大臣にお願いします。

○泉副大臣 細川委員御指摘のように、民間の航空需要が大変多くなっております。その中で、日本の空でいかに安全を確保していくかというのは、御指摘のとおり、我々が最も配慮していかなければならないことだと思っております。
 先ほど航空局長から一部御説明をいたしましたけれども、今回の事故に絡んで、航空路あるいは空域の再編等にまで踏み込んで議論をし、安全の確保をしたいということを考えておるところでございます。
 まず、複線化あるいは一方通行あるいは最適経路の設定、こうした空域、航路の再編をやっていこう。それで、どこまでやれるかというようなことも議論をしていこう。その際、必要があれば米軍あるいは自衛隊等との協議をさらに進めていくという考え方で取り組んでまいりたいと思っておるところでございます。

○細川委員 それはぜひやっていただきたい。必要があればじゃなくて、私は必要だというふうに思いますから、ぜひやっていただきたいというふうに思います。
 そこで、次にお聞きをいたしますのは、今回の事故でも、機長に対するいわゆる尋問といいますか、羽田に帰ってきました、負傷者が出た、この飛行機について、機長に尋問をするということについていろいろトラブルがあって、なかなか早く事情を聞けないというようなことがあったようでございます。
 航空機の事故が起こった場合、事故調査委員会の方での調査と、それから機長に過失があったのではないかという刑事責任を問うための捜査、この二つがあるわけなのですけれども、いわゆる事故調査委員会の方での調査と、それからいわゆる捜査とが競合をする場合に、一体どちらが優先をするかという問題がございます。
 こういう事故が起こった場合には、とにかく原因の究明、そして再発防止を最優先にしなければいけないのではないか。とりわけ航空機の事故などというのは故意犯なんかはないわけですから、過失犯ですから、そんなに急いで捜査をする必要はなかろうというふうに私は思うのです。
 それにつきまして、捜査といわゆる事故調査の関係を取り決めております覚書というのがございます。第六十八回の通常国会のころに、警察庁長官後藤田正晴さん、そして運輸事務次官の町田直さん、この連名で覚書というのができております。これを見ますと、どうも捜査の方が優先をして、事故調査の方は遠慮するというような覚書にとれます。
 そういうことで、私は事故調査を最優先にしなければいけないというふうに思いますが、事故調査の障害にもなりかねないようなこの覚書について、国土交通省は今どのように考えておられるのか。
 それから、今国会に法案が提案をされまして、鉄道の事故調査も常置の機関になるわけでありますけれども、これについても同じような覚書を交わすつもりなのかどうなのか、その点についてお聞きをしたいと思います。


  1. 2008/02/03(日) 19:49:33|
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衆-予算委員会-原口委員平成12年02月15日

衆-予算委員会-原口委員平成12年02月15日

○原口委員 民主党の原口一博でございます。
 きょうは、沖縄普天間基地返還等の外交・安全保障問題について、それから財政金融問題について、政治倫理問題について、三点に絞って関係大臣に御質問申し上げたいと思います。
 まず、命を守る、国民の生命財産がどのように守られているか、そして国益がどのように守られているか、このことを検証していきたいというふうに思っています。
 まず二階運輸大臣にお尋ねをしますが、去る平成十二年二月七日、エアーニッポン七三五便の機長から、航空法七十六条の二の規定に基づく機長報告、異常接近報告が提出されておりますが、その内容はいかがなものでございますでしょうか。

○二階国務大臣 原口委員にお答えをいたします。
 平成十二年二月七日、エアーニッポン七三五便の機長から、航空法に基づき、今お尋ねのように、平成十二年二月四日十三時五十分ごろ、那覇市の北西約四十マイル、約七十四キロメートルの海上上空を高度二万八千フィート、約八千五百メートルで飛行中に、ジェット戦闘機と思われる航空機と二百フィート、約六十メートルの高度差で接近した旨の機長報告が提出されました。
 機長報告の提出を受け、運輸省で該当機について調査を実施したところ、該当機は、米海軍空母艦載機であるFA18であることが判明いたしました。したがって、今後は、エアーニッポン、米軍及び関係機関等に対し事情を聴取するなど、異常接近であるかどうかの調査を開始し、可能な限り早期にその結果を公表することにいたしたいと思っております。
 約六カ月ぐらい要するようでありますが、私は、できるだけ早くその調査結果を公表し、こうしたことが再び起こらないように十分注意をしてまいりたい、このように考えております。

○原口委員 今運輸大臣からお話をいただきましたが、二百フィート、六十メートルですから、それこそ目の前を、この機長の報告によると米軍機が、今米軍機であろうというふうに思われますが、これが横切っている。本当に大変な惨事になるところでございます。
 私は、今運輸大臣が六カ月という期限、具体的な期限をお示しになって、それよりも早く原因究明と、そしてこういったことが再発をしないようなその措置をとられる、そういうお話をされたことを多とするものであります。
 さて、これは本当にアメリカ軍の飛行機であったのか。米軍からは何と言ってきているのか。嘉手納を中心とするRAPCON、この空域は米軍の航空管制に、米軍がコントロールをしている空域であるというふうに思われますが、そうであるとすれば、どのような航路をとっているか、あるいはその飛行機が何であったかということは同盟関係を結ぶ米軍からも誠実なる報告があってしかるべきだというふうに思いますが、今大臣はホーネット、FA18の名前をお示しになりましたけれども、在日米軍司令部としてはこのことについて何と述べているか、さらにお尋ねを申し上げます。

○二階国務大臣 目下、関係者の事情、当時の資料等の提出を求めており、先ほど申し上げましたように、できるだけ早い機会に結論を得るようにいたしたいということでやっておりますので、今米軍から詳細な内容がすべて届いておるわけではありませんが、目下事情を聴取しておる最中であるということを申し上げておきたいと思います。

○原口委員 私が運輸省からいただいた資料によると、関連機、これが当該航空機であるか、それはこれからの調査によるというふうに思いますが、所属は米空母ステニスの搭載機、呼出名称ショーグン201、機種FA18ホーネット、有視界飛行方式で飛んでいたということがわかって、報告として上がっている。ただ、これが当該飛行機かどうかというのはまだわからないわけであります。
 私は、官房長官にお尋ねをしたいのは、こういう事態がずっと繰り返される。この一年間でも外務大臣や官房長官とも随分いろいろな議論をしてきました。一年前、高校生が米兵によりひき逃げをされた。二回ひかれているのですね。そのときに救助をしていれば、次なる車からひかれることもなかった。あるいは、ハリアーが墜落をした。また、さきの沖北の委員会では、セスナ機が墜落をした。そして、RAPCONが故障をして那覇の空港が何時間も麻痺をした。
 そして、つい先日もまたRAPCONの初歩的な報告ミスという形が起こったというふうに承知していますが、このRAPCONの事故、日にちは何日に起こったのか、そしてどのような事故だったのか、重ねて運輸大臣にお尋ねをしたいと思います。

○二階国務大臣 お答えいたします。
 平成十二年二月十三日午前六時五十六分から八時五十七分の間、米軍の嘉手納基地空港監視レーダーが定期保守のために停波をいたしました。停波期間中においては、那覇航空交通管制部と嘉手納進入管制機関は、基準に従ってレーダーを用いない方式、いわゆるノンレーダーによる方式に移行して、航空機の安全確保を図りました。この方式により出発機六機に対し最大七分の遅延が生じましたが、航空機の安全については十分確保されたものと考えております。
 なお、今回の停波に際し、米軍からは事前の航空情報の発行手続がなされておらず、運輸省として直ちに抗議し、遺憾である旨伝えたところでありますが、米軍もミスを認めております。しかし、今原口委員御指摘のとおり、単純なミスであるだけに、私はまことに残念だと思っております。
 したがいまして、これらの点につきまして、米軍からきちっと、再びこういうことのないように書面でもって米軍側の決意をきちっと確認をしておくということが大事だということで、今運輸省航空局を通じて米軍にそのことを申し入れをしておるところであります。

○原口委員 書面をもってということは、大変強い決意のあらわれというふうに受けとめたいと思います。
 私は委員会でも、今度の事故やあるいは事件に限らず、本当に何か事件、事故があれば、今大臣がお話しになりましたように、原因究明をお願いする、抗議をお願いする、再発防止を申し入れる、そしてこれをまた繰り返す、ずっとこれを繰り返してきている。私たちの、国民の生命財産が常にこのような形で侵害あるいは危険な状況にある。これは、私は、この沖縄サミットを機に、今までは日米地位協定の改善、その改善方で随分努力をされている、それは多とするものでありますが、地位協定の改善だけではもう追いつけないものがあるのではないかと私は思っています。
 沖縄を総括される官房長官、あと記者会見があられるそうでございますので、所感をお伺いしたいと思います。

○青木国務大臣 議員も御承知のとおり、日米の地位協定は日米安保条約の目的達成のために我が国に駐留する米軍の円滑な活動を確保するため、米国の駐留に関するさまざまな側面について規定をしたものでございます。
 御指摘のような、地位協定を双務的な協定に改正するとの意味は必ずしも明らかではございませんけれども、政府といたしましては、これまでも日米地位協定の運用の改善に取り組んでまいっておりまして、特にSACOの最終報告に盛り込まれた九項目の運用改善については、すべて実施に移しております。
 今後とも、御指摘のように、運用について全力を挙げて取り組んでいかなければいけない問題だ、そのように考えております。

○原口委員 一つ訂正をさせていただきますが、双務的な協定に変えるべきだというのは、私は今質問していませんので、後でやろうと思っていたことでございます。
 私は、このRAPCONの問題についても外務大臣に昨年強く申し入れをして、そしてそれを共同委員会の席で述べていただいたわけですが、私は、もうここまで来ると、早急に我が国がこの日米地位協定第六条、この部分のRAPCONについては日本の管制に移す、その具体的なプログラムとスケジュールを米側に示すべきだというふうに思うのですが、外務大臣の御所見をお伺いします。

○河野国務大臣 先般来お申し出がございまして、日米合同委員会におきましてそういう提言を私どもから正式にいたしました。その後、小委員会におきましても、本年一月、先月のことでございますけれども、再びこうした問題提起をいたしておりまして、米側と話し合いをいたしておるところでございます。
 先方の考え方もございますし、我が方としては、かねてからお話しのように、今当分の間と言われていたものがこれだけ長期になってしまったわけでございますから、ここでもう話をきちっと進めたいと考えておるわけでございます。先方との話し合いがどういうふうに進みますか、ここでまだ申し上げられる段階ではございませんけれども、申し上げられますことは、ぜひこの話し合いを進めていきたいという気持ちを強く持っておりますことだけは申し上げたいと思います。

○原口委員 協議の場を設ける、そしてそれを正式議題として米側に提示するということで理解してよろしいですか。
 私は、きょうここに一つの資料を持ってきたんですが、やはり戦後長く放置されてきた日本の安全や防衛をめぐる問題、これはRAPCONの問題に象徴されるんですが、これだけではありません。
 これは、昨年防衛庁からいただいた我が国の防衛識別圏という資料でございます。外務大臣、防衛庁長官、これをごらんいただきたいんですが、我が国の、去年の今ごろ、いわゆる不審船の問題で国民に大変な不安が広がりました。そして、防衛識別圏なるもの、私たちの耳なれない言葉を聞きました。防衛識別圏が今日本はどうなっているかということで調べてみました。
 そうすると、これはもともと米軍が我が国の防空及び航空管制を実施していたころに設定されたものだということが判明いたしました。昭和四十四年に防衛庁は、米軍の防空識別圏を踏襲する形で、訓令により現在の防空識別圏を設定していますが、この識別圏そのものについてもきょう明確な御答弁をいただければと思うんですが、例えば与那国島の真上をこの識別圏が通ってしまっている。私は、この一つをとってみても、私たちの国が、外交、防衛について真摯に議論をし、そして改善すべきところがまだまだ残っているということの一例としてきょう予算委員会の席でお示しをしたいというふうに思います。
 沖縄の問題にまた戻りたいと思いますが、防衛庁長官、一月六日にアメリカで協議をされています。その内容がどういう内容であったのか、特に十五年の使用期限の問題、こういう要望があるということを先方にお伝えになったということでありますが、これは協議であったのか、協議のテーブルに着いて、そして米側に、我が国もやはりこの十五年の期限についてどのような考えを持っているということをお伝えになったのか、いや、そうではないのか、あるいはホスト・ネーション・サポート、思いやり予算についてもその場でお出しになったのか、その会談の概要についてお尋ねを申し上げます。

○瓦国務大臣 原口委員にお答えをいたします。
 年初早々でございますが、間断なき対話が日米間に必要でございますし、安全保障の問題につきましてもまさにそのようなことが求められておりますので、前長官が訪米いたしましてから一年半の期間もあいておりましたから、その間、委員御指摘のように、沖縄の問題、普天間の問題、大きな問題もございましたので、訪米をいたしました。
 まず、普天間飛行場移設の問題についてでございますが、昨年十二月二十八日、暮れでございますが、閣議決定がなされました。また、沖縄の負担を軽減するため、日米両国としても引き続き努力していく必要があることを、これは説明をするということは大事なことでございますので、私からそれらにつきましても申し述べさせていただきました。
 また、代替施設の使用期間の問題について、今委員から十五年問題ということで御指摘もございましたが、稲嶺県知事から使用期間を強く主張されましたことをこれは重く受けとめておるわけでございまして、一方また、考えてまいりますと、将来の国際情勢の推移、これは予測することは極めて困難でもございます。このことは使用期間の問題を考える場合に考えておかなければならないことを十分承知しておるわけでございますが、いずれにいたしましても、日米安保共同宣言に従いまして、国際情勢の変化に対応して日米間で協議してまいりたい、こういったことを申し上げたところでございます。
 これに対しまして、コーエン国防長官から、九六年の日米安保共同宣言を念頭に置きつつ、日米両国政府は国際安全保障環境の変化に対応して、両国政府の必要性を最もよく満たすような防衛政策並びに日本における米軍の兵力構成を含む軍事体制につきまして緊密に協議を続ける旨の御発言がございました。
 そのほか、日米間にございます懸案の事項につきまして、数次にわたりまして協議をしてまいったものでございます。

○原口委員 いわゆる思いやり予算については、その場でお出しになったのか。来年の三月三十一日で特別協定の期限が切れるわけですけれども、それまでに我が国がどういう態度でこの在日米軍の駐留軍経費について取り組むのか。これはことしの予算にも大変大きくかかわる問題であります。私は、いわゆる特別協定に基づく部分、地位協定に基づく部分、あるいはそのどれにも基づかない予算、これを国会の中でしっかり総括をすべきときに来ているのではないかというふうに思います。
 アメリカの軍隊が世界に展開をしている中で、その駐留軍経費の一体幾らぐらいを我が国が占めているのか、この駐留軍に対する費用。いろいろな資料を見てみると、大変大きな数字が出てきます。きょうは具体的な数字についてお尋ねする気はありません。七〇とか七五、これは非公式な数字ですから間違っているかもわかりませんが、それだけ大きなものを我が国だけが負担をしている。このことも現在の国民感情からすると、そしていよいよ普天間の返還に向けて動き出そうとしている沖縄の県民感情からしても、なかなか理解を得にくいものがあるのではないかというふうに思います。この辺のスタンスをどのようにお考えなのか。
 さらに、外務大臣にお尋ねをしますが、これもまた事故で恐縮なんですが、昨年に起こりました嘉手納飛行クラブのセスナ機の墜落事故。このときには、原因究明まで飛行クラブの飛行を停止するなどの措置をとるということをアメリカ側は回答をしてきています。私は、そのときの質疑については甚だ不満なものがございます。
 御自身で答弁をされていますから、河野外務大臣はこんなふうにおっしゃっています。そのまま読ませていただきますが、「主として空軍に属する人たちがこのセスナ機を使って飛行を行うということは、一方で技術の修練、習得という側面もございましょうし、また、飛行機を操縦する、あるいは空中を飛ぶということで、精神的あるいは心理的なストレス、そういったものに対する解消への方法もあるのだろうと思います。こうしたことをやはり十分な点検の上に行うということについてまで我々がとめるということは、なかなか難しい状況にあることを御理解をいただきたい」。
 少し飛ばしますが、「日米地位協定につきましては、米軍側は、米軍関係者の福利厚生を図るため、歳出外の資金による機関を施設・区域内に設けて運営することが認められておるわけでございまして、米軍飛行クラブについても、このような根拠に基づいて設営、運営するということは認められている」というふうに理解をされています。
 私たちは、アメリカと安全保障のためにさまざまな信頼関係を培ってきています。しかし、地位協定のどこを読んでもこの外務大臣の御答弁にかかわるもの、これは恐らく十五条を根拠におっしゃっていると思うんですが、私は拡大解釈でしかないというふうに思います。本当に米軍のライセンスを持っている人も、あるいはライセンスを持っていない人も飛んでいる、そういうことを指摘する声もございます。
 私たちは、地位協定というものは一体何なのか、ここでしっかりと議論をしておきたいというふうに思います。外務大臣、地位協定とはそもそも何なのか、お尋ねをいたします。

○河野国務大臣 いろいろお話がございましたが、最終的には地位協定とは何かというお尋ねと理解をして、御答弁申し上げたいと思います。
 日米地位協定は、日米安保条約の目的達成のため、我が国に駐留する米軍の円滑な活動を確保するために、米軍の駐留に関するさまざまな側面について規定したものであります。

○原口委員 私は、外国の軍隊が日本に駐留をする、これは我が国の歴史の中で今まであったことか、ないわけであります。その中で、外国軍隊の権利、あえて言うと治外法権と、そして派遣国軍隊の治外法権と接受国の領域主権との調整を定めたもの、これが地位協定だというふうに理解をしていますが、これで正しい理解でございましょうか。
    〔委員長退席、自見委員長代理着席〕

○河野国務大臣 およそ外国の軍隊が接受国に駐留をする場合に、本来その外国の軍隊の行動というものは接受国側によって制約ができないというふうに思います。その制約を、あえて外国と接受国との間に話し合って規定をする、そういうものだろうというふうに理解しております。

○原口委員 私は、その中で、日本のこの地位協定は、いわゆる派遣国軍側の権利、このことが制定当時、非常に前に出てきている。その分、我が国の国民のさまざまな安全保障上の権利、これが後ろに来ているのではないか。
 そのために、例えば外国の軍隊の移動一つをとってみても、この地位協定には明確な規定がございませんし、この地位協定が結ばれたときには予定をしていなかった環境の問題、この環境の問題についても、もう他国では、しっかりと結び直す、ボン特別協定のようなものも出てきています。
 もちろん、米側も大変な努力をしていただいていて、例えば環境基準についてはJEGSという、一九九五年以降に起こった環境汚染については責任を持って米側がこれに対処する、そういうガイドラインもできています。しかし、一九九五年以前についてはどうなのか。あるいは普天間の基地、これが撤去されたときに、そのクリーニングはだれが、どの責任を持ってやるのか、こういったことについても規定は明確ではございません。
 日米地位協定を云々することはいわゆる日米安保体制を損なうか、私はそうではないというふうに思います。日米安保体制を、国民の、そして特に七五%が集中している沖縄の県民の皆さんの要望、そしてその理解をしっかり得てさらに改善をし、見直すことが、日米安保体制のさらなる信頼の上での強化になるというふうに考えていますが、外務大臣の御所見を伺います。

○河野国務大臣 日米安保体制が円滑にその本来の機能を果たすというためには、もちろん議員おっしゃるように、周辺住民の理解というものが必要であることは言うをまたないところだと思います。
 しかし、その一方で、日米安保条約の目的を達成するために米軍がその機能を果たそうとすれば、それだけの米軍に対する安保条約上の、いわゆる地位協定によってその行動というものが認められるということでなければ、また米軍はその本来の目的を達成することが難しくなると思います。
 私は、考えてみれば、そもそも日米安保条約とは何かといえば、理解はいろいろありますけれども、まず基本的に日本の国の安全というものを安保条約によって果たすということがあるわけですから、その我が国の安全を守る米軍というものがその機能、目的を達成するための作業ができるようにしておかなければ、これは意味がないわけでございます。冒頭申し上げましたように、それと周辺住民の理解、協力というものが得られるという、双方を考えて議論をすべきだというふうに思っております。

○原口委員 抽象的に言うのであれば、今の外務大臣のお答え、私も抽象的に聞きましたからそういうお答えだというふうに思いますが、しかし、今の地位協定の中でさまざまなそごが起こっている。
 冒頭、何でANKのニアミスの事件を申し上げたか、またRAPCONの返還を強く求めたか。私は、もう行動を起こさなければいけない。米側に運用の改善を求めます、あるいは綱紀の粛正を求めます、ずうっと言われ続けてきた。そしてまた、新たな基地が沖縄に、普天間の移設という形ではありますが、決定をされようとしている。この機に、今までの運用だけでは沖縄の県民や多くの基地周辺住民の皆さんの心配が晴れなかったことについても、真摯に検討すべきときに来ている、私はそのように思います。
 私たち民主党は、この地位協定の見直しの素案を今作成しようとしています。これは、先ほど申し上げたように、日米安全保障条約、これを私たちは認めている。そして、平和と安全を両国で、特にこの極東地域、まだまだ不安定な要素がたくさんあります。そのことを否定するものではありませんが、余りにも現在の状況とこの地位協定がかけ離れている、あるいは日本の主権が制限をされている。二五%条項なんというのもある。そういった中で、私は、日本の外務大臣としての河野大臣の決意を伺いたいものだというふうに思います。

○河野国務大臣 議員御指摘のように、私は日本の国の外務大臣として、日本国民の生命財産というものを守るために最善を尽くしたい、こう考えて職務に精励しているつもりでございます。
 今、議員がお話しになりました日米地位協定の運用の改善ということを、私はかねてから申しております。私は、日本にございます米軍基地の四分の三というものが沖縄に集中し、その結果、沖縄県民に大きな負担をおかけしている、そのことが精神的にも、また直接経済的にもいろいろな問題を沖縄県民の皆様方にお与えしているということを十分理解して、その上に立って仕事はしなければならぬ、こう考えておりますが、地位協定の運用の改善ということを私申し上げて、SACOの最終報告にございますように、運用の改善についてはもうその項目の数はかなり多岐にわたり、それは現実に合意がなされて、運用は改善されてきているわけでございます。
 私は、こうしたことを考えますと、できるだけ早急に、県民にとって、あるいは我が国にとってやらなければならない作業を実現するために、最もいい方法として運用の改善ということを考えているわけでございまして、県民の皆様方からさらにいろいろ御要望があれば、そうした御要望に真摯に耳を傾けるという気持ちでございます。

○原口委員 きょうは運用の改善というところから一歩もお出にならないようでありますが、なぜこんなことを申し上げるかというと、逐条できょう申し上げる気はありません、ただ、一つだけ、さっき環境の話をしましたが第九条、これはいわゆる人及び動物、植物に対する検疫並びに人の保健衛生に関しての条文であります。
 二十年、三十年、四十年前には想像もつかないようなグローバルな世界になっています。そして、人が動くことによって想像もつかないような病気、それも多く入ってきている。こういうことについても日本の国内法が適用されるように明記すべきだ。いろいろな争いが起こったときに、いや運用の改善でやっています。しかし、では、何に基づいて沖縄県民は、あるいは何に基づいて我が国民はその権利の侵害が起こったときにそれを回復すればいいのか。私は、そこは国と国との関係でありますから、明記をすべきだし、改善でできないところがあるということは、もう外務大臣百も御承知じゃないか。
 ボンの特別協定、ドイツにおいて、ドイツの国内法の適用が大幅に前に進んだのもそういう時流を受けたものだと私は理解をしているんですが、もう一回お尋ねを申し上げます。
    〔自見委員長代理退席、委員長着席〕

○河野国務大臣 ボンの特別協定のことをお話しになりましたけれども、ボンの特別協定は、まさに東西ドイツの統合という全く新しい状況を受けて、それまでベルリンを中心として非常に厳しい状況の中にあって、とりわけ厳しい地位協定がなされていた、その状況があのボンの特別協定によって、つまり、東西ドイツの統合によっていわゆる一般のNATO協定に近いものに改定をされたというふうに私は理解をしているわけでございます。
 議員は地位協定について御熱心に御議論をなさいます。私も、地位協定について、議員がおっしゃるように、全く耳をかさないではないかというつもりはございません。しかし、何が一番県民にとって不安を、あるいは県民の主張を早く具体的に実現することができるかということの一つの方法として、私は地位協定の運用の改善ということを提案して、それは現実、具体的なものになっているわけです。それは根拠のない話ではありません。運用の改善とて、これまた紙に書いた、はっきりとした根拠を持つものでございますから、その根拠に基づいて十分に我々の主張は主張できるわけでございます。
 環境の問題についても御指摘になりましたけれども、これも、確かに環境という言葉にはなっておりませんけれども、しかし、公共の福祉あるいは公共の安全という意味でこれは十分読めるというふうに私は実は思っているわけでございます。
 しかし、環境問題というのが、今議員がお話しのように、かつて想定されていたかどうかということになりますと、それはやはり昨今の環境問題の指摘というものは全く新しい指摘だというふうに私は思います。現在の地位協定で読めると私は思いますけれども、これを、よりはっきりと明確に読む、あるいは明確に指摘をするということが必要ではないかという気持ちも私の心の中にはございます。
 この問題については、私自身さらに検討をさせていただきたい、研究をさせていただきたいというふうにお願いをしたいと思います。

○原口委員 普天間の返還に向けて四つの審議会をつくって、そして跡地利用やさまざまな問題について今前進をしています。
 その中でも、跡地を利用するにしても何にしても、その基地には大変な汚染、これもつきものであります。その汚染というのは、やはりその原因となった人たちでないとわからない。だから、だれがだれの責任においてその跡地をクリーニングするか、こういったことも明記をしておかなければいけない。それを、地位協定の見直しではなくて、また別の形でやるということをお約束になるのであれば、またそれも一つの見解だというふうに思います。


  1. 2008/02/03(日) 19:49:07|
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衆-予算委員会第三分科会-中林分科員平成13年03月01日

衆-予算委員会第三分科会-中林分科員平成13年03月01日

○中林分科員 日本共産党の中林よし子でございます。
 えひめ丸の事件は、米軍の想像を絶する無法かつ横暴な実態を明らかにしたというふうに思います。米軍は日本国内においても、安保条約と地位協定を盾にして無法な横暴を繰り返し、国民生活の安全と平和を脅かしています。私は、米軍岩国基地を拠点として中国地方に起きている幾つかの問題を取り上げて政府の見解をただしたいというふうに思います。
 まず最初に、米軍による危険な低空飛行、戦闘訓練についてでございます。
 広島県は昨年の十二月一日に、外務大臣と防衛庁長官にあてて要望書を提出しております。
 この要望書、ここにあるんですけれども、そこでは、
 本県をはじめとする中国山地で米軍機と思われるジェット機の低空飛行訓練の目撃情報が増加の一途にあり、平成十二年上半期、
これは四月から九月ですけれども、
 目撃実日数百二十五日、目撃回数五百三十回と過去最高の目撃情報が寄せられたほか、週末や休日における目撃情報もさらに増加しているところです。
  平成十一年一月十四日に日米合同委員会において低空飛行訓練に関する合意がなされておりますが、近年の週末や休日における目撃状況や、学校上空等での目撃情報が寄せられている実態をみると、この合意の意義や実効性に疑問を抱かざるを得ません。
  本年七月には、中国山地の訓練空域で訓練飛行を終えた米軍岩国基地所属の米軍機について部品遺失事故が発生したほか、さる十一月十三日には、北海道沖で米軍機二機による接触墜落事故が発生するなど、全国各地で訓練飛行に関わる事故が続いており、その危険性は明らかです。
  申すまでもなく、県民が生活している地域での訓練は、爆音による生活への支障や墜落による大惨事のおそれもあり、地域住民が抱く不安は計り知れないものがあります。
こういうことを言って、そして三点について要望しております。「米軍機の低空飛行訓練等の実態を明らかにすること。」それから二番目に「低空飛行訓練等を行わないよう措置すること。」三番目に「米軍機の飛行(低空飛行訓練を含む)については、航空法第八十一条が適用されるよう措置すること。」これを広島県として求めているわけです。
 外務大臣あての要請文でございますので、私は、最低、これは県民の本当に切実な要望だというふうに思いますので、政府はこの実現のために誠意を持って対応すべきだと思いますけれども、基本的なお考えをお伺いしたいと思います。

○河野国務大臣 米軍の低空飛行は住民の日常生活にも大変に影響を及ぼしているという意味の御意見が寄せられております。
 私どもは、米軍による低空飛行訓練が日米安保条約の目的達成のための訓練の重要な一環だということをまず考えなければならないということがございます。
 しかし他方で、米軍は訓練に際し、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきものであるということは言うまでもないわけで、日米両政府は、米軍の低空飛行訓練に関し、安全面に最大限の配慮を払うとともに、地元住民の方々に与える影響を最小限にとどめる観点から、平成十一年一月十四日に日米合同委員会におきまして、在日米軍が国際民間航空機関や日本の航空法に規定される最低安全高度と同一の飛行高度規制を用いることを含む六項目の具体的措置を取りまとめたわけであります。
 政府としては、個々の飛行訓練の内容等について、米軍の運用にかかわる問題でありますが、具体的な被害が生じる場合には、その実態を調査して対応をしてまいります。いずれにせよ、政府としては、訓練に際して安全面に最大限の配慮を払うよう、引き続き米側に申し入れていく所存であります。

○中林分科員 引き続いて米側に申し入れていくということなんですけれども、最近はいつ申し入れられましたでしょうか。

○藤崎政府参考人 私ども、アメリカとは随時連絡をとっておりまして、合同委員会というのも月二回ございますけれども、その他の場におきましても随時連絡をとっているわけでございます。具体的に今、どの時点でどういう申し入れをしたかということをちょっとお答えできる状況にございませんけれども、アメリカ側とは頻繁にこういう問題につきましては連絡をとっているということは申し上げられるわけでございます。

○中林分科員 広島県が具体的に昨年の十二月一日に要請されているんですから、その件についていつ申し入れたかというのをお答えいただきたいというふうに思うこと。
 それから、私は、さっき大臣がお答えになった平成十一年一月の六項目の合意事項、この中で、特に週末と日本の祝日には極力飛ばないようにする、こういうことなんですけれども、これを合意した以降の方が、土日それから祭日、そういうときに飛んでいる回数が加速度的に多くなっている、この現実を見ていただきたい。広島県が申し入れたときに、その資料がついていたというふうに思うんですね。二〇〇〇年、昨年ですけれども、上半期だけでも、土日祝日の目撃実日数は二十九日、それから目撃回数が八十二回。これは、その前の年丸一年間とほぼ同回数になっているわけです。さらに一年前に比べると、比べ物にならないほど多くなっております。
 だから、私は、少なくともこの六項目の合意事項、これが守られるよう、特に昨年十二月に広島県が申し入れた最低の要求、それをいつ米側に伝えたのかということと、それからこの六項目の項目の、特に週末など、今極めてたくさん飛んでいるということについて、どのようにこれから対処されようとしているのか、お答えいただきたいと思います。

○藤崎政府参考人 今御指摘の一昨年の一月十四日の日米合同委員会合意でございますが、これは、「在日米軍は、日本国民の騒音に対する懸念に敏感であり、週末及び日本の祭日における低空飛行訓練を、米軍の運用即応態勢上の必要性から不可欠と認められるものに限定する。」こういう合意でございます。また、この合意におきましては、「安全性が最重要であることから、在日米軍は低空飛行訓練を実施する際に安全性を最大限確保する。同時に、在日米軍は、低空飛行訓練が日本の地元住民に与える影響を最小限にする。」ということを合意したわけでございます。
 本件につきましては、私どもとして、日米間の極めて重要な合意であるという認識のもとに、昨年でございますが、当時のハムレー国防副長官が河野大臣を来訪しました際に、会談におきまして、河野外務大臣から、本件合意の遵守をぜひお願いしたいということを申し入れましたのに対して、ハムレー副長官から、その点は極めて自分も重要と考えるので自分自身の問題として見たいということを申しまして、その後、日米合同委員会の席上におきまして、アメリカ軍といたしましても状況の把握を再度行ったけれども、この合意につきましてはきちんと遵守しているという報告があった次第でございます。

○中林分科員 今のは昨年の二月の話で、広島県から要望書が出たのは十二月ですから、まだこれで具体的な話はされていないように思われます。
 そこで、私、大臣にぜひ、この合意事項がいかに守られていないかということで、このカラーの写真をちょっと差し上げてよろしいでしょうか。

○宮本主査 はい。

○中林分科員 今お見せしている写真は、これは広島県の芸北町の八幡小学校の金田校長が撮影されたものです。この小学校のすぐ上、それを計算した人がいまして、大体、地上二百二十五メートルのところを飛んでいるんじゃないかと。超低空飛行訓練をやっているということなんですね。それは昨年七月六日午前十一時半から十二時の間で、校長が、授業にならないということで、写真機を取り出して撮ったというものです。
 私、昨日、この金田校長にお電話をいたしました。最近いかがでしょうかという話をしたんですね。そうしたら校長は、毎日戦闘機が飛んでくる、地面すれすれで、授業の中断になってとても大変だ、こういう話をされました。それで、どうも考えるのに、学校が標的なのか、それとも、学校の真南になっているダムがあります、樽床ダムというんだそうですけれども、そして聖湖という人工湖があるそうですが、それを目がけて飛んでいるように思われてならない。あるときは二機、あるときは三機、戦闘機が来て、本当に恐怖におののいている。生まれたときからこういう爆音の中で子供たちが育つことを考えると、それになれること自体が子供たちの成長にとっていいこととはとても思えない、こういう教育者としての心の苦しみを吐露されておりました。一たん爆音で授業が途切れたのを立て直していくということは並大抵の努力ではない、このようにおっしゃいました。
 そこで、この六項目の合意事項を遵守すると決意をお話しになりましたけれども、一項目めに、学校だとか病院だとか、そういうところの上は避けて通るんだということをおっしゃっているし、それから日本の国内法、航空法ですね、これの高度を守る。人家のあるところは三百メートル以下は飛んではいけない、山だったら百五十メートルという規定はありますけれども、しかし、写真を見ていただければ、二百二十五メートルということで、見ていると地面すれすれだ、こういうことをおっしゃっているんですから、私は、こういう飛び方は完全に禁止されるよう日本の大臣として米側に毅然と申し入れるべきだ。少なくとも、この六項目の合意事項が守られていない、ここにかんがみては、守られていない事実、これを確認したならばぜひ中止を要求すべきだというふうに思います。
 だから、これまでは広島県あるいは各自治体が実態把握をして政府に申し入れています。先ほど大臣の御答弁で、実態把握にも努めるとおっしゃったので、まずこの実態把握をきちっとすること、そして、この六項目の合意が守られていないということが確認されれば、アメリカ、米軍に対して低空飛行の戦闘訓練をやめるべきだということを申し入れていただきたいのですけれども、いかがでしょうか。大臣です。

○河野国務大臣 実態が今おっしゃるようなことであるとすれば、これはやはり極めて問題だと思います。先ほども申し上げましたように、実態を、どういうことになっているかをしっかり調査して、もしそういうことであれば、私は別に今のお話を疑っているわけじゃありませんよ。疑っているわけではないけれども、もしそういうことであるとするならば、これはしっかり申し入れをしなければならぬと思います。
 できますならば、私どもが実態を調査する上で、今のお話の方から少し記録を協力していただければ大変ありがたいと思うんです。高度が二百二十五メートルとおっしゃったけれども、それは一体どの程度の精度のあるものかということについても、最低三百メートルと言っているのが、いや、二百二十五だということで議論をするわけですから、ここはやはりかなりしっかりとした数字も必要だと思います。それははかろうと思ってもそう簡単にはかれるわけではありませんが、少なくとも、見たところどのレベルで、例えばこの一カ月間に何時ごろどのぐらい飛んできたかということについても、もしお差し支えなければそうした資料をいただいて、御協力をいただければ、そうしたものも一つの資料として私もよく拝見をしてみたいと思うので、よろしくお願いをしたいと思います。

○中林分科員 米軍機が飛んでくる広島県の県北の自治体は、町長さんや村長さん集めてこの米軍の低空飛行から住民を守るための組織もつくっていらっしゃって、アンケート活動もやっている。それから、実際、芸北町の町長は毎日記録をとっておられます。それからこの校長も、いつでも、外務省の方から聞きたいとおっしゃるならば幾らでも協力はやぶさかでないというふうに思いますので、今の大臣のお言葉を私は信じて、ぜひ外務省としての実態把握をお願いしたいというふうに思います。
 そして、イタリアでケーブルカーの事故がありました。あの後、イタリアでもアメリカとの合意を結んで、毎日毎日、米軍の訓練はイタリアの航空法とマッチしなければ許可しない、そういう厳しい合意をしているわけですから、ぜひ日本でも住民の安全を守る立場から御努力をお願いしたいというふうに申し上げておきたいと思います。
 そこで、私は、夜間離着陸訓練、NLPの問題について次に質問をさせていただきたいというふうに思います。
 基本的な考えを大臣にお聞きしようと思いましたけれども、少し時間が押しましたので、ちょっと具体的な問題で夜間離着陸訓練の問題についてお聞きしたいんです。
 昨年九月に、岩国米軍基地と岩国市の間で、夜間離着陸訓練をやるときには一週間前に連絡するんだ、こういう合意があるんですけれども、それが守られなくて当日の通告でNLPが実施された、こういうことになっているわけです。
 日本共産党は、基本的には安保条約をなくしてほしい、そういうことを求めているわけですけれども、安保条約がある段階でも、NLPの元凶である横須賀の米空母母港化の返上とNLPの中止を要求しているわけです。それとは異なる政府の立場であったとしても、地元市とそれから米軍との約束事、これはやはりきちっと守るべきだというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

○藤崎政府参考人 今の議員の御指摘は、昨年九月のNLPに際しまして、訓練の通知が地元の岩国市等に対しまして直前になされたということについての御質問でございます。
 私ども、まずNLPにつきましては、可能な限り多くのNLPを硫黄島で実施するということをこれまでも米側に申し入れてまいりましたし、引き続き申し入れていく考えでございます。
 昨年の九月、御指摘のNLPにつきましては、天候上の理由で直前にスケジュールが変更になりまして、訓練の通知が、本来あるべき事前の通知が行われずに非常に直前の通知になったということは、極めて遺憾であるというふうに思っておりますし、この点につきましては、昨年九月に河野大臣が来日しましたコーエン国防長官に対しまして、NLP等につきましては地元住民の理解を得ることが必要であること、そしてできるだけ多くのものを硫黄島で実施するということについての申し入れを行ったところでございます。

○中林分科員 ぜひ約束を守るよう、要請を強めていただきたいというふうに思います。
 そこで、実は、このNLPの実施をやっているところで五つの市がございます。その市長が一堂に会して、ことし、このNLPの実施に対する声明文を発表されました。これは福生市、それから大和市、綾瀬市、岩国市、三沢市の市長、それぞれでございますけれども、そこでこういう声明になり、要望書も出ております。
 これは、外務省、防衛庁長官、それから施設庁長官、ここに申し入れをされております。昨年九月には、地元住民や自治体の先ほど言った意向を無視して夜間連続離着陸訓練が実施されたことに厳重に抗議するとともに、二度とこのような訓練を実施しないよう強く要請したところでありますということを言っており、今後、こういう住宅密集地でのNLPの訓練を行わないでいただきたい。特に、硫黄島でほとんどやるというようなことがあったんですけれども、最近は頻繁に本土の方でやられるようになったということに対して、私もじきじきに岩国市長に会ってお話をいたしましたけれども、自分自身がその訓練をやっているところに行って、これはとても耐えられない、だから市民から苦情が出るのは当然のことで、こういう住宅密集地の上でNLPの訓練はやはり中止していただきたい、こういう強い要請があったわけです。
 だから、この五つの市長の声明、それから山口県からも国に対して要請が出ておりますけれども、これについて大臣に、これは基本的に自治体とそれから五つの市長から出ている問題ですので、大臣のお考えをお聞かせいただきたいというふうに思います。

○河野国務大臣 実は、私が初めて選挙に立候補させていただいたときの選挙区が厚木であり大和であり綾瀬であったわけで、この地域のことは私なりに関心を持っております。
 もう大分昔のことでございますけれども、当時はこの基地周辺には私の仲間がたくさんおりまして、爆音を聞きに来いと随分言われて、爆音を聞きに、あるいは飛行機のおなかが見えるぞ、来てちゃんと見てみろと言われて、そうした経験も実は持っております。しかし、その当時は昼間でございましたが、今度のNLPはもっと遅い。そういう意味では日常生活に大きな影響もあるだろうということは十分想像もできますし、それなりに関心を持っております。
 今御質問のとおり、NLPは本来、日米間のいろいろな話し合いで、日本は硫黄島に施設をつくり、でき得る限りアメリカは硫黄島でそのNLPの訓練をやってもらうということで、一昨年でございましたか、かなりのパーセンテージ硫黄島が利用されたということがございますが、昨年の数字が全くどうも我々にとっては納得のできないような数字でございまして、硫黄島の利用回数は極めて少なくて、これでは地元の方々のこの問題に対する強い御要請があるのはよく理解できるというふうに思っております。
 このNLPにつきましても、先ほど北米局長から御答弁を申し上げましたように、私どもとしては、アメリカ側に累次にわたって申し入れをいたしておりますし、さらに、NLPについての立場というものは、地元の方々のお考えというものはアメリカ側に伝えなければならぬというふうに思っているわけでございます。
 繰り返しこういうところで申し上げるのはどうかと思いますけれども、空母艦載機の夜間離着陸訓練というものは、パイロットの練度維持及び向上のために重要だというアメリカ側の説明というものは、我々として十分これも理解できることではありますが、そのことと周辺住民の生活への影響というもの、双方をよく考えて、双方がそれぞれ成り立つような方法を考えなければいかぬ。
 その一つが硫黄島におきます訓練場の建設であったわけでございますけれども、この硫黄島におきます利用について、これはもう議員も十分御承知のとおり、その距離が遠いとか天候上の理由があるとかということで、必ずしも当初の我々が思っていたようなことにはなかなかなっていないのが極めて遺憾でございまして、私としても、またこうしたことについては関心を持って申し入れをしたいと思っております。

○中林分科員 米軍に対する訓練は必要だという大臣の基本的な態度というのは、考えは違いますけれども、私どももそうだろうと思うのです。
 ただ、NLPはアメリカ本土では人口密集地でやっていない。この間お聞きしたら、アメリカのサンディエゴというところでやっているのだとおっしゃるけれども、サンディエゴはその基地自体がもう膨大な、広大な土地でやっているわけですよ。そういうのと比較して、だから日本でもやってもいいのだみたいな話はいただけないなというふうに思いました。
 最後に、この岩国基地に非常に毒性の強いクロゴケグモというのが千匹以上も発見されて、駆除されております。このクモは、世界一毒性の強い毒グモなのです。かまれると、発汗、吐き気、目まい、動悸、麻痺、体の弱い子供や老人は死に至る、こういうふうに言われている非常に危険なクモなのですけれども、日本にはいないものが発見されたということで、これも山口県が政府に対して要望を出しておられます。
 私は、その中で、非常に重要だと政府に対して三項目要望されているのですけれども、それについてはぜひ受けとめてほしいということなのですが、具体的に言いますと、基地内の発見駆除地点、それぞれの駆除数、あるいは駆除の方法、踏んで殺したり、あるいは薬品をまいたりという話を聞いているのですが、それぞれどういう方法でどこの地点で、あるいは薬品をまいたらどういう薬品で、まいた範囲、こういうものを全部公表する必要があるというふうに思います。アバウトな公表はされておりますけれども、きめ細かい公表がされていないので、これをぜひ約束していただきたいというふうに思います。
 それから、政府が中に立ち入ってはいないのですね。米軍が調べたものを聞いているということになっておりますので、政府として基地の中に立入調査をして独自の対策をとっていただきたい。基地外にクロゴケグモが出ていないかどうかというのは、今のところ発見されていないだけであって、千匹以上も基地の中であるわけです。動物というのは動くわけで、幾らフェンスがある、何とかがあるといったって、出ている可能性も非常に強いということを考えた場合、国が責任を持って、県、市を援助しながら基地外の問題も対応していただきたい。
 そして、ほかの米軍基地での実態調査、これもぜひやって、再発防止も、日米合同委員会で協議するということを要請した。特に私は大切だと思うのは、日本政府として関係自治体との連絡窓口、これが防衛施設庁だ、いや、外務省だということでたらい回しにされる、そういうことがないように、この窓口はどこなのか、はっきりさせていただきたいというふうに思います。

○伊藤政府参考人 クロゴケグモでございますが、ただいま御質問にもございましたように、昨年の八月一日から本年二月十四日までの間に一千百七十五匹ですか、見つかっているということでございまして、岩国基地内の北西部、十三カ所のエリアで駆除されているということでございます。
 特に多いのは、そのうちの約千百匹というのは、駐機場付近の側溝とかマンホール等というふうに聞いております。個々のエリアでは具体的な駆除等をやっておるわけでございますが、米側に問い合わせたところでは、例えば側溝につきましては煙霧消毒、あるいは卵を発見した場合にはピレトリンという薬剤があるそうでございますが、それから先ほどの煙霧の場合はペルメトリンという薬剤でございます。それから、建物周辺とか側溝周辺の草あるいは茎葉、茎とか葉でございますが、そういったところにはクモの拡散を防止するための薬品でございますカルバリルという薬品をそれぞれ使用しているということでございます。もちろん、見つけた場合には、踏んづけて殺しているというふうなことも聞いておる次第でございます。
 現段階では、米軍の方でかなり専門家等も交えまして、引き続きなお対策を講じているということでございまして、御指摘のように、基地外に出ないように、私どもも米側の対応についてたびたび申し入れをし、またそれについて報告を受けているところでございます。
 それから、現地におきましては、この件はもともと米側から私どもの出先であります岩国防衛施設事務所を通じまして広島防衛施設局に通知があったところでございまして、地元県、市にも御通知を申し上げているところでございます。
 引き続き、そのような態勢で被害が拡大しないように米側にも十分申し入れをし、私どももできる限りの協力をしてまいりたいと存じております。

○中林分科員 時間が参りましたので終わりますけれども、空も陸も、本当は港の問題も実は質問したかったのですけれども、岩国港だとか徳山下松港は今軍港みたいな感じになっているので、港の岩国基地を拠点とするところでは、本当にこれで日本の国なのかと思うような事態が進行しておりますので、主権国家として外務大臣に、米側に対して、日本の国民の命と安全を守るために頑張っていただきたいと、当然のことですけれども要望いたしまして、質問を終わります。


  1. 2008/02/03(日) 19:48:29|
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衆-安全保障委員会-今川委員平成13年04月12日

衆-安全保障委員会-今川委員平成13年04月12日

○今川委員 社会民主党・市民連合の今川正美です。
 私は、今回提出された法案に入ります前に、一昨日の委員会で質問し損ねた点がございますので、一点だけまず冒頭、外務大臣にお尋ねをしたいと思います。
 例の米中の軍用機の衝突、墜落事故に関してでありますが、本日の新聞によりますと中国側も米軍機の乗員を全員解放するという記事が出ておりまして、ほっといたしております。前回申し上げましたように、できるだけ米中関係が険悪な方向にならないようにというふうに願っておりましたから、一安堵はいたしております。
 さて、この件に関しまして、御承知のように米軍のEP3偵察機は米国基地の所属であり、しかも嘉手納基地から発進をいたしています。
 この点に関しましては、実は琉球新報のことし四月三日の新聞で、東京国際大学の前田哲男教授が次のようなことをおっしゃっています。今回の米軍の行動は「極東における平和と安全の保持、日本の防衛というより、米国の国益を守る要素が色濃く、在日基地が野放しで米軍に使用されていることを表す。安保条約六条が定める極東の範囲は、中国沿岸域は含まないというのが政府の統一解釈であり、嘉手納基地からの飛行は六条に抵触する。」このように指摘をされているわけであります。私もそのように認識するのですが、この点、外務大臣いかがでしょうか。

○河野国務大臣 前田さんがいろいろお書きになったりお話しになったりしていることを時々私も読ませていただいております。
 そのキャリアを見れば、この手の話に相当専門的であられるはずでございますが、その専門的であられるはずの前田さんのお話としては、いささかこれは私には納得のいかない御指摘でございます。もうこの手の話は随分といろいろ繰り返し議論のあったところでございまして、例えば偵察空域についても触れておられますけれども、偵察空域というものがいかなるものを指しているのか定かではございませんし、いずれにせよ、今般の事故が起きたのは公海上であったというふうに我々承知をしているわけでございます。
 今般の米軍の活動は通常のパトロール活動であったというふうに承知をしておりまして、米軍がこのような活動を公海上で行うことは、御指摘の極東の範囲との関係を含め、日米安保条約上、何の問題もないというのはこれまでの法的な解釈といいますか、そうした面での定説であることは、もうこの御議論をなさっている方には、どなたにも御理解いただけているというふうに思います。

○今川委員 大臣の御見解として一応は受けとめておきますが、非常に気になるのは、今回のことで、米側の公式の、政府の考え方とはちょっと違うと思うのですが、いろいろなアドバイザーグループの中から、ややもすれば、これまで米中問題に関しては日本政府はいわば第三者的なスタンスをとってきたのではないか、もっと米中問題に関して積極的に関与すべしというふうな発言が随分見受けられまして、非常に懸念するところではあります。
 そこで今回、アメリカの新ブッシュ政権の対外政策について、特に特徴的に私が非常に懸念をしますのは、例えば対中国、それから対朝鮮民主主義人民共和国いわゆる対北朝鮮、あるいはロシア、この間の短期間の流れを見ますと、例えば北朝鮮に対しては、いわゆるペリー・プロセスあるいは枠組み合意ということを全面的に見直すというふうなことが新聞等でも報道されておりまして、せっかく冷戦が終わってからもう十年を超えておりまして、アジア太平洋地域、日本を取り囲む国際環境も、徐々にではあれ緊張緩和の流れというのが出てきた折に、米国の新しい政権がそういう、日本にとっても非常に重要な対外政策を修正したり、見直したりということが非常に気にかかります。
 これは私個人の推測にすぎませんが、例えばよく言われるTMD計画にいたしましても、アメリカのペリー元長官は、朝鮮半島が安定しさえすれば、日本にあえて配備をする必要はないのだということをはっきり断言なされています。しかし、政権がかわってから、恐らくアメリカの軍部や、あるいは国防総省あるいは軍需産業、そういったところの圧力があったのかな、巻き返しがあったのかなというふうに思えるところがあるのは、例えば、米国が中国と事を交えるということにはいかないにしても、そこそこの緊張感をいま一度つくり出すことで、BMDあるいはTMD計画を一つ例にとると、それを有効に推進できるのではないか、そういうことがうかがえるのであります。
 私が外務大臣にお聞きしたいのは、ややもすると、これまで日米間の中でそういう重要な対外政策を協議したり一つの物事を決めていくときに、まず米側からボールが投げられて、それが日本の憲法や法律に基づいてどこまで受けとめられるかどうかという、常に受動的な形でこの間推移してきたのではないか。事アジア太平洋地域における平和と安全の問題でありますから、もっと日本の側から、外務省などが中心となってもっと主導的に、主体的にアジア地域のあるべき平和の姿、枠組みというのをもっと積極的に提示をしていいのではないかというように思うのですが、その点いかがでしょうか。

○河野国務大臣 アメリカがアジア太平洋の地域の平和と安定というものに大きな関心を持っている、これも別に悪いことではない、否定する必要はないことだと思います。
 他方、今川議員がおっしゃるように、日本がもっと主体的にこうした問題について積極的に外交努力といいますか、そういうものをやることによって、アジア太平洋地域の平和とか安定とか繁栄とか、そういうものを目指すべきではないかという御意見であるとすれば、私は十分理解できます。
 ただ、御存じのとおり、例えばASEANプラス3、これはASEAN十カ国に日中韓が加わって、これはアメリカは入っていないわけですね。アメリカが入らなくても、そういうASEANプラス3というようなグループで、会合でアジアの平和、安定、繁栄、そういったものについて真剣な議論をする。とりわけASEANプラス3の会議のときには、プラス3の部分、いわゆる日中韓で首脳会談を行うということがもう定期的にといいますか、その都度首脳で集まって話をするということがもう定着をしてきていますね。こういうことは、私はやはりいいことだと思うのです。そういうところでそれぞれが、首脳がアジアの問題について話し合うということは、私はこれから先もどんどんと進めるべきで、行われるべきだと思います。
 と同時に、現在のアジアの安定の要素の一つは、やはりアメリカのプレゼンスというものがあることも、これも否定できないわけでございますから、それらについても十分承知の上で、さらに一層の安定とか繁栄とか、そういうことについて話し合うということは、これからもやっていくべきだと思いますし、それは定着をして、その話が進んでいるということを私は申し上げておきたいと思います。

○今川委員 私も、このASEANの問題に関しては、御存じのようにASEAN地域フォーラムというのが形づくられて、その中で、アジア地域における平和、安全保障のあり方が真摯に議論がもう既に始まり、定着しているということを私なりに評価をしておきたいと思うわけであります。
 さて、今回の法案で、これからの自衛隊のあり方、任務等についてどう考えたらいいのかということを御質問する前に、このアジア太平洋地域の全体的な問題なり、特に本委員会でも各党から御質問の中にありましたが、いわゆる集団的自衛権ということの基本的な考え方であります。
 これはもう釈迦に説法かと思うのですが、国連憲章が当初つくられる折には、集団的自衛権イコールというわけではありませんが、軍事同盟的なことを意味するこの集団的自衛権という概念は、最初なかったと思うのですね。
 ところが、ラテンアメリカ諸国あたりから、表現はちょっと妥当ではないと思うのですが、創設される国連というのは頼りにならないというのか、その間にどこかが攻めてきたときにどうするということで、アメリカに頼みたい、そういうふうな考え方、流れの中で、かなり唐突に国連憲章の中に個別的自衛権及び集団的自衛権という概念が導入されたというふうに私は理解しております。ですから、集団的自衛権とは何ぞやということの明確な定義が国連憲章の中にはないはずであります。
 そこら辺が、国連がもともと目指す方向、理想とした集団安全保障という言葉とよく似通っている面もあって、いわゆるあらかじめ敵を特定せずに、国際ルールに違反する、国際ルールを破った場合に、あくまでも平和的手段ということを大前提にしながら、さまざまな、非軍事的な措置もありますけれども、あくまでも大原則は、国連加盟国全体でこれに対処していくということが原則であったと思うのですね。
 これに対して、集団的自衛権というのはあくまでも、相手方がアメリカとは限りませんが、NATOも含めまして、まさに二国間あるいは多国間で軍事同盟条約を結びながら、ここで軍事的に対処していくということでありますから、国連の目指そうとした集団安全保障という概念と、いわば軍事同盟的なものを意味する集団的自衛権というのは、本質的に違うのではないかと私は思うのですね。
 その点を、国連憲章がつくられる過程を含めまして、今私が申し上げたことで間違いがないのかどうか、外務大臣、ちょっと御答弁をお願いしたいと思います。

○河野国務大臣 集団安全保障と集団的自衛権についてお尋ねでございますが、もう今議員が述べられましたが、もう一度整理して申し上げますと、集団安全保障とは、平和に対する脅威、平和の破壊または侵略行為が発生したような場合に、国際社会が一致協力して、このような行為を行ったものに対して適切な措置をとるということによって平和を回復しようという概念でございまして、国連憲章にはそのための具体的措置が規定されている、これが集団安全保障でございます。
 国連憲章第七章に規定されております集団安全保障制度は、特に国際連盟の失敗に対する反省に基づいて、国連の最も中心的な機能の一つとして規定されているというふうに理解しておりますが、集団的自衛権というのは、これは今お話がありましたように、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利を言うわけでございます。
 それで、集団的自衛権は、国連憲章の制定以前に既に地域的な相互援助条約を締結していた米州諸国などの主張を入れまして、起草過程において、集団的自衛権が国連憲章第五十一条で明示的に規定されるに至ったものというふうに解釈をしております。
 つまり、両者の違いについては、集団安全保障制度は、ある国が侵略などを行った場合に、当該国も加盟している国連自体の判断のもとに、軍事的その他の強制措置によって、こうした侵略行為を鎮圧しあるいは除去する制度であるのに対しまして、集団的自衛権に基づく実力行使は、国連自体が組織してとるものではなくて、国連が集団安全保障制度のもとで必要な措置をとるまでの間、武力行使を受けた国と何らかの連携関係にある国が、侵略を除去するために当該国の判断によってとるということが許容されている措置という点が異なっている。これはもう議員が御指摘になったとおりでございます。

○今川委員 そこで、これからの日本あるいはアジア太平洋地域の平和のあり方、安全保障のあり方ということに関してでありますが、私も今いろいろと、この冷戦が終わってから十一年間、湾岸戦争からコソボの紛争等に至って、いわゆる武力を投入してみて、これが米軍であれ多国籍軍であれ、武力を投入することで事がうまく解決したのかどうか。一〇〇%とは言いません。例えば、今のアルバニア系住民の一部が武装してマケドニアにまで入り込むというような事態も生じて、かえって事態が複雑困難になっている面もあります。そういった意味で、私は、これからのあり方というのはいわゆる紛争予防、予防外交に重点的にシフトをしていくべきだというのが私の考え方なんです。
 実は、この点に関しましては、一九八八年、毎日新聞によりますと、いわゆる竹下三原則というのが出ているんですね。当時の竹下総理ですが、一つは援助の強化、それから二つ目に文化の交流、三番目に紛争防止への積極参加ということを国連総会の中でもおっしゃっている。さらに、一昨年、これは河野外務大臣も出席をなさっているようでありますが、いわゆるG8の外相特別会合の中でも、いわゆる紛争予防の大切さ、これからの国際社会の中で紛争予防を最も重要にしながら臨んでいくべきではないかということが言われております。
 そういった意味では、九七年の統計によりますと、最近の戦争というよりも紛争というのは、国家間の争い事ということよりも、一つの国の中の民族同士とかいうことが随分ふえていまして、九七年統計だと、百三件の紛争の中に占める国家間紛争は十七件にすぎなかったという統計もあるわけであります。
 そういった意味では、やはり先ほど申し上げました国連のあり方、いろいろな面で改革がなされなければならないというふうに思うのでありますが、そうして見ますと、予防外交を基軸に置きながら、国連をいろいろな意味で抜本的に改革していく意味において、これまで日本政府もそれなりの努力はあったと思うんですが、この点は大臣、いかがでしょうか。

○河野国務大臣 紛争予防というのは、今、国際社会の中で、とりわけ先進国が最も関心を持つ問題だというふうに私は認識しております。
 一体、紛争というものはなぜ起こるか。今議員がおっしゃいましたように、民族間の問題もありますし、あるいは宗教上の摩擦もあります。あるいはもっと深刻なのは、貧困によって起こる紛争というものがございます。まだほかにもいろいろケースはあると思いますけれども、そうした紛争を予防するためには、例えば貧困を克服するための援助でありますとか、これはただ単に経済援助だけじゃございません、技術援助もあるだろうと思いますが、そうした貧困を克服するための手だて、これをどういうふうに考えていくかという問題もあると思います。
 それから、紛争が起こった後、なかなかそれが終息しない、どんどん深刻になっていくという問題を考えますと、そこには、例えば武器がどこからか渡されてくる、あるいは流れ込んでくる。あるいは、その武器を買うための財政力といいますか、金がどこからかそこへ回る。私どもG8の外相会議で議論をいたしましたときに大きなテーマになりましたのは、アフリカの紛争で、武器を買うための原資に例えばダイヤモンドが使われる。ダイヤモンドが不正に採掘されて、それがやみのルートで流れて、その金が資金になって武器が買われるというような問題がある。したがって、やみのルートで資金がそういうところに流れ込むことを何とか防ぐ方法はないかというような問題についても、相当突っ込んだ議論が今行われているわけで、これは一回のG8の外相会議で結論が出るというものでもございません。とにかくたくさんのケースがありますから。
 先般の九州・沖縄で行われましたときの外相会議では、例えば小型武器をどうやって規制するか、あるいはダイヤモンドの売買をどうやって規制するか、あるいは貧困の克服のためにどういう方法があるか、あるいはその結果非常に犠牲になる子供たちをどういうふうに救うかとか、そういった問題について議論する。恐らく、ことしイタリーでまたサミットが行われれば、イタリーのサミットの前に行われるであろう外相会議でも、紛争予防についてまた別のテーマが議論されるということになると思います。
 我々は、今お話がありましたように、やはり紛争予防というものをもっと集中的に議論して、それを具体的に進めていく。中には、今これも議員がヒントとなる御意見を述べられたように、国家の単位で考えて問題が解決するだろうか。これは小渕総理が人間の安全保障という概念を提唱されて、これは国連の中で、人間の安全保障、一人一人の人間の安全保障についてどうやってそれを守るか、こういう考え方もあるわけですね。ですから、さまざまな問題のつかまえ方といいますか、アプローチの仕方について、それはケース・バイ・ケースでいろいろなケースがあると思いますが、それをやっていかなきゃいけないというふうにも思うわけです。
 それからまた、紛争と一言で言うけれども、一体、紛争とはどういうものを紛争というか、あるいは紛争が解決されたという状況はどういう状況をいうのか。つまり、国境線が変更されそうになったものを押し戻す。それが押し戻された結果、もうそこで紛争が解決されたと言えるかどうかという問題もあると思います。
 長くなって恐縮ですが、もう今から三十年近く前でございますけれども、イスラエルにダヤンという大変な兵隊さんがいまして、このダヤンさんは飛行機乗りで、大変強くて、ダヤン率いる部隊というものはもう大変な強さだったんです。そのダヤンが、ある日、東京に来ておりまして、私は全くぶらっとホテルでそのダヤンと一緒にお茶を飲んだことがあるんです。いろいろな話をしましたが、もう天下無敵の部隊を率いているダヤンが、ミスター河野、武力で問題は解決しない、武力で問題は絶対に解決しないのだ、解決をするのは話し合いによって、納得によって解決する、納得しなければ問題は解決しないんだと。その人に言われて、私は、なるほど、そうだということをしみじみ思ったことがあるんでございます。
 これから先も、我々は、外交努力というものをやはりさらに一層強めていかなければいけない。しかし、問題が起こっているときには、力でそれを抑えておく、あるいは原状に戻す、そういう力もまた一方で必要で、これが全く要らない、こういうものを使わないで問題が解決するかというと、そうもいかないということもあるということを申し上げたいと思います。

○今川委員 もう時間もあと五分を切ったようなので、本当はこれから防衛庁長官にかなり具体的に今回の法案でお尋ねをしたかったのですが、もう一括してお尋ねをいたしたいと思います。
 私が、きょうわざわざ時間の大半を外務大臣の方に振り向けたのは、今紛争予防だとか、これまでのように長い間、軍事力に依拠していろいろな物事を解決していこうとする、そういう流れに対して、少なくとも日本という国は、この半世紀の歴史を踏まえて考えてみますと、国際環境も、冷戦時代に米ソが当時、非常に厳しい時代にあった、まだまだこれからでありますが、朝鮮半島でも、昨年六月にまさに歴史的な会談も行われている。もろもろの様子を考えてみますと、自衛隊をこれからどうするかという問題なわけですけれども、率直に申し上げて、今度のこの新しい中期防衛計画も含めまして、今の国の財政の非常に厳しい状況の中で財政事情も勘案しつつと書いてありますが、勘案しているのかなと思わざるを得ません。
 例えば、これは正式の文書ではないですが、アメリカの外交問題評議会という八十年以上の歴史を刻む有力なシンクタンクがございますけれども、数年前のレポートでも、長期にわたる兵器調達計画の中に日本を組み込むというくだりがあって、そういった意味では、例えば、今度の空中給油機、もう既に購入しているAWACS、あるいは、イージス艦でも大体七千トンそこそこの船でしたが、今度はいきなり一万三千五百トンの排水量を誇る、いわば軽空母の様相を呈した大型護衛艦を建造するんだ、あるいはこの御時世に戦闘ヘリを導入するとか、C1輸送機の開発にしても、P3Cの改良型にしても、飛行距離も六千五百キロあるいは八千キロというふうにどんどんやはり伸びていっている。
 そういった意味で、専守防衛と先ほどどなたかおっしゃいましたけれども、まさに専守防衛という基本的な考え方からしても、国際協力の名のもとにこういう事態があっていいのか。今の国家財政の逼迫した状況を考えると、非常にぜいたくな買い物が多過ぎる、私はそう思います。しかも、後年度負担という形で次々に、台所は火の車なのに次から次に新しいものに手をつけてしまうというあしき循環というのがあるのではないかというふうに私は思うのであります。
 そういった意味では、少なくとも八五年からこの十五年余りの間に、例えばアメリカ、ヨーロッパ、あるいはロシア、中国、いわゆる兵員、装備、国防費、そういったものが日本ほど水平で推移しているところはない。ほとんど三割から四割削減されていると思います。
 そういった意味では、日本の場合だって、自衛隊は、今度も予備自衛官あるいは予備自衛官補とかいう制度が設けられる。そうしますと、確かに陸上自衛隊は若干定数削減となっていますけれども、率直に申し上げて、定数割れをした分、下方修正しているにすぎない。もっと大胆に、少なくとも十年ぐらいの計画的な期間をおいて、まさに国際環境、先ほど外務大臣もおっしゃったように、アジア太平洋地域の予防外交を中心にした国際環境を整えつつ、計画的にもっと自衛隊も軍縮、縮減をしていくべきではないかというのが私の基本的な考え方であります。
 それで、今度の防衛白書にも盛られておりますし、今回の法案の中にも触れられておりますが、例えば、国民の側からは災害対策に対して非常に期待が大きいというふうに言われております。いわゆる雲仙・普賢岳から阪神・淡路の大震災、いろいろなところへ自衛隊も出ていっておりますけれども、それだったら、いっそのこと、国内外の重要な災害に対応し得るそういう専門チームというのか、そういったものを編成し、それに必要な装備を与え、そういうさまざまな災害に対応し得る訓練を施す、こういった形で、災害救助部隊みたいなものを自衛隊から切り離してやってみたらどうか。そうすると、自衛隊の中の人材活用も十分に可能ではないかという気がいたします。
 ただし、自衛隊の場合は、さきの委員会で私は申し上げたことがあったんですけれども、まさしく河野大臣がおっしゃったように、人間の安全保障ということは、人権です。人間の尊厳を十分に理解し、人権教育が行き渡っている個人であり組織でないと、こういう国内外の災害救助には対応できないと思うのでありますが、この点、防衛庁長官、いかがでしょうか。


  1. 2008/02/03(日) 19:47:55|
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参-交通・情報通信委員会-大沢辰美君 平成11年11月16日

参-交通・情報通信委員会-大沢辰美君 平成11年11月16日


○大沢辰美君 
 空港整備に関する質問でございますけれども、今、国と地方の借金は約六百兆円、国民一人当たり五百万円という途方もない規模に膨れ上がっています。財政は完全に破綻しているけれども、その主な要因は、やっぱり私は公共事業の大盤振る舞いがあると思うんですね。そういう中の一つである空港整備についてお聞きしたいと思います。
 第六次空整で名前が載って、そして第七次空整で着手を決められた神戸空港についてお尋ねしたいと思います。
 この神戸空港をめぐっては、さまざまな階層そして団体から多くの批判、私はこれほど出ているそういう事態は本当に真剣に受けとめていただきたいと思うんです。神戸市は、神戸空港が必要という根拠として、伊丹、関西空港では神戸市の中心部から時間がかかる、二つ目は、市の人口は今百四十八万人いるけれども、空港利用の需要があって、そのサービスを受け入れる人が多くなると述べているんですが、そういうことでしょうか。まず、お聞きしたいと思います。


○国務大臣(二階俊博君) 神戸空港の必要性等についてお尋ねがございましたが、神戸空港は、神戸都市圏の航空需要に対応するとともに、近畿圏における三つの空港、すなわち大阪国際空港、関西国際空港、神戸空港でそれぞれ機能を分担し、近畿圏における旺盛な航空需要に対応することといたしております。
 具体的には、関西国際空港につきましては国際線及び国内線の基幹空港としての役割、大阪国際空港については国内線の基幹空港としての役割を担っていただく、三番目の神戸空港につきましては神戸市及びその周辺の国内航空需要に対応した空港として、それぞれ三空港、機能を分担するものと考えております。
 また、近畿圏は御承知のように人口が二千万人であります。全国の一六%を占めております。また、地域内の総生産は約八十一兆円で全国の一七%を占める大きな圏域であります。これらを背景とした旺盛な航空需要に対応するためには、神戸空港の整備は神戸市等からもかねてより大変強い御要望がございましたが、私は、この空港は必要だという判断をいたしております。
 ちなみに、欧米諸国と比較をしてみましても、都市圏人口一千八百万人、神戸市と神戸市周辺の人口と同じような人口を想定いたしますと、一千八百万人は、最もわかりやすい例としてはニューヨーク、主要三空港で九本の滑走路を持っております。八百五十万人のパリの都市圏におきましては主要二空港で六本の滑走路を持っております。七百万人のロンドン都市圏では主要三空港で五本の滑走路を有しております。近畿圏と同等以上の能力を持っておるわけでありますが、神戸は関西空港二期を含めてようやく五本ということになるわけでありますが、国際的な各都市の発展の状況等を見ましても、私はこの際神戸空港の必要性ということは十分理解ができるところであります。


○大沢辰美君 国際的な部分と比較されたわけですけれども、そう言うならば、本当に神戸空港の第三種じゃなくて第一種、第二種というそういうことの考え方がそこに何かあらわれているような気がするんですけれども、そういたしますと、国は第三種として認めたわけですから何か矛盾しているような感じを私は今思ったわけですが、その点は指摘だけをしておきたいと思います。
 今私は、いわゆる関西での神戸、伊丹そして関空という状況の中で、一つ具体的にこの狭い地域でどうなのかという点をお聞きしたいんですが、神戸から伊丹空港へ行く場合と神戸空港に行く場合に、時間と費用は一体どれくらい違うのか、簡単にお答えくださいますか。


○国務大臣(二階俊博君) 済みません、もう一度。


○大沢辰美君 神戸から伊丹空港へ行く場合と神戸空港に神戸の人が行く場合に時間と費用はどれくらい違うのか、簡単にお答えください。もしあれでしたら政府参考人の方で結構です。


○政府参考人(岩村敬君) 御説明申し上げます。
 神戸の都市圏からの空港利用者は、現状では鉄道、バス等により大阪国際空港あるいは関西国際空港へ向かっておるわけでございますが、神戸空港の供用によりまして、一つは空港の選択の幅が広がる、さらに今御指摘のように短時間かつ安い費用で空港までアクセスすることが可能になるというふうに考えております。
 ちなみに、神戸の中心部、三宮から新しくできる神戸空港までは所要時間約十五分と見ております。また、現在の伊丹空港に行く場合にはリムジンバスで約四十分かかるということでございますので、約三十分程度の時間短縮ができる。また、費用の面でも、現在伊丹空港に向かうにはリムジンバスで八百三十円の費用がかかりますが、神戸空港が新しくできれば三百円弱で行けるというふうに想定をしておるわけでございまして、半分程度の費用でアクセスすることができる、そのように考えておるところでございます。


○大沢辰美君 ここに神戸市が作成しました需要予測の調査があるんですね。ここに必要性と需要見通しの根拠が載っています。
 例えば、神戸市内を五つのゾーンに分けて、今局長が言われました三宮、中心から十五分で行ける、伊丹には四十分かかるということが書かれているわけですが、五つに分けていますから、一番遠いところだったら五十四分だとかいろいろ書いてあるわけですが、それぞれの五つのゾーンの中心地から伊丹空港に行く場合より神戸空港に行く場合の方が五つのゾーンのいずれも、これは三宮だけでなくて、いずれも二十五分早く着いている。そして、いずれも五百六十円運賃が安いということになっているんですね。
 随分都合のいい調査が出ているんだなと思うんですが、このことが神戸空港を利用する需要根拠となっているんです。だから神戸が必要だということも言っているんですけれども、私はこの論拠を見て本当に唖然としたんですけれども、こんなことで空港が必要だと言い出したら、私は切りがないと思うんですね。
 それは、同じく伊丹空港を利用している京都市だったらどうなのか。京都市中心部から伊丹までは五十五分かかります。京都東部の人たちは一時間五分かかるように書いてあります。ちなみに、神戸から伊丹空港まで最低、先ほども言いました四十分で行きます。京都より近いんですね。あとも京都と同じ時間の五十五分だとか五十九分で行くことになります。神戸市の論法でいけば京都にも空港が必要だということになりますね。
 こんないいかげんな根拠で空港が必要だと言ったならば、私は全国各地空港だらけにならざるを得ない、このように思いますが、大臣、こうした神戸の論拠についてきちっと検証をされましたでしょうか。もし確かめていませんでしたら調査をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。


○国務大臣(二階俊博君) 三田の御出身の大沢委員からいろいろ詳しい道路事情等についてお話がございました。
 私は、阪神・淡路のあの大震災のときに新進党の現地対策本部長ということを命じられまして、初日にもう神戸に入り、その後もずっと神戸に滞在していろんな救援活動のお手伝いの一端をさせていただいたことを記憶いたしております。その際、もし神戸に空港がありせばもっとこの災害の関係者の避難、あるいは何日も何日もおふろに入れないというふうな状況のことが相続いた際に、飛行機でこれを運んででも何とかみんながおふろにぐらい入れるようになってもらいたいなと思ったことがございますが、私はやはり国際都市神戸というこの地域に空港が必要だということに対して理解を示してきた一人でございます。
 先般、ようやく空港の着工がなされまして、航空局長が現地に参りましてお祝いを申し述べると同時に、運輸省としての決意を述べてきたわけでございますが、今委員御指摘のようなことで再調査をするとか、あるいは財政的な問題について運輸省が立ち入って云々するという立場にもございませんので、現在のところこの空港の建設、一日も早く供用開始に向けて運輸省としては取り組んでいきたいというふうに考えております。


○大沢辰美君 阪神・淡路大震災の本当に御協力いただいたことには感謝を申し上げたいと思います。でも、仮定の問題で空港があったらということをおっしゃいましたので、一言そのことについて。
 あの場所にもし空港があったら、だけれどもあれは島で、そこへ通じる橋も、そしてモノレールも壊れたんですよね。ですから、もしあっても人間がそこに行くことができなかったという実態ですから、これはちょっと仮定になるのはおかしい論拠じゃないかなと思うんです。
 そして、国際都市神戸ということを言っていただいて、やはりそのとおりだと思うんですけれども、私は、もし国際都市神戸と言うならば、先ほども申し上げました空港整備法にうたわれている第一種、第二種、第三種の第三種の空港でなく第一種、第二種になるのではないかと思うわけです。そういう点では、第一種、第二種を認めなかった国は空港を神戸に認めなかったということに私は匹敵するんじゃないか、そういう思いをしながらお聞きをさせていただきました。
 一点その点を指摘しながら、私はもう一点、この神戸市の根拠の前提が極めてずさんなものであるという点をもう一度お聞きしたいんですけれども、伊丹空港への交通は、すべてバスを使用した場合の時間と運賃になっています、今。ところが、運輸省の航空旅客動態調査、これをきのういただきましたけれども、これを見せていただきますと、伊丹空港へのアクセスは、バスは三三・五%にすぎません。そして、タクシーと自家用車を利用する人は二七%います。こうなると、時間も費用も全く違ってくるし、根拠が崩れてくることになると思うんです。ですから、本当に必要性の論拠にすることは、先に何か空港ありきということであるように思えてなりません。
 さらに私はお聞きしたいんですけれども、航空三社では、大阪―東京間で新幹線との競争に勝つために三十分から一時間間隔のシャトル便を飛ばそうとしていますね。これは午前七時から午後八時の時間帯で予約なしで利用できると。三社のどの航空機も空席があればすぐ上京できる、搭乗できると。現在運航している十五便から三十便に増便、そのための発着枠の確保を今しなければならないという構想をお聞きしていますが、間違いないでしょうか。これも簡単に政府参考人の方からお願いします。


○政府参考人(岩村敬君) 今御指摘の航空のシャトル便化でございますが、これも御指摘のとおり、航空会社が運航ダイヤにおきます出発間隔を一定間隔とする、それによって利用者の利便性を高めようとする構想でございます。
 ただ、今御指摘の羽田―伊丹についてのシャトル便化につきましては、航空会社が検討を行っているという話は聞きましたが、具体的な内容について運輸省としては全く承知していないところでございます。一方、羽田―関空線については、伊丹線に比べて現在の運航ダイヤが非常に不便でございます。利用者から運航ダイヤの改善について多くの要望が寄せられておるところでございます。
 したがいまして、運輸省としては、航空会社から本件について、すなわち関空と羽田の間のシャトル便といいますかダイヤの調整について話を聞くとともに、利用者からの要望をよく航空会社に伝えていきたい、そのように考えておるところでございます。


○大沢辰美君 引き続いて、需要の問題でお聞きしたいと思うんですが、なぜ神戸空港は必要なのかにかかわって、需要が三百四十万人あるという指摘、これが開港時ですね、その五年後は、二〇一〇年になるわけですが四百二十万に上ると言っています。本当にそんなに需要があるのかという、運輸省はチェックしたはずであるけれども、間違いなくこれだけの需要があると言い切れるかということを私はもう一度聞きたいと思うんです。
 私が調べた内容で、神戸空港を利用する地域として、神戸市全市もですし、姫路市も含めた地域から伊丹空港は利用しているわけですが、果たして何人いるんだろうということを調べましたら、これも航空旅客動態調査に出ておりました。伊丹空港で出発者が一日およそ千三百五十人、到着者は一日およそ千四百二十五人、合計二千七百七十五人です。ですから、年間にいたしますと約百一万なんですね。だけれども、神戸市の見通しは開港時の二〇〇五年で三百四十万人の利用者があるとしています。つまり、運輸省の出された調査の三倍も需要を多く見込んでいるわけです。
 だから、私はやっぱり過大な予測と言わなければならない、需要について本当にチェックをされていないと。私は運輸省に対して、大臣に対して、この点についてはやはり調査をしていただきたいんですが、いかがでしょうか。


○政府参考人(岩村敬君) 需要予測につきましては、当然のことながら神戸空港の設置について許可をする前に十分チェックをしておるところでございまして、先ほどの御指摘のアクセスの点についても、当然のことながら乗用車とか等々ございますが、一番安い機関を選好するということで需要予測をしていくわけでございますが、そういう意味でリムジンバスを取り上げるなど、いろいろ工夫をしております。
 また、航空の旅客者についても、それぞれ各地域からの旅客動態、それから航空利用による利便性の増大、そういったことをいろいろ相関式を使いまして予測を立てているわけでございまして、一々数字についてちょっと御説明できませんが、すべてチェックをした上での結果でございます。


○大沢辰美君 需要調査についてもチェックしているとおっしゃいますが、今言いましたように、運輸省が調査をした実態は年間百一万が伊丹空港を使っている。だけれども、予測は、神戸市は約三百二十万、開設時と、本当に三倍の予測をしているわけです。だから、一万や二万だったら私も認めますけれども、こんなひどい予測をして、そして、いや、もう自治体がやっているんだからチェックをしているということで済まされないと思うんです。やはり大臣、私は改めて調査をしていただきたいということをお願いしておきたいと思います。
 時間がありませんので、最後に安全の問題で指摘をさせていただきたいと思います。
 関空の二期工事が進められて着陸回数は二十三万回となると、伊丹空港そして神戸空港と極めて狭い範囲に航空機がひしめき合うことになると思うんです。運輸省は空域調査をやったということでお聞きしました。その結果の概要をいただいたんですけれども、神戸空港は垂直間隔、水平間隔、時間差を調整しなければならないとしています。私は、本当にこの高度制限の付加、こういうことがあったら大変危険な問題だと思います。神戸市の二万回を前提としていますけれども、私は開港後やはりこれはふえるんじゃないか、開港後五年には増便となっていますから、どうなるかとても心配です。
 もう一つ、これは専門家のパイロットの航空関係の方が言っているんですが、出発時に高度千フィートで五・六マイルを飛行するのは大変危険だ、こんなところは那覇空港だけだと。これは、嘉手納を利用する米軍機が優先的に使用されていることから不当な制約を受けていることで、国会でも何度も大きな問題になっているという内容なんです。だから、パイロット、航空関係者は航空機の安全、運航上の観点から空港建設の立地条件としてこの場所は不適当である、こういうふうに指摘しているんです。特に、積乱雲などが発生した場合どうするんだと、こういうふうにも言っています。安全性がきちっと検証されていない、もともと狭隘なところに三大空港をつくること自体が私は乱暴なことだと思います。
 時間がありませんので、これは質問したかったんですけれども、指摘をしたいと思いますので、ぜひこの点についても検証をもう一度やっていただきたいということを大臣に申し上げておきたいと思います。
 大臣は、先ほど阪神・淡路大震災直後のことをお話しされました。九五年一月二十日の本会議の議事録を見せていただきました。被災者への支援を求めました大臣の発言です。その中で、「住宅ローンの支払いの最中に家屋が倒壊した人たちが崩れ落ちた家の前に茫然と立ち尽くしている姿を思うとき、」「新たな住居を求めるに際し、国は被災者の立場に立っての適切な対応をなすべきであります。ローンの支払い減免、支払い延期を含め、住宅再建に積極的に力をかすべきであります。」と指摘されています。そのとおりです。
 私も被災者支援に必死に取り組みました。しかし大臣、震災後五年になろうとしていますが、国の住宅支援はありません。住宅を新築したけれども、二重ローンで今払い切れずに困っています。また、中小零細の業者の再建も進まず、神戸を代表するケミカルの生産額は地震前の五割にも達していません。
 だから、神戸市民は今空港でなく、生活、住宅、営業の再建をまず望んでいます。ことし二月末に朝日新聞が行った世論調査では、賛成が二二%、空港反対が六二%、四月の神戸新聞の調査では賛成が二二%、凍結・中止が五六%でした。
 被災者の生活再建を最優先にして、空港建設は中止すべきです。この点を指摘して、質問を終わります。


  1. 2008/02/03(日) 19:47:22|
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参-国土・環境委員会-島袋宗康君平成11年11月16日

参-国土・環境委員会-島袋宗康君平成11年11月16日

○島袋宗康君 二院クラブの島袋でございます。
 中山建設大臣、清水環境庁長官、御就任おめでとうございます。
 時間の都合あるいは日程の都合で運輸省の関係を先にやりたいと思いますので、御了承をお願いしたいと思います。
 半世紀前の戦後間もないころ、東京でもGHQが君臨していて、「我が空は我が空ならず秋の空」というようなため息まじりの俳句が詠まれた時代があったわけでございます。
 沖縄の空では現在でもそのような状況が続いております。沖縄の空では、県都那覇空港に発着する民間機が米軍の管制を受けなければ飛べない空域が厳然として存在しております。嘉手納RAPCONと呼ばれておるものでありますけれども、それが今月の十一、十二日の二日間にわたって米軍のレーダーが故障したために、両日にわたり民間機が欠航したり最大五時間おくれるなどの事故が起きております。百数十便に影響が出ました。狭い沖縄の空域には多数の軍用機と民間機が入り乱れて飛んでおります。このような沖縄の空の安全確保の上で、運輸省は嘉手納RAPCONについてどのような見解を持っておられるか。
 これは戦後五十四年、そして復帰後も二十七年たっているわけです。依然として嘉手納の飛行場によって、米軍のそういった主導で沖縄の空域が支配されている、こういう事故が起きるたびごとに県民あるいは国民は大変大きな影響を受けている。これは非常にゆゆしき問題だと私は考えております。
 そこで、運輸省としてはその件についてどういう対処策を講じておられるのか、説明をいただきたいと思います。

○政府参考人(岩村敬君) 先生御指摘のとおり、沖縄本島そしてその周辺の空域におきましては、日米地位協定そして日米合同委員会の合意に基づきまして、米軍がいわゆるターミナルレーダー管制、すなわちレーダーを用いまして周辺の空港の進入、出発を管制する、そういう業務を実施しておるわけでございます。
 ただ、この方式につきましては、我が国の管制当局、すなわち我々が行っておるものと同様、国際民間航空条約に準拠しているものでございます。また、このターミナルレーダー管制をやっております米軍の嘉手納管制所、それとその周辺の空域を管制しております那覇航空交通管制部との間のコンピューターシステムの連接を近々行う計画も進めておるということでございますので、民間航空の安全そして円滑な運航の確保について問題となることはないというふうに我々は考えておるところでございます。
 それからもう一点御指摘の、去る十一日、十二日の二日にわたって嘉手納基地にございます進入管制所で行っている管制、空港監視レーダーが御指摘のとおり停止しました。そのためにレーダーを用いない管制方式をとった。その結果、多数の民間機に遅延が生じ、利用客の皆様方に大変御迷惑をおかけしたわけでございます。
 ただ、この障害については、米軍の管制業務自体が不都合だったということではなくて、工事をしておる作業員が過ってレーダーと管制所をつないでおるケーブルを切断したという連絡を得ております。ただ、こういうことで非常に民間航空に影響がございましたので、米軍に対しましては直ちに早期の復旧を申し入れましたし、また近日中に今後類似事案が再発することがないよう強く申し入れを行う予定をいたしております。
 我々としては、民間航空の安全そして円滑な運航の確保についてさらに万全を期していきたいというふうに考えておるところでございます。

○島袋宗康君 那覇空港から嘉手納近くまでずっと三百メートル以上上空には飛べないといういわゆる管制的な取り決めがありますね。そういったふうなことを考えると、飛行機というのは離陸するときにずっと上がっていくのが普通の飛行の状況でありますけれども、相当制限を加えられて三百メートル以上上空は飛べないというような状況の中で、関係者から何とか改善はできないかというふうなことをよく聞かされるわけです。そういったことも踏まえて、もっと運輸省としては自主的に管制は、あるいはレーダーの問題についても、やはり日本国がちゃんと管理すべきものは管理をすべきじゃないかというようなことであります。
 その辺は外務省にお聞きしたいんですけれども、いわゆるこの嘉手納RAPCONは、二十七年前の沖縄の復帰の際に、しばらくの間米軍が管制をするという取り決めになっておる。そこで、もう三十年近くもなるわけですから、外務省はそろそろ返還を要求すべきではないのか。当分の間ですから、もう当分の間というのは三十年近くなっているわけですから、そろそろ外務省としてもみこしを上げていただきたい、そのことを強くお願いしたいんですけれども、よろしくお願いします。

○政府参考人(藤崎一郎君) お答え申し上げます。
 今、委員御指摘のとおり、昭和四十七年、航空交通管制に関する米側との合意におきまして、当分の間暫定的に米側が当該進入管制を行うということにされたわけでございまして、これから相当の期間がたったことは事実でございます。
 本件につきましては、先ほども御説明いたしました日米合同委員会の民間航空分科委員会において累次取り上げてこられておりますが、本件移管についてはこれまでの日米間の協議では困難であるということでまだ見通しが立っていないものでございますが、引き続き関係省庁と十分協議いたしまして本件につき対処してまいりたいというふうに考えております。

○島袋宗康君 いずれにしても、今は米軍機それから自衛隊共同、那覇空港は自衛隊との軍民共用ですから。それと同時に、いわゆる米軍、民間機、自衛隊三者が一体と、一体というのはおかしいんですけれども、三者が共同して沖縄の上空を飛び交っているわけですから。しかも、沖縄は今五百万人という観光客がもう間近に迫っております。そういったふうな状況ですから、非常に危険の伴う上空、空港、そういったことが解消されるように一日も早く、私が先ほど申し上げましたように正式な手続をとって、やっぱり政府でちゃんと管轄すべきじゃないかということを踏まえてぜひ努力していただきたい。もう一度お願いしたい、両方に。

○政府参考人(岩村敬君) 先ほども御説明申し上げましたように、地位協定そして合同委員会の合意が前提にあるわけでございまして、それから外務省からも今御説明申し上げたように、そう容易な話ではございませんが、そういう中で安全を守るために、航空局としてはコンピューターシステムの連接というような形でばらばらに管制をしないで一体に管制ができるようにという計画も今進めておるわけでございまして、安全に対しての努力は引き続きしてまいりたいというふうに考えております。

○政府参考人(藤崎一郎君) 今運輸省の方からも御答弁がございましたけれども、私どもも引き続き本件につきましては運輸省ほか関係省庁とも十分協議いたしまして対処してまいりたい、かように考えております。

○島袋宗康君 次は、建設大臣にお伺いしたいんです。
 建設大臣は、所信あいさつの中で、現下の最重要課題は経済を回復軌道につなげること、新たな発展基盤を築き未来に向け経済を新生させることと強調しておられます。そして、そのために建設省として、平成十一年度所管事業の過去最高の前倒し執行や公共事業等予備費による追加事業の早期実施などに鋭意取り組んでいると、非常に意欲を表明しておられます。大変結構なことだと思います。
 しかし、一方では建設省の第一線の現場の職員として大変な困難に直面させられているというような声が寄せられております。
 それは、つまり事業の増大に伴った人員の配置がなされていないために、超過勤務等の過労に陥っていること、事業そのものの安全性や確実性にも十分な配慮ができにくいといったような状況にあると聞いておりますので、その辺について大臣の所見を賜りたいと思います。

○国務大臣(中山正暉君) おっしゃるように、本当に現場の方々には大変御苦労をいただいておりますようでございまして恐縮に思っております。これもやがて国土交通省というような形に発展をしていきましたら、地方建設局にいわゆる箇所づけの問題とかそんな問題でも大きく権限が移譲されるので、その辺の適切な対応というのがなされてくるかと思いますが、今のところは建設省の直轄公共事業というのは景気対策の重要な手段でもございまして、近年確かに業務量はふえておると思います。
 沖縄に関しましても、沖縄の場合は基地経済が七百億ぐらい、サトウキビが二百億ぐらいでございましょうか。その意味で、先ほどからの御質問のありました沖縄の特殊な事情というのに私どもも大きく配慮をしなきゃいけないと思います。
 サミットが決定されて、沖縄で二〇〇〇年のサミットが実施されるということを本当に大事なことだと思っておりまして、私もできるだけ、この週末だったと思いますが、日曜日に知事さんと午前中、日曜日のことでございまして大変向こうにもお気の毒なのでございますが、国会開会中でございますから、私も先般、高速道路工事認可をおろしておきました。いわゆる御承知の南風原というところでございますが、ここの工事認可をおろしておきました。
 一方で、国家公務員の定員については、先生御指摘ございましたように、政府全体としては従来より増員を厳に抑制いたしまして、総数の縮減を図るという厳しい方針、とりわけ中央省庁の再編を控えて厳しい方針が打ち出されておりますところで、こうした中で直轄事業にかかわる職員は業務の執行に全力を挙げて取り組んでいただいておりますけれども、今後とも注意を払いながら、人員の適正な配置とか、それから行政事務の簡素化とか、業務委託の活用等によりまして合理化に努力をいたしたい。
 私も沖縄の皆さんの御労苦に報いるためにいろいろ、これは先生は日本全体の現場の話をなすったのかもわかりませんが、日本全体の地方建設局の皆さんの御努力、それからまた沖縄の方々が特にいろんな御努力をいただいておりますことに敬意を表しておきたいと思います。

○島袋宗康君 先ほども同僚議員から話がありましたけれども、最近の山陽新幹線のトンネル壁崩壊事故をきっかけにコンクリート建造物の安全性が問題になっておる。鉄道施設だけでなく民間のマンションなどについても、総合的な点検や不良建築物を防ぐ体制の必要性が専門家の間から指摘されております。
 専門家は、公共工事でも民間の建物でも、完成時に強度や耐久性を徹底的に調べ、施工不良を見逃さないシステムが必要だ、そうしたチェック機関や専門家を国は積極的に養成すべきだというふうなことを言っておられます。
 この点について建設大臣としてはどういうふうにお考えなのか、お聞かせください。

○国務大臣(中山正暉君) 御指摘のように、コンクリートを利用した建築物の耐震補強については、阪神・淡路大震災の経験を踏まえまして、平成七年に建築物の耐震改修の促進に関する法律、耐震改修促進法と略称をいたしておりますが、これを制定いたしまして、民間のマンションを含む一定の建築物について補助制度を設けて、既存建築物の耐震診断、それから改修を促進いたしているところでございます。
 全国の高速道路なんかの支柱の補強はほとんど終わりましたが、なお建築物に使用するコンクリートの耐久性確保については、建設省総合技術開発プロジェクトの成果を踏まえまして、施工時における品質確保の基準を定めておりますけれども、さらに最近の崩落事故等を踏まえて、建築コンクリート構造物耐久性検討委員会というものを設置してあるところでありまして、今後検討の結果を安全対策に反映させる所存でございます。

○島袋宗康君 それでは、そういった検証していく組織を国として指導してつくっていかれるということですね。よろしくお願いします。
 次は、環境庁長官にお願いいたします。
 先日の所信表明あいさつの中で、科学的に未解明な部分が残っている環境ホルモンについては、科学的な調査研究を早急に進め、結果を公表し、必要な取り組みを行い、国民を安心させると述べておられますが、この御決意は環境庁の次年度の施策及び予算要求にはどのように反映されていくのか、お伺いいたします。

○国務大臣(清水嘉与子君) 今おっしゃいましたいわゆる環境ホルモン、これは今世界的に見ましても科学的にまだ未解明なところが多くて、またその試験方法についても確立されていないというのが現状でございます。このために、OECDが中心になりまして、専門家の国際的連携のもとに、試験法の開発を行うべく、我が国を含む先進各国の協力分担がやっと始まったというレベルでございます。
 この一環で、環境庁といたしましても昨年来、環境ホルモン戦略計画、SPEED98というのを策定いたしまして、昨年初めて全国一斉調査を実施いたしたところでございます。
 環境庁では、本問題につきまして一層積極的に取り組むという観点から、平成十二年度予算におきましては、環境ホルモン対策関連経費といたしまして総額約三十一億円の要求をしております。これが達成されますと、来年度も全国規模の環境汚染状況調査、あるいは国立環境研究所における基礎研究を継続するとともに、国際シンポジウムの開催、英国などと研究の交流をするということができるようになると思います。
 さらに、リスク評価につきまして、このたびの経済対策において政府のミレニアムプロジェクトとして実施することとされまして、国際的にもリーダーシップをとってこの環境ホルモン問題の早期解明に向けて頑張りたいというふうに思っているところでございます。

○島袋宗康君 国民の安心と安全にかかわる問題としてダイオキシン、環境ホルモン等の化学物質問題を挙げておられますけれども、米軍や自衛隊の基地公害も国民の安心と安全にかかわる環境問題という側面からとらえることができると私は考えます。特に過密な沖縄の米軍基地周辺では、いつ起こるかわからない事故の危険、犯罪の多発の恐怖、現実に非常に耐えがたい航空機の騒音問題がございます。
 この中で、環境庁として看過すべきでないと思うのは、米軍機の騒音問題だと私は思っております。騒音に関する環境基準との関係等からこの点についてどのようにお考えなのか。今の嘉手納飛行場あるいは普天間飛行場、そういったふうな騒音問題については訴訟を提起しております。最近また第二訴訟を起こそうというふうなところまで行っておりますので、環境基準で決められた国の政策をやっぱり米軍にも徹底してしかるべきじゃないかというふうに思いますけれども、その辺についての御見解を承りたいと思います。

○政務次官(柳本卓治君) 特に米軍、自衛隊基地からの騒音問題についての御指摘でございますが、実は島袋先生、私の大阪の選挙区が西成区、大正区でございまして、大正区といえばもう先生既にぴんとこられると思いますけれども、日本一沖縄県人会の多いところでございまして、大正区の大半が県人の方でございます。県人会の方々にいろいろと御指導いただいております。真剣に答えさせていただきます。
 まず、沖縄の米軍及び自衛隊の基地周辺地域における航空機騒音は、沖縄県によります平成十年度の測定結果によりますれば、環境基準を達成している測定地点は全体の三一%でございましてはかばかしくなく、周辺住民の生活環境に大きな影響を及ぼしてきた環境問題の一つであると強く認識をいたしております。
 このうち、米軍基地にかかわる航空機騒音につきましては、日米安全保障条約に基づく日米地位協定により設置されている日米合同委員会で必要な調整がなされることとされております。
 環境庁といたしましては、今後とも防衛施設庁等と連携を図りまして、環境基準の達成に向けまして、同時に航空機騒音の一層の軽減を図るべく頑張る決意でございます。

○島袋宗康君 大変立派なお言葉でありますけれども、現実は相当県民は被害を受けているという実態でございますから、そのお言葉どおりにぜひそういった意味での努力をしていただきたいというふうに要望しておきたいと思います。
 沖縄県の西表島や沖縄本島北部の山原と言われる地域は、イリオモテヤマネコやヤンバルクイナ等に代表される貴重な野生動植物の宝庫として、東洋のガラパゴスとたたえられております。この地域の自然をよりよい状況で保全していく責任は当然環境庁長官の双肩にかかっていると私は思っております。これについてどういう認識をしておられるか、ひとつお示しいただきたいと思います。

○国務大臣(清水嘉与子君) 今御指摘の山原地域一帯というのは、イタジイに代表されます亜熱帯性の自然林に広く覆われ、ノグチゲラだとかヤンバルクイナ、そうした多くの固有種が生息している。そしてまた、全国的に見ましても野生動植物の保護上非常に重要な地域だというふうに認識しているところでございます。
 環境庁といたしましても、この山原地域の希少な野生生物の調査研究の拠点となりますやんばる野生生物保護センターを整備いたしまして、昨年度からノグチゲラの生息実態調査等を内容といたします保護増殖事業を開始したところでございます。今後も、沖縄県を初め地元にも御協力をいただきまして本センターの活動を充実してまいりたいと思っております。
 また、平成十四年度に予定されております北部訓練場の返還に向けて、平成八年度から国立公園の指定を念頭に置きつつ自然環境等の調査も実施しているところでございます。昨年度から地元有識者、村長の皆様方から成ります検討委員会を設置したところでございまして、今後とも地元の意向をお伺いしながら国立公園の指定に向けて調査を実施する所存でございます。

○島袋宗康君 この山原地域に存在する米軍の北部訓練場の一部返還に伴って、新たに山原の自然を破壊する米軍のヘリコプター発着用のヘリパッドの建設問題が持ち上がっております、既に御承知だと思いますけれども。これには科学者や専門家の間から危惧の声、反対の声が上がっております。
 環境庁長官としては、このことを承知しておられると思いますけれども、この点についてどういうふうに対処される方針でおられるのか。環境行政の責任者としての立場を明確にしていただきたいと思います。

○国務大臣(清水嘉与子君) 今御指摘ございましたヘリパッドの移設候補地と報道されております北部訓練場南東部、亜熱帯性の自然が広がり、固有種あるいは希少の種が生息している自然性の高い地域だというふうに認識しております。
 現在、那覇防衛施設局が独自に自然環境調査を実施しているわけですので、関係当局において自然環境の保全に適切な配慮がされるものというふうに考えておりますけれども、環境庁といたしましても、希少な野生動植物の種の保存というような観点から、必要に応じて那覇防衛施設局に対して助言、指導を行ってまいりたいというふうに考えております。

○島袋宗康君 今ヘリパッドを七カ所新たにつくるということで根回しされております。その七カ所をつくる予定のところは山頂から海岸までずっと森林がいっぱいつながっているところ、沖縄で唯一つながっているところ、そういうところに東洋のガラパゴスといったような感じの動植物がいっぱいおるわけです。
 そういったところに七カ所のヘリパッドをつくるということは、これはもう自然破壊どころか人間の住めるような状況が全く失われていくんじゃないかと思われるぐらい大変な工事。あるいはヘリパッドをつくろうとしておりますから、環境庁としては、あんな狭い沖縄に、しかも非常にすばらしい地域にどうして米軍のヘリパッドを七カ所もつくらなくちゃいけないのかというふうな疑問を、私個人でありますけれども、大方の県民は皆そう思っているわけです。
 だから、SACOの合意によって大半の北部地域が返還される予定で、そこにいろいろな研究所あるいは国定公園をつくるというふうなことはそれはそれでいいとしても、しかし返還されたものはすべて米軍が余り使っていないところ、それを返還して新たにヘリパッド七カ所を、これはたしか六十メートルの幅で百六十メートルぐらいのヘリパッドの大きさになりますけれども、そういうものを七カ所つくるということは、これは環境破壊の最たるものだと私は思うんです。
 だから、環境庁の立場としては、今の沖縄北部の山原の自然を守るという意味からはやはり徹底して反対してもらわないと、あるいは十分な精査をしてもらわないと、防衛施設庁の進めている段階では情報というものは余り入ってこないかもしれませんが、県民としては非常に関心を持って、沖縄の環境破壊につながるというふうなことで大変心配しておりますので、ぜひその辺を理解していただきまして、むしろつくってほしくないというような立場を貫いていただきたいというふうにも思っているわけですけれども、再度その決意のほどをお願いしたいと思います。

○国務大臣(清水嘉与子君) 先生のお気持ちはよくわかりました。しかし、今御答弁申し上げましたように防衛施設局の方とも必要に応じましてよく連絡いたしまして、今お話し申し上げましたような環境庁の姿勢で取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○島袋宗康君 よろしくお願いいたします。


  1. 2008/02/03(日) 19:46:38|
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参-国土交通委員会-緒方靖夫君平成13年03月15日

参-国土交通委員会-緒方靖夫君平成13年03月15日

○緒方靖夫君 ニアミスと駅のホームの二つの事故問題について質問いたします。
 ニアミス事故は、一歩間違えれば重大事態に発展しかねなかった。先ほど大臣言われたとおりです。徹底した原因の究明と再発防止対策をとることを求めておきたいと思うんですね。
 きょう、ここで取り上げたいと思うのは、このニアミス問題の背景であります民間航空便の増加の反面、米軍や自衛隊などが使用する軍事空域が拡大しているというその問題なんです。
 そこで、まず我が国周辺の軍事空域の現状について、運用開始時と現在の総面積がどうなっているのか、また新たにつくられた軍事空域はどこか、これをお尋ねいたします。

○政府参考人(深谷憲一君) 御説明申し上げます。
 訓練空域についてのお尋ねでございますけれども、訓練空域につきましては、現在幾つか設定されておりますけれども、その設定の時期はそれぞれ別でございますけれども、いわゆるそれぞれの訓練空域の……

○緒方靖夫君 軍事空域を聞いています。

○政府参考人(深谷憲一君) 自衛隊の訓練空域と理解しています。

○緒方靖夫君 米軍は。

○政府参考人(深谷憲一君) それにつきましては、今申し上げましたように設定時期はそれぞれ多少異なりますけれども、それぞれ運用開始の時点、全体を整理いたしますと、七十六万七千百八十平方キロという状態でございました。

○緒方靖夫君 現在。

○政府参考人(深谷憲一君) 現在につきましては、十三年、ことしの三月現在で申し上げますと、その総面積は七十八万六千三百平方キロメートルでございます。

○緒方靖夫君 二万平方キロメートルふえているわけですね。
 私は新たにつくられた軍事空域もお尋ねしましたが、どうですか。

○政府参考人(深谷憲一君) それぞれ先ほど申し上げましたように、訓練空域につきましては、それぞれの時点、昭和四十六年以降設定されてきたものがございますけれども、最も最近に設定されましたのは平成十二年の四月に、いわゆるUと名称は呼称されておりますけれども、これが設定されたところでございます。

○緒方靖夫君 米子空域のことですね。全くこれは重大だと思いますね。各軍事空域が拡大されている。新たにその訓練空域まで生まれている。七一年の雫石事故の教訓、これは民間航空機を最優先する、そこだったと思いますけれども、それに逆行する事態が生まれていると言わざるを得ないと思います。
 この両空港が所在する関東地方の空の交通に大きな影響を及ぼしているのが横田空域と百里空域です。私、ちょっときょう簡単にこうやって図をかいてまいりましたけれども、ちょうど羽田と成田を挟むように両空域が広がっております。(図表掲示)こちらが横田、こちらが百里ですね。こういう形で空域が広がっているわけですけれども、羽田空港の西の背後ぎりぎりまでこの横田空域は迫っているわけですね。
 大きく制約された空域を使って、例えば羽田の場合には出発便の四割に当たる北陸、中国、北九州方面便が高さ六千メートル、一万八千フィートに達する大きな箱のような横田空域を飛び越えなきゃならない。また、東北、北海道方面に向かう便は、出発便の三割に当たるわけですけれども、これは横田空域と百里空域の間を通って北上する。ここには成田空港も存在するわけです。
 私たちの党は、筆坂議員を初め多くの議員が、米軍エリア、訓練エリアの問題についてこれまで提起し、横田空域の返還についても一貫して要求し、主張してまいりました。百里などの軍事空域の縮小、廃止、これも求めてまいりました。
 そこで、お伺いしたいわけですけれども、大臣、この両空域の返還、これも含めて、当面これらの縮小、これについてやはり検討すべきじゃありませんか。簡潔にお願いします。

○国務大臣(扇千景君) 航空交通量の増加に伴う空域の根本的な見直しについてお触れになりましたけれども、近年の民間航空交通の顕著な増大等に対処するために、航空路の複線化や一方通行化、あるいは最適空路、経路の設定等の、空域あるいは航空路の再編を推進しているというのが今の現状でございます。
 けれども、その際必要となりますのは、防衛庁や米軍との調整をさらに推し進めていかなければならないという現状でございますので、横田空域の返還につきましても、あるいは民間航空の効果的な運航を実現する観点からも望ましいと考えておりますけれども、引き続ききょうのこの先生の表を見せていただきまして、今後、米側にも返還を要請するということも考えていきたいと思っております。

○緒方靖夫君 米側にもそういう要望を出していくということを今言われました。私、それは当然のことだと思うんですよ。なぜ今言われたように空域の見直し、これが必要かというと、それにはわけがありますよ、当然。
 そこで、お聞きしたいんですけれども、成田空港の開港前の七七年と直近の数字、恐らく九九年だと思いますけれども、その七七年と九九年では羽田と成田空港の離発着便の回数が相当ふえてきていると思うんですけれども、その離発着便の回数、どうなっていますか。

○政府参考人(深谷憲一君) 成田と羽田の状況につきまして、成田空港の開港前後につきましてのお尋ねかと思います。
 成田空港の開港は昭和五十三年五月のことでございました。その前後につきまして数字をそれでは御説明させていただきますが、昭和五十二年、これは羽田空港でございますが、羽田空港の年間の着陸回数、五十二年度で八万四千三百七十一回。昭和五十三年度、これは成田空港の開港した年でございますが、五十三年度につきましては、羽田空港におきまして着陸回数年間六万七千七百十八回でございます。なお、成田空港につきましては、この年度は全部で年間二万七千四百十四回という状況でございます。
 また、成田空港開港の翌年度……

○緒方靖夫君 九九年で結構です。合わせて、成田と羽田。

○政府参考人(深谷憲一君) はい。成田と羽田、合わせまして、最も最近の数字を申し上げますと、平成十一年度でございますが、これは羽田空港で十二万一千七百七十一回、成田空港で六万七千百十一回、お尋ねの合わせますと十八万八千八百回余でございます。

○緒方靖夫君 今、局長は着陸の回数を言われましたけれども、離発着といえばそれを倍にすればいいわけですね。同じことですけれども、いずれにしても、回数、この間、七七年から九九年までの間に二倍以上ふえていますね、二・何倍になりますか。そういうことになります。
 とすると、先ほど言いましたように、訓練空域は拡大している、それから成田と羽田のこの利用については二倍以上になっている、この狭いところでどんどんふえる。それからまた成田の二期工事が完成していくと、これがまたさらにふえていくと。民間航空機の利用、増便、これはますますふえることになりますね。そうすると、この間は圧迫されてくる、しかし便はふえる。ならば、私は何をしなきゃいけないかということについて言うと、結局は軍事空域、訓練空域を削るしかない、もうそこに明白にこう結論は行くと思うんですよ。それはそうですよね。
 ですから、私はその点で、先ほど大臣が答弁いたしましたけれども、米軍と防衛庁よく調整して、横田についても、横田の空域についても米軍に要求していくと言われましたけれども、私はそれをやはり強く、大臣、いいですか、強くそれを要求される、このことが非常に大事になってきていると思うんですね。ですから、私、この点では幾らいろんな対策をとっても、こんな狭い空域にさらに、さらに民間機がどんどんふえていくと。そういうふうになったときには、その安全の確保というのはやはり私は横田空域の返還であり、当面大幅縮小、縮小、これをする以外にはないと思うんですね。
 そこで、大臣に改めてお伺いしたいんですけれども、やはり私は、政府として民間航空機の安全をきちっと保持していくという点でもその点をしっかりと進めていただきたい。その点、大臣のお考え、改めてお伺いしたいと思います。

○国務大臣(扇千景君) 今、緒方先生がおっしゃいましたように、先日二月十六日、深夜便ではございますけれども、民間のチャーター便を羽田から五機飛ばさせていただきました。これは初めてのことでございますけれども、国際線、韓国の済州島に二機、そしてサイパンに一機、ハワイに二機、五機を十一時から十分置きに臨時で飛ばさせていただきました。これによって、私は、今後も深夜とは言いながら羽田からのチャーター便が可能になったわけでございます。
 まだ週二便ではございますけれども、今後私は、来年のワールドサッカーについて、先日も韓国の金鍾泌国務総理経験者等、私のところにお見えになりまして、そして来年のワールドサッカーの成功のために、韓国と日本が共催するのであるから、これはまた急激ですけれども、シャトル便を羽田と飛ばしてくれというふうにおっしゃいましたけれども、それらを勘案いたしましても、今おっしゃった空域に対しては余計苦しくなってくるというのが現状でございますので、ぜひ私はこれは東京都知事と一緒になって、私は今後米軍に対しても、国としても、そういうことを勘案しますとなお申し上げなければならないなというのが今の実感でございます。

○緒方靖夫君 前段の話の意味がよくわかりました。私も思うんですね。石原都知事は、国民の空の安全を守るために成田空域を含む横田飛行場の返還を引き続き強く求めていくと、今行われている都議会でも表明されている。私、これは非常に当然だと思うんですね。ですから、大臣も言われた。ですから、やはり力を込めてその点、我々国民の空の安全のために、体を張ってでもそういう立場をしっかりと堅持していただきたい、このことを要求しておきたいと思うんです。
 そこで、私、一つお聞きしたいんですが、来年度予算で百里基地に民間航空機乗り入れのための滑走路整備が盛り込まれております。ところが、こうした機会に自衛隊が空域の拡大を要求してきていると聞いております。これは今の話と全くまた逆行するわけですね。その点でそれがどういう内容なのか、自衛隊側の要求は、それについてお尋ねいたします。

○政府参考人(深谷憲一君) 百里の飛行場につきましては共用化ということで、民間と自衛隊と双方で使えるようにということで今整備が進められておりますが、この管制の関係の問題でございますが、民航機と自衛隊機、この飛行空域を分離して管制をしていこう、そういう観点から、百里飛行場の真北から西にかけて進入管制区を広げようという予定で考えております。
 そこで、その拡大を予定している空域につきましては、成田や羽田、こういったところの近隣の進入管制区、あるいは航空路の航空交通、これにつきまして、我々といたしましては、特に影響を与えるものではないということで安全上支障はないというふうに考えております。

○緒方靖夫君 局長の今の答弁、重大ですよ。何で安全に影響を及ぼさないんですか。私がさっき説明したように、ただでさえもその空域問題、重大なわけですよ。それなのに、それを拡大して、今そういう話が提起されている。それに対して、何で安全に責任を持つ局長が初めから安全に影響がないと言えるんですか。現場のパイロット、どういう声を上げているか御存じですか。取り消してください。

○政府参考人(深谷憲一君) 御説明申し上げます。
 現在、百里の飛行場、これ自衛隊の飛行場でございますが、そこにつきましては、管制、百里の進入管制区につきまして防衛庁が管制をしておりますが、今回それを、ここに民との共用のための整備を進めておりますが、その百里の飛行場整備後、これはやっぱり管制を一体的にやっていただく方がより航空の交通安全上は適当であるというふうに考えております。

○緒方靖夫君 もう一つ問題あるんですよ。
 今の拡大の要求に加えて、あなた方からいただいたこの資料によっても、百里進入管制区、この六に当たるところ、いいですか、このところ、現在は三千五百フィートを自衛隊は九千から一万フィートまでと拡大を要求しているんじゃないんですか。

○政府参考人(深谷憲一君) 御説明申します。
 先ほど申し上げましたように、共用後の管制のあり方としまして、百里飛行場につきましては一体的な管制がより安全上大切だという、適当であるというふうな考え方から、百里の進入管制区につきまして西北方面に拡大をするという考え方でおります。

○緒方靖夫君 大臣にお伺いします。
 大臣、いいですか、大臣。自衛隊が百里の空域を拡大してほしいと要求してきている、場所もそうだし、高度もそうだ。それに対して、局長は一体的な管制になるから安全に支障はないと答弁された。私は非常に重大だと思いますよ。大臣、この答弁、是とされますか。監督する、局長を監督する大臣として。

○国務大臣(扇千景君) 私は、安全に一〇〇%という言葉はないと思っております。あらゆるところで、安全というものは一〇〇%ではなくて、一〇〇%に近い努力をするというのは努力目標であって、すべてが一〇〇%安全と言い切れるということは私はないと思っております。

○緒方靖夫君 大臣、情けないですよ。いいですか、全然話が違うんですよ。いいですか。
 私は、先ほどから言っている、大臣が認められているように、空域がこのように狭まっていくというこのことが、民間の航空路がどんどん増発していくもとでいかに危険かということを話しました。したがって、大臣は、その空域について、アメリカに対しても横田の空域を返還するということを含めて提起されていると、またそれを強く主張されると言われましたよね。そうですね。それに対して、自衛隊の百里基地のこの空路でこれを拡大して、そして民間の空路を狭めるようなことをして、なぜそれが安全に寄与すると言えるんですか。
 ここですぐに大臣に答えを求めても用意がないかもしれません。これについてはよく調査して、本当、それを是とされるのかどうか。それについて、大臣御自身、大臣としてまた政治家として、きちっとした形でその点を調査していただいて、後日で結構ですけれどもぜひ報告いただきたい。この問題、非常に私は重大だと思いますので、そのことを申し上げておきます。


  1. 2008/02/03(日) 19:46:05|
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参-国土交通委員会-島袋宗康君 平成13年04月12日

参-国土交通委員会-島袋宗康君 平成13年04月12日

○島袋宗康君 去る四月一日、南シナ海上空で、米軍の電子偵察機EP3と中国軍のF8ジェット戦闘機が空中接触し、米機は海南島に緊急着陸し、中国軍機は墜落し、乗員が行方不明となる事件が発生いたしました。
 その後、米中間で外交折衝が続いて、本日、米軍機の乗員二十四名は釈放されたことは御承知のとおりですけれども、この事件の米軍偵察機は沖縄の嘉手納飛行場を発進した飛行機であったということであります。
 外務省にお伺いいたしますけれども、この点は事実でしょうか。事実とすれば、米側から事件発生の通報はあったのかどうか、そしてそれはいつあったのか、明らかにしていただきたい。我が国から発進した米軍機が絶えず中国領空付近で偵察飛行を行っているという事実があるとすれば、日米間で安保条約上あるいは地位協定上の問題は発生しないのかどうか、その辺についてお尋ねしたい。
 さらに、このように米軍の行為によって我が国と中国との間に外交上の問題は発生しないのかどうか、お伺いをしておきたいと思います。

○政府参考人(藤崎一郎君) 幾つかお尋ねをいただいたわけでございますが、まず、事故に遭いました米軍機が嘉手納飛行場から出発した飛行機なのかどうかという点でございますが、これはそういうことであるということで承知しております。
 二番目に、この飛行機の事故につきまして米側より連絡を受けたのかどうかという点につきましては、私どもも対外発表の前にこの事故があったということについては通報を受けております。
 第三番目に、これが日米安保条約との関係で、あるいは地位協定の関係で問題がないのかという御指摘でございますが、今回の米軍の活動は公海上における通常のパトロール活動であったというふうに承知しておりまして、安保条約、地位協定との関係で問題になることはないというふうに承知しております。
 日中関係への影響につきましては、アジア局長の方から答弁させていただきます。

○政府参考人(槙田邦彦君) 今回の事故に関連いたしまして、今、委員の御指摘のありました、米軍の偵察機が沖縄の施設・区域を使用したというふうなことをとらえて、これまで中国が我が国を批判している、あるいは懸念を表明したというふうなことはないと承知しておりまして、日中関係全体につきまして、この事故が直接の影響を与えるというふうには考えておりません。

○島袋宗康君 ないように願っております。
 次に、最近、米軍機が我が国の民間空港に着陸する回数が非常にふえているというふうに報道されております。この点については、米軍機の民間空港使用は好ましいかあるいは好ましくないのか、国土交通省航空局長にお尋ねいたします。

○政府参考人(深谷憲一君) 御説明申し上げます。
 米軍機が我が国の飛行場に着陸しているという事実がございますけれども、先般も報道がございましたけれども、一般論として申し上げまして、米軍につきましては、日米地位協定、これに基づきまして我が国の飛行場に出入りするという権利が認められておりますので、それにのっとって出入りされているものと思っております。

○島袋宗康君 私は、好ましいのか好ましくないかを聞いているんです。

○政府参考人(深谷憲一君) 御説明申し上げます。
 好ましいとか好ましくないとかいう価値観を私どもは、法令、条約等に基づきまして、のっとって行われているものでございますので、そういった価値観は今現在持っておりません。

○島袋宗康君 ただいまの、米軍機の民間空港使用回数が増大ないしは頻発することは民間空港の安全上問題であろうと私は思います。外務省は、米軍当局に対して民間空港を使用しないように、あるいは厳しく抑制するように申し入れるお考えはないか、お伺いいたします。

○政府参考人(藤崎一郎君) お答え申し上げます。
 ただいま航空局長から御答弁申し上げましたとおり、米軍の航空機は地位協定五条に基づきまして我が国の飛行場に出入りする権利が認められておりまして、私どもは本件につきまして特段の申し入れをするということは考えておりません。

○島袋宗康君 次に、米軍機が訓練空域外の民間地域、市街地上空等での訓練飛行を行っていることが問題になっております。
 最近、沖縄県名護市上空での訓練飛行をめぐり山崎信之郎那覇防衛施設局長や外務省沖縄事務所の橋本宏大使などが言った発言が地元で猛反発を招いております。名護市議会代表が日本はこれでも独立国なのかと抗議したのに対し、橋本大使は日本はとっくに独立している、そんな話を受けるわけにはいかないなどと感情的なやりとりもあったと地元紙は報道しております。山崎防衛施設局長のアメリカ軍の実弾射撃を伴わない航空訓練は沖縄全域で可能だとの発言に対し、稲嶺知事でさえ、沖縄米軍基地の歴史的状況や過重な負担を考えれば提供空域内で行うべきだと反発したと報じております。
 民間地域上空での軍用機の飛行訓練は言語道断だと、外務省は米側に対しこのような飛行訓練は行わないように厳重に申し入れるべきだと私は思いますけれども、いかがですか。

○政府参考人(藤崎一郎君) お答え申し上げます。
 米軍による通常の飛行訓練ということは、実弾射撃訓練を伴う飛行訓練などとは異なりまして、施設区域の上空に限って行うことが想定されているものではございません。他方、これが無制限に行われているものではございませんで、米軍としては当然のことながら我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきものでございますし、そうしているというふうに承知しております。

○島袋宗康君 米軍としては妥当な形で訓練、市街地で訓練をするかもしれませんが、沖縄県民、名護市におけるところの訓練というのは一カ月続いているんですよ。そこで市民がたまらなくなって市議会で決議をして、そしてその決議をもって先ほど申し上げたような内容になっているわけですよ。それを外務省がこれでいいんだというふうな状況というものは全くおかしいんじゃないですか。

○政府参考人(藤崎一郎君) お答え申し上げます。
 私どもといたしましては、訓練における安全確保につきまして万全を期するようという点については累次米側に申し入れてきているところでございます。また、住民の方々に対する騒音の影響ということについても累次申し入れてきているところでございますし、私どもといたしましては、こういう住民の方々の御理解を得ながら訓練というものが行われる必要があると思いまして、この考えというのは一貫して持っている次第でございます。

○島袋宗康君 少なくとも、訓練飛行というのはいわゆる限られた訓練空域があるわけですからそこで行うべきであって、民間の市街地を訓練空域として認めることは、これは許されるものではないと思います。
 したがって、そういう協定であればもう少し外務省はしっかりしていただいて、民間空域におけるところのいわゆる訓練空域以外には飛行を差しとめるようにしていただきたいと要望します。
 次に、嘉手納、厚木、横田などの米軍飛行場周辺の住民が米軍機の騒音に悩まされていることは御承知のとおりでありますけれども、これらの飛行場周辺では米軍との騒音防止協定が結ばれております。夜間の飛行訓練などですが、これらの騒音防止協定を米側はきちんと履行しているのかどうか、お伺いいたします。そして、これらの飛行場周辺の自治体や住民からの苦情はなくなったかどうか、その辺についてお伺いいたします。

○政府参考人(伊藤康成君) 米軍の飛行場に係ります騒音規制措置につきましては、日米合同委員会等におきまして日米間で合意されているものがございます。内容的には、例えば日曜、祭日の飛行ですとか飛行時間及び場周経路等に係る規制措置というようなことについていろいろと規定をしておるところでございまして、これまで米軍におきましてはこのような措置を遵守しているものと承知をしているところでございます。
 それから、それぞれの関係の基地の地元の方からは、例えば今午後十時から午前六時の間の飛行をしないということになっているといたしますと、それをもう少し長い時間に、もっと長い時間にしていただきたいとか、そういったような要望というものは私どもも何度かいただいておりますが、これは基地提供の目的でございますところの米側の運用上の要求との整合ということもございますので、現在のような形になっておるということでございます。

○島袋宗康君 仮に万が一、我が国の領域内で米軍機と民間航空機との接触事故を起こした場合には、第一義的な事故調査権はどこにあるのか、我が国なのか米側なのか、そしてその際に我が国には米軍機内への立入調査権はあるのかどうか、お伺いいたします。

○政府参考人(藤崎一郎君) お答え申し上げます。
 米軍機が関与する事故に関する事故調査につきましては、例えば米軍機と我が国民間機が関係する事故ということでございますと、日米両国メンバーで構成される航空機事故共同調査委員会において事故調査を行うということになっております。

○島袋宗康君 米軍機の機内に調査権が及ぶのかどうかをお聞きしております。

○政府参考人(藤崎一郎君) ただいまお答え申しましたとおり、米軍機と我が国民間機が関係する事故においては、日米双方のメンバーで成る航空機事故共同調査委員会ということで事故調査を行うということでございます。

○島袋宗康君 沖縄県の那覇空港は民間空港でありますけれども、自衛隊との共同空港となっているため、国土交通省の調査に基づいて去る四日の朝日新聞が報じた報道資料によりますと、二〇〇〇年の那覇空港における自衛隊機の着陸回数は一万五百五十三回で一位。二位の名古屋空港の六千百三十四回、三位の長崎空港の四千九百五十七回等に比べてはるかに多くなっております。前年の一九九九年もこの三空港の順位は同じで、着陸回数は一万一千十八回、六千百五十四回、五千二百十二回という数字であります。
 那覇空港は全国でも有数の過密な空港であり、その那覇空港で自衛隊機の発着回数が多過ぎるのは問題であると言わなければなりません。このような状況になっている理由はどういうことなのか、もっと発着回数を減らすことはできないのかどうか、お尋ねいたします。

○政府参考人(北原巖男君) 御答弁申し上げます。
 ただいま島袋先生御指摘のとおり、先般、国土交通省が公表されました民間空港におきます自衛隊機の着陸回数の資料、これに基づきますと、那覇空港は年間一万回強と最も多い着陸回数になっております。御指摘のとおりでございます。
 これにつきましては、島袋先生十分御承知のとおり、那覇空港には私ども航空自衛隊の戦闘機部隊、また海上自衛隊の対潜哨戒機部隊、さらには陸上自衛隊のヘリコプター部隊などが配置されておりまして、そうした部隊が部隊運用あるいは訓練等のために日常的に滑走路などを民間と共同で使用しているといったことが理由でございます。
 私ども防衛庁といたしましては、我が国沖縄地域におきます防空あるいは海上防衛等の任務を遂行するために使用できます飛行場といたしましては那覇空港以外に求められない状況であると、そのように認識いたしておりますので、何とぞ先生におかれましては御理解を賜りたいと思っております。
 ただ、私ども防衛庁といたしましては、何よりも大事なことは、先生もおっしゃっておられますが、航空安全だということを強く認識いたしておりまして、今後とも、みずからその安全確保に努めてまいりますとともに、国土交通省と緊密に連携あるいは調整を図りながら那覇空港におきます航空交通の安全確保を期してまいりたい、努力してまいりたいと、そのように考えております。
 以上であります。

○島袋宗康君 私は毎週那覇空港を利用している立場でありますけれども、自衛隊機がやっぱり発着陸いたしますと、それだけ民間機がおくれて出発するというふうな状況が続いております。したがって、その回数、飛行回数というのが非常に多過ぎるのではないかということを指摘したわけでありますけれども、ぜひこの安全面は守っていただくと同時に、もっとその回数を減らして民間機がもっと優先的に離発着できるような体制をやはりつくっていくべきでないかというふうに要望するわけでありますけれども、その辺はいかがですか。

○政府参考人(北原巖男君) 私どもといたしましては、先ほど先生に御答弁申し上げました、我が国の防空あるいは海上防衛、こういったものに対しますいわゆる任務遂行のために、常日ごろから十分な訓練等が必要と認識しております。そうした中で、やはり何よりも安全を確保していくことが大事である、また民間機の動向等を十分踏まえながら慎重に、また責任を持って対応してまいりたいと、そのように考えているところでございます。

○島袋宗康君 那覇空港における自衛隊機の着陸回数が非常に多いということを申し上げましたけれども、過去十年間の異常接近事例においても、平成八年十二月十二日に那覇空港滑走路上空でエアーニッポン四三三便のボーイング737型機那覇発石垣行きと航空自衛隊F4ファントム戦闘機とのニアミスが発生しております。
 また、国土交通省の資料によりますと、航空における重大インシデント報告一覧を見ても、平成十二年二月四日にエアーニッポン七三五便福岡空港発石垣空港行きボーイング737の機長から、那覇市の北西約四十マイルの海上上空を二万八千フィートで飛行中、他の航空機が接近したとの報告がなされております。これは、後日の航空局の調査結果によると、他機というのは米海軍のFA18ホーネットということが判明しております。
 このように、那覇空港及びその周辺空域は甚だ危険が充満しているというふうな状況であります。したがって、那覇空港における航空の安全確保にはくれぐれも万全を期してもらいたいと思いますけれども、航空局長、いかがですか。

○政府参考人(深谷憲一君) 先生御指摘のとおりの事案も発生いたしておりました。私どもの方の調べによりますと、異常接近、いわゆるニアミスと判断されたものは過去十年間で三件ございますが、そのうち一件が先ほど先生も御指摘いただきましたように那覇空港で発生しております。ほかの二件は、仙台空港近辺あるいは北太平洋上空で発生したものでありますが、御指摘の那覇空港での事案につきましては、平成八年に発生しておりますけれども、自衛隊機が関係したということで調査をいたしましたけれども、その結果、航空交通のふくそうが一因であったというふうに考えました。
 このため、再発防止策としまして、国土交通省の那覇空港事務所、それから那覇空港を使用しております自衛隊の各部隊に対しまして、特定の時間帯に航空交通が集中しないように調整するということを平成九年夏に申し入れをいたしました。これを受けまして、那覇空港事務所、それから那覇空港を使用いたします自衛隊各部隊の間で調整協議が行われまして、航空交通の平準化がかなりその後図られております。
 いずれにいたしましても、航空交通の安全が枢要でございますので、これからも安全のためのいろんな調整、対策、きちっととっていきたいと、かように思います。

○島袋宗康君 平成十二年一月一日現在で、平成七年から平成十一年までの五年間の異常接近発生状況の報告を見てまいりますと、合計数が十三件となっております。異常接近と認定された件数は、平成八年のたったの一件である。これは、さきに触れた那覇空港滑走路上空でのエアーニッポン四三三便と航空自衛隊F4ファントム戦闘機の異常接近である。
 このように、当事者が異常接近と感ずる件数と実際に異常接近と認定される件数との数字の隔たりが大きいのは問題ではないかというふうに思いますが、その基準をもっと厳しくするというようなことはないのか、お伺いいたします。

○政府参考人(深谷憲一君) 異常接近報告の件数につきましては、先生御指摘のとおり、平成七年から十一年までの五年間ですと御指摘のとおりの数字でございます。その後、直近の十二年での五年間ということですと、十五件報告が出ておりますけれども、私どもといたしましては、機長さんから異常接近の報告をいただきますが、それが事実としてどういう状況であったのかというのをつぶさに調査することといたしておりまして、我々の判断基準といたしましては、回避の操作をとる余裕のない状態での空中衝突あるいは空中接触の危険、こういった危険性がある程度までに接近したというふうな事案であったかどうか。二つ目といたしましては、異常な回避操作によって空中衝突または空中接触を避けることができたもの、こういう事案であったかどうか、こういうことをメルクマール、判断基準といたしまして、機長報告をいただきましたものがいわゆるニアミス例に該当するかどうかというのを判断させていただいております。
 この基準に照らし合わせますと、機長報告を受け調査を行った、最近、昨年までの五年間の中では、先ほど申し上げました一件という状況で判断しております。
 なお、昨年からは、このニアミスの判断をするに際しまして、航空安全検討会というものを新たに航空局内に置きまして、専門家による検討を経た上で、その原因究明あるいは再発防止対策等を講じておるところでございます。

○島袋宗康君 先ほど来問題になっております一月三十一日の日本航空の九〇七便のニアミス事故後、航空局長を長とする航空管制システム検討委員会を発足し、二月二日に第一回の委員会が開催されたということでありますけれども、その後の検討状況はどのようになっているのか。このときのニアミスは管制官の誤誘導が事故の発端となったと思いますけれども、管制官のオーバーワークとか要員不足とかの問題はないかどうか、お伺いいたします。

○政府参考人(深谷憲一君) 去る一月三十一日に発生しました日本航空九〇七便のニアミス事故についてと、その後の対策等についてお尋ねがございましたけれども、去る二月二日に航空管制システム検討委員会というものを立ち上げまして、その場におきまして、直ちに対応すべき事項、それから若干時間を置きながらも、ことしの六月までには結論を得るべき対策としてとるべき事項、こういったものを整理し、種々の対策をとったり、これからとろうといたしております。
 直ちにとるべき対策といたしまして我々が考えましたのは、まず緊急総点検、これは速やかに実施をいたしました。その点検結果、それから現場からの種々の改善要望事項につきましては、去る二月九日に全国の管制官の責任者を集めまして、それらの事項について確認をさせていただいたところでございます。さらに、訓練生を指導いたします訓練監督者に対しましては、既に先月の中旬以降、約三カ月間をかけて全員についてのヒューマンエラー防止等に関する研修をスタートさせまして、現在鋭意進めておるところでございます。
 なお、ことしの六月を目途に結論を得るべき事項として掲げました訓練体制のあり方でございますとか、ヒューマンエラー防止をするための管制支援システムの整備の話でございますとか、管制空域あるいは航空路の抜本的再編等、これにつきましては鋭意結論を得るべく検討を深めておるところでございます。いずれにしましても、事故の再発防止に向けて最善を尽くしたい、かように思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 なお、御指摘の管制官につきましては、事故の再発防止のため、管制官の訓練監督者の研修につきまして先ほど申し上げましたようなことを既にスタートさせておりますけれども、管制官の技能証明取得後におきましても一定期間ごとに管制技能のチェックを行う制度の導入ができないかというふうなことをその方向で検討をさせていただいておるとともに、御指摘のオーバーワーク、この点につきましては、負担が過度とならないよう勤務時間の設定等に配慮をしてきておるつもりでございますが、要員配置につきましても、今後とも、各管制機関の航空交通量の増加状況でございますとか、管制運用上のそれぞれのエリアにおきます特殊性でございますとか、管制機器の整備状況、こういったものを総合的に考慮しながら、安全上の問題が生じないようこれからも引き続き必要な検討を行って万全を期していきたい、かように考えております。

○島袋宗康君 鉄道における追突や衝突などの事故を発生させないための安全対策として、航空におけるレーダー管制システムのように、鉄道全線を一元化してコントロールし事故を未然に防止するというシステムは構築できないのかどうか、その辺についてお伺いいたします。

○政府参考人(安富正文君) 鉄道において御指摘の線区を一元的に監視するコントロールシステムができないのかということでございますが、新幹線ではいわゆる列車運行管理システムというのがこれに該当するのではないかというふうに考えております。
 これは、例えば東海道新幹線ではコムトラックと呼ばれておりますが、列車運行管理システムとして列車の進路制御あるいは車両の運用管理などを行うシステムでございます。さらに、新幹線ではATCと呼ばれる自動列車制御装置というのが設置されておりまして、これは先行列車との間隔や線路の状態によってあらかじめ決められた指定速度、指示速度を列車に伝えて、列車の速度を制御するものでございます。そういう意味で安全を確保しております。
 さらには、新交通システム等では一部ATOと呼ばれる自動列車運転装置というのが設置されておりまして、これは先ほどの新幹線のATCの機能に加えまして駅での発車や停止制御までも自動的に行う、無人運転とかワンマン運転といったようなことが可能になるものでございます。
 そのほか、一般の鉄道では、当然信号等でやっているわけですが、さらにATSと呼ばれる自動列車停止装置が設置されておりまして、これは信号機が停止信号を表示しているにもかかわらず乗務員が誤認して進行しようとしたときには、車両の方で自動的にブレーキをかけてしまい、停止させて追突や衝突事故を防止するというシステムでございまして、こういうものが幾つか組み合わされて、現在鉄道の安全を確保しているものでございます。

○島袋宗康君 最後の質問ですけれども、我が国の航空路の現状はどのようになっているのか。航空路の数、訓練空域の数、位置、面積、全国の空港・飛行場における航空機の発着回数を、直近の五年間の推移及び内外の民間機、自衛隊機、米軍機の別に関係当局より資料をいただきたいと思います。詳細にわたる部分は後日で結構ですので、ぜひ御提出をお願いしたいというふうに思っております。
 以上申し上げまして、最後に大臣より航空及び鉄道の安全確保に関する決意のほどをお聞きして、質問を終わりたいと思います。

○国務大臣(扇千景君) きょう皆さん方の大変有意義な、また私どもにも勉強させていただく御意見をるる検討させていただいて、討論をさせていただきました。
 そういう意味では、御存じのとおり国土交通省、陸海空に及ぶ安全対策また事故の防止ということに関しましては、あらゆる面で、先ほども申しましたように、一〇〇%安全が確保されたということは言い得ないというのが現状でございます。丁寧な上にも丁寧に、またあらゆる努力をして、私どもは、事故防止あるいは事故が起こったときの調査等々あらゆる面で今後、きょうの御意見等々いただきながら、国土交通省としてでき得る限りの対策あるいは処置をしていくということを申し上げておきたいと思います。

○島袋宗康君 終わります。


  1. 2008/02/03(日) 19:45:32|
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参-予算委員会照屋寛徳君平成12年03月02日

参-予算委員会照屋寛徳君平成12年03月02日

○照屋寛徳君 
 さて、嘉手納RAPCONの機能とその空域とシステムについて御説明をお伺いいたします。

○国務大臣(二階俊博君) お答えいたします。
 嘉手納RAPCONの空域においては、那覇空港、そして米軍の嘉手納、さらに普天間飛行場等にかかわる進入機及び出発機に対して米軍がレーダーを用いて管制業務を行っております。
 嘉手納RAPCONの空域につきましては、照屋委員も御承知のとおりでありますが、嘉手納飛行場を中心に半径約九十キロメートル、高さ六千百メートル及び久米島空港を中心に半径五十四キロメートル、高さ千五百メートルの空域を米軍がレーダーを用いて管制業務を行っておるということであります。

○照屋寛徳君 外務大臣、いわゆる五・一五メモではこの嘉手納RAPCONについてはどのような日米合意をやっておるんでしょうか。

○国務大臣(河野洋平君) 御指摘の五・一五メモといいますのは、沖縄におきます進入管制業務につきまして、昭和四十七年五月十五日の日米合同委員会におきまして、我が国が同業務を実施できるまでの間、暫定的に米軍が行う旨の合意をしているということでございます。

○照屋寛徳君 暫定的といって、一九七二年からもう何年たったんでしょうか。二十八年たちましたよ。
 運輸大臣、今我が国の管制業務は嘉手納RAPCONの管制業務を実施する能力や技術を備えていないんですか。

○国務大臣(二階俊博君) 運輸省では、進入管制業務を国内多数の空港において実施しております。既に、那覇空港等への進入管制業務を実施できる能力及び技術を十分有しておると考えております。

○照屋寛徳君 主権国家、独立国家が暫定的といいながら二十八年間も管制業務をアメリカにゆだねる、そんなことが国民の理解を得られますか。
 外務大臣、どうしてこの嘉手納RAPCONをアメリカに強く要求して、まさに我が国の空の主権を回復することでしょう。沖縄は地上だけじゃないんですよ。空も海も主権が侵害されている。基地がつくられている。空にも基地があるんですよ。そういう思いを持って我が国の空の主権回復という立場で嘉手納RAPCONの返還を強くアメリカに求める、そういう考えはありませんか。

○国務大臣(河野洋平君) これまでも数次にわたって米側にこの点については申し入れはしてきた事実がございます。
 私といたしましては、先ほど御報告を申し上げました二月二十日、オルブライト・アメリカ国務長官との会談におきまして、実はこの問題に触れて申し入れをいたしました。私からはオルブライト国務長官に対しまして、在日米軍のよき隣人政策、これは在日米軍がとっている政策でございますが、よき隣人政策に言及するとともに、日米同盟関係に関する国民の理解を増進するためにも、基地問題などにおける米側の理解と協力が必要であるということを指摘した中で、沖縄におきますいわゆる嘉手納RAPCONの日本側への移管問題を取り上げまして、具体的、技術的な問題があるから国務長官と私との話し合いでは十分ではないので、日米間の事務レベルでこの問題を取り上げて話し合っていきたいということを提案いたしまして、オルブライト長官からそうした話し合いを行うことに異存はないという御発言を得ております。

○照屋寛徳君 運輸大臣にお伺いをいたします。
 運輸行政を預かる責任者として、運輸省の立場でぜひここは強く、もし外務省がもたもたするのであれば運輸省が先になって、国民の声を背にして、嘉手納RAPCONを返せ、空の管制権を日本に返せと言ったらどうでしょうか。

○国務大臣(二階俊博君) 嘉手納RAPCONの件につきましては、今、委員御指摘のように、那覇空港を離着陸する民間航空機は一日二百二十ないし二百三十機でありますが、これは嘉手納RAPCON空域を計器飛行方式で飛行する航空機の約七割でございます。したがいまして、これを我が国が一括して管制を管理するということは極めて適切なことだと私は考えております。
 したがいまして、先般、新聞の報道等で知る範囲でありますが、米軍のスミス司令官の発言等がございました。これは委員も御承知のとおりだと思います。省略いたしますが、私は先般の河野外務大臣とオルブライト国務長官との会談に期待をかけておりましたが、先般、二月二十五日でありますが、アメリカのスレーター運輸長官がおいでになりまして、約二時間にわたって運輸行政全般にわたる日米間の問題で協議をいたしました。
 私はその際、先方のスレーター長官はこの問題の直接の担当者ではありませんが、同じ民間航空に責任を担う立場でこの問題に対して協力をしてもらいたい、そして私は、河野外務大臣の御了解を得た上で、スレーター長官に対して運輸省としての考えをしっかり申し述べました。そして、オルブライト長官にこのことを適切に伝えていただくために、私は書簡を送るつもりにいたしております。
   〔委員長退席、理事竹山裕君着席〕

○照屋寛徳君 私は、運輸大臣のただいまの非常に積極的な力強い決意を、沖縄県民の一人として、国民の一人として高く評価をしたいというふうに思っております。
 ところで、こういう管制権も米軍が握っているからさまざまな事件、事故が現に起こっているんですね。平成十二年二月四日に発生したエアーニッポン機とアメリカの戦闘機とのニアミス事件のきょう現在までの調査報告、中間的にでも御報告をいただきたいと思います。

○国務大臣(二階俊博君) 現在は調査をしている最中でございます。
 大体、このようなケースで入手したデータを解析するなど、また関係者の事情を聴取するなどを行い、また機長の報告等もよく原因を調査するなどいたしますと六カ月程度通常かかっておるようでありまして、私はこういう事案に対しましては、可能な限り調査を急げということで鋭意調査を進めていく方針でありますが、六カ月を一カ月でも二カ月でも前倒しをして結論を得るように努力したいと考えております。


  1. 2008/02/03(日) 19:44:58|
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参-予算委員会-照屋寛徳君平成11年12月08日

参-予算委員会-照屋寛徳君平成11年12月08日

○照屋寛徳君 
 それでは、運輸大臣、嘉手納RAPCONについてお伺いをいたします。その機能等についてお教えください。

○国務大臣(二階俊博君) お答えいたします。
 嘉手納RAPCONの管制空域、まずこのRAPCONとはレーダー・アプローチ・コントロールの略称でありまして、我が国におけるターミナルレーダー管制機関、つまり飛行場周辺空域において進入機及び出発機に対して管制業務を行う機関の略称でありますが、嘉手納飛行場を中心に半径約九十キロメートル、高さ六千百メートル及び久米島空港を中心に半径約五十四キロメートル、高さ一千五百メートルの空域であります。
 同空域においては、那覇空港、米軍嘉手納・普天間飛行場等に係る進入機及び出発機に対して、米軍がレーダーを用いて管制業務を行っております。

○照屋寛徳君 今ありましたように、嘉手納RAPCON一つとっても、沖縄は陸だけじゃなくして海も空も軍事基地があるんです。これで主権国家と言えるんでしょうかね、この国は。
 外務大臣、五・一五メモでは、嘉手納RAPCONについてはどういうふうな日米間の取り組みがなされておるんでしょうか。

○国務大臣(河野洋平君) 沖縄における進入管制業務につきましては、昭和四十七年五月十五日、これはもう五・一五と称するようでございますが、五月十五日の日米合同委員会におきまして、我が国が同業務を実施できるまでの間、暫定的に米軍が行う旨の合意がなされております。

○照屋寛徳君 暫定的というのがもう二十七年たちました。二十七年たっても暫定と言うんでしょうか。嘉手納RAPCONの返還をアメリカに要求するお気持ちはありますか。

○国務大臣(河野洋平君) 確かに、委員御指摘のように、暫定的と言うのにはいかにも長い期間、しかも日本の持つ能力は格段に当時とは違うわけでございます。そうしたことを私も考えておりますが、進入管制業務の移管問題につきましては、これまでは日米合同委員会の民間航空分科委員会、つまりこれは日米合同委員会の下部組織と言ってもいいと思いますが、分科会で協議をしてきたところでありますが、先般、日米合同委員会におきましても、日本側より本件問題を取り上げて、県民の方々の声をアメリカに伝えたところでございます。

○照屋寛徳君 私は、一刻も早く嘉手納RAPCONを日本に返還するようにアメリカに強く要望するように申し上げておきたいと思います。
 それでは、村山訪朝団の意義と成果について、そしてその村山訪朝団と朝鮮労働党の共同声明を受けて、日朝国交正常化へどういうふうに取り組んでいかれるか、総理と外務大臣にお伺いいたします。

○国務大臣(小渕恵三君) 政党間の協議を通じまして政府間の日朝国交正常化交渉を円滑に行うための環境整備、こういうことを目的にされまして、大型の村山訪朝団が参られました。
 率直に申し上げますと、昨年のテポドンを初めといたしまして、工作船その他、あるいはまた種々の問題から、残念ながら日朝間におきましてなかなか、それこそ近くて全く遠い国という感じでございましたが、今般、村山元総理が団長ということで参られまして声明が発表されました。改めて、そういう意味では新しい出発点になろうかというふうに考えて、その努力に敬意を表したいと思っております。
 そこで、WTOから帰られました外務大臣とお話しを申し上げまして、せっかくのこうした話し合いのきっかけをつくっていただいたということでありますので、政府としてもできる限り早い機会に正式な正常化交渉に入るべく、今、人選その他につきまして今検討し、一九九九年、ことしでございますが、ことし中には何らかの形で両国間の正式の交渉がスタートできるための交渉をまずは始めさせていただきたい、こう思っておるところでございます。

○国務大臣(河野洋平君) ただいま総理から御答弁がございましたが、総理からお呼び出しをいただいて御指示がございまして、訪朝団の団長である村山団長にもお目にかかりまして、現地におきますさまざまなやりとりについても詳細をお伺いいたしました。そうしたことを受けまして、現在、今、総理から御答弁がございましたような作業を政府部内としていたしておるところでございます。

○照屋寛徳君 防衛庁長官、今度の日朝共同声明が北東アジアの安全保障環境にどういうふうな影響を及ぼすものとお考えになっておられるのでしょうか。

○国務大臣(瓦力君) お答えいたします。
 今、日米韓三国におきまして北朝鮮動向につきましてはいろいろ検討を加えておるところでございますし、北朝鮮の透明度といいますか、それは一層明らかになってくることを期待するものでございます。
 そういう面におきましては、このたびの議員団の訪朝は、これを契機にして成果があればという期待は持っておりますが、防衛庁長官という立場に立ちますと、我が国の安全というものをまず第一義的に考えなければなりません。ミサイル事案とか、あるいは不審船事案、いろいろな問題もありましたから、私の立場からすると、十分注意しつつ議員間交流がどうなるかということを考えてまいりたいと思っておるところでございます。

○照屋寛徳君 国家公安委員長にお伺いいたしますが、一連の神奈川県警を初めとする警察の不祥事、それを受けて、警察における監察制度や公安委員会の機能、権限の見直しについて、どういうふうに取り組んでいかれるか。

○国務大臣(保利耕輔君) 今御指摘の点につきましては、過日総理大臣からも御指示をちょうだいいたしまして、私としては懸命に現在取り組んでおります。
 そして、御指摘の監察体制の強化、それから公安委員会の強化、これは国家公安委員会と都道府県の公安委員会とございますが、それと県警本部等の連絡を密にすること、情報交換をしっかりさせること、そういうようなことに取り組んでおります。
 さらにまた、もう一つつけ加えさせていただければ、キャリアとノンキャリアの関係をどういうふうに正常化していくか、正常化というのはちょっと言葉が違いますが、どういうふうに調整をしていくかというようなこともあわせて現在警察庁と鋭意協議をいたしておりまして、できるだけ早い機会にこの対策案をお示しするように努力をしてまいりたい、このように思っております。

○照屋寛徳君 金融再生委員長にお伺いいたします。
 いわゆる商工ローン問題、この抜本的な解決というんでしょうか、これについての取り組み、対策、それから法改正等についてはどうあるべきか。大蔵大臣にお伺いいたします。
 まず、金融再生委員長に。

○国務大臣(越智通雄君) 商工ローンの問題につきましては、金融監督庁におきまして八月から何とかしなきゃいかぬと。ただ、非常にはっきりしていることは、トップの二社、二つの会社が大変特徴的に、かつ根保証の問題も同様の何と申しますか手法を使って大変問題だということで、準備をいたしまして、九月の初旬に二回にわたりまして金融監督庁の監督部長の方から、全金連と申しますが貸金業者でございます、それの会長並びに各都道府県の貸金業者の会に通達を出しまして、貸金業の規制等に関する法律の遵守、これは行為規制なものですから、取り立てやなんかを過酷にやっちゃいけないという法律でございますから、それを遵守するようにという通達を出しました。それを受けまして、九月の末に全金連、協会の方で一定の自主ルールをつくりまして、その中で例えば根保証は最初に借りた金の三倍以上はだめだとか、そういうのを自主的に一応つくりました。
 ちょうどそのあたりで私、実は任命されまして、十月、当委員会を初め各地でいろいろ問題になりました。そして、十一月のはなに私どもは金融監督庁に対策室をつくりまして、実は大変手薄でございました。貸金業はいろんな種類があるのでございますが、クレジットカードから何かいろいろあるんですが、数名でやっておりましたものですから、これを二十七名でございましたか対策室をつくりました。
 同時に、この二社に対して多額の、多額というか、かなり多く資金を提供している金融機関十三社を逐次呼びまして調査を開始させました。その結果は十一月三十日に既に報告してございます。そしてその間、それぞれの財務局が窓口でございますので、近畿財務局とそれから関東財務局が十一月の半ばごろそれぞれの業者を呼んで調査を始めました。
 その間に実は、社員が一人最初に恐喝で捕まりました。その次にもう一人が恐喝並びに貸金業法違反で捕まりました。したがいまして、そちらの方のお調べが、どちらかというと今、警視庁ベースといいますか、続いておりまして、社員の調べが終わって、たしかきのう一社の社長の事情聴取が二日間終わった段階でございました。貸金業法による処分の問題は、もうちょっとその様子を見た上で、その状況によってこれから考えなきゃならぬ、こういうところでございます。

○国務大臣(宮澤喜一君) この問題につきましては、二、三の業者がいわゆる取り立ての方法あるいは根保証という余りほかにありませんような商行為をしておりますことが報道されまして、両院の当該委員会が非常に関心を持たれまして、政府に対しても越智長官に対してもそうでしたが、所見を求めておられました。
 と申しますのは、昭和五十八年に、御記憶かと思いますが、サラリーマンローンにつきまして同じ問題がありまして、そのときに両院の委員会が今のように御協議をなさって立法をなさいましたが、非常に問題が複雑であるということを両院がよく御存じになりまして、それが今言われる三つの法律の間のグレーゾーンという問題になったわけでございます。
 したがって、このたびもそれを踏まえられまして両院の委員の中でいろいろ御協議がありまして、きのう、きょうのところでほぼまとめられましたお考えを承知しておりますが、それは、保証人へその都度書面を交付しろ、それから保証契約締結前に書面の交付をしろ、取り立て行為についての規制、罰則の強化、それから出資法の改正として上限金利の引き下げ、現在四〇・〇〇四%、五十八年には一〇九%であった。それを二九・二に下げることが適当だという、ほぼそういう合意が与党各党の間でまとまったように伺っておりまして、政府もこの御協議にはお求めに応じていろいろ存じていることを申し上げてまいりました。したがって、このような法改正の中で収束が行われるのではないかと思っております。

○照屋寛徳君 終わります。


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衆-安全保障委員会-赤嶺委員平成13年04月10日

衆-安全保障委員会-赤嶺委員平成13年04月10日

○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢でございます。
 四月四日の外務委員会でも議論したわけですが、最初に、原潜の無通報入港問題についてお伺いしたいと思います。
 四日の議論のときには、私は、外務大臣が入港の条件について、条件が整備されたということで、一たん入港に協力できないとしていたものを、態度を変えて、入港を受け入れる態度をとったときに、ルール違反はまだまだ続いているじゃないか、そういう問題が整理されるまでは入港を少なくとも受け入れるべきではない、このように申し上げました。
 それで、一たんは外務省としてはこの問題を連絡ミスということで一件落着させているわけですけれども、午前中の議論もありましたけれども、アメリカ海軍の現場指揮官の中には、二十四時間前の通報制度に対する認識について根本的にギャップがあると考えるわけですね。私は、単なる連絡ミスでは済まされないという問題があると考えています。
 そこで、外務省に改めて確認をしたいわけですが、米軍の準機関紙である「星条旗」の報道によると、在日米海軍のグレイビール報道官は、通報は米海軍と日本の外務省との間の儀礼上の合意であり、作戦上の理由で無視されることもあり得る、このように発言して、それが報道されているわけですね。同報道官は、この発言について改めてマスコミから問い合わせたところ、発言を撤回する必要はない、このように答えているようです。
 改めて確認いたしますけれども、この二十四時間前の通報制度について、アメリカ海軍が説明しているように、作戦上の理由で無視されることもあり得るという性格のものなのかどうか、外務省の見解をお願いします。

○河野国務大臣 議員が御発言になりました、私の四月三日におきます発言が態度を変えたかのようにおっしゃいますが、私は態度を変えたことはございません。きちんと、前段でまず発言をいたしましたのは、原因を究明し、それを確認して通報をしてくるまで入港に協力できないということを前段言ったのであって、きちんと原因が確認をされて通報をしてくれば、それは協力できないと言った発言と一貫している、私の行動は一貫しているわけでございまして、何か急に私が態度を変えたような御指摘は正しくないのでございますので、御理解をいただきたいと思います。
 それから、後段お尋ねの、在日海軍司令部の報道官が、事前通報は儀礼上のもので、作戦上必要ならば通報しないこともあるという発言をしたということでございますが、昭和三十九年の合衆国政府の声明の中で、米国政府は、アメリカ海軍が日本政府に対し、アメリカ原子力艦船の日本の港への入港の少なくとも二十四時間前までに通報する方針を示しております。この声明は、原子力艦船の入港に当たってのアメリカ政府の基本的方針を宣明した十分な重みを有するものでありまして、実際、アメリカ側も長年この声明には従って、日本側に入港の事前通報を行ってきているわけでございます。
 報道されております在日米海軍司令部報道部長の発言につきましては、既に在京米国大使館も、当該発言は米海軍の立場を代表するものではない旨述べておりまして、昭和三十九年の合衆国政府の声明の重みにつきましては、日米両国政府の立場に相違はございません。

○赤嶺委員 私、ですから、前回の外務委員会で申し上げたのは、そういう重みのある発言だということをおっしゃって、それを守られていないのはけしからぬということで、外務大臣が一たん入港に協力できる条件はないという態度をとられた。その後、いろいろ原因が究明されたのでそういう条件は解除されたというわけですけれども、そういう認識の甘さについて、その日以外にもルール違反があるじゃないか、このルール違反を整理しないで協力できる条件が整ったとすること自身がやはりおかしいんじゃないかということで申し上げたわけであります。
 それで、その点が今、公式の発言ではないと言われても、米軍の準機関紙である「星条旗」紙にこういう報道が繰り返されて、問い合わせについても、不適切な発言であったと思うけれども、しかしそれを撤回する必要はないというぐあいに言っているわけですからね。この問題に対する米軍の認識そのものが非常にばらばら。日本政府が考えていることと大きなギャップがあるというぐあいに思うんです。
 それで、今、二十四時間前の事前通報制度について、外務大臣もその重みについて言われたわけですけれども、やはりこういうルール違反が起こるのは、あるいはルール違反をしてもそれに対する反省のない言動が起こるのは、この制度がいわば米軍の考慮というのが前提になって成り立っているわけでして、日米のきちんとした取り決めにはなっていないわけですね。
 その点で、今回の問題を契機として、日米合同委員会で通報手続徹底のための協議に着手をすると述べているわけですけれども、日米協議の中でこの制度を日米間の正式な取り決めとして文書にするという、そういうしっかりしたルールを確立する必要があるのではないかと思いますが、いかがですか。

○河野国務大臣 私、こだわるわけではございませんけれども、四月三日の私の発言は、アメリカ原子力潜水艦シカゴの無通報入港について原因を究明して通報をしてこいということを言ったのであって、一般論を述べているわけではないわけでございますから、そのシカゴの無通報入港について、先方が、連絡上のミスであったという向こう側の調査の結果をこちらに通報してくれば、私が先方に申し入れた部分が満たされたと考えるのは当然のことであって、それを甘いとか甘くないとかおっしゃられるのは、それは議員が一般論として、どうもこの外務大臣は甘いなとおっしゃられるなら、それは私がそういうところも、反省をしなければならぬところがあるいはあるのだろうと思いますけれども、個別の問題については間違った発言をされないように、そこはひとつ御理解をいただきたいと思うのです。
 まだ答弁していませんからちょっと待ってください。それで、議員がお話しになりましたように、先方からのそうした返事を受けまして、私どもとしても検討をして、しかしこのままではよくないということも考えて、日米合同委員会でこの問題を取り上げようということをこちらから申し入れをして、アメリカ側もそれを受けているわけでございます。これから合同委員会において協議を行うわけで、その協議の結果についてはまだ申し上げられる段階ではございませんが、こうした連絡上のミスでこういうことが起こるなどということが今後起きないような手だてをそこで十分協議をしたい、こう考えているわけでございます。

○赤嶺委員 日米間でしっかりこの正式な取り決め、文書化ということを進めない限り、やはりこの問題の決着はつかないと思いますので、そこはきちんと求めていっていただきたいということを申し上げて、なお、外務大臣に甘いところがあるかどうかという議論ではなくて、実際上の話として、例えば四月九日に沖縄の勝連町の町議会が、米合衆国原子力軍艦のホワイトビーチ寄港に反対する抗議決議と意見書を上げているんですよね。
 この意見書などを見ますと、こう書いてあるんです。「過去においては平成九年七月二十二日ホワイトビーチに原子力潜水艦インディアナポリスが通告なしの寄港をし、」ということで書いているんですね。通告なしというのは今回の佐世保だけではなくて勝連でも起こっていたんだというぐらい、原潜寄港については非常に乱れた、いわばルールのないやり方というのがまかり通っていた。
 このことについて、やはり外務省の認識が問われる事態が起きている。それはこの間も、私、それ以外にもルール違反があるじゃないかということで、私たちの党の機関紙の赤旗の資料にもあるぞということで言ったわけですけれども。
 やはりここが本当に、単なる連絡ミスで一件落着という姿勢ではこの問題は決着がつかないし、私は改めて、そういうルール違反の事態が解決されていない以上、少なくともこの制度がしっかりした日米の取り決めとして合意されるまでは入港を認めるべきではないと改めて考えるわけですが、いかがですか。

○河野国務大臣 御指摘の、平成九年七月でございましょうか、ホワイトビーチに原潜が入港したという記録は議員お持ちなのだろうと思いますが、その記録はさらに、記録の中につけ加わっているかもわかりませんが、その折の問題は、原潜が出港後、乗組員にけが人が発生して急遽再入港をした、こういうことが私どもの記録には残っております。
 確かに事前通報がなかったという点では問題だと思いますが、けが人の移送という人道上の理由によってこういうことになったということでございまして、基本的にそうした問題、つまり人道上の理由という問題というものをどういうふうに見るかということであろうと思います。人道上であろうと何であろうとだめなものは絶対だめだとお思いになるのか、あるいはやはりそうした人道上の問題であればそういうこともあり得るかなというふうに議員が御判断なさるか、そこは判断の難しいところだと思いますが、そうした例があったということを私どもは承知しております。

○赤嶺委員 やはり入港を受け入れないという態度は示されないわけですね、さっきの私の質問ですけれども。
 それで、今の問題で言いますと、人道上の理由で入港したけれども、入港後も連絡がないんですよ。入港後も連絡がないんですよ、この原潜は。つまり、入港前にも連絡はしていませんが、入港した後もなくて、そして、そのときの報道で、在沖海軍報道部は問い合わせに対して「緊急寄港の連絡は受けていない。演習との連絡も特にない」ということになっているわけですね。ルール全体が乱れているという証拠でありまして、やはり入港を認めるべきではないというぐあいに思いますけれども、いかがですか。

○藤崎政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど大臣が御答弁申し上げましたとおり、今般、合同委員会で、円滑な手続の履行ということについて日米で協議をするということとなったわけでございまして、私どもといたしましては、できるだけ今後かかるミスが生じないようにということで万全を期して、改めて見直しを行いたい、かように思っております。

○赤嶺委員 やはりそういう外務省の態度では、再び三たび事故は起こり得るということを指摘して、次の質問に移りたいと思います。
 今度は、防衛庁長官、名護市で起きている問題について、既に御承知だと思うんですが、二カ月余りにわたって訓練空域外で米軍のFA18戦闘機が名護市上空を、昼夜を問わず訓練飛行を実施していたという問題で、山崎那覇防衛施設局長は、実弾射撃を伴わなければ沖縄の空域や本土でも訓練はできるんだ、このように発言をして、県民の抗議を受けました。それに対して山崎那覇防衛施設局長は、六日に、米軍機が自由に訓練飛行していいという趣旨ではなかった、このように釈明して、防衛庁長官も、米軍機には国内法遵守の義務がある、局長の説明が不十分だった、このように発言しているわけですけれども、名護の人たちは、あの訓練空域外での米軍の戦闘機の訓練が国内法を遵守していたとかしていなかったとかというような話ではなくて、訓練空域外で訓練が行われていたという問題を重視しているわけですね。
 それで、防衛庁長官は、米軍機の訓練の航行は、住宅密集地あるいは公共の安全にかかわる建物がある上空では訓練はしてはいけない、公共の安全を害するおそれがあるということであのような訓練はいけないという考えですか。

○伊藤政府参考人 米軍の訓練飛行ということでございますが、いわゆる射撃等あるいは曲技飛行と申しますか、そういった危険な飛行につきましては、一定の指定された訓練空域で行う定めになっております。そのほか、一般的にも、先ほど来御指摘のように、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきものということは申すまでもないことでございます。
 ただいま御指摘の公共の施設あるいは人家密集地ということでございますが、これにつきましては、平成十一年に日米合同委員会の合意というものがございまして、低空飛行訓練に関しましては、そのような人口密集地あるいは公共の安全にかかわる他の建造物、例えば学校とか病院等ということでございますが、こういったものに対して妥当な考慮を払うという約束をしておるところでございます。

○赤嶺委員 私が聞いているのは、今回の名護の訓練は低空飛行訓練ではありませんよ。そうですよね。防衛庁長官、御存じですよね。どんな訓練だったかは御存じですよね。ああいう訓練は公共の安全を阻害するものとして認められていない訓練であるんですかと。いろいろ釈明もし、謝罪もしているわけですけれども、ああいう訓練はできないんですねということですよ。

○伊藤政府参考人 名護市の上空におきます米軍機の飛行につきまして、米軍機がいかなる目的でどのような飛行を行ったかということにつきまして、すべて承知しているわけではございませんけれども、現地米軍によりますと、名護市上空を飛行しました米軍機は岩国基地所属のFA18という機種であるということでございまして、当時、キャンプ・ハンセン等におきまして海兵隊の訓練が実施されていた、それにかかわるものだと承知しております。
 米軍機がそのような、いわば訓練地に向かう通過飛行として飛ぶということはあり得ることだと思いますが、先ほど来申し上げていますように、騒音その他の問題に対して妥当な考慮を払うべきことは当然のことでございます。

○赤嶺委員 それでは、そういう通過訓練は認められているということですね、今の御答弁で。しっかり答弁していただきたいと思います。

○伊藤政府参考人 ただいま申し上げましたように、今御指摘の名護上空におきます米軍の訓練飛行と言われるものの詳細につきまして、私どもすべて承知しているわけではございませんので、今先生の御質問に対しまして直ちにお答えをすることはなかなか難しいと存じますけれども、一般論として、訓練の途次、その上空を飛ぶということはあり得ることでございます。
 ただ、その場合に、再々申し上げますように、当然地上に対しても妥当な考慮を払うべきであるということでございます。

○赤嶺委員 一般論としてはああいう訓練を名護市上空でもできるんだというような御答弁だったと思います。
 外務省に、地位協定の基本的な認識についてこの問題で伺いたいのです。
 一九八八年の予算委員会では、米軍による実弾射撃を伴わない通常の飛行訓練は、地位協定上必ずしも施設・区域に限定しているものでない、条約上の特段の定めがないので施設・区域の上空外でこれを行うことは認められている、このような答弁をしております。
 住宅密集地あるいは公共の安全にかかわる建物がある上空、こういう上空でも米軍機の飛行訓練を制限することは可能でしょうか。外務省にお伺いします。

○藤崎政府参考人 お答え申し上げます。
 今委員御指摘の一九八八年の国会答弁を私、ここに手元に持っておりませんけれども、米軍による通常の飛行訓練は、実弾射撃訓練等を伴う飛行訓練とは異なるものでございまして、施設・区域の上空に限って行うことが想定されているわけではございませんけれども、同時に、米軍は、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきものであるということは言うまでもないわけでございまして、先ほど施設庁長官が御答弁申し上げたとおりでございます。

○赤嶺委員 米軍が国民の安全に配慮をするというお話なんですが、そうすると、当然そういうことは定められているんだということなんですが、そういう立場で見たときに、今度の名護の上空を飛行訓練したことについて、あれだけ市民が、安全が脅かされたということで、一致して名護の市議会で決議も上がって抗議もしているわけですから、外務省として、この訓練は日米地位協定違反だの、あるいは日米間の合意に違反しているということで抗議できる筋合いの問題ですか、いかがですか。

○藤崎政府参考人 今回の飛行という御指摘の点につきまして詳細を承知しておりませんので、具体的な答弁は困難でございますが、私どもが米側に聞いておりますところでは、危険を伴うような飛行は行っておらないということでございます。
 私どもとして、当然のことながら、米軍としては我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動しているということが必要であると考えておりますし、この点は米側としても承知しているところでございます。

○赤嶺委員 国民の安全に妥当な考慮を払って米軍が厳守した結果が、この間、那覇の防衛施設局長が釈明をせざるを得ないというような訓練の中身であったわけですね。
 沖縄というのは、沖縄本島の二割が米軍基地に囲われて、訓練空域を抱え、訓練海域を抱え、無数の訓練場を身近に置いて、さらに、訓練空域外でも訓練ができるということについての大変な怒りが今回はわいてきたと思うんですよ。その怒りはどこと結びついているかというと、名護市に新しい基地をつくるときに名護市民が一番心配をしていた、米軍の飛行コースになって騒音で苦しむことになる、こういう疑問について、ヘリポートにおきます飛行経路については場周経路を外洋側に設定するとか、夜十時以降の飛行を自粛するとか、あるいは集落や学校、幼稚園の上空の飛行は極力避ける措置を講ずると説明をしていたわけですね。
 ところが、今回の名護上空におけるああいう訓練に抗議もできない、そしてそれをアメリカに是正を求めることもできないのであれば、今までの、名護新基地をつくる上で措置を講ずるとした中身は全く無意味になるじゃないか、守られる保証はないんじゃないか。そういう意味でも、私は、今回の問題を大変重視しているわけですけれども、いかがですか。

○伊藤政府参考人 ただいま委員御指摘のように、普天間の移設に関しまして、名護市当局からいわゆる使用協定というものを結ぶ必要があるということで、この件につきましては、私どもも、現在、いわゆる実務者協議というものにおきまして名護市当局ともいろいろと御相談を重ねているところでございます。
 そして、御指摘のように、例えば場周経路の問題等々につきまして、これは実際に新しい施設ができて運用を開始するときでなければ正式な協定というものはできないと思いますけれども、基本計画あるいは着工前にそういったことの大筋についての話はまとめていきたいと思っております。そして、それは当然、日米間でも合意を必要とするものでございますので、米側ともよく話し合ってまいりたいと思っておる次第でございます。そして、日米間のお約束である以上、それは米側も当然守るということでございます。
 なお、再々、訓練飛行という御指摘でございますが、訓練飛行というものの中にもいろいろあるんだろうと思います。いわゆる通過というような場合にどうするか。それも訓練だと言われれば訓練かもしれませんけれども、それまでもすべて規制するということはなかなか難しいわけでございます。一方、この使用協定に関しましては、そういう名護市の皆様方の騒音に対する非常に御心配というものも私どもわかるわけでございますので、使用協定というものについて、引き続き可能な限りの努力をしてまいりたいと思っている次第でございます。

○赤嶺委員 ということは、今後も通過による今回のような事件はまた起こり得る、防ぐ手だてはないと。だって、通過というのは認めたじゃないですか。通過は起こり得るんだと言って、通過を禁止するんですか。防衛庁副長官、首をかしげていますけれども、通過は禁止できないはずですよ、やると言っているわけですから。ですから、皆さん方が、基地をつくっても騒音は住宅街にまき散らしませんと言ってきた、だから基地をつくらせてくださいと言ってきた根拠そのものが、今回で崩れたわけですよ。本気になってこういう公共の安全や騒音に対して迷惑をかけないというのであれば、日米地位協定そのものをやはり見直していくというような立場に立たなければ、全く信用できない話をやっているということにしか思えません。
 それで、防衛庁長官、防衛庁長官はそういうことをいろいろ言ったんですが、あの名護のような訓練は、防衛庁長官として、政治的にはともかく、いわば法的には何らとがめ立てする手段を持たないような訓練であったのかどうか、防衛庁長官の見解もお聞きしたいと思います。

○斉藤国務大臣 御指摘の件は、四月五日の名護市議会における決議書の申し入れのために那覇防衛施設局長を訪れた際での発言等々だったと思います。
 私としては、この那覇局長の発言が、一つはどこまでも自由に訓練ができると受けとめられたことを大変遺憾に思いますし、また、普天間飛行場代替施設の使用協定につきましても、あたかも普天間飛行場の代替施設の飛行機の運航にかかわるものではないとの誤解を与えたということでは、遺憾であったというふうに思っております。
 この点につきましては、山崎局長が、翌日の四月六日でございますが、名護市並びに沖縄県等の関係先に対しまして説明不足についておわびするとともに真意を説明申し上げ、また地元報道機関に対しても説明したところだというふうに報告を受けてございまして、御理解を賜ればというふうに思っているところでございます。
 米軍に対しましても、その活動に当たっては我が国の公共の安全に妥当な配慮を払ってもらわなきゃならぬ、また、地域住民への影響を最小限にとどめるよう、我が国国内法の精神をきちっと尊重してもらいたい、そういう気持ちでおりますので、御理解を賜りたいと思います。

○赤嶺委員 終わります。


  1. 2008/02/03(日) 19:43:51|
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衆-沖縄及び北方問題に関す…今川委員平成13年02月27日

衆-沖縄及び北方問題に関す…今川委員平成13年02月27日

○今川委員 私は、社会民主党・市民連合の今川正美です。
 本日は、本来なら東門議員が来る予定だったのですが、風邪のため体調を崩しておりますので、かわりまして質問いたしたいと思います。
 当初、事前通告では地位協定の問題からのつもりでありましたが、先ほど多くの質問がありましたので、まず最初に沖縄の海兵隊問題に関して、まず外務大臣にお尋ねをしたいと思います。
 御承知のように、北谷町議会が海兵隊の削減ではなくて撤退決議をした、あるいは稲嶺知事が、海兵隊をグアムに移転させてほしいということを日本政府を通して米政府に打診を要請する、こういうことも報道されております。これは特に、米兵による犯罪は後を絶ちませんが、きわめつきは、沖縄米軍の高官であるヘイルストン調整官のあの発言であります。先ほどもお話があったように、沖縄県民の怒り、悲しみというのは察するに余りあります。
 振り返ってみると、ちょうど一九九〇年に、当時のチェイニー国防長官のときに最初のいわゆる東アジア戦略報告が出されまして、あれが何事もなくスムーズに実行に移されていれば、当時十三万人を超えた東アジアに展開する米軍の大半は本国に撤収するはずだったと思います。
 また、その後の九二年から三年にかけてだったと思いますが、アスピン国防長官が長官になられる直前に出されたいわば軍縮構想案といいますか、その中で私が非常に目を引いたのは、四つの選択肢の中で、一つには、三つある海兵師団の中で沖縄の第三海兵師団は外すという選択肢があったことに当時非常に私は関心を持ちました。
 このように、米軍がこの十年余り、冷戦が終わってからいろいろと戦略なりあるいは戦力の見直しを行ってきておりますけれども、やはり私は、他の部隊はさておいても、沖縄の海兵隊約一万五千人、これは基本的に撤退をさせるべきではないか。昨年十月のいわゆるアーミテージ・リポートの中でも、幾つかの条件はついているようでありますが、基本的に海兵隊を分散化する。よくわかりませんが、想定されるのはグアムであったりオーストラリアであったりするのでしょうけれども、せっかく、今から六年前沖縄であの少女暴行事件があった後でしたか、グアムの州知事も、グアムの基地そのものが大幅に縮小されていますから沖縄の海兵隊を持ってきたらどうだということまでおっしゃっていた。
 そういう諸条件もあるわけですから、この際、沖縄の海兵隊を撤退するための具体的な計画なり米側との交渉、こういったことは考えられないのでしょうか。

○河野国務大臣 今お話を伺っておりまして、今川議員が安保条約は容認されるというふうに私は伺ったのですが、認識が間違っておりましょうか。もしそうであるとすれば、つまり安保条約を容認された上での御議論であるとすれば、私どもは、兵力の撤退問題について米側とどういう折衝の仕方をすることが撤退への道かという議論よりも、我々を取り巻く国際情勢を、こうしたものが要らないような国際情勢を一日も早くつくり出すという作業が何より先決だというふうに思うのです。
 日米安保条約は、我が国の安全というものを安保条約を基軸にして我々は考えているわけでございまして、周辺の国際情勢というものの分析あるいはこれの判断をせずして、アメリカとの交渉力によって、交渉方法によって米兵の縮小、削減をするとか、あるいは撤退をするということでは、やはり政治を担う者として国民に対する責任が果たせないというふうに私は思っているわけでございます。外務省は、外交によって我々の周辺の国際環境、国際情勢というものを好転させるために努力をするということが何より重要と考えておりまして、そうしたことなしに、今がチャンスだ、今どこがすいているからどこへ持っていけるだろうという議論は、私は直ちに賛成しかねるところがございます。
 ただしかし、そうは申しましても、今議員がお話しのように、北谷町の議会が決議をなさった、あるいは県議会でもそうした決議がある、あるいは知事がグアムに練習場を、訓練場を移すという選択肢がないのかとお考えになる、これらはやはり、今の沖縄の実態、沖縄の基地周辺の実情というものから考えれば、そうした感情は私にはよく理解できます。しかし、そうした感情だけでこの問題の判断をすることはいかがなものかと私は思っております。
○今川委員 これは沖縄だけではありません。例えば三沢、岩国、厚木などのいわゆる夜間の離発着の訓練、NLPにしてもしかりですが、日々、日本の国民、地域の住民が、特に基地周辺の住民が大変な痛み、負担、つらさを強いられているという現実がございます。私は、これは感情問題だけではないと思うのですね。では、トータルに見て、安全保障というのは何なのか。いろいろな米兵の犯罪も含めて、そういうものの犠牲の上でしか成り立たない安全保障というのは極めて疑わしい、私はそう思います。
 今の海兵隊の問題なんですけれども、いろいろな専門家筋との間でも私は議論をしたり勉強会をやっていますが、少なくとも米本国の第一海兵師団あるいは第二海兵師団に比べますと、沖縄の海兵師団、第三海兵師団というのは極めて中途半端だ。隊員も半年おきのローテーションで入れかわっていく。いわば沖縄の場合には待機所みたいな位置づけになっている。
 あの湾岸戦争のときだって独自で動いたわけじゃないですね。いわゆる第一海兵師団に合流する形で行った。しかも、御存じのように、冷戦時代には聞こえてきませんでしたが、今でははっきりとアメリカ政府、とりわけ国防総省、ペンタゴンあたりは、沖縄に駐留している海兵隊部隊は日本を防衛する基本的な任務は負っていない、基本的に違う任務があると言う時代です。そこら辺は感情の問題とかじゃなくて、特に、既に退役されていますけれども、米本国の海兵隊総司令官が、ちょうど沖縄で少女暴行事件が起こったあのころだったと思いますけれども、アメリカのローカルの新聞に、いわゆる日米同盟をきちんと維持していくためには嫌がられている部隊は日米同盟を安定的に維持するために本国に帰した方がいいということを盛んに書かれていた。そういうこともあるわけです。
 ですから、くれぐれも言っておきますけれども、それは感情問題ではなくて、そういう非常に中途半端な部隊、そして今沖縄や佐世保や在日米軍基地のあるところで犯罪を起こしている比率の一番高いのは海兵隊です。しかも、海兵隊じゃない場合でも、わかりやすく言うと、四十歳を超えて世帯を持っているような兵隊はそんな事件の中に出てきません。ほとんどやはり二十代あるいは十八、九という若い兵隊が、二、三カ月海外に出て戻ってきた後いろいろな事件を起こしやすい。ですから、そういったところはもっと冷静に見てチェックをして、米側と交渉するということが当たり前ではないかというふうに思います。
 次に、普天間の基地の移設の問題に関しては、橋本大臣に、当時総理大臣として非常に努力をされてきたというふうに私は思いますので、現時点のところのお考えをお聞きしたいのです。
 今、名護市沖合に、どういう工事の仕方によるかは別にして海上へリポート基地構想というのがございます。少なくともあの六年前の少女暴行事件があった後、アメリカもやはり今の日米安保体制、日米同盟にひびを入れてはいけないという思いから、普天間基地を、当時、最初の新聞報道で記憶しているのは、五年から七年かけて日本側に返還をするということから始まったと思うんです。しかし、今、現時点で見ますと、もともと普天間そのものが老朽化をしていた。そうすると、オスプレーみたいな最新鋭の軍用機の運用が可能な全くリニューアル化した新たなものを、どことは言わないけれども、つくってくれ、それができれば普天間を返還してもいいぞという構図にいつの間にかすりかわっているんじゃないかという思いがしてならないんですけれども、橋本大臣、いかがでしょうか。

○橋本国務大臣 私が当時のことを振り返って申し上げたいこと、それはアメリカ側が非常に善意を持って行動しようとしたということです。これは、当時のクリントン大統領もそうでありました。その指示を受けたペリー国防長官もそうでありました。そして、まさに文官優位といいますか、軍の当局者は必ずしもこれに心から賛意を表したわけではありませんけれども、むしろ大統領から国防長官におりたその指示が、現場の抵抗を押し切り、代替の施設さえできるならば返すという決断につながったと思っております。
 その上で、非常に残念に思いますことは、いろいろその後の議論が二転三転をいたします間にさまざまな変化が起きてきたと議員があえて言われるなら、私は変化と申し上げてもいいところがあると思います。例えば、例示に挙げられました機種を変更してオスプレーを配置するしないということは、その当時の議論の中に全く入る余地のない話でありました。そういう話題に我々も持っていきませんでしたし、アメリカ側も持ってきたわけではありません。むしろ、当時の大田知事さんが主張された危険ということから、私は、これも事務方が余り賛成してくれはしませんでしたけれども、やはり取り上げることの重要性というものに、最後自分の責任で踏み切りました。私は、アメリカ側も同じ対応をしてくれていたと思います。
 ですから、これは沖縄県民がどこで受けとめていただけるのか。すべての基地がなくせるような時代が来ることを私も願いますけれども、今、現実に危険な状態が心配される普天間基地を移せるなら移したい、それによって少しでも安全を確保したい、それが私のその当時の率直な思いでありました。

○今川委員 私も今すぐ、きょうかあしたにでも基地がなくなるなどとは思っていませんけれども、基地がある以上は、いろいろな被害、ひずみというのをどう是正していくのかという立場から、地位協定の問題も含めて、やはりまだ改善をする余地が十分にあると思うんです。
 時間がありませんので、二番目の質問に移りますが、これは外務大臣の方に、沖縄に直接かかわる問題とはまた違うところがありますが、ついこの間、JALのニアミス事件がありました。大変な事件だったと思うんですね。一つ間違っておれば大事故になっていた。これは別の話で、原潜事故の問題も今大きな社会問題、政治問題になっておりますけれども、私が懸念するのは、空の事故が起こらないのか。このJALのニアミスは、確かに管制塔内部でミスが重なっただとか、そういう問題もあることは事実なんですけれども、つい先般、読売新聞にも出ておりましたが、いわゆる軍事空域、訓練空域の問題です。
 ただでさえ都市部の空港は民間機がひしめいています。それに加えて、少なくとも三沢から沖縄までの間に、これは地位協定に基づいて二十四カ所にわたる米軍の訓練空域が設けられている。そうですね。それに加えて、これは外務省として承知しているという返事をいただけるのかどうかわかりませんが、同じく三沢から沖縄まで、ピンクルートだ、グリーンルートだ、オレンジルートだ、パープルルートだという色分けをした七つのルートにわたって、いわゆる低空飛行訓練空域なりルートがある。ですから、そういった非常に危険な空域、警戒空域なり危険空域をかいくぐる形で日本の民間の旅客機は運航されているのではないでしょうか。そこを私は非常に心配するわけであります。沖縄の場合も、沖縄から本土に向けて飛行機が飛び立つときには、他の空港と違ってかなり低速運航を余儀なくされている空域がありますね。
 そういった問題を含めまして、間違っても空のそういう重大な事故が起こらないためにも、このJALのニアミス事故を一つの大きな契機にして、訓練空域の問題も含めて、抜本的に検討し直すというお考えはないでしょうか。

○河野国務大臣 JALのニアミス問題というのは、まことに今考えても背筋が寒くなるようなことでございました。この問題は、とにかく早急に、なぜああいうことになったのかということについてはっきりさせてほしいということが、過日の閣議、閣僚懇でも議論になったところでございます。現在、国土交通省航空事故調査委員会による原因調査が行われているわけで、このニアミスの原因というものが一体何によるものかということは、これはこれでしっかり調査をしてもらわなければならないと思います。このことが直ちに今お話しのものと直結をするかどうかということは、この調査の結果を待ちたいと思います。
 それはそれとして、米軍が訓練のために必要だと言っている空域というものについては、我々も、その設定上、使用範囲とか使用時間帯とか高度制限とか、そういった問題がいろいろあるということでありまして、それらは官報で告示をされ、あるいは航空路誌で公示をされているというふうに言われております。他方、米軍は、訓練を通じてパイロットの技能の維持向上を図るということがどうしても必要だ。これは、軍隊が日本を守ろうとするならば、それはただ単にいるだけじゃ意味がないので、練度の高い軍でなければならないわけでございますから、そうしたことについて、我々は日米安保条約の目的を達成するということを米側に期待をするのは、これはまた当然のことでございます。
 そこで、我が国の安全を確保することと、それから民間の飛行機を初めとしてさまざまな民間の活動にそうしたことが脅威になるということではなりませんから、その調整をどうするかということは極めて重要な問題だという認識はございます。ただ、現時点におきましては、米軍側から、訓練のために必要な空域を設定しているのであって、今設定している空域が使われていないとか、必要でない空域を設定しているわけではないというふうに説明があったと承知をしております。

○大木委員長 もう時間ですから協力してください。最後にしてください。

○今川委員 最後に、これはこれまでいろいろな専門家なり軍事問題の研究者の間でも、日本の旅客機に対して、飛んでいるときに両サイドから米国の戦闘機に、海軍の場合もありますが、挟まれる格好で、いわば日本の民間旅客機が訓練のターゲットになって、視認する、目で見える範囲で急旋回していくというようなことが過去何度もあるわけですね。ですから、そういう実情をどの程度日本政府として把握されていて、そして米側に対してしかるべく適正に是正してくれというふうになっているのかどうか、そこを非常に心配します。
 それともう一点だけ。先ほど私は二つ言ったつもりなんですが、例の低空飛行訓練の空域なりルート、これは外務省としても当然だということなんですか。これがこれまでにさまざまな事故を起こしています。四国の渓谷でも米軍の戦闘機が墜落をしておりますが、その点どうなんでしょうか。

○河野国務大臣 失礼しました。
 米軍の飛行ルートにつきましては、米軍が、飛行訓練の目的達成、飛行の安全確保、住民への影響抑制などの必要性を安定的に満たすとの観点から、一定の飛行経路を念頭に置いて飛行することがあることは承知をいたしておりますが、最大限の安全を確保するため、低空飛行訓練を実施する区域を継続的に見直しておりまして、具体的なルートの詳細などについては、米軍の運用にかかわる問題であって、承知をすることができませんというのが現状でございます。

○今川委員 以上です。


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衆-外務委員会-伊藤(茂)委員平成12年04月26日

衆-外務委員会-伊藤(茂)委員平成12年04月26日

○伊藤(茂)委員 二、三、質問をさせていただきます。
 まず一つは、国際航空運送規則に関するモントリオール条約の締結あるいはワルソー条約の改正、空にかかわる問題であります。
 それぞれその内容を読んでみますと、改善措置でございますから、この二つの条約につきましてはもちろん賛成をしていきたいというふうに思います。
 それを前提にした上で、空のことに関連をいたしまして、きょうは航空局長も来ていただいておりますから、まず伺いたいのですが、日本の空港あるいは航空の管理にかかわるこれからの時代の大きな問題として、空港整備の問題があると思います。いろいろな雑誌などに、空港ウオーズ、空港戦争という報道があったり、そんな本が出たりしておりまして、アジア太平洋地域でも巨大なハブ空港があちこちの国で建設をされる。日本の場合に、そういう状況の中でこれからの時代、安定した国際航空の任務ができるだろうかという議論がございました。
 航空局長に、大体のことはあなた方と随分前にも一緒に勉強した仲ですから、ごく簡単にその後のことを伺いたいのですが、二十一世紀初頭、二〇一〇年か二〇年かは別にいたしまして、大体今の計画で今日の状況で大丈夫なんだろうか、関空の二本目の問題、中部の問題、成田の二本目の問題などなど踏まえてどうなんだろうかという判断、それが一つですね。
 二つ目は、特に首都圏の問題でございまして、羽田の国際化の話題と成田の関係などさまざま議論がございますし、第三空港についての検討も始められているというふうに伺います。首都圏ですから、一番出入りが多いわけですから、やはり私は、総合的、包括的な視野からそれらをどう政策に変えていくのかという何らかの方法を考えるべきであろうというふうに思いますが、そういう問題。
 それから三つ目には、いずれにしろやはり大きな事業をしなければなりません。日本の空港使用料が高いというのは国際的な評判でございますし、そういうことを考えますと、それについての財源それから財政措置などをどう改革し、工夫していくのかということも大事であろう。公共事業一般論につきましては、野党の一員として、大改革をすべしと思っておりますが、こういう国家的に必要なものというのは、国の将来の発展のためにやはりやらなくちゃならぬ。
 細かいことは別にいたしまして、それらにつきましてどういう御判断で進んでいるのか、航空局長、ちょっと説明してください。

○岩村政府参考人 空港整備の問題でございますが、我々今、二十一世紀を見据えて空港の整備を始めております。
 特に、国際交流の基盤として重要な役割を果たす、そして国内航空のネットワークの核となるいわゆる大都市圏の拠点空港、これは絶対的に容量が不足しているというふうに我々判断をしているわけでございます。
 したがいまして、二十一世紀の初頭に向けて、一つは関西空港の第二本目の滑走路の整備、現在工事を進めております。また中部圏におきましても、現在の小牧空港、容量がいっぱいになってきております、また二十一世紀に向けてパンクをしてしまうということもございまして、現在、現地着工に向けて鋭意作業を進めているところでございます。御承知のように、漁業補償等で若干手続が前に進んでいないことがございますが、できる限り早く現地での着工ができるように努力をいたしているところでございます。
 それから、御指摘の首都圏の問題でございますが、この首都圏の空港、御承知のように、例えば成田空港一つとっても、現在五十にも上る国から乗り入れを希望されたり、また増便を希望されておりますが、こたえられない、滑走路一本で限界まで運用をしているという状況でございます。そういう中で、昨年の十二月に、暫定という形ではございますが、二本目の滑走路に着手をいたしたところでございます。
 また、首都圏の国内線の拠点でございます羽田空港につきましては、去る三月に横風用のB滑走路の改修といいますか移設が終わりまして、当初計画いたしました羽田空港の沖合展開事業、無事供用に至りました。
 この機に空港の管制の容量というものもあわせて見直しまして、国内の定期便で一日当たり五十七便の増便をできる、そういう形になったわけでございます。
 しかしながら、羽田空港、今回の増便の各航空会社への割り振りを見ていましても、こちらから出せるものと要望とで非常に大きな差がありまして、やはり要望の方が非常に多い、まだまだ容量が足りないというような状況にございます。
 我々としては、羽田の容量拡大で一息ついてはおりますが、また二十一世紀初頭にはこれが供給不足になってしまうというふうに考えております。したがいまして、先生御指摘の第三空港の問題、これに早急に取りかかっていかなければいけないものだと思っております。
 ただ、一口に第三空港と申しましても、騒音問題もございます。また、空の容量の問題もございます。さらには、空がすいていて騒音問題がないとなりますと、今度はアクセスの問題が逆に不便になってしまうということもございます。そういったことから、総合的にどういうところにつくればいいのか、こういった議論を今鋭意進めておりますが、人口が大変多い、そして狭いこの首都圏の中で、その適地を探すのは非常に困難な作業になっております。
 しかしながら、やはり首都圏が今後とも発展していくためには、三番目の空港というのはぜひとも必要だと考えておりまして、着工へ向けての作業を、二十一世紀、鋭意進めてまいりたいというふうに思っております。
 それから三番目の、空港整備に当たっての財源の問題でございますが、これは先生御承知のように、空港の整備財源というのは、現在、空港使用料等の空港利用者の負担そして一般財源等国民の負担により賄われているわけでございますが、日本の場合、国土、環境の制約によりまして建設に多額の資金を要すること、これはよく御承知のことだと思います。そういうことでございますので、御指摘のとおり、今後、利用者負担だけでは財源の確保というのは難しくなってくるだろうというふうに思っております。
 今後とも、当然のことながら、事業の重点化、効率化は図ってまいりますが、今申し上げたような、緊急に整備をしなければいけない大都市空港、拠点の空港につきまして、その空港整備財源の確保について全力を挙げて取り組んでまいりたい、そういうふうに考えております。

○伊藤(茂)委員 いずれにしても、お話を伺っても大事な点ですから、一層の努力をして頑張ってください。
 大臣に御感想を伺いたいのですが、四年前でしたか、前の大統領の時代にソウルに参りまして青瓦台へ参りました。会談の話なんかは別にして、青瓦台へ参りましたら、青瓦台の正面玄関のホールに新金浦空港の大きなモデルがケースに入って置いてございまして、電気をつけると、四千メートル滑走路四本でしたか、これが我が国の玄関です、同時にアジアの玄関にもなるでありましょう、こういうような説明を聞かされました。お国ぶりがそれぞれございますから、国家的プロジェクトとして強力にやる。コスト、そういうのは日本とは随分違いますし、事情がございます。
 それから、川崎さんもいらっしゃいますけれども、大臣当時、運輸を担当していた当時、よく外国の関係者がお見えになりますと、関空に着いて参りました、成田空港に着いて参りました、滑走路が一本しかありませんね、あれが壊れたらどうするのですかという質問をいたしまして、いや、壊れないように大事に使って、二本目をやっておりますとかいう話をしていたのです。
 やはり国際国家としてこれからを考えますと、財政的その他さまざまな制約条件もございますけれども、この数年の経過というのは、日本は非常にハンディをしょってしまっている。何か積極的な努力をしなければならない、それが大国際交流時代の新世紀に備える道ではないだろうか。
 どういう御感想をお持ちでしょうか。

○河野国務大臣 国際化時代にふさわしい玄関口を整備するということは、何も一つと限らないわけでございますけれども、最も重要なことだと思います。
 運輸省が、昨今、海外へ出ていく人はたくさんいるけれども外国からのお客様が極めて少ない、海外から日本を訪問する人たちをもっとふやしたいということを考えられて、非常に積極的にこの問題に取り組んでおられますけれども、まさに、そうした問題を考える上では空の玄関口の整備というものは重要なことであろうと思います。
 大都市圏周辺におきます空港の整備というものはやはり我々は極めて重要と考えますのは、外務省におりましても、世界各国から航空協定を締結しようという御要請は相当たくさんございますけれども、とにかく物理的に我が方は、協定は結んでもそれが実行できないよというようなことでちゅうちょしているという状況もございます。
 私は、こうした問題を解決して、より国際社会あるいは国際時代にふさわしい我が国のあるべき姿をつくっていくためには、空港整備というものは極めて重要である、そう考えます。

○伊藤(茂)委員 もう三分ぐらいしか時間がございませんから、先ほど来話があった便宜置籍船の関係とか関連条約など議論したい点があるのですが、若干勉強したのですが、それはもう省略をしまして、残った時間、航空局長にもう一つ聞きたいのです。
 空のルールとか空の管理とかいうものに関連いたしまして、さまざまな問題がございます。もう大分前になりましたが、私の家の近くでも、厚木からの米軍の戦闘機墜落事件がございまして、死亡事件がございました。それを悼む碑なども最近つくったりして、行ってまいったのですが、このとき勉強した、やはりブルー14とか、空域の問題がございます。米軍との関係ですね。なかなか改善されないという戦後の経過をたどっております。
 それは別にいたしまして、一つだけ航空局長に聞いておきたいのは、普天間移転に関連をして、具体論その他のことは今後のことですから一切申し上げません。ここで論争いたしません。一般的ルールの問題として、十五年問題とそれから軍民供用という問題がございます。
 軍民供用で空港がつくられてスタートをするという前例は恐らくないだろうと思いますが、もしあった場合、考え方として、軍のルールと目的はあると思いますが、民の場合は、それが二種であろうと三種であろうと、それにふさわしい日本の国際ルール、それから航空機とか航空会社への管理などを含めました日本の航空法にふさわしいルールというものに基づいて協議がなされる、また具体化がなされるということは当然のことだろうというふうに思いますが、それらはどうお考えになりますか。

○岩村政府参考人 普天間の代替空港の具体的な中身については、今まさに先生おっしゃるように政府内で議論をしておるところでございまして、今どういう形ということは申し上げられませんが、一般論で申し上げまして、軍民供用空港の利用を含めまして、民間機については当然ながら航空法の適用がございます。ただ、米軍が管制業務を実施している場合、その管制業務は日米地位協定に基づきまして米軍がやっておるわけでございますが、その管制方式は我が国と同様、民間航空機関、ICAOの標準に準拠したものでございます。
 また、現在民間機が乗り入れております軍民供用空港、三沢とか幾つかございますが、ここの管制業務について見ますと、航空法に基づきます運輸大臣の権限が防衛庁長官に委任されている、そういうケースがございます。こういった場合については、当然のことながら、航空法に基づいて管制がされるということで、民間機に対しても航空法の適用があるという状況が現状でございます。

○伊藤(茂)委員 いろいろお聞きしたいところですが、時間ですから終わらせていただきます。


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衆-外務委員会-古堅委員平成12年04月21日

衆-外務委員会-古堅委員平成12年04月21日

○古堅委員 日本共産党の古堅です。
 最初に、米軍のPCB廃棄物の管理、処理問題について伺いたいと思います。
 四月十八日に貨物船ワンヘ号が横浜港に入港して、約百トンと言われる米軍のPCB廃棄物コンテナが再陸揚げされました。その十四個のコンテナは、全部ノースドックの倉庫内に保管されたのか、それとも平積みにされているのか、まず最初にその点を明らかにしてください。

○河野国務大臣 十八日に本件船舶が横浜に到着をいたしまして、同日夕刻、横浜市内の米軍施設・区域へ移送され、現在、同施設・区域内にて適切に保管をされているというふうに承知しております。

○古堅委員 質問に的確にお答えいただきたいと思うのです。倉庫内に保管されておるのですか、それともそうじゃない、そのまま平積みされておるのですか。

○河野国務大臣 私どものところに参っております報告は、コンテナに収納されているわけでございまして、そのコンテナは横浜のノースドック内に置かれているということでございますが、この廃棄物は、風雨にさらされることがないよう厳重にこん包の上、コンテナの中で適切に保管されており、安全上の問題はないというのが米側からの説明でございまして、今議員が御質問の倉庫の中か外かということについては、実は私の手元に報告が来ておりませんので、御答弁しかねます。申しわけありません。

○古堅委員 今も引用がございましたけれども、米軍の日本環境管理基準、それには、「保管用建物の屋根と壁は雨が入らないものとし」と明記されていました。保管場所がそのようになっているのかどうかという問題についても、大事なことですから、政府が直接確認するなど積極的な姿勢で対処してほしいということを強く要望しておきたいと思います。
 次に、全国の米軍基地のPCB入り変圧器は、現在どのくらい確認されておるのですか。それらはすべて相模原補給廠に集中されておるのでしょうか。米軍基地にはもうPCB入り変圧器はないということになっておるのでしょうか、あるいはまだあるのでしょうか。その三点について簡単に御説明ください。

○河野国務大臣 相模総合補給廠を含め全国の米軍施設・区域内に保管されているPCBを含む変圧器の数については、米側からの詳細な情報には接しておりませんが、在日米軍は、PCBを含む廃棄物を管理する場合には、厳格な環境管理基準に基づき、我が国の一般の保管者と同様に、安全かつ適切に保管していると承知しております。
 政府としては、米軍施設・区域内のPCBを含む廃棄物に関する地元の強い関心を踏まえつつ、今後ともしかるべく対処してまいりたい、こう考えております。

○古堅委員 私が知りたい点については、一向明らかにならないのです。
 一九九三年十一月十日の外務委員会において、外務省は、全国の米軍基地のPCB入り変圧器はその時点で約二千五百基あるというふうに述べた上で、それらは順次米本国に搬送中であると説明されました。そして、引き続き米軍において調査中であるというふうに答弁しておられます。
 あれからもう七年たちましたよ。それがどうなっているのかよくわかりませんというだけでは済まない問題じゃないんですか。

○河野国務大臣 恐らく、その当時御答弁を申し上げましたとおりに、順次日本から日本以外の場所に移すということで、今回もまた百トンと言われる量のものが船積みをされたものと思います。
 今議員がお話しになりました二千五百基云々という数字につきましては、今手元に資料がございません。申しわけありませんが、二千五百基云々という数については調査ができずにおります。

○古堅委員 その時点で二千五百基がわかっておるということを説明したということを私は言っておるのですよ。その後七年もたっておるのに、調査中と言いながら何ら進んでいないという御答弁ですから、それでいいのかということを指摘しているわけです。
 相模原補給廠には、今回陸揚げされた百トン以外にどれくらいの量のPCB廃棄物が保管されているのか、またその保管状況はどうなっているかなどについて、政府が直接確認されたことがありますか。

○河野国務大臣 私が承知しております限りにおきまして、在京米大の担当官から、相模総合補給廠にあるPCB含有廃棄物の総量は約百二十トン、そのうち今回搬出されたもの約百トン、こういうふうに口頭説明を受けております。

○古堅委員 それは、直接には政府として、確認をするなどとかいったふうなそういう積極的な対処というものは、これまでしてはこられなかったのですか。

○河野国務大臣 PCB含有物が相模総合補給廠で保管されているか等については、平成十一年三月四日、防衛施設庁を通じて米軍に照会をしておるわけでございます。米軍からは、同年十一月十日、同施設のPCB含有物の保管については国防省日本環境管理基準に基づき安全な方法で適正に管理されているという旨の回答がございます。

○古堅委員 みんな不安を持っている。量や質や、その保管状況がどうなっているのか、万一のことがあればどうなるんだということの不安がありますから、怒りも上がりますし、陸揚げさせてはいかぬなどというふうな行動にも結びついていくわけなんですよ。それなのに、そういう回答があったというだけで済ませていいのか。しかも、アメリカ本国で陸揚げが拒否されたということで、再び我が国に持ち帰って陸揚げするなどといったふうなことに至っては、本当に国民を侮辱するも甚だしい事態じゃないかと思うんですね。
 そういう事態の中で、米軍基地内のPCB入り変圧器というのは米軍が直接使用してきた、それにかかわる廃棄物が今問題になっている内容の主要なものでありますから、その廃棄物というのは、当然のことながら、米国がその責任において日本から持ち去って処理すべき問題だというふうに考えます。政府は米国に対して、それらの撤去作業を計画を明確にした上で実施するように申し入れ、きちっとやらせるべきだというふうに思うんですが、そのおつもりがありますか。

○河野国務大臣 我が国におきましても、PCB含有物資を保管する者は、生活環境の保全上支障のないように保管する義務が課せられているわけでございます。
 従来より米軍は、我が国のこのような事情を踏まえて、PCBを含む廃棄物を管理する場合には、厳格な環境管理基準に基づき、我が国の一般の保管者と同様に、安全かつ適切に保管しているということと承知しております。
 政府としては、米軍がPCBを含む廃棄物を管理する場合には、安全かつ適切に保管するよう、累次にわたって申し入れをいたしております。

○古堅委員 そういう計画を立てて持ち去れなどというふうな申し入れをすることについてのつもりもなさそうな御返事というのは、本当に日本国民がそういった不安を抱いて重視しているそのさなかで、政府というのはそんなものか、本当に言語道断と言わなければならぬ問題だと思うんですね。
 次に、嘉手納RAPCON返還問題についてお尋ねします。
 コーエン国防長官は、嘉手納RAPCONの返還を表明するとともに、運用上の所要が満たされることを前提にする、そのようなことを表明いたしました。
 しかし、もともとを言えば、一九七二年五月十五日の日米合同委員会の合意には、合衆国政府は、日本国政府がこれらの飛行場へのレーダー進入管制業務を提供できるまでの暫定期間中、これらの飛行場に対する進入管制業務を行うとされておったものであります。返還に当たって新たな条件をつけること自体が横暴と言わなければならない問題でありますし、無条件返還が当然ではないか、このように考えます。
 ところが、米軍の運用上の所要が満たされるという条件がつけられるということになりますと、それは、結局のところ米軍機の優先使用を保障するということになるのではありませんか。現在、米軍管制のもとで米軍機優先が貫かれ、日本の民間航空機は危険な飛行を強いられている、こういう事態が続いてまいりました。このようなことを継続させるようなことがあってはならぬ、これが大事な問題だというふうに思います。
 そこで、日本の航空機の安全が優先されるような返還を目指して交渉することになるかどうか、そのことが問われる最も重要なことだと思いますが、交渉についての大臣の姿勢をお聞かせください。

○河野国務大臣 沖縄県民の強いお気持ちを体して、私としてはできる限りの交渉を米側といたしたわけでございます。その結果、米側はこのたび嘉手納RAPCONについて返還を原則的に認めるということになりまして、今後はいわゆるテクニカルなといいますか技術的な問題、これは技術関係者の協議ということに問題が移ったわけでございます。
 私としても、長年の懸案であったこの問題を一歩でも進めたいという強い気持ちで交渉に臨んで、一歩前進をするところまで来たわけでございまして、私は、この交渉についてまだまだ十分でないということはよく承知をいたしておりますけれども、少なくとも前進をしたということだけはお認めをいただきたい。そして、これから問題は、技術者の方々がどういうふうにこの問題を処理していくかということは、もうまさに技術の問題、技術論の問題に問題は移っているというふうに私は理解しております。
 もしこれがまた技術論以外の問題があるということであれば、当然外務大臣としてもこの問題にかかわっていかなければならぬと思いますが、これまでの議論の延長線上には、日米双方の技術の問題、技術者間の協議ということがあると考えておりまして、ぜひそこまではこの協議、この嘉手納RAPCONの返還問題を一度進めさせていただきたい。議員がお話しになりますように、これで十分か、これでいいのかというお気持ちがあるいはあるかもしれませんけれども、まずは一歩進めたということだけお認めをいただいて、この一歩前進をきちんとした形でやらせていただきたい、こう考えております。

○古堅委員 この問題は、日本からお願いして返してくださいなどとかいうものじゃなしに、復帰に当たってアメリカは、それは返すと約束されたものにかかわる問題なわけですから、何かお願いしてアメリカとの交渉に当たるみたいな、そういう姿勢というのはやはり正しくないですよ。
 返還といっても、仮に米軍優先のような、現状どおりというのであれば、日本の管制官は日本の民間機だけしか管制できないということになりませんか。例えば、米軍機は、管制しようにも周波数も知らされないのですから、米軍が管制官の使用周波数にしない限り、話しかけることさえもできない関係、そういうふうな事態にならざるを得ないと思うんです。
 沖縄航路のパイロットから聞いた話でありますけれども、嘉手納RAPCON空域では米軍機と民間機では使用している周波数が異なっている、管制官から米軍機が通過していると聞かされただけではどこにいるかもわからない、しかも、二機編隊が通常で、一機をかわしたにしても、もう一機を探し回るということになる、そういうことだというんです。
 また、もともと民間機が、有視界飛行で目で見て安全だと判断して接近してくる米軍機と同じ空域を使うこと自体が危険なことだというふうな厳しい指摘もされておりました。
 そこで、この問題は運輸省に伺いたい。このようなパイロットの認識について、運輸省としても同様の認識があられるかどうか、お答えいただきたいと思います。

○淡路政府参考人 現在、沖縄本島及びその周辺空域におきましては、日米地位協定及び日米合同委員会の合意に基づきまして米軍がターミナルレーダー管制業務を実施しておりますが、その方式は、我が国におけるものと同様、国際民間航空条約に準拠しているものでございます。また、米軍嘉手納管制所と那覇航空管制所とのコンピューターシステムの連接を行う計画も現在進めており、航空交通の安全は確保されております。

○古堅委員 時間もありませんので前に進みますが、このパイロットの指摘にあるような認識を持って日米交渉に臨むかどうか、そこが一番大事な点だと考えています。また、返還交渉に当たっては、日本の管制官が米軍機も管制あるいは規制できるようにするとか、民間専用空域を設定するとかといったような積極的な安全システムといいますか、そういうものをつくり出すことが不可欠ではないかというふうにも考えます。
 そういうことを日米交渉で協議するつもりがあるかどうか、大臣と運輸省、両方からお聞かせください。

○河野国務大臣 大変御無礼な申し方をして恐縮でございますが、議員に申し上げておきますが、私は、アメリカ側と交渉するときに、日本側の外務大臣として交渉に臨むわけでございます。アメリカ側の国務長官とは対等な関係で話をするのであって、お願いをするとか何をするとか、そういう交渉の仕方をするつもりはございません。もちろん、問題によってはそれはさまざまであるかと思いますけれども、基本的姿勢は、私は決してそうした卑屈な態度で米側と交渉するつもりがないことをぜひ御理解いただきたいと思います。
 今のお尋ねでございますけれども、先ほどから申し上げておりますように、アメリカ側の国務長官あるいはコーエン国防長官との話において、基本的には日本側に返還をするという話はできておりますから、あとは専門家レベルの協議に任せる、こういうことになっているわけでございますから、これから先、専門家レベルの協議が行われる、こういうことだと思います。
 今お話しのような問題については、どうも私は余り専門家ではございませんので、内容について私がお答えをしたり御議論をすることはできませんが、双方の専門家は恐らくきちっとした協議をしてくれるもの、そう考えております。

○淡路政府参考人 沖縄のRAPCONの返還につきましては、那覇空港等の民間機の運航効率を図り、今後予想される民間航空交通の増大に対処するため、当該空域における管制業務は運輸省が一元的に実施するということが適当であるという考え方に基づきまして米側と協議を進めていく所存です。
 いずれにしましても、航空交通の安全確保ということが第一でございますので、これを第一に米側と調整を図ってまいりたいというふうに考えております。

○古堅委員 今大事な御発言がありました。日本の航空の安全が第一でなくちゃいかぬと。そこを踏まえてやるべきことはきちっとなさる。今大臣からもありましたけれども、決して卑屈な態度をとるんじゃない、対等の立場でやるんだ、そのお言葉をそのとおり日米の外交にこれからも生かすようにすべきだということを、あえてここで申し上げておきたいと思います。
 終わりますけれども、私がアメリカにお願いするような形に見えて申し上げたのは、もう二十八年たちますよ。アメリカは返すと約束した、それなのに返してこなかった。ですから、アメリカに対して、返してくださいというお願いをする立場が日本の立場じゃなしに、約束したことをなぜ果たさぬのかということを言うのが日本政府の立場であって、それを今日に至って、返すということにはなりましたので一歩前進ですということで、それを評価してくださいとおっしゃるので、それはちょっと、これまでの経緯に照らして、そうではない問題が基本じゃないのかというふうに思ったものですから申し上げただけのことです。
 時間が参りましたから、終わります。


  1. 2008/02/03(日) 19:41:56|
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衆-決算行政監視委員会-中林委員平成12年05月22日

衆-決算行政監視委員会-中林委員平成12年05月22日

○中林委員 運輸大臣にお聞きいたします。
 石見空港を含む島根県、広島県、山口県の上空にある米軍の戦闘訓練空域エリア567について、私はこれまで三回にわたって質問で取り上げてまいりました。
 政府は、自衛隊の訓練空域、今資料でお配りしている一枚目のところですけれども、エリアQ、エリア7を米軍に使用調整ということで又貸ししていることはお認めになっております。ところが政府は、外務省も防衛庁も、また民間航空の安全に一番責任を持たなければならない運輸省までもが、米軍の訓練内容については承知していない、こういう無責任な答弁をこれまで繰り返してこられました。
 この問題では、米軍のパイロット自身が、テレビ局RCCのインタビューで、エリア567でどんな訓練をしているのかという質問に対して、すべての任務だ、空対空訓練、ドッグファイトという追撃訓練、それにハイウエーや道の上などをなぞる飛行、橋やダムを爆撃する訓練、雲が低く垂れているとき雲の下を飛行するんだ、こういう映像がテレビで放映されました。
 私は、この資料で見られるように、自衛隊の訓練空域のエリアQ、エリア7については、自衛隊機と全日空機の衝突墜落で多数の死者を出した雫石事故の悲惨な経験から、民間航空機の飛行空域と自衛隊の訓練空域を分離する目的で昭和四十六年に策定された航空交通安全緊急対策要綱に基づいて、当該訓練空域周辺に位置する自衛隊飛行場の訓練機のために設定されたものである、こういうふうに思います。それは政府も答弁されているのです。
 この訓練空域の中で、一部低高度部分を削除したのは、平成五年に石見空港が供用開始されたことに伴って、同空港への進入、出発機のための空域を確保する観点から、防衛庁と協議の上削除したものである。この絵をごらんになるように、削除されているのです。
 ところが、自衛隊と民間機ではこれだけ厳密に分離しているにもかかわらず、米軍との間ではそういう協議や合意は一切ない、これが私は大問題だというふうに思います。
 そこで、以前、当時の川崎運輸大臣にお聞きしたときに、私どもが基本的に気をつけなければならないのは、「米軍機が訓練空域というものを逸脱して民間航空機というものに接近をしてくる、こういうことがあってはならない。」こういう答弁をされているわけですね。しかし、「運輸省として、訓練空域における米軍の個別の訓練についてまでは関知していない」、こういう状況にある、これは局長の答弁なんですけれども、そうおっしゃっております。
 だから私は、この訓練空域の除外された中で、こういうところで米軍訓練がどういうぐあいにされているのか、それをやはり把握する必要があるのではないかというふうに思います。
 もう一つ、自衛隊の訓練について、ドッグファイト、こういうようなものは、航空法の第九十一条及び九十二条の規定に基づいて、運輸大臣の許可を得た上で、訓練・試験空域において行っている、こういうふうに言っているのですが、二枚目の資料にありますように、地元では、米軍機が今、撮影して確認できるような戦闘訓練を行っているということなんですね。
 ですから、一つは、米軍がどういう飛び方をしているのかということを、安全に責任を持つ運輸省としてその事実を把握していただきたいというのが一点。それから、少なくとも、自衛隊には認められていない飛び方はするなということを米軍に対して要求すべきだというふうに思うのですけれども、大臣、いかがでしょうか。
    〔赤城委員長代理退席、委員長着席〕

○二階国務大臣 石見空港周辺の訓練空域を含め、防衛庁の訓練空域は、民間航空機の安全確保を図るため、委員も御承知のとおり、昭和四十六年八月に策定されました航空交通安全緊急対策要綱に基づき、民間航空機が飛行する空域と分離して設定をしております。
 この訓練空域を設定、変更する際には、航空法に基づき航空関係者に周知しているところでありますが、当然、米軍に対しても周知をしておるところであります。したがいまして、民間航空機のための空域との分離についても米軍は十分認識しているものと考えております。
 また、米軍機の訓練については、従来より、閣僚レベルを含め、累次の交渉の機会に、米側に対し安全確保に万全を期するように外務省から申し入れを行っていると聞いております。最近では三月十六日に、河野外務大臣からコーエン国防長官に安全性確保の申し入れを行ったところであります。
 また、防衛庁の訓練空域で行われている米軍の訓練の状況把握につきましてお尋ねがございましたが、訓練空域は、航空交通安全緊急対策要綱に基づきまして民間航空機が飛行する空域と分離して設定していることは先ほども申し上げたとおりでありますが、運輸省としては、個別的訓練飛行の具体的な内容は今日も把握しておりません。
 なお、米軍機については、航空機の運航に関する航空法の規定は原則として適用除外となっておりますが、日米地位協定において米軍は国内法令を尊重する義務があり、外務省は米軍より、訓練飛行を含め、米軍機の運航に当たり航空法の規定を尊重するとの確認を得ていると認識をいたしております。
 ただ、委員が御指摘のような疑問点につきまして、きょうはこうしたお尋ねがあったわけでありますから、私の方から正確に外務省にこのことを伝え、こうした御意見が国会の中に今日出ておるということを米軍の側にもお伝えをしたい、このように思っております。

○中林委員 時間が来てしまいました。実際に、今でも戦闘訓練など目撃されているわけですから、本当に民間航空機と接触が起きてからでは遅いわけです。だから、ちゃんとその安全に責任を持つ運輸大臣として厳しく対処していただきたいというふうに思います。
 なお、農水大臣にお越しいただいているわけですけれども、時間が切れてしまいましたので、またの機会にさせていただきます。


  1. 2008/02/03(日) 19:41:16|
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衆-外務委員会-三ッ矢委員平成18年03月10日

衆-外務委員会-三ッ矢委員平成18年03月10日

○三ッ矢委員 
 次に、ちょっと視点を変えまして、我が国の空域管制の問題に移りたいと思います。
 外国の軍隊が駐留しているという事情はあるにせよ、私自身は、実は、この点も含めて将来的には日米地位協定の改定も視野に入れて検討をすべきじゃないかなというふうに思っておるわけでございますが、空域の話に限って言いますと、一部の日本の空域が、これは国際的に見ても余り例がないんじゃないかと思うんですが、言ってみれば外国が管理しておる、日本の空をですね。いわば主権の制約であります。
 そういった非常に特殊な状況にあるんだと思いますが、具体的に言いますと、一つは横田の空域、それから岩国の空域、それから嘉手納、この三つ、ほかにも訓練空域等もありますが、実際の進入管制業務をやっているのはこの三つの空域でございます。
 このうち、まず沖縄に関してでございますが、沖縄の空域管制は、七二年の沖縄返還後、この時点で、いずれ日本に返しましょうということになったわけですね。現在、私の認識している限りでは、日本の航空当局と米軍の方で移管に当たっていろいろな訓練等を含めた作業が行われておるというふうに聞いております。
 実は、那覇の空港と嘉手納の基地は、位置的にはクロスする格好になっているんですね。これは、アメリカが管制を嘉手納でやっているものですから、御経験のある方もおられるかもしれませんが、那覇の空港を飛び立ちました日本の民間機、これはかなり長い時間、低空飛行させられるんですね。アメリカが上を管理しているものですから、低いところをずっと飛ばされる。海面すれすれとは言いませんけれども、かなり長時間にわたって低空飛行を余儀なくされている。
 実際には、この空域を使っておる飛行機の割合というのは、恐らく七〇%ぐらいが日本の民間機だと思います。あと、残り三割が軍用機なんですね。そういうこともございまして、今、嘉手納の問題については、移管作業が進んでおるというふうに理解しておるわけでございますが、緊急時を除きまして、管制権が我が国へ返還されました後は、基本的に民間機を優先した航空管制業務が望まれると私は思っております。
 嘉手納空域管制の現状と日本に返還された後の運用のあり方について、政府の御見解を伺いたいと思います。

○塩崎副大臣 先生御専門で大変お詳しいわけでありますが、嘉手納につきまして、進入管制業務の沖縄における返還というのは、平成十二年の三月に米側から返還に同意する旨の表明があって、それを受けて日米合同委員会民間航空分科委員会のもとに特別作業部会というものを設けまして、そこで専門家による協議を重ねてきたということでございます。
 この協議を経まして、平成十六年、おととしの十二月に進入管制業務の日本への移管に関する具体的計画というものが日米合同委員会において承認をされて、そしてこれに基づいて三年間の予定で今お話がございました日本側の航空管制官の訓練が実施されているということでございます。
 現在、この訓練が着実に実施されているというふうに我々は承知しておりますけれども、この訓練が終了した後に、日米合同委員会においてさらに具体的な調整が行われた上で嘉手納における進入管制業務が我が国に移管をされるというふうに認識をしております。

○三ッ矢委員 ありがとうございます。
 ちょっと時間がなくなってきましたので、せっかく大臣来られたのですから、ちょっと質問を一つ飛ばします。
 横田の問題で二問お伺いしようと思っておったのですが、軍民共用化の話と、それから横田の空域の話、二つそれぞれ個別にお伺いしようと思っていましたが、御承知のとおり、羽田が二〇〇九年に拡張されることになっておりまして、横田の空域があそこにありまして、西側はもう全部壁になっておるような状況で民間の航空機が運用されているんですね。これはぜひ、今回のこの見直し、再編に当たって、軍事面だけじゃなくて民生部門においてもこういう見直しあるいはそのメリットというんでしょうか、あるんですよというPRは必要だと私は思うんですね。
 特に、この横田の航空管制あるいは空域の問題につきまして、あるいは軍民共用の話につきましては、非常にセンセーショナルな話題にもなり得ると思いますので、ぜひ前向きに御検討を賜りたいと思っているのですが、その点について、まとめて御見解を承れればと思います。

○麻生国務大臣 御指摘の点につきましては、特に空域調整の方が先に片づけねばならぬ大事な問題だと思っております。
 これは、管制官の配置というより併置の話が出てきますので、そこらの点からいきますと、羽田の第四滑走路に合わせまして空域調整というのは先を急がないかぬということで、これは既にいろいろ交渉を開始し、始めておるというのが現状で、まだ詳細につきましてはとても語れる段階ではありませんけれども、空域調整は既に協議を開始させております。

○三ッ矢委員 時間が参りましたので終わりますが、軍民共用の話も、一部地元で反対、いろいろ賛否両論あるようでありますけれども、賛成という方も出てきておるようでありますので、ぜひ前向きに御検討いただきますようにお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。
 どうもありがとうございました。


  1. 2008/02/03(日) 19:39:27|
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衆-財務金融委員会-北神委員平成18年02月27日

衆-財務金融委員会-北神委員平成18年02月27日

○北神委員 それはいろいろ、さっき申し上げたように、理屈はつけられると思うんですよ。そして、それは多ければ多いほどいいのかもしれません。でも、実際は財政が厳しい中でありますし、それでこの特別会計の改革の議論をしている中で、空港整備特別会計というのは一般会計から繰り入れが物すごくあるんですよ。この部分をまず減らさなければならないという認識は、多分財務当局の方にもあると思います。こういった視点で私は申し上げているんですよ。だから、新しい空港をまず整備しないこと、そして次は、今既存のもので、もう必要ない、あるいはどう考えても一つぐらいはシャットダウンしても十分対応できる、そういった観点で申し上げているつもりでございます。
 これ以上は水かけ論になりますので、次の論点に移りたいと思いますが、今申し上げたのは、新しい空港をつくらない、そして、既存の空港の中でもう効率が悪いものについては整理をする。
 三つ目の論点としては、民営化の議論があると思います。
 小泉総理は、民営化こそが日本を救うと、もうほとんど信仰のようなものに仕立てていると思いますが、空港についても皆さんはどう考えているのか、それについて伺いたいというふうに思います。実際、成田空港とか関空とか、そういった部分についてはもう民営化、形態はいろいろあると思いますが、そういった点について、ほかの空港は対象になるのかどうか、あるいは独立行政法人化もあわせてお伺いしたいというふうに思います。

○岩崎政府参考人 昨年末閣議決定されました行政改革の重要方針で、空港整備特別会計は将来の独立行政法人化等を検討するとされたわけでございます。私ども、その独立行政法人化等を検討していきたい、このように思っておりますけれども、幾つかの課題があると思っております。
 一つは、この空港整備特別会計、空港の整備をすることとあわせまして、航空の管制もこの特別会計の中でやっております。それから、空港の具体的な維持運営、これもこの空港整備特別会計でやっております。現在の空港整備特別会計の収支状況でございますが、今先生もお話ございましたとおり、来年度予算案では五千七百億の事業費でございますけれども、着陸料等の自己収入は二千六百億程度でございます。歳出の抑制等はこれからも図っていきたいとは思っておりますけれども、まだまだ収支採算がとれるという状況にはならない、このように思っております。
 それから、管制の部分もやっておりますけれども、航空管制、これはある意味で交通警察と同様の公権力の行使に該当する行政行為でございます。少し専門的になりますけれども、私どもの航空管制、我々航空局の管制官だけで日本全体の空を見ているわけではございませんで、横田空域など、米軍が管制している空域もまだございます。それから、千歳等の周辺では防衛庁さんが管制をやっていただいておりますけれども、そういう米軍なり自衛隊等と調整をしながら飛行機を飛ばしておりますので、こうした業務の性格が独立行政法人あるいは民営化になじむのかどうか、こうしたこともあわせて検討していかなきゃいけない、このように思っているところでございます。


  1. 2008/02/03(日) 19:38:47|
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衆-外務委員会-渡辺(博)委員平成18年02月24日

衆-外務委員会-渡辺(博)委員平成18年02月24日

○渡辺(博)委員 
 さて、ことしの一月に、私ども外務委員会は、一月十一日から十三日にかけまして沖縄に行ってまいりました。
 その目的は、駐留米軍等の基地等の視察と同時に東シナ海のガス田視察、そしてまた石垣島に行ってまいりました。そのときに、まず、日本という国は国境という意識が極めて希薄ではないか、周りが海に囲まれている、したがって、海が国境みたいな意味で、ほとんどその辺の意識が乏しかったんだなということを改めて実感したんです。
 それは、少なくとも、日本の最南端であれば与那国島、この島が日本のまさに国境であります。そしてまた、先ほど外務大臣がおっしゃっておりましたけれども、竹島にしてもそうであります。北方四島についてもしかりであります。
 我が国は、領土というと、大体、臭い物にはふたをしろという感じで、ほとんどその問題について積極的に取り組んできたということはないのではないかという印象を持っているんです。少なくとも、日本という国が成り立つのは、ここの部分は絶対許せない、譲れない、こういう線があってしかるべきなんです。
 竹島の問題にしても、我が国の領土であるよと言っていながら、実効支配は韓国であります。これをどのように解決していくか、大変重要な問題でありますが、でも、これをただ見ているだけでは困ります。しっかりと、それなりの対応をしていかなければならない。これは、大変領土問題は難しい問題であることは私自身も理解をしております。でも、相手のやるがままに何もしないということでは、まさに、この島はどうぞ自由にお使いくださいというのと同じであります。
 もう一つ、尖閣列島も同じであります。我が国の領土でありますよと言っていながら、新たな行動を行うと、中国が何と言ってくるかわからない。要するに、相手の目の色だけをうかがっている外交では困る、私はそのように思うんですね。
 そこで、とりわけ与那国島の実態を現地の人から聞いたことによりますと、実は防空識別圏というものがあります。この防空識別圏が与那国島の真ん中に通っている。これは私も、もちろん稲嶺知事からも陳情として受けているし、現地の町長からも受けております。なぜ、自分たちの国でありながら防空識別圏が自分の島の上に通っている、これはどういうことなんだ、我々は日本国民じゃないのか、そのくらいの意識ぐらい持つような話だと私は思うんですね。
 そこで、この防空識別圏について、もう過去何度となくこの議論はしております。みんな大体、検討することをしないで、もうこのまま継続していくという形の答弁なんですよね。
 実際に与那国の防空識別圏についての陳情の中には、こういうふうに書いてあるんです。要望は、与那国島上空の防空識別圏について、特段の配慮を願います、大変謙虚な要望であります。説明は、我が国の防空識別圏の日本と台湾の境界線は、与那国島を南北に貫く東経百二十三度に設定されており、与那国島の空域の一部が我が国の防空識別圏外にあることは重大な問題である、そのため、過去において、与那国島周辺において、民間の航空便等が台湾軍機にスクランブルをかけられたこともあります、防空識別圏について、政府レベルで解決を図る必要があることから、国の関係機関において適切な対策を講ずる必要がありますという説明であります。
 こういった説明は過去何度となく行われていることは、この国会の質疑の中にも記録されております。ぜひとも、この防空識別圏というものに対して、ここに住んでいる人たちはどういう意識を持っているか、国民の意識というものに目を向けてもらいたいわけです。
 ちなみに、これは台湾との関係でありますから、台湾はどのように理解しているかということも、我が党の西銘議員が直接台湾に行って聞いてきた、そういう話もありまして、そのときには、実は地図上で落としますと、現在、運用上は向こうもこのように与那国島の周りの十二海里を要するに防空識別圏として扱っているということを、相手の台湾の方から聞いているということであります。
 したがって、こういった防空識別圏というのを、もうそろそろしっかりとした形で、日本の国なんだから、日本の国を守るということが当然必要であります。これは訓令で処理できる内容なんですね。ぜひとも今回この訓令を改正して、与那国の国民が安心して生活できる環境をつくっていただけないか、そのように思うわけでありますが、この問題について、まず大臣に、こういった状況についてどのように思われるか、答弁をいただきたいと思います。

○麻生国務大臣 日本の場合は、御存じのように、大陸の中にある国と違って、いわゆる領土というものに関して、もうそこは島、それから先は海ということになっていますので、何となく意識としては、今おっしゃったように、同じ一坪でも、千葉県の土地の中だと隣が一坪でも文句を言うところなんですけれども、どうも島全体として見ますと、ここから先は何とかという非常にわかりやすい形になっていますので、考え方としては、よく大陸国家とか海洋国家とか表現がありますけれども、そこらのところは、今おっしゃるように、領土という問題に関しては、大陸国家に比べて海洋国家の方が、そこらのところは余りこだわるというのが、海の上なものですから、何となく甘いのではないかという御指摘は、総じて、日本に限らず言えることだと思っております。
 その上で、今の防空識別圏の話は、もうお詳しいところなので、これを今さら重ねて申し上げてみてもあれだと思っていますが、今、別に、運用上余り支障を来しておりませんので、基本的には防空識別圏というのは領空とか領土とか領域というような性格のものではないものですから、そこらのところは運用が何となくお互いさま、譲り合ってやってきておりますので、今日までそこそこ問題もなく来ているんだと思います。そういった意識が領土問題やら何やらにも関係してくる、影響してくるのではないかという御心配なんだと思っておりますけれども、防空識別圏という話は、今いろいろな形で、飛行機の技術が進歩したせいもこれあり、また、対応するレーダーのシステムとか技術というのが非常に進歩しましたものですから、もう直ちにぱっとわかるというようなことが昔に比べて随分やりやすくなってきているところもありますので、お互いに直ちに、越えていますよとかいうような話が言いやすくなってきておりますので、私どももそういったものは十分に意識しながら、今言われたような問題によって、いわゆるエスカレートして何となくおかしなことにならないように、今後とも努力をしていかねばならぬものだと思っております。


  1. 2008/02/03(日) 19:37:49|
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衆-国土交通委員会-玉置委員平成17年06月29日

衆-国土交通委員会-玉置委員平成17年06月29日

○玉置委員 おはようございます。異例に早い委員会の開会でございまして、国会職員及び役所の皆さん方の早朝からの準備、大変だったと思いますが、よろしくお願い申し上げます。
 きょうは、航空法の一部を改正する法律案並びに最近の航空行政についていろいろとお伺いをしていきたいと思います。
 最近の航空のいろいろな不祥事といいますか事故等がございまして、国民の皆さん方は航空行政がちょっと手ぬるいのではないかというふうな印象をお持ちの方がたくさんおられまして、私どもの方にもっといろいろ追及をしてくれという話があるんです。
 この流れを追っていきますと、やはり、この二十年間に飛行機の発着あるいは機種の数、こういうものが二倍を超えているということ、それから海外からの乗り入れの便数が非常に多くなったということもございまして、飛んでいる飛行機の割にしてはいろいろ不祥事があった件数はそう多くないとは思うんですけれども、しかし、下手をすると大事故につながるというのも結構あるわけでありまして、そういう全般の流れの中で、大臣並びに局長にお伺いをしていきたいというふうに思います。
 まず、一つの流れとして、規制緩和というものがあったと思いますが、航空行政におきまして規制緩和がいろいろとなされてまいりました。一つは、アメリカが一九七八年ぐらいにかなり大幅な規制緩和をやったということがございまして、日本の場合はもうちょっと後になるわけでありますけれども、やはり最終的には、平成十二年だったと思いますが、そのころからかなり大幅緩和ということになりました。
 規制緩和というのは、要するに許認可について緩和していこうということで、安全性については緩和するということではなかったというふうに思うんですが、この規制緩和、もう一つは、ことしの三月に国土交通省として規制緩和のいわゆる成果というか効果というものをまとめておられますけれども、この辺も含めて、まず、規制緩和と今回のいろいろな各航空会社の不祥事についてということで、大まかに大臣並びに岩崎局長は、各航空会社が来て謝って、ごめんなさいと言っているんですけれども、そういうものを踏まえて、どういうふうに原因を考えておられて、どういうことを思ったかということをお聞きしたいと思います。

○北側国務大臣 経済的規制につきましては、今委員がおっしゃったように、累次緩和をしてまいりました。このことによりまして新規航空会社が参入をしてきたわけでございます。こうした新規参入によりまして、例えばさまざまな割引運賃の導入等により運賃が多様化されるということも出てきておりますし、また、これもさまざまなサービス面での競争を通じまして、利用者利便の向上という面では一定の成果が出ているというふうに考えているところでございます。
 しかしながら、これはあくまで経済的な規制の緩和でございまして、今委員のおっしゃったように、安全面に関する社会的規制につきましては、これは緩和をしているわけではなくて、今までどおり堅持をしてきているところでございますし、また、今後とも安全規制に関しましては、この一連のトラブルも踏まえまして、国際標準も踏まえつつ、やはり不断の見直しというものが必要であるというふうに考えているところでございます。
 今回の一連の安全上のトラブルにつきましても、しっかり分析をしながら、行政としての規制面におきまして課題がないのかどうか、そこはやはり不断の見直しをしていかないといけない、適時適切に検討を行う必要があると考えているところでございます。
 今後とも、航空会社に対しまして厳重な監視、監督を行うこととあわせまして、何といっても、公共交通におきましては、特に航空におきまして安全運航の確保というのは大前提でございますので、この安全運航の確保に全力を挙げて取り組ませていただきたいと考えております。

○岩崎政府参考人 全体の流れは今大臣が答弁させていただいたとおりでございますけれども、先生今御指摘のとおり、ことしの三月に、平成十二年に規制緩和をいたしましてちょうど五年がたちましたので、私ども、内部で政策評価をいたしました。利用者利便、サービス面、こうした経済的規制の緩和は一定効果があった、こういうふうに我々評価をしております。
 安全面につきましては、今大臣が答弁させていただきましたように、私ども、これについてはきっちりやってきたつもりでございますけれども、こうした一連のトラブルが続いている状況でございますので、例えば立入検査のあり方をもっと考えなきゃいけないのではないか、あるいは手法をどう考えるか、あるいは規制の中身自体をどうしていくのかということについては、勉強していかなきゃいけない課題が与えられたもの、このように理解しているところでございます。

○玉置委員 規制緩和で航空事業者数が大分増加をいたしまして、それぞれのところで競合相手が非常にふえてきたということがありますが、路線別の採算とかいうのを見て、経営の指標とかを見ますと、逆に、悪くなっていなくて、ある程度利用客数も増加して、そういう意味では収益の改善が行われている、それでおまけに運賃は安くなっているという、非常に珍しい、珍しいと言ったら怒られますが、規制緩和というのは大体過当競争になって収益がダウンするというのが普通なんですけれども、そうじゃなくて、非常にいい方向に行っているというふうに思うんですね。
 ですから、今回の規制緩和そのものは航空業界にとって非常にプラスになったなという感じはするんですが、もう一つ、企業統合とかグループ化とかいうようなところが逆に管理体制の不備をいろいろ生み出してきたのじゃないかなと一つは思います。
 それからもう一つは、最近の傾向として、個人の資質に対して指摘をすることができない風潮がある。個人を尊重するが余りに組織的にチェックをする体制ができていない、甘くなっているという感じがするんですね。これは航空だけじゃなくて、鉄道もそうですし、自動車もそうですしということですね。例えば、お酒を飲んで運転をした方もたくさんおられるわけですね、今まで。
 だから、そういうことを考えていきますと、どうしても、統合されたときに、だれがきょう乗られる方に対してのチェックをするのかとか、あるいは整備がどういう状況にあるのかとかというふうに、個々の、本来であれば個人それぞれが責任を持って対応するわけですけれども、その個人に対する組織的なチェック機能というものが失われつつあるのではないか、こういう心配をしておりまして、それについて、各社統合、グループ化が図られてきましたけれども、そういう中でチェック機能としてどういうふうに体制を見ておられるのか、それをお聞きしたいと思います。

○岩崎政府参考人 特に、当委員会でも何回も御議論をいただいておりますけれども、この間の安全上のトラブルはJALグループに多発をしておるところでございます。JALとJASが統合をしたことが原因ではないかといったことの御指摘も受けているところでございます。
 私ども、企業統合が直接今回の安全上のトラブルとかかわりがあったかどうかということについてコメントを差し控えさせていただきますけれども、いずれにしろ、そういうことがあっても、きっちり安全を尊重する、安全を第一にするという企業風土をつくっていただくことが重要であろう、このように考えております。
 この間のトラブルは、かなりヒューマンエラーの部分も多うございます。先生おっしゃった、会社とそれから従業員が一体となって安全性について相互にちゃんとチェックをしながら、きっちり安全を優先してやっていくということの企業風土づくりが少々おろそかになっていたのではないか、このように思っているところでございます。
 JALの方でも、そうしたことをきっちりやっていきますという、我々の事業改善命令に対して報告をいただいているところでございますけれども、それを本当に今後とも実行していただくということが何より必要だ、このように思っているところでございます。

○玉置委員 先日、使用禁止にした滑走路に着陸したのがありましたですね。あのときに、職場全員の方が使用禁止になっていることを失念したというふうに表現されてマスコミに報道されているということなんですが、普通考えられないんですよね。職場全員の人が失念をするというよりも、朝入るときにとか手順が必ず全員に伝わるように、あるいは複数チェックをするようになっていないとおかしいと思うので、私はあれを見て、個人が何か連絡を受けてみんなに流すような形になっているんではないかということで、ちゃんとしたルートでダブルチェックができていないんじゃないかというふうに感じたんですが、その辺はどうなんですか。

○岩崎政府参考人 四月の二十九日でございましたけれども、管制官の方が羽田で閉鎖した滑走路に飛行機を着陸させるというミスがございました。航空の安全行政をつかさどる航空局の職員みずからが犯したミスでございまして、私ども、本当に深く反省をしておるところでございます。
 先生おっしゃったとおり、このミスが生じた原因は、事前にブリーフィングというのをやるわけでございますけれども、そのブリーフィングの際に、その時間帯に滑走路が閉鎖されるということについての情報の伝達がされていなかったということでございます。
 この情報の伝達システム、一応担当官を決めてやっておるということになっておりますけれども、その担当官がきっちり情報の伝達をしなければ全体に伝わらない、こういうシステムでございました。やはり情報の伝達の仕方を変えなきゃいかぬのではないかということで、ダブルチェックをする、それも複数のルートから、情報源を違うところから求めてやるようなシステムを再発防止策として構築いたしまして、実行をしているところでございます。

○玉置委員 今回の航空法改正の中で、空域といいますか高さ、高度幅を従来の二千フィート間隔から千フィート間隔に変えようというのがございます。
 私がこれを見てちょっと心配いたしましたのは、例えば伊丹空港、神戸空港、それから関西空港、あそこでどういう管理ができるのかなというのが一つ心配ですね。
 それから、静岡の上空で、西から来る、東から来るものがみんな入りまじって、あそこでニアミスも時間帯によっては発生するというようなことが起きておりまして、そういう状況で、ちょっと心配しましたのは、もう一つは、横田基地や厚木基地がありまして、そしてそこに羽田、成田、そのほかの飛行機が入りまじっている。木更津沖から、そして横田から静岡に抜ける道、道というか空ですけれども、この辺の空域規制がどう変化していくのかということの心配がございます。
 一つは、今現状のままで、大阪上空、神戸が許可された場合に、要するに実用化された場合にこの空域が非常に危険な感じがするんですが、さらにこの千フィートということで考えていきますと、関空も増便を考えておられますし、そういう状況の中で果たして安全な空が守れるのか。
 それから、米軍や自衛隊との関係で空域の調整というのが行われるのか。これは、今言ったところだけじゃなくて、沖縄も含めてになるかと思います。あるいは岩国近辺、それから東北の演習空域といいますか、その辺を含めて、これからこの千フィートに分類を変えていくといったときに、私は非常に危険だなという感じを受けるんですけれども、それに対して、どういうことを措置するから大丈夫だというふうに思われるのか。その辺をちょっとはっきりとお伺いしたいと思います。

○岩崎政府参考人 幾つか御質問をいただきましたけれども、まず、関西の空域のことからお答えをさせていただきます。
 関西国際空港、それから伊丹空港に今度は神戸空港が加わってまいります。確かに関西の狭い空域の中で三つの空港が存在するわけでございますが、まず伊丹空港と関西空港につきましては、基本的に、伊丹の進入、出発ルートは陸域を飛ぶルートにしております。関西国際空港への進入、出発ルートは大阪湾の上空をルートに設定をしておりまして、そういう意味で空間的に分離をさせていただいておるところでございます。
 神戸空港でございますけれども、これも、神戸空港のルートは大阪湾の上空を通っております。できるだけ関空と神戸空港を分離したい、このように思っておるところでございますが、どうしても、少し細かくなりますけれども、南風のときの関西空港の着陸機、これは神戸空港の上空を飛んでまいりますし、それから北風のときに関空の出発機は神戸空港の上空近くを飛行する、こういうことになります。高さの間隔を十分とりながら安全を設定する、あるいは、どうしてもとれない場合は関西空港あるいは神戸空港の離着陸のタイミングを調整するといったことで安全をきっちり担保していきたい、このように思っておるところでございます。
 それから、静岡上空あるいは横田上空の混雑がどうか、こういうことでございますけれども、今でもこのあたりは、やはり羽田への到着便、出発便が非常に多い状況でございまして、非常に混雑が始まっているところでございます。羽田にもう一本滑走路をつくりたいというプロジェクトも進めておりますし、成田についても今の暫定滑走路を本格滑走路にしたい、このように思っておりまして、そういう意味で一層ここの空域についての見直しが必要であろうと考えております。
 一つは、私どもの中でできることでございますけれども、羽田と成田、それぞれ別の管制で、進入管制等を別でやっておりますけれども、それを一体化することによって合理化ができるのではないかというようなことも考えているところでございます。それから、先生御指摘がございました横田の空域というのもこれは支障になるわけでございますので、その見直しあるいは返還について取り組んでいきたい、このように思っているところでございます。
 自衛隊、米軍の飛行機との関係でございますけれども、少し古くなりますけれども、雫石の事故が自衛隊と全日空機でございましたので、それ以来、自衛隊の飛ぶ空域と我々民間航空機の飛ぶ空域と分離して運用しております。
 今回航空法の提案をしておる中で、そうしたものを使っていない時間帯は相互利用、有効利用していこうということで、有効には利用していきたいと思っておりますけれども、使っているときはやはりお互い、できるだけ自衛隊が訓練なんかしようというときは分けていた方が安全でございますので、そうしたものをベースにしながら安全を担保していきたい、このように考えているところでございます。

○玉置委員 先日の事故の中で、メーターが間違っていたからというのがありましたね。間違った方に修正をしたということで、実際の高さとメーター表示の高さが違ったという事実があったと思うんですけれども、実際に例えば高度の確認というのは、飛んでいる飛行機だけで確認するのか、あるいは管制塔から見て高さの指示をするのか、その辺も含めて、確実に飛んでいる飛行機の高度を確認するのはどういう方法があるのでしょうか。

○岩崎政府参考人 高度の確認は基本的に飛行機側、航空機側でやってもらうことになっております。それをきっちりするために、高度計につきましても、複数あるいは三系統、四系統つけて高度計をきっちり確認していく、それも機長と副操縦士できっちり確認をしながら飛ぶというのが基本になっております。
 また、高度計が機長側と副操縦士側で狂ったときについても、予備の高度計なんかをちゃんと確認しながら、どちらが正しいかというのを見ながら飛ぶというのがやり方になっております。
 管制官の方でレーダーを見ながら管制をしておりますけれども、水平の場所につきましては、これは飛行機の位置をレーダーで捕捉いたしまして、それで把握しておりますけれども、高度につきましては、飛行機からの信号、送られてくる情報をもとに高度の把握をしているという状況でございます。
 そういう意味で、航空機側の方できっちり高度を確認しながら飛ぶというのが基本でございますが、今回の全日空のトラブルはそれが十分できていなかったということでございます。

○玉置委員 三つあってどちらを選ぶかというのは、ちょっと実際には難しいと思うんですよね、機械が壊れていないことを前提に考えますから。
 そういう意味では、これからの整備の中で高度計のチェックというのはかなり重要になってくると思うので、その辺、整備マニュアルの見直しとかそういうのも含めて、あるいは高度計そのものの性能をもうちょっとアップさせるとかいうようなことも必要かと思いますので、ぜひよろしくお願いをしたいというふうに思います。
 それから、整備のチェックですけれども、整備のチェックというのは体制でチェックできているのかどうかというのと、それから、例えば飛ぶパイロットがみずから自分で整備の方と打ち合わせをしてやるのかどうかという、その辺がちょっと飛行機の場合は私どもはもう全然想像もつかないんですが、例えばこの間のタイヤのパンクとか、ああいうのはなかなか難しいと思いますが、何かが外れたとかとれたとかというのはよくありますよね。そういうのも含めて、ふだんのチェックというのは、整備との連携というのはどういうふうにされているのか、それをちょっとお聞きしたいと思います。

○岩崎政府参考人 基本的に整備は、飛行機が着きまして出発する間に整備士が点検をいたします。それから、一定期間ごとに、ある程度のより詳しい整備をチェックいたします。あるいは二年ごと、三年ごと、重整備と言っておりますけれども、分解をして整備をするといった、非常に、そのフライトごと、一日ごと、あるいは定期ごとの段階に応じてきっちり整備をしていくというシステムが確立されているところでございます。
 それから、飛行機出発前に、パイロットも飛行機の外観を自分でちゃんとチェックするというシステムになっております。飛行中にいろいろなトラブルが発生した、こういうトラブルがありましたというようなことはパイロットは整備士にちゃんと告げるというシステムになっておりますし、整備士が自分で整備をしている間にふぐあいが見つかれば、こういうところがふぐあいになっているから今直しているとか、ここは、さして大きなトラブルでなければそのまま飛ぶこともあるわけでございますけれども、こういうことも少しあるかもしれませんというようなことを十分話をしながら、きっちり安全を確保して連携をとるという制度になっているところでございます。


  1. 2008/02/03(日) 19:37:08|
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参-国土交通委員会-末松信介君平成17年04月05日

参-国土交通委員会-末松信介君平成17年04月05日

○末松信介君 
 日航のこの組織についていろいろ話がありますけれども、統合ということは、実際対等合併ですよね。でも、現実はもうこの社員の方々、やっぱり吸収合併という、そういう認識を持っておられるんですよ。やっぱりそこに大きな問題があると。組合も、全日空二つですよ、日本航空は十あるということですよね。ですから、やはり社員それぞれの人生観も違うし、社への愛着の在り方も違うし、もちろん職種に対する自分の考え方も違うということで、いろんな考え方が何通りもあるということですから、やっぱり風通しが北側大臣おっしゃったように悪いと思っております。だから、その点を十分認識いただいて、それはもうよく御存じだと思うんですけれども、今後策を講じていただきたいということを希望申し上げたいと思います。
 それでは、本論のこの航空法の一部を改正する法律案でございますけれども、今回の改正で、航空機の上下の飛行間隔について、高度二万九千フィートより高い空域では従来の二千フィートから千フィート、つまり三百五メートル縮めて一定の空域で飛行可能な航空機数を二倍にして空域の効率的使用を図るとされております。
 実は、こうしたことは非常に効率的にいいんですけれども、常に我々やっぱり頭に浮かぶのが事故のことなんですよ。これは一九七一年、今からもう三十四年前ですけれども、岩手県の雫石上空で全日空機と自衛隊機が衝突して百六十二名の犠牲者を出したという、これは日本で始まって以来の空中衝突事故でございました。
 あれから随分技術も進んだわけなんですけれども、昭和五十年に航空法の改正がありまして、自衛隊機などの非巡航航空機の空域規制やパイロットの見張り義務、トランスポンダー、これは航空機識別電波発信装置ですね、ILS、計器着陸装置、この受信装置などの機器搭載が義務付けられたということありますし、それと、一九九一年、平成三年には、日本全国をカバーするARSR、航空路監視レーダー、航路レーダーですね、そして二〇〇一年には、これは、非常にパイロットがこれは非常にいいものだということで信頼を寄せていますTCASですね、航空機衝突防止システムがJA八〇〇〇番台のすべての航空機へ搭載が義務付けられたわけなんですけれども、それでも二〇〇二年にはドイツでのDHL航空機とバシキール航空機との空中衝突事故があったということなんですけれども。
 これ、千フィートにした場合、こういう事故の危険性が高まるということは全くないのかどうか。まあこれは法律改正ですから、直言、お聞きしたいと思います。

○政府参考人(岩崎貞二君) 私どもも、もう事故は絶対ないように措置したいと思っております。この千フィート間隔にするというものについても、十分に飛行機の計器等々の技術進歩がどのようであったかというのをきっちりチェックした上で今回提案をさせていただいているところでございます。
 また、この方式、ヨーロッパ等では一部既に始まっておりますので、そうしたものの事例なんかも十分勉強させていただきながら、安全性について十分チェックした上で今回こういうことを提案させていただく次第でございます。

○末松信介君 現場でお話を聞いたら、五百フィートぐらいでも十分安全は維持できるであろうという話もありますし、諸外国ではもう千フィートにされていますので、むしろこの技術革新にようやく法律が付いてきたという表現をされる方もおられるわけなんですけれども。このRVSMですか、リデュースト・バーティカル・セパレーション・ミニマムというややこしい言葉ですけれども、とにかく安全で運航していただきたいということと容量のこれ拡大を図っていただきたいと思うんですけれども。
 と同時に、乗員の方にとりましては、今、大体機材の能力がありますから、エアバスだったらこれ三万九千フィートとかDC9だったら三万七千フィートということで、上へ上がりたくても上がれないから、千フィートだけ進んだ場合、これ、例えば雲をよけたり揺れをできるだけ緩和しようということで千フィート上げるだけでいいということで、快適性には非常にいいというお話もいただいておりますので、是非ともそういった点も配慮をいただきたいなということを、このように希望したいと思います。
 その次、この雫石の衝突事故の後、昭和五十年にこの航空法の抜本的改正が行われたわけなんですけれども、自衛隊機などの非巡航航空機の空域規制など、特に自衛隊機に主眼を置いた法改正がなされたわけなんですけれども、要するに自衛隊機のスクランブルですよね、これ。昨年一年間で延べ百四十一回数えているわけなんですけれども、自衛隊機のスクランブルの場合は、これ至極当然に考えますと、目的地まで最短ルートを飛行するのが当然のことなんですけれども、航空管制上として非常に不確定で予測し難い要素が含まれてくるんじゃないかということが思われるんですけれども、実際そのような場合、自衛隊機との飛行ルートはどうなっているのか。現在、民間機と自衛隊機との安全確保の方策というのはどのように取られているのか、お伺いしたいと思います。

○政府参考人(岩崎貞二君) 自衛隊機と民間航空機で安全確保を図るために、私ども国土交通省と防衛庁で協定を結んでおります。
 自衛隊機がスクランブル発進する場合は私どもの管制機関に連絡をいただく、それから許可を受けてもらうと、こういうシステムになっております。許可を受けた後、飛行中でございますけれども、これはスクランブルの場合、基本的に有視界飛行で飛行いたしますので、有視界ですとパイロットの、自衛隊のパイロットの方は民間航空をよくウオッチをしてよける義務があります。それに併せて、自衛隊の方でもレーダーを持っておられまして、それでその自衛隊機の動きを追跡、監視されております。こうしたもので安全の確保を図っているところでございます。

○末松信介君 これは本当に、我々十分そういうようなこと分かりませんのでね。ただ、訓練空域に行くには、コリドーですか、回廊というのがあって、例えば三沢に行くんだったらこの近くのトンネルがあるということは聞いたことあったんですけど、スクランブルの場合はどのような形でやっているのかなということを、これは国民みんなちょっとそこら理解しておりませんのでね。しかし、安全であるということ、自衛隊機が責任を持ってきちっとした対応を取っておられるということで、その辺のことを十分今後も安全な処理をお願い申し上げたいと思います。
 質問がたくさんございますので、進んでまいりたいと思うんですけれども、次はATMの、航空交通マネジメントについてお伺いをしたいと思います。
 今回の改正で、航空交通容量の拡大、飛行距離の短縮、運航効率の向上の効果があるとされているわけですけれども、現代のこのスピード社会の中で、国内における航空輸送における目的地への間の所要時間は従来より全く短縮されていないんですよね。例えば、大阪―東京は昔一時間だったんですけども、今タイムテーブル見たら一時間五分なんですよ。これはどうしてかなということをみんな思ってしまうんですよね。鉄道はどんどん、新幹線なんか速くなっていると、「のぞみ」なんかはやっぱりもう相当スピードアップされたわけなんですけれども。
 で、今回のこの法改正によりまして航空機の飛行ルートの設定が柔軟になってくるはずなんですけれども、飛行時間の短縮等、国民の利便につながるのかどうかということ、つながって当たり前なんですけれども、これをお聞きしたいのと、それとCO2の排出量低減などに、環境上大きなメリットについてまずお尋ねをしたいということです。
 それと、できれば、今回の法改正によって早期にこの飛行ルートの見直しができるんじゃないかと思うんですよ、これによって。このことをお尋ねしたい。
 最後に、航空会社に機材の更新とか改修を促すような制度というものを、これを考えてはどうかなっていうことを思うんですけれども、いろいろとレクチャーをお受けしたんですけれども、飛行機の耐用年数はこれだけだということは決まっていないようでございまして、その都度その都度部品を取り替え、非常にメンテの費用が掛かってきてとうとう買い換えると、今はリースバックする会社が多いようですけれども、なっておるんですけれども、その点についてちょっとお伺いします。

○政府参考人(岩崎貞二君) できるだけ早い時間で飛行機が発着するのは、目的地に到着したら非常に有意義なことだと思っておりまして、我々も努力をしたいと思っておりますが、昔と違いまして飛行機の数が多くなってまいりましたので、どうしても混雑しております。したがって、例えば先生今御指摘の東京―大阪の間もなかなか時間が短縮ができないという現状にございます。
 今回の航空交通管理というのは、空域をより有効に、かつ安全に利用しようということで、直接飛行時間の短縮を目的としているものではございませんけれども、この航空交通管理の中で、今先生がおっしゃいました空域を有効に使うというような話もございますので、自衛隊との間で相互に空域を有効に活用するなどによって飛行時間の短縮を図ることも可能だと思っております。また、これ以外にも、最新のいろんな管制技術なんかを勉強いたしまして飛行時間の短縮には努めてまいりたいと、このように考えております。
 それから、これは飛行時間が、経路が短くなりますと、先生が御指摘のとおりCO2の削減にもなりますので、そういう意味でも有効な施策だと、このように我々は評価しておるところでございます。
 それから、飛行機の更新でございますけれども、古いからといって一概に危ないものではございませんけれども、利便も含めまして、より飛行機が更新されることは望ましいと思っております。我々もそういうことを政策的に助ける手段がないかどうか、今勉強をし始めているところでございます。

○末松信介君 飛行機、新しいのを購入して三十年以上使うというのはざらやという話で、日本の場合は比較的まだ新しい飛行機を使っておられるということなんですけれども、その辺り、まあよく金属疲労という言葉が使われたりいろいろしますんで、これはある程度一つの基準に従って安全なものであれば使用を認めていくということなんですけれども、今局長がおっしゃったように、こういった航空会社と十分な機材の更新とかメンテについてよく研究していただきたいと。昔、YS11でも、結果的には、TDAと全日空使っていましたけど、部品がなくなっちゃって相互に部品の交換をしながら修理をしていったというようなのがありますんで、そういう点では、とにかく先ほど話があったように安全のまず確保という点において一番大事なことですんで。皆さん乗られて、これいつごろ買うた飛行機かなってことを思っていると思うんですよ、車だったらすぐ分かるんですけれども。そういう点で、是非その点、研究を重ねていっていただきたいと思います。
 次に、RNAV、広域航法のことでございます。エリアナビゲーションですね。この導入によりまして、従来の航空路のように航空保安無線施設相互を結んだいわゆる折れ線構造なようなことが少なくなりまして、無線施設内の覆域内に任意の地点をほぼ直線で進むことが一応できるようになったと思うんですけれども。ここで一番問題になってくるのは、これはもうくにゃくにゃ行ったのを真っすぐ行けますからね。既にRNAVは、福岡―東京なんか既にもうこのシステムは使っておるわけなんですけれども。私は、やっぱり一番問題は、例えば羽田に見た場合、行く場合にしても、日本のいろんな航路を見た場合、一番の大きな障害っていうのは横田の問題ですよね。これ、もう日本列島に横たわっておると。対象空域は、これ東京、栃木、群馬、埼玉、神奈川、新潟、山梨、長野、静岡、一都八県にまたがる、地上から最大高度二万三千フィートに及ぶと。六千九百メートルに及ぶわけなんですけれども。
 これは、米軍の今トランスフォーメーションの問題もあるんですけれども、この横田空域の取扱いにつきまして協議がどう進んでおるのか。ちょうど三日前、夜遅くテレビを見ておりましたら、石原都知事が記者の質問に対していろいろ答えておられたんですけれども、突っ込んだお話はなかったというように記憶をしております。
 政府として、今後、この横田空域の日本国籍民間機について、この利用につきましてどのようにお考えか、現時点での御判断、お伺いしたいと思います。

○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、横田の空域が我々に返ってきますと、非常に我々管制もやりやすくなりますし、それから多くの飛行機を円滑に処理することができます。それから、飛行時間の方も少々ではありますが短縮できるという効果も期待しているところでございます。このため、私ども是非横田空域の返還を実現したいと思っております。
 これまで何回か部分的には返ってきておりますけれども、更に返還を強く望んでいるところでございまして、今関係省庁とも協力しながら返還に向けて努力しているところでございます。

○末松信介君 返還について努力していただきたいんですけれども、都知事は、これ十二月のこれホームページですね、こう答弁されていますね。今後も我が国の航空政策を日本自身の手で推し進めるためにも、引き続き横田空域の返還について広域な働き掛けを行うとともに、その実現を強く国に要求したってしようがないので、場合によってはけ飛ばすぐらいして実現したいと思っておりますという、非常に大胆というか、力強い御発言をされておられます。
 何とかこの横田の空域については、是非国交省で管理できるような時代を迎えたいということを御要望したいと思います。
 これ、羽田から伊丹、関空へ行くときはちょうど横を削るような形で三千五十メートルで飛んでいけるってことですけれども、羽田から中国、九州地域へ行くには東京湾上空で随分高度を稼いでから行かなきゃいかぬということで、非常にもう無理を生じているようなことなんで、是非これは強く要望したいと思います。
 それでは、時間がどうも迫ってまいりましたんで、次に羽田と成田の問題についてお尋ねをします。
 ビジット・ジャパンで、FTA交渉の進展に伴いまして、我が国と諸外国を結ぶ人的、物的交流はますます盛んになっておりますけれども、首都圏において成田の二本目の滑走路の完全化がいまだ達成されていません。この見通しについて伺いたいんですけれども、北側大臣が、成田空港会社に対しまして、平成十六年度内に今後の方針を示すようにという宿題を出されたと思うんですけれども、どのような回答を得られたか、お話をしていただきたいと思います。

○国務大臣(北側一雄君) 今、成田空港会社の方では地権者の皆様と最後の詰めの交渉をされていると聞いております。三月末まで交渉して私のところへ報告をということで指示をしておったわけでございますが、まだその最終的な交渉がいましばらく続いておりまして、近々成田空港会社社長の方から私の方に御報告があると思いますが、その報告を受けまして、この暫定滑走路の問題につきましてどうするのか判断をしたいというふうに考えているところでございます。

○末松信介君 三月末の宿題はまだちょっと遅れたというようにお話しでございますんですけれども。
 この首都圏、羽田、成田あるわけなんですけれども、羽田のこの四本目の滑走路、これは二〇〇九年までに供用したいということなんですけれども、成田が動かなかったらやっぱり羽田動かすしかないと思うんですよね。で、私は、もう羽田の国際化というのはある面では成田の国際化を急がす、成田の国際化はある面では羽田の国際化をこれは拡大するということで、双方がいい面でやっぱり競争していくということが大事だと思うんですよ。この理念が大事だと思うんですよね。もちろん、成田の歴史を考えたら、成田空港というものが機能が少しでも後退するということは私は好ましいことではないということ、そのように思っているんですけれども。
 まず、その羽田空港なんですけれども、四本目、二〇〇九年ということを予定されていますけれども、北京オリンピック二〇〇八年にありますんですけれども、これ、工期を少しでも短縮する考え方ないですか。

○政府参考人(岩崎貞二君) 私ども、できるだけ羽田を早く完成さしたいと思っております。実は大臣からも、もう早く何とかならぬかと、このような指示を受けているところでありますが、ただ、現実の問題、大変厳しいのも事実でございます。一つは、今の滑走路を運用しながらその周辺で工事をしなきゃいかぬということで、工事時間が非常に制限されます。それから、水深がここ十八メートルとやっぱり比較的深いものですから、やっぱり一定の時間が掛かるというのが事実、現実でございます。
 ちなみに、中部空港でございますけれども、これは水深が六メートルぐらいでございました。それから、これは近くに別に空港があったわけじゃございませんので、なかったわけですから二十四時間工事ができたわけでございますけれども、それでも着工から供用開始まで四年六か月が掛かっております。今回の羽田はこれを三年九か月で仕上げようという計画でございますので、何とか頑張ってやっていきたいと思いますけれども、二〇〇九年に間に合わすのが精一杯かなと、このようなことでございます。

○末松信介君 まあ、あっさりそう言われてしまえば返す言葉もないんですけれども、急いでいただければなという希望を持ちたいと思っています。
 それでは、これは予算委員会でもずっと議論をされていたし、私の自民党の部会でも議論されておるんですけれども、羽田の国際化の問題なんですよね。
 羽田がこれできたら十二万回。局長を始め航空局の皆さんももう絶対三万回と。しかも、千九百七十四キロですか、石垣を一つのこの距離に置いたところのアジア圏内でないと駄目ということをおっしゃっておられると。この三万回というふうにこだわる根拠、何ですかね。

○政府参考人(岩崎貞二君) 羽田と成田で、両方でその国際線と国内線の需要をきっちり受け止めていかなきゃいけないと、このように思っております。特に、やはり羽田は国内線の基幹空港でございますので、国内線の需要にもきっちり対応しなきゃいかぬと、このように思っております。
 国内線の需要、今もトレンドとしてやっぱり伸びておりまして、私どもの方の需要予測でまいりますと、二〇一七年には約、発着回数三十七万回になると、このように予測をしております。そうすると、余り国際線にこの発着回数を割り当てますと国内線の需要が賄えないと、このような状況がございます。
 そのようなことで、羽田の国際化については、現在、開港当初おおむね三万回、それから先生の御指摘のペリメーターという距離制限でございますけれども、これも二千キロを目安にと、このように申しておりまして、少し開港後の状況を見ながら考えていきたいと思いますが、繰り返しになりますけれども、国内線の需要にきっちり対応しつつ、成田、羽田で国際の需要にも対応していくと、このようなことを基本線として頑張って整備をしていきたいと、このように思っております。

○末松信介君 需要というのはえてして間違いやすいものでございます。三万回からスタートするというのは航空局にとっては一番安全なところからのスタートというんでしょうか、需要読み間違いというのは出てくると思うんですよ。やっぱり整備新幹線の問題、いろいろとありますので、僕は国内線がどこまでどうかということはまだ分かりませんけれども、ただ、本来、じゃ今理想的に言えばということを言われれば、私は五万回か六万回の国際線というのは認めてもいいんじゃないかということと、何も二国間交渉に手間取るということ問題なければ、私はやっぱり二千キロというのを超えてアジアのある程度の拠点の空港には行けるということを、そこまでやっぱり検討を視野に入れていくべきじゃないかと思うんですよ。
 特に、国際線については急いだ方がいいというのは、これは成田、羽田、羽田の国際化については、これもう、成田だってもうぱんぱん状態で、今でもこれは三十社以上ですか、三十数社の航空会社、外国キャリアが乗り入れ希望されていますので、もっと現実的な対応をお考えになったらどうかということなんですけれども、非常に慎重過ぎて、どの委員もみんなもう質問する気なくなってきておるという話なんですわ。
 ですから、いささか柔軟な対応を是非お願いしたいと思うんですけれども、これ以上の御答弁はちょっと時間がないので結構でございますけれども、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それと、今度は関西の三空港の問題についてでありますけれども、伊丹のこの格下げ問題、二種のAへ格下げしていってはどうかというお話がもたらされたわけなんですけれども、大体、機能的に基本施設整備というものが、お金が、従来国がやっていたのが、こういう二種のAになった場合には国が三分の二、地元が三分の一ということで、大阪府と兵庫県が折半するか何かしていくわけなんですけれども、実際、これ、格下げ問題については三年間ぐらい掛けてお考えになるだろうとは思うんですけれども、このことについて、この三空港の中での大阪国際空港というのはどういう形で位置付けを今思っておられるのかということを一つお聞きをしたいのと、もう一つは、危機管理都市構想議連というのがありまして、ある私と同じ党の参議院議員が部屋へ来られて、おまえも入れと言われたんですよ。一応入会はしておきましたです。で、民主党のある代議士が、新幹線で一緒になったんですよね。おまえ入れと言われたんですけれども、そのときにはあっさり入ると言わなかったんです。なぜかといったら、民主党の先生は、大阪空港を廃止してそこに副首都をつくるんだと。何かあったときの、一大事があったときのバックアップ機能として絶対必要だから、副首都をあそこへつくるんだと言われた。自民党の先生は、入ってほしいと。ただ、副首都は大阪空港に、これは跡地には限らないという話なわけなんですよね。
 この点につきましてどういうお考えをお持ちかどうか、できましたら大臣のちょっと御答弁いただきたいと思います。

○国務大臣(北側一雄君) 末松委員もよく御承知のとおり、関西の国内航空需要、また国際航空需要を考えましても、関西空港だけで賄うことはできません。やはり、伊丹空港というのは関西圏の国内空港の拠点としてやはりこれからも機能をしていただかないといけないと思っております。関空だけでは賄えません。神戸だけでは賄えません。そういう意味で、伊丹空港はこれからも必要だと私は考えております。
 ただし、伊丹空港の場合は、これまでの経緯からも分かりますとおり、環境にやはり調和した空港にこれからしていく必要があるわけでございまして、そういう意味で昨年末あのような見直しをさしていただいたところでございます。
 これからも関西空港、そして伊丹空港、関西空港は国際空港としての拠点、伊丹空港は国内空港としての拠点、神戸はこれは地方空港でございます。この三空港の役割を明確にしながら、関西圏における航空需要を満たしていきたいというふうに考えております。

○末松信介君 どうもありがとうございます。
 伊丹空港の場合は本当に環境対策費に大きなお金を投じてまいりましたし、活性化協議会等があって、片方では廃止宣言はまだ生きているという、本当に矛盾した行動を取っておられるということで、我々も釈然としない向きがあります。ただ、あそこをなくして全部神戸と伊丹に振り分けるっていうのは、管制技術的な問題もひっくるめて僕は現実的ではないと思っていますんで、大臣のお答えを支持、是非したいと、一緒に関西圏のこと考えてまいりたいと思っています。
 時間ありませんね、終わります。


  1. 2008/02/03(日) 19:36:31|
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衆-安全保障委員会前原委員平成17年03月25日

衆-安全保障委員会前原委員平成17年03月25日

○前原委員 民主党の前原でございます。
 十日前に衆議院の本会議で質問をいたしまして、そのことをさらに、より掘り下げて質問させていただきたいと思います。
 たくさんの役所に来ていただいておりますが、ちょっとその質問は二番目に繰り上げますが、もう少しお待ちをいただきたいと思います。
 まず、この新防衛大綱につきまして、私は十日前の本会議で申し上げたんですが、なぜことしだったのか、去年作業して、ことしからスタートをさせるのかということで、米軍再編の問題これあり、そして中期防を四年で打ち切って新たな次期防も作成をするということの背景には、私は、ミサイル防衛の費用の負担というものがかなり大きくなって、そして陸海空のそれぞれの通常戦力の予算を削減しなくてはいけないという、そういった背景があるんだろうと思っております。
 これについてお答えは結構でございますが、一つ私が心配をしておりますのは、米軍再編の流れの中で、この防衛大綱というものをかなり根本から見直さざるを得ないような状況が来るのか来ないのか、そのことについて防衛庁長官がどのような認識を持っておられるのか、具体的にお伺いをさせていただきたいと思います。
 まず、2プラス2の会合、防衛庁長官、町村大臣、お二人が行かれたわけでございますが、そのペーパーの中では、幾つかのポイントというものが共同宣言という形でまとめられたわけでございます。
 その話に行く前に、防衛庁長官に一つお伺いをしたいのは、日本として、この米軍のトランスフォーメーションに合わせて、アメリカに対して一体何を要望していこうとされているのか、どういうものを交渉の議題としてのせようとされているのか、そのことについてお伺いをしたいと思います。
 例えば、具体的には、この間のCSのテレビでは、自衛隊に米軍の管轄を移して、そして自衛隊が管理をするとか、そういうお話をされておりましたけれども、そういうことも含めて、具体的にどういったテーマをトランスフォーメーションの協議に合わせて日本側としてはアメリカに対して要求をされようとしているのか、まずその点についてお答えをいただきたいと思います。

○大野国務大臣 先生御存じのとおりでございますけれども、まずは、このトランスフォーメーションの協議というのは、言ってみれば三段跳びということであります。一段目のホップというのは、いわば共通の戦略目標ということで、せんだって合意をいたしました。次に、ステップでございますが、これはお互いの役割、任務、さらに基地の共同使用、あるいはお互いの能力という問題を議論する。しかし、その議論の際には、最終のジャンプのところまで念頭に置きながらやっていかなきゃいけない。それはどういう意味かというと、やはり負担の軽減、沖縄を初めとする地元の負担の軽減、そしてまた抑止力の維持、この二つは根本の問題として我々常に念頭に置いているわけであります。
 では、具体的にどういうことをやるのだ、これがお尋ねのポイントだと思いますけれども、やはり量から質への時代、まさに負担の軽減と抑止力の維持というのは相反する概念のように聞こえますけれども、これを可能にするためには、やはり展開力とかそういうものをどう考えていくんだろうか、そしてお互いの任務、役割、指揮権は全く別ですけれども、合同作業がどこまでできるのか、その場合に任務をどういうふうに分担していくのか、そして一番わかりやすい例が基地の共同使用、こういうことであろうかと思います。そういうことを日本側からも積極的にアイデアとして打ち出して協議してもらいたい、こういうふうに私は言っているところでございます。

○前原委員 共同使用については私が一つの具体例として申し上げたわけでございますが、このトランスフォーメーションに合わせて、先ほど三段跳びとおっしゃいました。確かに、一段目が共通の戦略目標をこの間日米間で確認をしたということで、次のステップにおいて役割、任務、能力というものを精査していくということでありますけれども、私が問いたいのは、基地の整理の問題というのは、トランスフォーメーションにかかわるものと、全くトランスフォーメーションに関係ないものがありますね。
 例えば、普天間の基地の問題がいろいろ言われておりますが、きょうは具体的な基地の問題を議論するつもりはありませんけれども、これはトランスフォーメーションだから普天間の問題が出ているのではなくて、SACO合意からもう何年もたって、なおかつ動いていない問題をこのトランスフォーメーションの協議に合わせて動かそうというところが一つの大きなポイントとしてあるんだろうと思うんですね。
 ですから、よく基地の問題がトランスフォーメーションの議論だというふうに言われている、見られている向きもありますが、厳密に言うと、トランスフォーメーションに関係をした基地の再編、整理と全く関係ないけれども、とにかくこのときに一緒にやってしまおうという話が私はあるんだと思います。
 そこで、今のお話だと、日本側から要求をするのは、じゃ、基地の共同使用だけをアメリカにこのトランスフォーメーションの協議に合わせて要望するだけなのか、それはいかがなんですか。私は、そんなに日本側のアメリカに投げかけるテーマというのは少ないとは思っておりません。もう少したくさんあるんじゃないかと思っていますが、もう一度御答弁をいただきたいと思います。

○大野国務大臣 確かに、トランスフォーメーションという言葉で方向づけされるものと、全体の中で米軍が日本に駐在しているということで考える問題、二通りあるかと思います。
 私は、今回のトランスフォーメーションというのは、いわば将来長きにわたる日米安保条約のあり方を決めていく非常に大事なコーナーストーンともいうべきものになっていくだろうし、していかなきゃいけない。そうでなければ、世界の中の日米同盟ということも言えなくなるし、それから日本の安全保障という問題も揺れてくる、こういうふうに考えております。
 ですから、私は、狭義のトランスフォーメーションというよりも、もう少し大きい、広い意味でいろいろ物事を考えていって、これからの日米安全保障条約に基づく日本の平和というものを考えていかなきゃいけないんじゃないか、このように思っております。
 そこで、そういうふうに言いますと、どういう問題があるんだろうか。例えば、全部洗いざらいしてみて、もしむだがあれば、それもどうでしょうかと積極的に言っていく必要がある。ここはもう少しこうすれば効率的になっていくんじゃないでしょうか、こういう問題もある。その典型が、いわば基地の共同使用ということになろうかなと思っております。
 全部見直しまして、やはりここはこういうふうにした方がいいんじゃないか、これを日本側から提案しない限り出てこないわけですから、そういう意味で私は、日本からも積極的にアイデアを出していくべきじゃないか、こんなことを言っておるわけであります。

○前原委員 では、私の方から具体的に、こういった問題を取り上げるべきではないかという逆に提案をさせていただきたいと思うわけであります。
 一つは、先ほど、むだ、効率化というお話をされましたが、危険な基地を、基地というのはどこでも危険性というものはあるわけでございますが、極めて危険あるいは危険度が高い基地を例えば移転すること、これも私は提案の中に入るんだろうと思うんですね、共同使用のほかに。それが入るのかどうなのか、少し覚えておいていただきたいと思います、幾つか提案をしますので。
 二つ目は、私は、戦後六十年たって、米軍に占領された土地が米軍基地として使われているところがある。そして、日本が管轄をしている基地もあれば、要は二4(b)というものもあれば、米軍が管轄をしているところもある。二4(a)と言われるものもある。基本的には、二4(a)は私はなくすべきじゃないか。主権国家日本の国内に、アメリカがいわゆる六十年前の戦争を受けて引き続き占領している土地があるというのはおかしいんではないかということで、私は、基本的にすべて二4(b)に変えていくべきではないか、これが二つ目です。
 三つ目は、日本が基地の使用権というものの返還を受けたという前提において、日本の上空で日本が航空管制できない空域がございますよね。これは返還を求めていくべきではないかと私は思っています。これが三つ目であります。
 余りたくさん言うと忘れられては困りますので、まず三つ。危険な基地の移転というものについては協議の対象に含まれるのか。それは、狭義のトランスフォーメーションか広義かは別にして、含まれるのかということ。そして、基本的には、日本が管轄をして米軍に必要であれば貸与するという形をとるべきだと思いますけれども、そういうことが日本の主張として今回貫かれるのかどうか。三点目は空域の問題、お答えをいただきたいと思います。

○大野国務大臣 大変示唆に富むお話をちょうだいしました。
 第一点。危険といいますと、これは抽象的な話になりまして、具体的にどういう状態が危険なのか、どういうものが負担なのか、こういうものが明快にはわからないわけですけれども、危険というものを私はこういう表現でいつも言っております。負担というものは数字であらわされるものだけじゃない。数字であらわせない騒音とかあるいは不安、危険といいましょうか、そういうものもありますよ、そういうものも十分考慮に入れながらやっていかなきゃいけませんね。ただ、具体的に危険なものはどうするんだと言われますと、ちょっと現状ではお答えしかねます。
 それから二番目の……(前原委員「ですから、それが含まれるんですね、提案に」と呼ぶ)私は常に、今申し上げましたように、数字であらわせるもの、あらわせないもの、これもちゃんと考えていかなきゃいけませんということを言っております。
 それから二番目に、基地の管轄の問題でございます。
 私は、歴史的に見て、日米協力、日米の安保条約というのは、発足当時は、日本が基地を出す、提供する、アメリカ軍が人間を出す、物と人との協力関係みたいなところがあったけれども、今ややはり対等の立場で、人と人との協力が求められる時代になってきているんではないか。そういう意味で、本来日本にある基地等でございます。したがって、私は、おっしゃるように、非常に示唆に富むアイデアでございますが、やはり日本の方に管轄権を移すということが機軸となって協議していくべきだと思っております。
 それから三番目、航空管制についても、基地もそうなんですが、航空管制をもし仮に日本側でやるという協議がまとまれば、これはアメリカにとっても人減らしという大変なメリットが出てきます。そして、日本にとっても一元的に航空管制ができるというメリットも出てまいります。こういう意味でも、その主張もやるようにいたします。

○前原委員 二番目、三番目についてはその方向性で議論されるということなんですが、一番目が少しわかりにくかったと思うんです。何度も申し上げておりますが、きょうは具体的な基地の名前を挙げて議論をするつもりはございません。機微に触れる話ですので、それを前提にした話になるとなかなかお答えしにくいと思いますので。
 ただ、もちろん数量化することはできないし、かなり主観的なアイデアにはなると思うんですが、例えば、密集した住宅街の中にあって、そして離発着回数も多いとか、騒音の問題も他地域と比べて極めて問題性が高いとか、そういうものはお互い頭の中に浮かんでいると思うんですね。だから、そういうものも、しっかりとトランスフォーメーションの議論に合わせて日本側から主張していく。だけれども、その場合は、代替基地は日本で見つけろよということになるわけですから、それも含めて責任を持ってやられる御意思があるかどうかということを伺っているわけです。


  1. 2008/02/03(日) 19:35:57|
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参-予算委員会-椎名一保君平成17年03月04日

参-予算委員会-椎名一保君平成17年03月04日

○椎名一保君 ありがとうございました。是非、こういうことに前向きに両省におきまして、おかれまして御検討を一刻も早くしていただきたいと思う次第でございます。
 続きまして、ちょっと順番が前後しますけれども、航空政策についてお伺いをしたいと思います。
 空港の拡張も重要ですけれども、今後は空域容量の拡大が更に重要になってくると思いますけれども、国土交通省の御意見をお伺いしたいと思います。

○国務大臣(北側一雄君) 我が国の航空需要は非常に堅調に伸びております。そういう中で空港の整備を着実に進めてまいりました。一方で、この空港の整備とともに、今委員御指摘のように、空域の容量拡大というのがこれは急務の問題である、課題であるというふうに考えております。
 例えば、羽田発の飛行機、また羽田着の飛行機でございますけれども、東京湾内で長距離の迂回飛行を行わざるを得ないというふうな状況もございます。この空域の問題、空港整備の問題とともにしっかりとこの空域の拡大についても努めてまいりたいというふうに考えております。

○椎名一保君 ありがとうございました。
 空域を容量を拡大するというお話をお伺いしたわけでございますけれども、首都圏の横田空域の在り方が重要だと思いますけれども、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。国交大臣。

○国務大臣(北側一雄君) 先ほど少し申し上げたんですが、羽田から西日本に向かう飛行機でございますが、横田空域の手前で十分な高度に上昇しなければなりません、そうしませんと横田空域を通れませんので。そうしますと、東京湾内で、これは羽田空港を使っていらっしゃる先生方はよく知っていらっしゃるんですけれども、東京湾内でずうっと旋回をしまして、そして西の方へ向かうということで、横田空域を避けているわけでございます。それによりまして、時間面、それからコスト面、更に言いましたら環境負荷の面でも大変大きな影響を与えているわけでございます。
 これまでも航空当局の方でアメリカ側に何度も返還の要請をしてまいりました。これまで一部の返還は七回行われてきておりますが、ただ、大宗、この横田空域については米軍の方で空域を管理しているという状況は変わっておらないわけでございます。
 特にこの首都圏の航空需要ということを考えたときに、これから羽田空港、羽田空港は今、枠がもう一杯になっております。この羽田空港につきましては、四本目の滑走路を是非整備を早急にさせていただいて、二〇〇九年には年間二十八万回から四十一万回、さらに羽田の国際化も、羽田空港の国際化も進めていこうというふうに今考えているところでございますが、この羽田空港の再拡張ということを考えましても、出発機を安全かつ円滑に処理をしていくためには、横田空域の返還が必要であるというふうに考えているところでございます。是非そういう方向で航空当局としては進めなければならないというふうに考えているところでございます。

○椎名一保君 外務大臣にお伺いいたします。
 いわゆる2プラス2で、日米両国が在日米軍の再編等について今後数か月で結論を出すことに合意したとございますけれども、この中で横田空域返還はどのように取り上げられておられますのか、お伺いしたいと思います。

○国務大臣(町村信孝君) この進入管制業務の返還等につきましては、国土交通省とも相談をしながら、これまでかなり長い期間米側と調整を行い、要請もしてきているところでございますが、現実今、横田に関する空域と岩国に関する空域、それから沖縄に関する空域、こう三つ今あるわけでありますが、沖縄についてはおおむね三年後に返還をするという合意を既に見ているところでございますけれども、横田及び岩国については、現状米側は移管すること困難であると、こういう回答が累次返ってきております。
 それじゃ、この2プラス2においてどうこれが扱われるのかというお問い合わせでございました。
 先般来申し上げておりますように、まだ具体の施設・区域の議論には至っておりませんので、私ども今、日米間でどこまでこれが議論されたかという御質問には明確にお答えができる状態にはございませんが、しかしかねてより、これは横田の飛行場のまず例えば共用化と、軍民共用化の問題ということで、これは日米首脳が二〇〇三年五月に検討しようと、共同で検討しようということを合意をして以降、関係省庁と東京都で連絡会を随時開催をするというような形で東京都とも相談をしたりしておりますので、そうした幅広い観点の中から、この空域の問題も含めて今後幅広く検討をしていきたいというふうに考えております。
 ただ、なかなか、長い間の申入れ、そして、それに対する非常に否定的な先方の反応といったようなことも、これまでかなり長い期間の間行われてきたという事実があるということもまた事実であるということも併せて申し添えさせていただきます。

○椎名一保君 日米の同盟のことも、同盟が、同盟の中で大変難しい問題であると思いますけれども、首都圏の空域というのは、日本社会にとって空域拡大はもう必要不可欠のことでございます。是非もう一度大臣のお気持ちを、志を述べていただきたいと思います。

○国務大臣(町村信孝君) 椎名議員のお気持ち、また東京一円、関東一円の皆さん方がより便利に関係の空港を使いたいというお気持ち、そこもよく分かります。そうした国民的要望の大変強いテーマであるということを踏まえて、しっかりと折衝してまいりたいと考えております。


  1. 2008/02/03(日) 19:35:21|
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衆-外務委員会-笠井委員平成18年04月07日

衆-外務委員会-笠井委員平成18年04月07日

○笠井委員 日本共産党の笠井亮です。
 本日の議題となっている三条約の改定内容そのものについて私がただしたいことについては、既に御答弁がありました。きょうは、その一つである国際民間航空機関、ICAOの条約に関連して、民間航空機の安全航行の確保等の観点から、横田の空域問題、いわゆる横田ラプコンの問題について質問いたします。
 米軍の横田、厚木基地等があるということで、横田空域における進入管制業務は米軍が実施をしてきております。かつて、広大な西の壁とも言われて大きな障害になっているこの横田空域を削減、返還させることは、民間航空機の安全航行や運航時間の短縮、そして経済的なコストの低減という点でも、あらゆる面で重要な課題になっていると思います。
 そこで、まず国土交通省に伺いますが、これまでの横田空域の返還要請と削減実績がどうなっているか、さらに、今後、全面返還についてどのように考えて対応していくつもりか、端的にお答え願いたいと思います。

○本田政府参考人 お答えをいたします。
 まず、いわゆる横田空域につきましてのこれまでの段階的な削減の状況についてお答え申し上げます。
 過去七回にわたり、いわゆる少しずつ削減が図られてきております。具体的には、昭和四十六年五月、昭和四十七年三月、昭和五十一年九月、昭和五十二年十一月、昭和五十八年四月、昭和五十八年十一月、そして直近の平成四年二月の七回でございます。
 今後の返還につきましての私どもの考え方でありますが、直近の平成四年二月の削減によって、羽田から北部九州、山陽、山陰方面に向かう航空機につきまして、従前のような横田空域内を通過することなく飛行することができておりますが、それでもなお横田空域の上限高度は約七千メーターございます。したがって、依然として非常に高度が高いものですから、民間航空機は東京湾を大回りして、飛行高度を高くして横田空域を飛び越しているというのが現状でございます。
 現在、羽田空港の再拡張事業に私ども着手しておりますけれども、これによって発着能力が年間約二十九万回から約四十万七千回に増加いたします。そのため、航空の安全を確保しつつ民間航空のさらなる効率的な運航を実現するためには、横田空域のさらなる削減が必要であると考えております。

○笠井委員 麻生外務大臣に伺いますけれども、去る三月三十一日の当委員会で、米軍再編をめぐって進行中の日米協議の課題の一つとして、横田の空域と羽田の第四滑走路等の話の関係ということを挙げられて、きちんとやらないといかぬと答弁されました。
 そこで、改めて確認したいんですけれども、昨年十月の2プラス2の文書で、検討される選択肢として確認されている、米軍が行っている空域の削減や横田飛行場への日本の管制官の併置、コロケーションということについては、この間の日米間の協議の中で既に合意に達しているのかどうか。それとも、削減、併置はあくまで選択肢ということで確認はしているけれども、依然として隔たりがあって中身の合意はしていないのかどうか。この点について、お答えいただきたいと思います。

○麻生国務大臣 二点あったと思いますが、まず最初の方の、これは目下協議を行っている最中ということになるんですが、2プラス2の共同文書におきまして、御指摘のとおり「二〇〇九年に予定されている羽田空港拡張を念頭に置きつつ、横田空域における民間航空機の航行を円滑化するための措置が探求される。」とされていることを踏まえまして、日米間で横田空港のあり方の検討を今行ってきているところでありますので、ちょっと具体的なところまではお答えを差し控えさせていただきますが、兵力の構成の再編に関する案につきまして、できるだけ早いこと最終案を取りまとめないと、羽田の第四滑走路のあれも迫ってきておりますので、早く取りまとめねばならぬということに関しましては、日米間の認識は一致しております。
 二つ目のことに関しましては、横田の空域における民間航行を円滑化するための探求される中で検討される選択肢として、横田飛行場への管制官の併置という問題が必ず出てまいります。この点につきましては、国土交通省、防衛庁側から、日本人の管制官を置いた方が横田空域における円滑な管制業務が可能になるのではないかということで、これを今検討させていただいておりますが、管制官の併置につきましては、日米間それぞれ、片っ方は兵隊さん、片っ方は民間人ということになりますので、それぞれの権限、人員など具体的なあり方については、その実現可能性とともに、目下日米間で検討している最中でありまして、かなり前向きに話は進みつつあると御理解いただければよろしいかと存じます。

○笠井委員 それでは、事務方で結構です、局長で結構ですが、今お話ありました空域の削減の方ですけれども、具体的な空域の削減の箇所とか内容についても話し合って、最終合意で今回やろうということまで考えているのか、その点はいかがでしょうか。

○河相政府参考人 お答え申し上げます。
 大臣から今御説明したとおり、現在、最終的取りまとめに向けていろいろな議論をしている、その中で、この横田の空域の取り扱いというのも一つの議題になっておるわけでございます。
 ただ、具体的にどういう形で空域の削減をしていけるのか、どういうことが可能なのかということにつきましては、恐らく、今後、最終報告を受けた上で、具体的な議論をしていくという手順になろうかと思っております。

○笠井委員 それでは、管制官の併置の問題ですけれども、これも局長、お答えいただけると思いますが、この併置というのは、もともとアメリカ側から併置しようという話が出たのか、それとも日本側から出ている話なのか。
 それから、沖縄では、嘉手納空域、ラプコンの返還を前提にして、現在、日本側の管制官が嘉手納の基地に入って、いわば併置されて訓練を受けているということでありますけれども、これは返還に向けての訓練ということでありますが、横田空域の管制官の併置も、同様に空域の返還ということを前提にした話なのかどうか、この二つ、いかがでしょうか。

○河相政府参考人 お答え申し上げます。
 管制官の併置、これに関しましては、現在、御指摘のとおり嘉手納において、進入管制業務の日本への移管というものを前提にやっておるわけです。この前提としては、平成十六年の十二月に合同委員会の合意をつくって、そのもとで嘉手納ラプコンの返還ということを念頭に置いた業務を航空管制官の訓練という形で実施しているということでございます。
 片や、横田につきましては、日本側の考え方としては、横田の管制権、進入管制業務というのは基本的には日本に返還されてもいいのではないかという考え方が基本にはあるわけでございますけれども、現在この中間的取りまとめに書いてある併置の考え方というのは、空域の返還というものを前提として、その訓練として併置をするという考え方ではなくて、管制官を併置することで、今後、横田空域でやっている航空管制というのがより円滑にできるのではないかという考え方に基づく併置を考えているわけであります。(笠井委員「どちらから出たのか」と呼ぶ)これにつきましては、日米双方が、どちらかというよりも、双方で議論している中で、こういう可能性を検討したらどうかという結論を得るに至ったということでございます。

○笠井委員 二〇〇九年に予定されている羽田空港の第四滑走路の完成ということで、先ほど国土交通省からもありましたが、民間機の航行量が約一・四倍にふえる。民間航空機の航行の円滑化、そして安全運航の観点からも、いよいよ横田空域の削減とともに返還ということを今局長も話がありましたけれども、これは喫緊の課題となっているというふうに思います。
 しかも、重大なのは、そもそも戦後六十年たっていまだに首都圏上空がいわば米軍に占領されているという事態であります。私は、このこと自体が世界でも異常なことだと思うんです。日本の主権にかかわる根本問題としてどうしても解決をしなければいけない。
 ところが、大臣、この二月に我が党の赤嶺政賢衆議院議員が提出した質問主意書への政府の答弁書の中で、政府は横田空域の返還について、「合衆国側からは、合衆国軍隊の運用上の理由から横田空域の返還は困難であるとの回答を得ている」とされております。今回の日米合意の中で横田、厚木基地が再編されようとしております。現在は司令部機能、輸送部隊中心の横田基地にしても、日米共同訓練の移設基地やNLPの予備飛行場の位置づけがされないとも限らない。
 いずれにしても、米軍の運用上の必要性から見ると、横田空域がこれまであるいはこれまで以上に重要な意義づけを持つということになるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

○麻生国務大臣 この横田空域の返還につきましては、今言われましたとおり、米軍の運用上の理由から返還は困難との回答は確かに来ております。
 しかし、御存じのように、今回の兵力再編協議において、二〇〇九年に予定されております羽田空港の拡張、第四滑走路を念頭に置いて、とにかく、アメリカ軍の、また日本の側の、双方の運用上の観点を含めて日米間で見直すということで再検討するということになっておりますので、今、横田空域の扱いというものに関しましては細目申し上げられませんけれども、今、かなりの部分は前向きに進んでおるという点で、もうしばらく時間をいただきたいと存じます。

○笠井委員 私は、米側が運用上の必要性を盾にとれば、これはますます返還が困難になるんじゃないかというふうに思うんです。
 横田空域にかかわる航空交通管制をめぐって、これまで日米間には、一九五二年、五九年、七五年の三回の合意があります。
 もともと、一九五二年の合意では、「日本国は、日本領空において完全かつ排他的な主権をもちかつそれを行使する。」として、あくまでも一時的な措置として米軍が管制をやるというふうになっていました。ところが、一九五九年の合意では米軍飛行場周辺の管制業務を米軍が行うことを認めて、一九七五年の合意では米側の管制業務の必要がなくなった場合には日本側に返還するというふうになっています。
 そのもとで、今、米軍再編協議で、横田、厚木などの基地機能を再編して恒久化すれば、横田空域まで返還どころか恒久化することになるんじゃないかと思うんですが、この点はいかがでしょうか。

○河相政府参考人 ただいま御指摘がございましたように、昭和二十七年、昭和三十四年、それから昭和五十年、幾つかの合同委員会合意というものの中で航空管制業務について規定をしてきておるわけでございます。
 御指摘のとおり、昭和五十年の合同委員会合意では、引き続き米軍が一定のところで管制業務を行う、ただ、その業務が必要でなくなった場合には、これは返還をするということで、具体的にその後も返還されて空域の削減等々行われてきているわけでございまして、これは一方的に米側に裁量がある、ゆだねたということではなく、いずれにいたしましても、日米間で、その必要性、何がより適切であるかということをきちっと議論して対応していくということで、我が方としては、基本的には横田空域というものは行く行く返還をされるべきであろうということの考え方に基づいて臨んでいくわけでございますし、先ほど国交省の方からも御説明したように横田空域の削減というのは過去七回にわたって行われていますし、今回の中間報告でも、羽田の新たな滑走路の増設ということを念頭に置いた対応をこれからやっていく所存でございます。

○笠井委員 時間になりましたので終わりますが、今、返還を求めていく立場だと言われました。政府も認めているとおり、現在実施している進入管制業務について、我が国も既に十分な能力とそれから技術を備えているんですから、直ちに返還するように求める、そしてそのためにも、それに障害になるような、逆行するような米軍再編はやめるべきだ、このことを申し上げて質問を終わります。


  1. 2008/02/03(日) 19:34:46|
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衆-国土交通委員会-西銘委員平成18年03月10日

衆-国土交通委員会-西銘委員平成18年03月10日

○西銘委員 自由民主党の西銘恒三郎でございます。
 鉄道、航空、海運、自動車、それらの事業を取り巻く社会全般でグローバリゼーションという言葉がはやっております。こういう外部環境のもとで、原油の高騰や、あるいは規制緩和による競争の激化など、それぞれの事業者が、グループ企業を含めて大変厳しい状況下に置かれているものと認識をいたします。
 私は、経済産業委員会で関西電力の事故現場を視察する機会に恵まれましたけれども、この最終調査報告書の中で、調査委員長は安全文化のほころびという表現を使っておりました。電力の事故ではあったのでありますけれども、今の世の中、どういう事業をする方でも、一番何よりも優先すべきは安全の確保であると考えます。
 今回の法改正によって、事業者の安全確保が少しでも前進をするように、何よりも安全を優先していくという事業者の意識が高まっていくことを祈念しながら、今回は、特に航空と自動車の事業で質疑を行いたいと思います。
 昨年の一月に、沖縄にある嘉手納の飛行場を視察する機会がありました。そのときに、米軍の管制官にまじって我が国の航空管制官が訓練をしているという場面を視察いたしました。沖縄は歴史的に米軍が管制をしている、嘉手納ラプコン、レーダー・アプローチ・コントロール、沖縄に進入する飛行機をレーダーコントロールするのは米軍の業務になっていたわけでありますが、主権国家としていよいよ我が国の航空管制に移管をしていく、ちょうどその場面を視察したわけであります。
 訓練から三年ぐらいかかると聞いておりますけれども、米軍機、軍用機や民航機を航空管制する、この訓練の状況が、去年から現実、現時点までどのようになっておりますか。航空局長の御説明をお願いしたいと思います。

○岩崎政府参考人 嘉手納ラプコンの業務移管でございますけれども、嘉手納の米軍、我々航空局の管制官は民間の航空機の管制はやっておりますけれども、米軍、自衛隊等の管制については必ずしも十分ではないものですから、今訓練を受けているところでございます。
 平成十六年の十二月から開始をいたしまして、おおむね三年後の移管を目指して訓練を行っております。四十名の管制官に訓練をしてきっちり資格を取らせていかなきゃいけない、こういう状況でございます。現在は十三名が訓練をしておるところでございます。うち二名は既に資格を取得したところでございます。当初予定しておりますスケジュールにおおむね沿った形で訓練が進んでいるものと承知しているところでございます。

○西銘委員 沖縄の米軍関係の事故を調べてみますと、昭和四十七年から私の手元で平成十六年の例の国際大学のヘリコプターの墜落事故まで、インシデントと呼ばれるような小さな事故等を含めますと四十一件、復帰三十三年間で起こっております。単純に計算をしますと一年に一・二八回ぐらい、あるときはF15のパイロットのフードのキャノピーという部分が落ちたり、あるいは部品が落ちたりするインシデントも含めてでありますけれども、軍用機の事故がデータを見る限り極端に多いなと。
 そういう中で、今、我が国の航空管制官、米軍側の説明によりますと非常に高い能力というお話がございました。軍用機と民航機の進入管制業務を遂行していく上で、ちょうど今移行期に当たっているわけですけれども、空の安全性という意味では十二分に担保をされているのかどうか、大変心配でございます。その辺はどうなっておりますでしょうか。局長の説明を求めます。

○岩崎政府参考人 現在でも、那覇空港に関する管制は私どもの航空局の職員がやっております。嘉手納のラプコンについては、先生御指摘のとおり、米軍が管制をやっておりまして、今我々の管制官がその訓練を受けている、こういうことでございます。現に今もう飛んでおりますので、これは管制のミスでトラブルがあっちゃいけないということで、従来から米軍と我々日本側といろいろな取り決めを結びながらやっております。
 移行期間中は、当然、嘉手納のラプコンについては米軍が従来どおり責任を持ってやるということでございますので、我々、訓練は受けておりますけれども、米軍の責任の中で、那覇の空港の我々の日本の管制と十分連絡をとりながら、安全性を担保しながらやっております。

○西銘委員 私は毎週、東京―那覇間を往来しておりますけれども、那覇の空港から離陸をした方は経験されたことがあるかと思いますけれども、那覇空港を北側へ向かって離陸をしていきますと、その先には普天間の飛行場や嘉手納の飛行場の空域に接近することになります。上昇をしてわずか一、二分ぐらいしますと、そのまままた平行飛行の状態が続いてまいります。素人考えでも、燃料の効率も悪いし、そのまま上昇を続けることの方が燃料効率も安全上もいいのではないかなと、飛行機に乗るたびにそういう思いを抱きながら乗っておりますが、今回、この嘉手納ラプコンが我が国航空管制官に移管された場合、こういう現象がなくなるのか。なくなって、安全性という意味で高められていくのか。その辺はどうなっておりますか。局長に御説明を求めます。

○岩崎政府参考人 那覇空港は、先生御案内のとおり、北側に飛んでいきますと、嘉手納飛行場の着陸機と、嘉手納飛行場は東西でございますので、ぶつかってしまいます。このため、那覇から離陸する飛行機は、嘉手納に着陸する航空機がある場合、千フィートで飛行することになります。これは、安全という意味では十分に検証した上での飛行方式でございますけれども、燃費が悪いでありますとか、あるいは乗客の方に心理的にも不安を抱かせるということで、何らかの工夫ができないか、このように思っておるところでございます。
 嘉手納ラプコンが我々に移管されても、こうしたことは、那覇空港からの離陸と嘉手納への着陸が重なる場合はこの飛行方式をとらざるを得ないと思っておりまして、なくなるわけではございませんけれども、私ども、移管後、できるだけきめ細かい管制を行うことによりまして、そうした事態が少しでも少なくなるようにいろいろ工夫はしていきたい、このように思っているところでございます。

○西銘委員 ちょっと視点は変わるんですけれども、局長、米軍再編によって普天間の飛行場が移設をされたと仮定しますと、普天間の空域の分が変化が起こってくると考えられますが、その場合、普天間の空域がなくなった場合は、今言われたような平行移動がなくなるということはないでしょうか。その辺はどうでしょうか。

○岩崎政府参考人 先ほど申しましたように、千フィートの低空飛行をするのは、嘉手納基地への着陸機と那覇空港からの出発機の交差を、安全の確保を保つためにやっている方式でございますので、普天間が返還されてもそこについては大きな変化はないと思っております。

○西銘委員 二〇〇九年に予定されております羽田空港の拡張があります。横田飛行場の空域の管制がまだ米軍に握られていると思うのでありますが、この米軍の管制、嘉手納が日本に移管、今訓練を受けている状況でありますが、横田の航空管制はこれからどうなりますか。御説明ください。

○岩崎政府参考人 横田と岩国とこの嘉手納が三つ、米軍がやっておる管制の空域でございますけれども、特に横田の空域は羽田、成田に近うございますから、この空域が我々に返ってくるのは大変いいことだろうと思っております。
 特に、今、羽田再拡張ということで四本目の工事を着手しておりますけれども、滑走路ができても上空の空域が窮屈ですとなかなかその機能を十分に発揮できないということで、横田の空域の見直し、削減が必要だろう、このように思っているところでございます。
 昨年来の2プラス2、昨年の十月の二十九日に日米安全保障協議委員会で発表された文書におきましても、この横田空域についても取り上げられておりまして、横田の空域は羽田空港の拡張を念頭にいろいろ検討していこうというようなことの取り決めがなされているところでございます。今後その具体化に向けて調整を図っていきたい、このように思っているところでございます。

○西銘委員 国民の安全を確保していく上からも、ぜひとも十分な話し合いをして、安全の環境をつくっていただきたいと思います。
 さて、羽田の拡張によって航空事業者への発着の枠が出てくるものと思います。航空事業者にとってはこの発着の枠は経営戦略に大きくかかわってくると思いますが、経営の安定性がなければ、また事業としての安全性にもさまざまな面で影響が出てくるものと思われます。
 この発着枠を割り当てる場合、どういう基準で枠組みを航空事業者に割り当てていくのか。局長の説明をお願いします。

○岩崎政府参考人 羽田の発着枠でございますけれども、現在でも発着枠の配分をやっているところでございますが、航空法の規定に基づきまして、航空機の運航の安全上適切なものであること、競争の促進、多様な輸送網の形成等を通じて利用者の利便に適合する輸送サービスを提供するものであること等、羽田空港について適切かつ合理的に使用するものであることを基準に配分しているところでございます。
 羽田再拡張をいたしますと、現在、定期便は国内線だけでございますけれども、近距離の国際線も羽田から飛ばしていこう、このように思っているところでございます。再拡張後は、まず国際線と国内線とをどのように配分するのかという新たな課題も加わってまいりますので、今やっております発着配分の基準等々も踏まえながら、羽田空港の再拡張事業の進捗状況をあわせて見ながら検討していきたい、このように思っているところでございます。

○西銘委員 事業者にとっての経営の安定性と安全性が大きく絡んでくると思いますので、十二分に検討されて発着枠を決めていただきたいと思います。
 自動車業界、特に沖縄のタクシー業界が、今般、緊急調整地域の指定が解除されるということで、現場では緊急に大会を開いて、大変心配をしているようでございます。今後、実車率とかあるいは一日の営業収入等に変化があれば、この緊急調整地域の指定が再びなされることもあり得るのかどうか。局長の御説明を求めたいと思います。

○宿利政府参考人 沖縄本島につきましては、日車営収や日車実車キロといったような輸送実績が向上をいたしましたことから、緊急調整地域の指定基準に合致しないこととなりましたので、ことしの四月以降は指定を行わないということにしたところであります。
 西銘先生が今お尋ねになりました再指定の件でございますけれども、これにつきましては、今後、輸送実績などが悪化するといった状況の変化がありまして、改めて指定基準に合致するようなことになれば、運輸審議会への諮問、答申を経た上で、緊急調整地域として指定をするといったこともあり得ると考えております。
 なお、緊急調整地域の指定を行わないこととした場合の取り扱いでございますけれども、これは指定期間満了後の急激な状況の変化などによりまして混乱が生じて、輸送の安全などに問題が生じないように、今般、新たに特別重点監視地域という制度を設けることといたしました。
 沖縄本島につきまして、ことしの四月一日から来年の八月三十一日まで、この特別重点監視地域として指定をすることにしております。この間は、最低車両台数を二十両に引き上げるといった新規参入の審査を厳格に実施いたしますと同時に、重点的な監査の実施あるいは行政処分の加重を行うといったことによりまして、輸送の安全の確保に支障が生じないように万全を尽くしたいと思っております。
    〔吉田(六)委員長代理退席、委員長着席〕

○西銘委員 実車率の推移を見ましても、平成二年度が四四・三%、十三年度三一・三%、十四年度三〇・八%、十五年度二九・四%、十六年度で二九・七%と、非常に低い推移で動いております。また、運転手の日収も二万二千円程度で非常に厳しい状況が続いております。供給過剰になることによって、タクシー事業者の安全性に影響が出ないものか大変心配をするものであります。どうぞ、局長においては、現場の状況等も十二分に御賢察をいただき対応していただきたいと思います。
 以上をもちまして質問を終わります。


  1. 2008/02/03(日) 19:34:02|
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