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衆-国土交通委員会-佐藤(敬)委員  平成13年03月28日

衆-国土交通委員会-佐藤(敬)委員  平成13年03月28日

○佐藤(敬)委員 久しぶりの質問でございます。泉副大臣とは、かつて新進党時代に、一緒に常任委員会の政治家同士における討論によってこれからの新しい国会のあり方というものに努力していこうではないかということで、きょうは泉副大臣一本に絞りまして御質問申し上げたいと思います。
 二時間ございまして、私は、まず一時間、後で武正委員が法案についてのいわゆる修正も含めた厳しい討論、議論をさせていただくということで、この法案の改正に対するイントロの部分として、実はニアミスの事故があった、中目黒の事故があった、いろいろなものがあった形の中で、やはり新しい事故調査委員会というものを考えていかざるを得ない。
 午前中に各党からとてもいい質問があったと思うのですね。独立性の問題だとか、いわゆる専門委員の中身の問題だとか、特にインシデントの取り入れをする部分というのはとても大事だと思うのですね。この辺からちょっと入りたいと思うのです。
 そこで、私も実は十年前ぐらい、十年もなりませんか、平成三年に政務次官をさせていただいて、あなたと同じ立場を負った。そのときの日記帳を見ると、実は管制官の問題だとかいろいろなことがメモで記されて、現実に調査に行って、そしてあそこの制度のいろいろな基本的な悩みとかというのが全部出てきたのです。
 多分、この間の事故の後、副大臣も現地調査やなんか全部されたのだろうと思うのです。そういうのも思い起こしながら、どうしてもわからなければ後ろを振り向いてメモを入れてもらって構いませんから、率直な御答弁をいただきたいというふうに思います。
 二月の十六日に副大臣がこの日本航空の九〇七便の事故について報告をしておりますね。泉さんという、すごく文化的な、物書きしてもすばらしい文章を書く方が、この報告書の中で、本事故の重大性にかんがみという言葉を三回も使っているのですね。これは、文学青年泉副大臣として、少しおかしいという感じはしませんか。五項、七項、そして一番最後のところに、本件事故の重大性にかんがみと。私は政務次官当時、やはり文書を読むとききちんと精査したが、こう何かたくさん使っちゃうと味が薄れちゃうのですね。
 重大性にかんがみというところをノーチェックで来て、ただ報告書を見たのか。十分わかって、本当に大事だ、大事だと言いたかったのか。その辺はどうなんですか。

○泉副大臣 重大事故という言葉を繰り返して使わせていただきましたのは、万が一あの時点で衝突をしたといたしますと、両機の乗客と乗務員合わせて六百七十七名という、想像を絶する不幸な事態が予想されるということでございまして、私としては、本当に重大事故のまさに一歩手前であったという認識をしておるところでございます。

○佐藤(敬)委員 何か余りいい答えになっていないのですけれども。
 そして、緊急に招集しましたね。「五日には、国土交通省の緊急最高幹部会議を開催し、国土交通省一丸となって取り組み、原因究明及び今後の対応策の検討を行うこととするとともに、同日に緊急に招集した全国の航空関係の地方支分部局の長の会議においては、人間からミスを完全になくすことはできないという前提に立った上で」、こうはっきりと書かれていますね。そして、管制業務がどうあるべきかを真剣に議論させたと。物すごく大事だ、大変なことだった、しかし事故は人間だから必ずあるよね、その前提に立って議論をすると。
 では、そこは非常に正確になったのですか。例えば、この後のいろいろな報告書を見ると、そのたびに、改善要綱とかどうとか、いろいろ話し合った、こうなっていますね。
 ここで事の重大性にかんがみという言葉を三つ使って、人間からミスを完全になくすことはできないという前提に立った議論というのは、何か開き直りであって、なおかつ私どもからすると非常に、この部分というのは責任を転嫁するためにあえてそういう言葉を並べたのかなという感じさえするのですが、それは間違いでしょうか。

○泉副大臣 人間がミスを完全になくすことはできないということを前提にしてという言葉が、もし開き直りだというふうに多くの国民の皆さん方に受け取られたとすれば、私の真意ではございません。
 人間いかに注意をしても、機械との対面が常に航空管制には生じてくるわけでございまして、機械自身の信頼性を超えたところで管制官がコントロールしなきゃならない事態ももちろんあります。機械に頼って、機械の指示に従いながらコントロールする、もちろんそういう場面もございます。
 しかし、いずれの場合をとりましても、人間が完全無欠ではない、どんなに注意しておっても見落とすことがある、そういう前提で管制のあり方を、機器も含め、機器と人間の対話、あるいは管制官とパイロットとの心のつながり、こうしたことを十二分に踏まえて、なおかつ安全な管制はどうあるべきかという議論をすべきだというふうに思い、このような言葉を使わせていただいたわけでございます。

○佐藤(敬)委員 言うなれば、そういう認識に立った上でヒューマンエラーというものが現場において、そしてまた個人の中に発生をしているということですね。その再発防止のためには、豊かな経験と優秀な技術、さらに最新の設備で今後とも徹底した注意義務を払っていけば、このことはかなりカバーできるんだという方向になっているわけですね。本当にそうなんでしょうか。そういう部分の豊かな経験と常に最新の設備と優秀な技術さえ持っていれば相当なヒューマンエラーの部分は防げるんだという思いですね、この文体からいくと。
 例えば、これはちょっとわからないかもしれませんが、二〇〇〇年三月に、ちょうど今のようなニアミスのときの管制官とパイロットのインシデントみたいな事故がどのぐらいあったのかという調査が、国土交通省、当時の運輸省の中で多分出ていると思うんです。
 後ろにいる方が二〇〇〇年三月にまとめたTCAS運用実績調査というのを調べておいたらわかると思うんですが、一九九九年の一年間に、回避指示が作動した事例でパイロットから報告を受けた約五百二十件、このうち、管制官の指示とTCASの指示の矛盾があったとする意見は百十九件あるんです。このうち、パイロットがTCASの指示に従ったケースは八五%で、自分の判断や管制官の指示を優先させたのが一〇%なんですね。要するに、管制官とパイロットと機械とのあれが矛盾したというのが現実にあるわけですね、一九九九年に。
 多分、十年前から数えたら、この管制官とパイロットのこの関係のこういう問題がどのぐらいあったかといったら、相当あったと思うんですね。それが大きな事故にならなかったという部分では今ほっとしているわけですけれども、現実の問題として、要するに、これはインシデントとして大変大きなテーマですね。
 私、十年前、管制に行ったが、報道によると、教官が後ろについていましたという記事が随分出ていましたね、一方的なお話だけで恐縮ですが。あれ、管制官に教官という立場の人がいるんですか。

○泉副大臣 管制官を指導する指導官という立場の人間が全国で四十八名だったでしょうか、そういう立場の人間を設けまして、若い、あるいは未熟な管制官を指導するということをやっておるところでございます。

○佐藤(敬)委員 あれは、教官と呼ばずに、何かOJTとか、職制の中に教官あるいは指導的監督者という立場がきちんと位置づけられて、そこに手当や何かがきちんと行われているのかどうか、たまたま先輩だから教えていますよという話なのか、どっちなんですか。

○泉副大臣 先ほど四十八名と申し上げましたが、四十六名の間違いでございまして、これはいわゆる訓練教官という位置づけをして、現場で訓練生を監督すると同時に、座学、シミュレーション等の場で訓練生の教育を行っておるわけです。これになお不足する部分がございまして、訓練監督者というものを設けて、オン・ザ・ジョブ・トレーニングをやっておるという仕組みをとらせていただいております。
 ただ、手当等の面でそうした立場の方々に報いておるかということになりますと、現段階では大変申しわけない実態でございまして、以後検討しなければならない課題であると思っております。

○佐藤(敬)委員 副大臣、私どもが運輸政務次官の中に入ったあのとき、いろいろな航空のインシデントみたいなケースがあったときに、やはりこの管制官の執務状況とか、それから例えば適性検査、採用するときに、勉強だけのことじゃなしに適性検査というものをきちんとしないと、これはどえらいことになるなと。例えば集中力の欠如とか心理的な問題だとか、そういう分析をきちんとして、そこで採用するという方向づけをしていかないと、これはとてもおかしなことになるのではないかという、私も現場へ行ってみた段階の中の思いとしてあるんです。
 そのときに、やはりそういう職制的な位置づけ、例えばOJTとか監督者、今回の場合は監督者ですよね、何のあれもないんですね。しかも、なおかつ、今これらの人が四十六、七名といいますけれども、現実に処遇、待遇の部分で、たしか管制官も女性が多くなってきていると思うし、その女性が多くなっているときに、産休問題だとか、あるいはこういう経験をただ時間的に割り切って、大学を出て、二十九歳をぎりぎりとして採用された人が二年の実習をやって、二十年で、五十一歳でやっと監督官になるとか教官になるとか、あるいは高校卒業の本科の人だったら、例えば十八歳か十九歳で来て、二年たって二十一歳で、それで二十年自動的にやれば指導者になれるとか監督者になれるとか、こうルールで決められていますね。だけれども、その人たちに、ただ単に十五年や二十年をプラスして、教える側としての能力というのが本当にあるのかどうか。選手としてはすばらしい選手だけれども、監督じゃ全然だめだという人もいっぱいいるわけですね。
 そういう適性検査というものをどういうふうにこの位置づけの中に置くのかということと、管制官の処遇が、十年前にやったことと今何の反省もなく、しかもこういうインシデントみたいな事故が何百件とされていても、技術とか指導とか、こういうことだけが表向き議論されていて、中身の議論に一つも入っていないということはすごく不安に思うわけですよ。むしろ、そういう問題について今後どういうふうに対応されるのか、意見を聞かせていただきたいと思います。

○泉副大臣 御指摘のように、管制官がある経験を積んでいわゆる上のポストに入るというような事態がなかったわけではございません。ただ、例えば六カ月間管制業務に携わらなかった人については改めて試験を行うというようなことで、常に技術の錬磨あるいは資格の確認をやってきておることは事実でございます。
 先ほど先生御指摘になりましたような適性の問題については、私どもも、今回の事故を契機にと言っては今おっしゃいますように十年前と変わらないじゃないかといっておしかりを受けますが、見直す必要がある、適性ということをもっと重視すべきではないかという考えを持っておりまして、これは人事院の方とも協議をしなきゃならない分野がございます。
 日本の今の一つの例ですと、さいころを小さく刻んでおりまして、動かしたときにこれがどこの場所に行くかという空間的なテストをやるような適性の部分がございます。しかし、アメリカでは、実際に管制官が見ます画面を見せながら、どういう状況が想定されるかという、やや実態に近いような形で検査をしておりますし、航空の本当の技術的な問題なども一応試験をしますが、非常に配点は低いというふうに伺っております。
 したがって、英語でありますとか、いわゆる記憶力と申しましょうか、空間的な記憶力というようなものも大変重要なことでございますけれども、管制官としての特別な適性が必要だというふうに我々も思っておりまして、これからはそういう面を重視したことをやっていく。ただ単に年数を積んだからというようなことで指導官にするというようなことは、やっていないと言うとちょっと言い過ぎかもしれませんが、そういうことはないように厳に注意をしてまいりたいと思います。

○佐藤(敬)委員 まとめたいと思うんですが、航空機の大きな事故というのは、完全に飛行機側とかそういう部分に多かったですよね。今度は完全に管制官の要するに指導ミスといいましょうか、そういうことで起きて、まさに国土交通省直轄の中での事故でありますから、本当にこれは、三回も使っているように、事の重大性にかんがみということを腹に決めて、副大臣、このことをあなたにきちっと実行してもらいたいなと思うので、まとめとして、この管制官の現状についての問題点を指摘し、お答えをいただきたいと思います。
 航空保安大学校において養成されるわけですよね。そして、問題点として、入学時において管制官としての適性検査が行われていない。行いましょうよということを、採用時のあるいは入学時のそういう部分の中で、今までは簡単な記憶テストぐらいのものしかやっていないと思うので、これはぜひ制度としてやはり取り入れる努力をしていただきたいということ。
 管制官は、多分、飛行機というものは、実体というのはほとんど知らないと思うんですね。飛行機そのものについても勉強していないし、養成課程において飛行機のことをよく教えようということも含まれていない。すなわち、管制官は飛行機を知らないから、自分の指示どおり飛行機というのは動くものだ、恐らくこういう意思の疎通不足というものを持っているのだろうと思うんですね。管制官の中で、やはり飛行機というものについて、いろいろな学科の中で学び合うというか、あるいは体験するとかいうことも含めて検討いただきたいと思います。
 アメリカのFAAの管制官は、プライベートで操縦資格を持っているケースが非常に多いわけですね。みずからのパイロット経験を軸にして、飛行機の運動性能とかを理解して、適切な管制指揮を、指示を出すわけですね。だから、管制官とパイロットの相互理解という部分もぜひひとつこの中に組み入れて、新しいテーマとして考えていただきたいということです。
 最後の三番目の問題点としては、本件のケースでは、訓練生に教官がついて、要するにOJTという中で起こっているわけですね。両方とも間違っているわけですね、指示を。飛行機の名前を間違えたり、番号を間違えたり。
 管制業務上、教官という資格をぜひ職制上制度化してください。そして、手当も出ない、何も出ない、こうじゃなくて、きちんとした位置づけをして、経験を積んだ、あるいはみずから管制業務に当たることの適性があって、訓練生に対してインストラクションを行うことに十分な資格を位置づけてあげる、評価をしてあげる、ひとつこういう形に、この管制の位置づけ、業務に携わる者の評価をもう一度再検討していただきたい。
 この三点をお願いし、お答えいただきたい。

○泉副大臣 職制上、教官と言われるような立場の人を位置づけする、それに相応する給与をお支払いするということについては、検討させてください。当然財政上の問題も伴ってくる問題でございますので、この場でお約束をすることはできませんが、大変重要な問題であると思いますので、検討をさせていただきたいと思います。
 それから、いわゆるパイロットとの関係、管制官との関係、これは、今日までも、実際に管制官がコックピットに乗って実際のオペレーションというか飛行を見るということをやっております。平成十二年度だけでも延べ三百七十名余りがそういう経験を積んでおります。
 先日も、現役のパイロットの方に、私は三名の方にお話を伺いました。管制官とパイロットとの思いに、やはりどうしても違いがあることは事実なんです。パイロットの方は自分の飛行機を中心に物を考えておられる、これは当然そうだと思います。しかし、管制官は、先日の場合も、画面上には十機余りの飛行機を見ながらやっておる。ですから、そこにどうしても思いの違いがあって、意思の疎通を欠く部分もあるようでございますので、これからは、なお一層、管制官の思い、そしてパイロットの思い、それをわかるように、人間関係を重要視するのと同時に、機器の面においてもそういうそごを来さないように努力をしていきたいと思っておるところでございます。

○佐藤(敬)委員 しつこいようですが、もう一回申し上げますが、アメリカの管制官では、既に教官資格が制度化されて、なおかつ教育心理学など、その適性を持って教官業務に当たっているんですね。
 ずっと管制官の中の仕組みを見ても、十年前も今も、実際、こういうインシデントみたいなものが現実にあっても、予算がないからとかで、どこかを削ったってそこへ持っていくというぐらいのことを考えてもらわなければならない、管制官の業務について、相当な待遇改善と地位の向上を検討すべき時期に来ている。そのためにどこか予算を持っていかなきゃいかぬというんだったら、国土省の予算をもう一度再検討して、本当に中での対応でできますので、ぜひ努力をいただきたいということを念を押しておきます。
 それで、私の申し上げたいのは、もちろん今言ったようなハードの問題もあります。しかし、実際の事故というのは、ヒューマンエラーというのは、未経験で、技術が悪くて、機械が悪くて、それだけで起きたんだろうか。こういう事故というのは、ヒューマンエラーというのは、むしろベテランの管制官とかパイロットとか、あるいは航空関係に携わるすべての関係者の無意識の中にこういうものを発生させる要因というのは物すごく多いんじゃないかと思うんですよ。
 要するに、さっき松浪さんが言っていたのかな、あれの例えで。航空事故のほとんどのものが、例えば御巣鷹山のあの事故だって、おしりから着陸して故障して、その飛行機が、実際ボーイング社で直して飛んでいた。そのときに、多分、あの状況の調査を見れば、もうこういうことで直したんだから事故なんか起きないだろう、みんながそう思っていた。当時の山下運輸大臣がおりて、それで東京へ戻ってくるときにおっこちて、最大の、五百何十名が亡くなったという悲惨な事故になった。
 だから、そうじゃなくて、こういう問題というのは、ベテランであるがゆえに、何となく、大丈夫だろう、あいつは当然やっているだろう、こういうことじゃなしに、もしかしたらやっていないかもしれない、だろうじゃなくて、かもしれないという部分のチェックというのはすごく大事なことだと思うのですね、感覚的に。ヒューマンエラーというのはこっち側から起きているんじゃないかという感じがするから、余計いろいろなものをひとつ精査をしていただきたいな、何となく惰性で、大丈夫だろう、何々だろうといかずに、このことをひとつ大きな視点として、そういう考え方に立ってほしいな。
 どうでしょうか、私の考え方が間違っているんでしょうか。

○泉副大臣 今お話しのように、ややもしますと、なれがもたらす抜かりというものが指摘をされるわけでございまして、今回、管制官の皆さん方にいろいろな議論をしていただきました。腹蔵ない意見を出していただきました。私は、よく自分の身内のことを出してくださったとお礼を申し上げたのですが、やはり、ベテランほどと言っては恐縮ですが、自分だけに通用する言葉、英語を使って管制をしておるというような事態も指摘をされておりまして、年齢にかかわらず、経験年数にかかわらず、やはり一から検討する、研修をするということが必要だということを我々も痛感いたしております。
 それで、その管制官の皆さん方に私が申し上げましたのは、安全な状態というのは異常な状態だ、普通は危険な状態であるんだ、ですからちょっとしたミスが大事故を招く、安全というのは、皆さんの、もろもろの関係者の努力によって初めて達成されることであって、通常な状態ではないという認識で取り組んでほしいというふうに私は申し上げました。
 まさに先生御指摘のように、なれておるからということで、いいかげんな、あるいは手を抜くというようなことがあっては決してならないというふうに思っております。

○佐藤(敬)委員 事故の要因は、ただ単にハード的な問題ではなくて、そういう人間の内面的なストレスとかいろいろなものにやはり多くの要因を見出していかざるを得ない。
 すべての面で、例えば飛行場の状況なんかを見ると余裕がないですね。朝だってそうじゃありませんか。副大臣、御承知ですか、朝の羽田空港のタイムテーブルを見たことがありますか。六時から七時台ぐらいまで、あれは不当表示ですよ。JAL、JAS、ANAなんというので、だあっと六時に何本出ますと言って、実際は、私も行くと、いつも出るときは七時過ぎですよ。
 僕も少し勉強したのですけれども、日本の飛行場というのは、ヘビー、ミドル、ライトですか、大きい飛行機が三千メーター滑走路を飛んでいくときというのは、二分かかるわけですね。そうすると、六時台のパイロットが、早く閉めて早く順番を管制塔に呼びかけようと思って待っているにもかかわらず、航空会社は皆赤字だから、とにかく全部お客を入れなきゃ飛び立たないということで、なかなか営業の方から指示が来ない。待っているうちにどんどんほかの飛行機は先に並んでいく。十三台並んだら二十六分おくれるということですね、逆に言うと。そうすると、六時の飛行機がどうなりますか。完全に六時半。飛んでいって、向こうもおくれるわけですから、帰りもおくれる。機材繰りが大変だ。もう本当に、パイロットもいらいら、管制塔も混雑してくるからいらいら、スチュワーデスもいらいら、みんないらいらの症状の中にあるのが朝と夕方のラッシュのときですね。
 こういう問題を一つ考えても、恐らく、ただ単なるさっき申し上げたような形ではなくて、判断力、注意力というのは物すごく低下をするのだと思う。
 そういう意味で、航空会社自体も、これからのいろいろな航空事故に対しての関心事というのは、ただ単に事故が起きたから、さあどうしようかという話ではなくて、会社の経営の中身一つにしたって考えていかなきゃならない。労使関係の問題だって、やはりもっと正常にきちんとなるような努力をしていかなきゃならない。私が政務次官のときだって物すごい難儀しましたよ、労使関係の問題についての航空会社との環境なんかというのは。それは民間の企業のことだから任せればいいというのじゃなくて、どうやったらそういうものが少しでも解決できるのかということについてかなりの努力をしたものですよ。
 そういう意味で、すべてが安全運航に重大な影響を与えるわけですから、こういう問題も含めて、ただ単に経営者、労使の問題だけだというのじゃなくて、合わせわざとして、焦ってストレスが生じて判断力、注意力というものが低下するんだよ、こういう要因も事故の要因として十分対策を検討し、考えるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○泉副大臣 御指摘のように、特に羽田の場合を見ますと、朝の出発便、夕刻の到着便は間断なく飛行機が離発着をしておるわけでございまして、おくれが出ておるケースも多々ございます。
 これは、先生おっしゃいましたように、営業上ということももちろんございましょうが、なかなかお客様が搭乗されない、一々探さなきゃならないというような面もあっておくれることもあるのではないかと私は思います。飛行機がおくれるたびに、乗客も、乗務員も、そして管制官も非常にいら立つことは間違いないことだと思います。
 ですから、今回の事故に際しましても、経営者と組合との関係等が新聞紙上に載り、私どももそのあり方についてはもう少し議論をしなきゃならないかなと思っております。
 基本的には、先ほど先生がおっしゃいましたように、会社の経営の問題であるとは思いますけれども、安全を確保するという観点からは、そののりを越えて踏み込むべき点もあろうと思います。これからも取り組ませていただきます。

○佐藤(敬)委員 それでは具体的に、もう時間があと三十分ぐらいしかありませんから、この間の報告書と一緒にいただいた中で、この協議、会議を全国的にした結果、改善の要望事項としての資料が委員の皆さんに配付されていますね。これは一項目から五項目までありますけれども、これを各条どういうふうに対応してきたのか。
 「管制業務実施体制強化関連」として、「航空管制官採用試験、特に適性検査のあり方」「訓練、研修時等における要員不足への対応」、これはどういう結論が出たのですか。検討だけですか。

○泉副大臣 適性検査のあり方につきましては先ほど少し御説明をさせていただきましたが、まさに適性そのものが問われることがあるわけでありまして、人事院との協議を踏まえて、実戦向きの試験、あるいは適性の判断ができるような試験項目、こうしたことをつくっていくことで今検討をしておるところでございます。
 それから、要員不足への対応ということにつきましては、管制官一人当たりのさばく飛行機の量が最近少しずつふえておることは事実です。このことは、それが直ちに管制官の負担になっておるかどうかというのは、もう少し議論をしなければならないと思います。というのは、機器の進歩というようなこともありますし、管制官が実際に新しいシステムの中で管制をやれるようになっておるというようなものもございます。
 管制官の研修をするにしましても、そこがあくために管理職がカバーしなきゃならないというような実態もございまして、我々としては、定員の要求等を今日までも続けてまいりまして、その必要性を認められたところではございますが、完全にというのはなかなかまいりません。しかし、これからも必要な要員確保に向けて関係省庁に要求を続けていきたい、このように思っております。

○佐藤(敬)委員 実際には今千七百人ぐらいですかね、管制官というのは。ですから、今副大臣の答弁にありますように、単に数をふやせばいいという問題じゃなくて、それぞれ新しい技術によって、新しい機能とかいろいろなものが、人数的にいうと調整はできる可能性というのはあるんでしょう。しかし、さっき言った、基本的なヒューマンリレーションというか人間関係とか、それから、やはり人間である以上事故はもう一〇〇%なくすのは無理だ、そういうことを前提として考えるならば、ストレスの解消やいろいろな問題を、そういうコミュニケーションをきちんとしていくということへの強化というものは、二度目の話でありますけれども、ひとつ十分にお考えいただきたいということですね。
 それから、この(2)の教官の資格等々に関してのことについては先ほども御回答いただいていますが、最後に、この五番目の「空域・航空路の抜本再編関連」について。点を打ってあります一、二、三、四。四ポイントございますね。「現在、地上の無線施設直上を結んで設定されている航空路を、新技術を用いることによって、必ずしも直上を飛ばずに最適な飛行が可能な航空路に再編する。」こう書いてあるんです。これはどういうふうにやるんですか。現にそういう方向に作業が進んでいるんでしょうか。

○泉副大臣 五番目に挙げさせていただきましたのは、「空域・航空路の抜本再編関連」ということで、四つの項目を挙げさせていただいております。
 最初の、現在の航空路が地上の無線施設を使ってやるということで、どうしても一直線に地上の機器の助けをかりながら飛んでいくということになります。しかし、これでは容量がその一線上だけになりますので、もう少し、この機器を使いながらも複数の航路が設定できるようなことを今考えておるわけでございます。
 これはRNAV、エリアナビゲーションという航法でございますけれども、保安無線施設の直上、真上を飛ぶ従来の航法と異なりまして、飛行機自身が持っておる航法装置、そうしたものをあわせ使って任意のルートを飛べるようにしようということで、これについては少し時間がかかると思いますが、既にこういう航法を取り入れようということで検討をしておるところでございます。
 それから、一方通行の推進。これは、今申し上げましたようなRNAVというものができますと、自動的にと申しますか、そういうことができるようになるわけでございますが、必要な一方通行のための経路を設定するために無線設備の整備を行うということだけでは自由に一方通行を開始するということはできませんので、無線施設の整備を行うことなしに、ここが難しいところで、先ほどのRNAVの応用編になりますけれども、無線設備の上だけを飛ぶのじゃなくて、両サイドを飛べるような仕組みをとることによって一方通行を開始しようということで、経路の複線化をやろうという考え方でございまして、これは先ほど申し上げましたRNAVの整備とともに同時にやれるものだと考えておるところでございます。
 それから、「交通量を均一化するための空域再編」というのは、先生御承知のように、東京が一番広くて大変な負荷を持っておるということでございますので、この東京と札幌と福岡、那覇の四つの航空管制部の守備範囲をもう一回再編しよう。具体的には、恐らく東京の範囲を狭くするということで、今の東京の中には羽田、成田そして関空などが管制の範囲に入っておりますけれども、その一部、例えば関西空港島を福岡の方に移すというようなことは可能かどうか、それで安全が保てるかどうかというのを今検討しておるところでございます。
 なお、最後に書いてあります交通流の形成という考え方でございますが、これは、福岡に全国の流れを見る管制の場所がございまして、例えば、ある航空路が込んでおる、あるいはある空港の着陸機が何時ごろには込みそうだということがわかりますので、その事前に出発便を少しおくらせるとか、あるいは最短距離ではなくて少し迂回をしてもらって時間の調整をするというような全国の航空の流れを監視することをやっていこう。また、例えば、自衛隊等の訓練空域がございますが、そこが使われていないということがわかった場合には、その訓練空域も活用させて安全を図るというようなことに既に今取り組んでおるところでございまして、こうしたもろもろのことを通して空域、航空路の抜本再編という課題に取り組みたいと思っております。
 少し時間がかかるところもございますし、比較的早くと申しましょうか、安全確保というもので検証は必要でございますけれども、早く取り組んで実現できるものもあると思って、できるだけここに掲げてもらいましたことが一つ一つ実現できますように努力をしていくつもりでございます。

○佐藤(敬)委員 これも市販されているものですが、すごいんですよね、空路。何か大空のどこでも飛んでいけるような感じでありますけれども、それぞれ、いわゆる米軍の基地なり、例えば今度の沖縄に向かっていた飛行機も、パイロットが地上から飛び立って沖縄へ着くまで周波数を九回も変えなきゃならない、なおかつ、沖縄に行けば沖縄の米軍のコントロール下に入っていくとかですね。そういう意味からいうと、こういう日本の上空全体の問題で、きのうも乗員組合の皆さんとか航空連合の皆さんから御指摘ありましたけれども、この空域の再検討というのは本当に大事だなという感じがするんですね。
 これはもう正直言いまして、空の安全という問題を考えていくときに、今副大臣からも説明がありましたけれども、航空路の一方通行化とかどうとかという何だかわけが余りよくわかんないような話じゃなくて、本当に日本の空を、国土交通省がやはりきちっと空域の再検討とまさに航空管制の一体化というものを目指して努力するという決意が、それは確かにありますよ、いろいろな外交上の問題、軍事上の問題、いろいろなことがあるにしても、やはり事故を防ぐという部分からいけば、この二つは、絶対に相当強い覚悟を持って検討していくということの努力と気概を聞かない限り、何を議論してもしようがないんじゃないかなという感じがするんですね。
 副大臣、ひとつこの辺の考え方をきちんと聞かせてください。

○泉副大臣 現在、航空管制については、自衛隊、それから私どもの国土交通省、そして米軍という三つに分かれて管制がなされています。そういった意味で、一元化ということは大変我々も望むところでございます。
 その努力は、今先生お話ございました沖縄について、既に国土交通省の管制官が嘉手納で、現地で状況を二カ月間にわたり実態を把握するというようなことをやって、いずれ沖縄の管制については国土交通省に一元化されるのではないかというふうに考えております。その他のところも、自衛隊、また米軍との協議をしていくことを考えておりますし、今日までもその努力をしてまいりました。
 よく言われますように、平面的に管制域を見て、とても大きな壁がある、先日もある新聞でそういうことが出ておりましたけれども、どうしても、その絵の上でだけの判断ではなくて、立体的な三次元的な話でございますので、一般に言われておるのとはちょっと違う感じを私どもは持っておりますが、それでもなおかつ、できるだけ一元的な管理ができることが望ましいことは事実でございますので、米軍、自衛隊、そして私どもとの話し合いは続けてまいるつもりでございます。

○佐藤(敬)委員 本当に努力をいただきたいと思うのです。もちろん、国土交通省だけでできることではないと思いますし、やはりこれからの安全という問題を考えると、空でも地上でも海でもみんなそうだと思いますので、ぜひひとつ御努力をいただきたいと重ねてお願いを申し上げておきます。
 もう大体最後になるのですが、この事故調査委員会のあり方。
 先ほどからも皆さんで十分な議論をさせていただいておりますが、どうしてこう時間がかかるのですかね。さっき言いましたように、確かに原因の究明というのは急がなきゃならない、しかし、一つ出しちゃうと、後で違ったことが起きてくるとまたそれによる弊害があるので、十分なきちんとした調査をしたい、こういうことでありますが、今度のあのえひめ丸の、アメリカの海軍の査問委員会なんかを見ていても、その調査の現実と、それから今何をお見せしていくことの方が見ている国民全体が納得をするのかなということは、具体的に並行で進んできていますね。そう思いませんか。
 だって、もう本当にそうじゃないですか。例えば、これは参考人のところでも出ていましたけれども、むしろ、あなたの判断で事故があったにしても、あなたの罪にはしない、そこはさわらないから、ちゃんと現実を言えというようなことを堂々とやっているわけでしょう。
 私どももこれから、日本の本当に一番悪いところ、泉さん、一緒にやってきたじゃないですか、何となく臭い物にはふたをするとか、それから、もうまさにふたをしておいて、国民や県民が忘れるのを待って、また新しい事故が起きてくるとかいうのじゃなしに、できるだけ透明度を高くして、できるだけ正直に見せよう、見せることによって、いろいろな問題がまた関心を持ち解決をしていくのだということをしようじゃないかといっているけれども、いざとなるとなかなか泉さん自身も、何でできないのというと、何となくまだ調査ができていないからと。
 これは二月の十六日、しかも事故は一月の三十一日に起きているわけですから、何か中間報告なんかできないのですか。

○泉副大臣 事故の報告については、先ほど、航空事故調査委員会での報告がなされたのは一年以内が八割だというふうに、私ども今までの実績はそういうふうに報告をさせていただいております。
 ただ、一年以内八割で、それで十分かということでございまして、そのために、いわゆる中間報告と申しましょうか、委員会が国土交通大臣に中間的な報告をするというようなことを規定しておるわけでございまして、これによって、すぐに原因究明につながることがその報告の中に書かれておるとは思いませんが、どうしても急がなければならないようなことについては、中間報告の中から読み取っていくということにしなければならない。
 えひめ丸の例を出されましたけれども、今までのところ、あれがどういう状況で原因が具体的に究明されておるのかというのは新聞情報だけしかわかりませんが、日本の場合はちょっと時間がかかり過ぎておるということについて、私は否定をするつもりはありませんが、やはり事故原因の究明については慎重でなければならぬ部分がある、これは避けられないことではないかという思いでございます。
 特に中間報告では、先生御指摘のように、最終的な結論がひっくり返るようなことがあってはならないというようなことから、ややもしますと調査の経過だけというようなことになりがちでございますが、我々は我々としてまた必要な行政的な判断をして、事故の再発防止にできるだけ早く取り組むように努力をしてまいりたいと思います。

○佐藤(敬)委員 私も科学技術の常任委員長をやっているときに、いろいろな原子力の事故が起きました。あれは随分長い間継続していって、やはり原子力発電というものを、推進する側も安全する側も一緒の役所の中へ置くということはいかがなものだろうかという話からいって、最終的には原子力安全委員会を、今度は場所を移動してやや独立体系に、一気にとはいかずにでありますけれども、そこまでの体制になった。
 基本的な考え方からすれば、事故調査委員会というのは、事故の調査の過程で判明した安全上の問題に関して建議、勧告を行う権限を持っているけれども、問題点を提起するだけで、具体的な再発防止策を提言するものではないわけですね。
 だとすれば、やはりこういう問題については、解明されなくたって現に毎日飛行機や船だって列車だって走っているわけですから、なぜこういう状況になったのだと、片一方に正しく、透明度を高くして、議論されていくところを公開したり、本当に中立性を保つ意味で、やはり、役所の中にあって何となくお互いが責任のなすり合いでもって透明度が高くならなくなるというような状況じゃなしに、もうきちんとそういうものを比較対照して見せて、そして片一方の議論は進めていく。その中で対応されたものについてはすぐカバーをする。こういうものが合わせわざでないと、もうただじっと解明するまで待つみたいな感じというのは決してよくない。
 この事故調査委員会のあり方というのは、この後私どもの同僚であります武正君の方から、委員会のあり方そのものについてのいろいろな御質問があると思いますし、また修正のお願いもあると思いますが、そういう意味から含めて、この事故調査委員会のあり方というものは、どっちかというと、やはりアメリカ型の方がすっきりするなという感じはするのですが、そういうふうに持っていこうという気持ちはありませんか。

○泉副大臣 今回の事故と申しますかニアミスの問題で、国土交通省が何か臭い物にふたをするというような姿勢をとったつもりは私どもにはございません。管制官を集めて本当に真摯な議論をし、その内容を国会に御報告する、国民の前にお知らせするという姿勢は、私どもとしては、反省すべき点は反省をして、取り組むべき点は取り組むべきだということで取り組んでおるつもりでございますし、御指摘のようなことについては、なお一層努力をいたします。
 アメリカ型ということにつきましては、今NTSBのことを念頭に置いて先生おっしゃっておられることだと思います。これは一つの参考として私どもも十分勉強をさせていただいております。ヨーロッパ型は、どちらかといいますと日本型に近いような調査委員会が持たれておるわけでございまして、それぞれの国の歴史なりあるいは地理的な条件、そういう背景の中でつくり上げられておるものだと思っております。いいところは取り入れて、先生のおっしゃいますように、早く事故原因を究明し、再発を防ぐという趣旨から、なお一層努力をいたしたいと思います。

○佐藤(敬)委員 もう時間がありません。長々と二人でやりとりをさせていただいたわけでありますけれども、十分質問の意図はおわかりいただいたと思うのですね。
 ぜひ泉さん、ただ単なる部分的な手直しや修正じゃなくて、本当に安全というものを中心にしながら、一体化した、先ほどの空路の再編にしても、あるいはいろいろな養成をしていくシステムにしても、それから管制官の待遇問題等々にしても、例えばパイロットの養成一つにしたって、日本の場合はコパイロットが四百時間ぐらいで副操縦士になるとかで、アメリカの場合は三千時間という大きな経験を持った人間なんですね。
 臭い物にふたをというのは、別に泉さんのことを言ったわけでも何でもない、今度の国土交通省のことを言ったわけでもないのです。ただ、週刊誌や何かに出ているあのわずか十秒のすごい状況というのは、だれが見たって大変だなという思いがするわけですね。しかし、あれ自体だって、まだ正式にこういう状態だったなどということは一言も言っていないじゃないですか、正式には。報告は来ていますよ。しかし、あれは国土交通省が出したものであって、まだ正式なものにはなっていないわけでしょう。あの状況なんというのは、みんな見たらやはり異常だと思いますよ。
 そして、私がこの間秋田へ帰るときに乗り合わせたスチュワーデスが、たまたまあの事故に遭ったスチュワーデス、韓国から来た、名前は申し上げませんけれども。やあ、しばらくだな、国際勤務なのに乗っているから、どうしたのと言ったら、実はこの間の事故だったと。えっ、じゃ御主人と一緒に食事でもしようか、そしていろいろ教えてよ、こう言ったら、ベテランで教官待遇の人なものだから、会社に言ったら、佐藤とは会わないでくれと、急いで国対の方から来て、私は会うことを差しとめられたのです。何なんですか、これは。
 そういうことを一つ一つ見たって、何も隠すことでも何でもないので、しかもあそこの場所でいえば、現実の話が、みんなコーヒーを配っていて、そして操縦士が、緊急な急降下をしない、そういう指示に基づいて下がってきたわけでしょう。それが十秒間の中で、いきなり機首を下げなければならぬと機長そのものが判断をしてやる。だから、コーヒーの台から含めて、人間の体も天井を割って上へ行ってああいう事故になっているわけでしょう。その体験というのは別に、私が体験談をどうだったのと聞こうと思ったって、何かもう、会うな、会ってもらっちゃ困ると文書で私の部屋へ来て、彼女に迷惑かけちゃいけませんから私は会わない。ことごとそんなことだって閉鎖的じゃありませんか。
 だから、きちんとひとつ、この後武正委員の方からいろいろこの制度についての具体的な問題提起を今度は大臣にしますから、どうぞ大臣も正確に答えてもらうように期待をいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。


  1. 2008/02/03(日) 19:50:11|
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衆-国土交通委員会-細川委員平成13年02月23日

衆-国土交通委員会-細川委員平成13年02月23日

○細川委員  次に、空域の問題についてお伺いをしておきたいと思いますが、管制と密接に関係があるのがまさに空域の問題でございます。
 この空域の問題につきましては、かねてから横田基地の空域の返還を求めております石原都知事も、この事故の背後には民間航空機の空域が狭過ぎるということを指摘しているところでございます。米軍の管制下にあります横田空域というものは、断面積で比較をいたしますと、成田の進入管制空域と比較をしますと二倍強でございます。日米安保条約があったとしても、私は、こういう実態は、日本は正常な主権国家と言えないのではないかというふうにも思います。
 また、空域に関しては、民間空域と自衛隊の訓練空域というものが分離をされておりますけれども、自衛隊の基地と訓練空域の間には回廊というものがございまして、航空路が設定をされております。そのことが民間航空路を制約いたしているところでございます。民間航空機というのはもう本当に数がふえてきておるわけでありまして、しかし空域の方は全く拡大をしていない、こういうことでございます。
 そこで、これは大臣にお聞きしたかったのですけれども、米軍との空域の設定について、現状を改めるようなことを交渉できないものかどうか。あるいはまた、自衛隊の訓練空域を含めて、民間の飛行ルートを拡大するような、最優先するような空域を設定できないのか。こういうことについて国土交通省はどういうふうに考えているのか、これは大臣に聞きたかったのですけれども、いませんから、では副大臣にお願いします。

○泉副大臣 細川委員御指摘のように、民間の航空需要が大変多くなっております。その中で、日本の空でいかに安全を確保していくかというのは、御指摘のとおり、我々が最も配慮していかなければならないことだと思っております。
 先ほど航空局長から一部御説明をいたしましたけれども、今回の事故に絡んで、航空路あるいは空域の再編等にまで踏み込んで議論をし、安全の確保をしたいということを考えておるところでございます。
 まず、複線化あるいは一方通行あるいは最適経路の設定、こうした空域、航路の再編をやっていこう。それで、どこまでやれるかというようなことも議論をしていこう。その際、必要があれば米軍あるいは自衛隊等との協議をさらに進めていくという考え方で取り組んでまいりたいと思っておるところでございます。

○細川委員 それはぜひやっていただきたい。必要があればじゃなくて、私は必要だというふうに思いますから、ぜひやっていただきたいというふうに思います。
 そこで、次にお聞きをいたしますのは、今回の事故でも、機長に対するいわゆる尋問といいますか、羽田に帰ってきました、負傷者が出た、この飛行機について、機長に尋問をするということについていろいろトラブルがあって、なかなか早く事情を聞けないというようなことがあったようでございます。
 航空機の事故が起こった場合、事故調査委員会の方での調査と、それから機長に過失があったのではないかという刑事責任を問うための捜査、この二つがあるわけなのですけれども、いわゆる事故調査委員会の方での調査と、それからいわゆる捜査とが競合をする場合に、一体どちらが優先をするかという問題がございます。
 こういう事故が起こった場合には、とにかく原因の究明、そして再発防止を最優先にしなければいけないのではないか。とりわけ航空機の事故などというのは故意犯なんかはないわけですから、過失犯ですから、そんなに急いで捜査をする必要はなかろうというふうに私は思うのです。
 それにつきまして、捜査といわゆる事故調査の関係を取り決めております覚書というのがございます。第六十八回の通常国会のころに、警察庁長官後藤田正晴さん、そして運輸事務次官の町田直さん、この連名で覚書というのができております。これを見ますと、どうも捜査の方が優先をして、事故調査の方は遠慮するというような覚書にとれます。
 そういうことで、私は事故調査を最優先にしなければいけないというふうに思いますが、事故調査の障害にもなりかねないようなこの覚書について、国土交通省は今どのように考えておられるのか。
 それから、今国会に法案が提案をされまして、鉄道の事故調査も常置の機関になるわけでありますけれども、これについても同じような覚書を交わすつもりなのかどうなのか、その点についてお聞きをしたいと思います。


  1. 2008/02/03(日) 19:49:33|
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衆-予算委員会-原口委員平成12年02月15日

衆-予算委員会-原口委員平成12年02月15日

○原口委員 民主党の原口一博でございます。
 きょうは、沖縄普天間基地返還等の外交・安全保障問題について、それから財政金融問題について、政治倫理問題について、三点に絞って関係大臣に御質問申し上げたいと思います。
 まず、命を守る、国民の生命財産がどのように守られているか、そして国益がどのように守られているか、このことを検証していきたいというふうに思っています。
 まず二階運輸大臣にお尋ねをしますが、去る平成十二年二月七日、エアーニッポン七三五便の機長から、航空法七十六条の二の規定に基づく機長報告、異常接近報告が提出されておりますが、その内容はいかがなものでございますでしょうか。

○二階国務大臣 原口委員にお答えをいたします。
 平成十二年二月七日、エアーニッポン七三五便の機長から、航空法に基づき、今お尋ねのように、平成十二年二月四日十三時五十分ごろ、那覇市の北西約四十マイル、約七十四キロメートルの海上上空を高度二万八千フィート、約八千五百メートルで飛行中に、ジェット戦闘機と思われる航空機と二百フィート、約六十メートルの高度差で接近した旨の機長報告が提出されました。
 機長報告の提出を受け、運輸省で該当機について調査を実施したところ、該当機は、米海軍空母艦載機であるFA18であることが判明いたしました。したがって、今後は、エアーニッポン、米軍及び関係機関等に対し事情を聴取するなど、異常接近であるかどうかの調査を開始し、可能な限り早期にその結果を公表することにいたしたいと思っております。
 約六カ月ぐらい要するようでありますが、私は、できるだけ早くその調査結果を公表し、こうしたことが再び起こらないように十分注意をしてまいりたい、このように考えております。

○原口委員 今運輸大臣からお話をいただきましたが、二百フィート、六十メートルですから、それこそ目の前を、この機長の報告によると米軍機が、今米軍機であろうというふうに思われますが、これが横切っている。本当に大変な惨事になるところでございます。
 私は、今運輸大臣が六カ月という期限、具体的な期限をお示しになって、それよりも早く原因究明と、そしてこういったことが再発をしないようなその措置をとられる、そういうお話をされたことを多とするものであります。
 さて、これは本当にアメリカ軍の飛行機であったのか。米軍からは何と言ってきているのか。嘉手納を中心とするRAPCON、この空域は米軍の航空管制に、米軍がコントロールをしている空域であるというふうに思われますが、そうであるとすれば、どのような航路をとっているか、あるいはその飛行機が何であったかということは同盟関係を結ぶ米軍からも誠実なる報告があってしかるべきだというふうに思いますが、今大臣はホーネット、FA18の名前をお示しになりましたけれども、在日米軍司令部としてはこのことについて何と述べているか、さらにお尋ねを申し上げます。

○二階国務大臣 目下、関係者の事情、当時の資料等の提出を求めており、先ほど申し上げましたように、できるだけ早い機会に結論を得るようにいたしたいということでやっておりますので、今米軍から詳細な内容がすべて届いておるわけではありませんが、目下事情を聴取しておる最中であるということを申し上げておきたいと思います。

○原口委員 私が運輸省からいただいた資料によると、関連機、これが当該航空機であるか、それはこれからの調査によるというふうに思いますが、所属は米空母ステニスの搭載機、呼出名称ショーグン201、機種FA18ホーネット、有視界飛行方式で飛んでいたということがわかって、報告として上がっている。ただ、これが当該飛行機かどうかというのはまだわからないわけであります。
 私は、官房長官にお尋ねをしたいのは、こういう事態がずっと繰り返される。この一年間でも外務大臣や官房長官とも随分いろいろな議論をしてきました。一年前、高校生が米兵によりひき逃げをされた。二回ひかれているのですね。そのときに救助をしていれば、次なる車からひかれることもなかった。あるいは、ハリアーが墜落をした。また、さきの沖北の委員会では、セスナ機が墜落をした。そして、RAPCONが故障をして那覇の空港が何時間も麻痺をした。
 そして、つい先日もまたRAPCONの初歩的な報告ミスという形が起こったというふうに承知していますが、このRAPCONの事故、日にちは何日に起こったのか、そしてどのような事故だったのか、重ねて運輸大臣にお尋ねをしたいと思います。

○二階国務大臣 お答えいたします。
 平成十二年二月十三日午前六時五十六分から八時五十七分の間、米軍の嘉手納基地空港監視レーダーが定期保守のために停波をいたしました。停波期間中においては、那覇航空交通管制部と嘉手納進入管制機関は、基準に従ってレーダーを用いない方式、いわゆるノンレーダーによる方式に移行して、航空機の安全確保を図りました。この方式により出発機六機に対し最大七分の遅延が生じましたが、航空機の安全については十分確保されたものと考えております。
 なお、今回の停波に際し、米軍からは事前の航空情報の発行手続がなされておらず、運輸省として直ちに抗議し、遺憾である旨伝えたところでありますが、米軍もミスを認めております。しかし、今原口委員御指摘のとおり、単純なミスであるだけに、私はまことに残念だと思っております。
 したがいまして、これらの点につきまして、米軍からきちっと、再びこういうことのないように書面でもって米軍側の決意をきちっと確認をしておくということが大事だということで、今運輸省航空局を通じて米軍にそのことを申し入れをしておるところであります。

○原口委員 書面をもってということは、大変強い決意のあらわれというふうに受けとめたいと思います。
 私は委員会でも、今度の事故やあるいは事件に限らず、本当に何か事件、事故があれば、今大臣がお話しになりましたように、原因究明をお願いする、抗議をお願いする、再発防止を申し入れる、そしてこれをまた繰り返す、ずっとこれを繰り返してきている。私たちの、国民の生命財産が常にこのような形で侵害あるいは危険な状況にある。これは、私は、この沖縄サミットを機に、今までは日米地位協定の改善、その改善方で随分努力をされている、それは多とするものでありますが、地位協定の改善だけではもう追いつけないものがあるのではないかと私は思っています。
 沖縄を総括される官房長官、あと記者会見があられるそうでございますので、所感をお伺いしたいと思います。

○青木国務大臣 議員も御承知のとおり、日米の地位協定は日米安保条約の目的達成のために我が国に駐留する米軍の円滑な活動を確保するため、米国の駐留に関するさまざまな側面について規定をしたものでございます。
 御指摘のような、地位協定を双務的な協定に改正するとの意味は必ずしも明らかではございませんけれども、政府といたしましては、これまでも日米地位協定の運用の改善に取り組んでまいっておりまして、特にSACOの最終報告に盛り込まれた九項目の運用改善については、すべて実施に移しております。
 今後とも、御指摘のように、運用について全力を挙げて取り組んでいかなければいけない問題だ、そのように考えております。

○原口委員 一つ訂正をさせていただきますが、双務的な協定に変えるべきだというのは、私は今質問していませんので、後でやろうと思っていたことでございます。
 私は、このRAPCONの問題についても外務大臣に昨年強く申し入れをして、そしてそれを共同委員会の席で述べていただいたわけですが、私は、もうここまで来ると、早急に我が国がこの日米地位協定第六条、この部分のRAPCONについては日本の管制に移す、その具体的なプログラムとスケジュールを米側に示すべきだというふうに思うのですが、外務大臣の御所見をお伺いします。

○河野国務大臣 先般来お申し出がございまして、日米合同委員会におきましてそういう提言を私どもから正式にいたしました。その後、小委員会におきましても、本年一月、先月のことでございますけれども、再びこうした問題提起をいたしておりまして、米側と話し合いをいたしておるところでございます。
 先方の考え方もございますし、我が方としては、かねてからお話しのように、今当分の間と言われていたものがこれだけ長期になってしまったわけでございますから、ここでもう話をきちっと進めたいと考えておるわけでございます。先方との話し合いがどういうふうに進みますか、ここでまだ申し上げられる段階ではございませんけれども、申し上げられますことは、ぜひこの話し合いを進めていきたいという気持ちを強く持っておりますことだけは申し上げたいと思います。

○原口委員 協議の場を設ける、そしてそれを正式議題として米側に提示するということで理解してよろしいですか。
 私は、きょうここに一つの資料を持ってきたんですが、やはり戦後長く放置されてきた日本の安全や防衛をめぐる問題、これはRAPCONの問題に象徴されるんですが、これだけではありません。
 これは、昨年防衛庁からいただいた我が国の防衛識別圏という資料でございます。外務大臣、防衛庁長官、これをごらんいただきたいんですが、我が国の、去年の今ごろ、いわゆる不審船の問題で国民に大変な不安が広がりました。そして、防衛識別圏なるもの、私たちの耳なれない言葉を聞きました。防衛識別圏が今日本はどうなっているかということで調べてみました。
 そうすると、これはもともと米軍が我が国の防空及び航空管制を実施していたころに設定されたものだということが判明いたしました。昭和四十四年に防衛庁は、米軍の防空識別圏を踏襲する形で、訓令により現在の防空識別圏を設定していますが、この識別圏そのものについてもきょう明確な御答弁をいただければと思うんですが、例えば与那国島の真上をこの識別圏が通ってしまっている。私は、この一つをとってみても、私たちの国が、外交、防衛について真摯に議論をし、そして改善すべきところがまだまだ残っているということの一例としてきょう予算委員会の席でお示しをしたいというふうに思います。
 沖縄の問題にまた戻りたいと思いますが、防衛庁長官、一月六日にアメリカで協議をされています。その内容がどういう内容であったのか、特に十五年の使用期限の問題、こういう要望があるということを先方にお伝えになったということでありますが、これは協議であったのか、協議のテーブルに着いて、そして米側に、我が国もやはりこの十五年の期限についてどのような考えを持っているということをお伝えになったのか、いや、そうではないのか、あるいはホスト・ネーション・サポート、思いやり予算についてもその場でお出しになったのか、その会談の概要についてお尋ねを申し上げます。

○瓦国務大臣 原口委員にお答えをいたします。
 年初早々でございますが、間断なき対話が日米間に必要でございますし、安全保障の問題につきましてもまさにそのようなことが求められておりますので、前長官が訪米いたしましてから一年半の期間もあいておりましたから、その間、委員御指摘のように、沖縄の問題、普天間の問題、大きな問題もございましたので、訪米をいたしました。
 まず、普天間飛行場移設の問題についてでございますが、昨年十二月二十八日、暮れでございますが、閣議決定がなされました。また、沖縄の負担を軽減するため、日米両国としても引き続き努力していく必要があることを、これは説明をするということは大事なことでございますので、私からそれらにつきましても申し述べさせていただきました。
 また、代替施設の使用期間の問題について、今委員から十五年問題ということで御指摘もございましたが、稲嶺県知事から使用期間を強く主張されましたことをこれは重く受けとめておるわけでございまして、一方また、考えてまいりますと、将来の国際情勢の推移、これは予測することは極めて困難でもございます。このことは使用期間の問題を考える場合に考えておかなければならないことを十分承知しておるわけでございますが、いずれにいたしましても、日米安保共同宣言に従いまして、国際情勢の変化に対応して日米間で協議してまいりたい、こういったことを申し上げたところでございます。
 これに対しまして、コーエン国防長官から、九六年の日米安保共同宣言を念頭に置きつつ、日米両国政府は国際安全保障環境の変化に対応して、両国政府の必要性を最もよく満たすような防衛政策並びに日本における米軍の兵力構成を含む軍事体制につきまして緊密に協議を続ける旨の御発言がございました。
 そのほか、日米間にございます懸案の事項につきまして、数次にわたりまして協議をしてまいったものでございます。

○原口委員 いわゆる思いやり予算については、その場でお出しになったのか。来年の三月三十一日で特別協定の期限が切れるわけですけれども、それまでに我が国がどういう態度でこの在日米軍の駐留軍経費について取り組むのか。これはことしの予算にも大変大きくかかわる問題であります。私は、いわゆる特別協定に基づく部分、地位協定に基づく部分、あるいはそのどれにも基づかない予算、これを国会の中でしっかり総括をすべきときに来ているのではないかというふうに思います。
 アメリカの軍隊が世界に展開をしている中で、その駐留軍経費の一体幾らぐらいを我が国が占めているのか、この駐留軍に対する費用。いろいろな資料を見てみると、大変大きな数字が出てきます。きょうは具体的な数字についてお尋ねする気はありません。七〇とか七五、これは非公式な数字ですから間違っているかもわかりませんが、それだけ大きなものを我が国だけが負担をしている。このことも現在の国民感情からすると、そしていよいよ普天間の返還に向けて動き出そうとしている沖縄の県民感情からしても、なかなか理解を得にくいものがあるのではないかというふうに思います。この辺のスタンスをどのようにお考えなのか。
 さらに、外務大臣にお尋ねをしますが、これもまた事故で恐縮なんですが、昨年に起こりました嘉手納飛行クラブのセスナ機の墜落事故。このときには、原因究明まで飛行クラブの飛行を停止するなどの措置をとるということをアメリカ側は回答をしてきています。私は、そのときの質疑については甚だ不満なものがございます。
 御自身で答弁をされていますから、河野外務大臣はこんなふうにおっしゃっています。そのまま読ませていただきますが、「主として空軍に属する人たちがこのセスナ機を使って飛行を行うということは、一方で技術の修練、習得という側面もございましょうし、また、飛行機を操縦する、あるいは空中を飛ぶということで、精神的あるいは心理的なストレス、そういったものに対する解消への方法もあるのだろうと思います。こうしたことをやはり十分な点検の上に行うということについてまで我々がとめるということは、なかなか難しい状況にあることを御理解をいただきたい」。
 少し飛ばしますが、「日米地位協定につきましては、米軍側は、米軍関係者の福利厚生を図るため、歳出外の資金による機関を施設・区域内に設けて運営することが認められておるわけでございまして、米軍飛行クラブについても、このような根拠に基づいて設営、運営するということは認められている」というふうに理解をされています。
 私たちは、アメリカと安全保障のためにさまざまな信頼関係を培ってきています。しかし、地位協定のどこを読んでもこの外務大臣の御答弁にかかわるもの、これは恐らく十五条を根拠におっしゃっていると思うんですが、私は拡大解釈でしかないというふうに思います。本当に米軍のライセンスを持っている人も、あるいはライセンスを持っていない人も飛んでいる、そういうことを指摘する声もございます。
 私たちは、地位協定というものは一体何なのか、ここでしっかりと議論をしておきたいというふうに思います。外務大臣、地位協定とはそもそも何なのか、お尋ねをいたします。

○河野国務大臣 いろいろお話がございましたが、最終的には地位協定とは何かというお尋ねと理解をして、御答弁申し上げたいと思います。
 日米地位協定は、日米安保条約の目的達成のため、我が国に駐留する米軍の円滑な活動を確保するために、米軍の駐留に関するさまざまな側面について規定したものであります。

○原口委員 私は、外国の軍隊が日本に駐留をする、これは我が国の歴史の中で今まであったことか、ないわけであります。その中で、外国軍隊の権利、あえて言うと治外法権と、そして派遣国軍隊の治外法権と接受国の領域主権との調整を定めたもの、これが地位協定だというふうに理解をしていますが、これで正しい理解でございましょうか。
    〔委員長退席、自見委員長代理着席〕

○河野国務大臣 およそ外国の軍隊が接受国に駐留をする場合に、本来その外国の軍隊の行動というものは接受国側によって制約ができないというふうに思います。その制約を、あえて外国と接受国との間に話し合って規定をする、そういうものだろうというふうに理解しております。

○原口委員 私は、その中で、日本のこの地位協定は、いわゆる派遣国軍側の権利、このことが制定当時、非常に前に出てきている。その分、我が国の国民のさまざまな安全保障上の権利、これが後ろに来ているのではないか。
 そのために、例えば外国の軍隊の移動一つをとってみても、この地位協定には明確な規定がございませんし、この地位協定が結ばれたときには予定をしていなかった環境の問題、この環境の問題についても、もう他国では、しっかりと結び直す、ボン特別協定のようなものも出てきています。
 もちろん、米側も大変な努力をしていただいていて、例えば環境基準についてはJEGSという、一九九五年以降に起こった環境汚染については責任を持って米側がこれに対処する、そういうガイドラインもできています。しかし、一九九五年以前についてはどうなのか。あるいは普天間の基地、これが撤去されたときに、そのクリーニングはだれが、どの責任を持ってやるのか、こういったことについても規定は明確ではございません。
 日米地位協定を云々することはいわゆる日米安保体制を損なうか、私はそうではないというふうに思います。日米安保体制を、国民の、そして特に七五%が集中している沖縄の県民の皆さんの要望、そしてその理解をしっかり得てさらに改善をし、見直すことが、日米安保体制のさらなる信頼の上での強化になるというふうに考えていますが、外務大臣の御所見を伺います。

○河野国務大臣 日米安保体制が円滑にその本来の機能を果たすというためには、もちろん議員おっしゃるように、周辺住民の理解というものが必要であることは言うをまたないところだと思います。
 しかし、その一方で、日米安保条約の目的を達成するために米軍がその機能を果たそうとすれば、それだけの米軍に対する安保条約上の、いわゆる地位協定によってその行動というものが認められるということでなければ、また米軍はその本来の目的を達成することが難しくなると思います。
 私は、考えてみれば、そもそも日米安保条約とは何かといえば、理解はいろいろありますけれども、まず基本的に日本の国の安全というものを安保条約によって果たすということがあるわけですから、その我が国の安全を守る米軍というものがその機能、目的を達成するための作業ができるようにしておかなければ、これは意味がないわけでございます。冒頭申し上げましたように、それと周辺住民の理解、協力というものが得られるという、双方を考えて議論をすべきだというふうに思っております。

○原口委員 抽象的に言うのであれば、今の外務大臣のお答え、私も抽象的に聞きましたからそういうお答えだというふうに思いますが、しかし、今の地位協定の中でさまざまなそごが起こっている。
 冒頭、何でANKのニアミスの事件を申し上げたか、またRAPCONの返還を強く求めたか。私は、もう行動を起こさなければいけない。米側に運用の改善を求めます、あるいは綱紀の粛正を求めます、ずうっと言われ続けてきた。そしてまた、新たな基地が沖縄に、普天間の移設という形ではありますが、決定をされようとしている。この機に、今までの運用だけでは沖縄の県民や多くの基地周辺住民の皆さんの心配が晴れなかったことについても、真摯に検討すべきときに来ている、私はそのように思います。
 私たち民主党は、この地位協定の見直しの素案を今作成しようとしています。これは、先ほど申し上げたように、日米安全保障条約、これを私たちは認めている。そして、平和と安全を両国で、特にこの極東地域、まだまだ不安定な要素がたくさんあります。そのことを否定するものではありませんが、余りにも現在の状況とこの地位協定がかけ離れている、あるいは日本の主権が制限をされている。二五%条項なんというのもある。そういった中で、私は、日本の外務大臣としての河野大臣の決意を伺いたいものだというふうに思います。

○河野国務大臣 議員御指摘のように、私は日本の国の外務大臣として、日本国民の生命財産というものを守るために最善を尽くしたい、こう考えて職務に精励しているつもりでございます。
 今、議員がお話しになりました日米地位協定の運用の改善ということを、私はかねてから申しております。私は、日本にございます米軍基地の四分の三というものが沖縄に集中し、その結果、沖縄県民に大きな負担をおかけしている、そのことが精神的にも、また直接経済的にもいろいろな問題を沖縄県民の皆様方にお与えしているということを十分理解して、その上に立って仕事はしなければならぬ、こう考えておりますが、地位協定の運用の改善ということを私申し上げて、SACOの最終報告にございますように、運用の改善についてはもうその項目の数はかなり多岐にわたり、それは現実に合意がなされて、運用は改善されてきているわけでございます。
 私は、こうしたことを考えますと、できるだけ早急に、県民にとって、あるいは我が国にとってやらなければならない作業を実現するために、最もいい方法として運用の改善ということを考えているわけでございまして、県民の皆様方からさらにいろいろ御要望があれば、そうした御要望に真摯に耳を傾けるという気持ちでございます。

○原口委員 きょうは運用の改善というところから一歩もお出にならないようでありますが、なぜこんなことを申し上げるかというと、逐条できょう申し上げる気はありません、ただ、一つだけ、さっき環境の話をしましたが第九条、これはいわゆる人及び動物、植物に対する検疫並びに人の保健衛生に関しての条文であります。
 二十年、三十年、四十年前には想像もつかないようなグローバルな世界になっています。そして、人が動くことによって想像もつかないような病気、それも多く入ってきている。こういうことについても日本の国内法が適用されるように明記すべきだ。いろいろな争いが起こったときに、いや運用の改善でやっています。しかし、では、何に基づいて沖縄県民は、あるいは何に基づいて我が国民はその権利の侵害が起こったときにそれを回復すればいいのか。私は、そこは国と国との関係でありますから、明記をすべきだし、改善でできないところがあるということは、もう外務大臣百も御承知じゃないか。
 ボンの特別協定、ドイツにおいて、ドイツの国内法の適用が大幅に前に進んだのもそういう時流を受けたものだと私は理解をしているんですが、もう一回お尋ねを申し上げます。
    〔自見委員長代理退席、委員長着席〕

○河野国務大臣 ボンの特別協定のことをお話しになりましたけれども、ボンの特別協定は、まさに東西ドイツの統合という全く新しい状況を受けて、それまでベルリンを中心として非常に厳しい状況の中にあって、とりわけ厳しい地位協定がなされていた、その状況があのボンの特別協定によって、つまり、東西ドイツの統合によっていわゆる一般のNATO協定に近いものに改定をされたというふうに私は理解をしているわけでございます。
 議員は地位協定について御熱心に御議論をなさいます。私も、地位協定について、議員がおっしゃるように、全く耳をかさないではないかというつもりはございません。しかし、何が一番県民にとって不安を、あるいは県民の主張を早く具体的に実現することができるかということの一つの方法として、私は地位協定の運用の改善ということを提案して、それは現実、具体的なものになっているわけです。それは根拠のない話ではありません。運用の改善とて、これまた紙に書いた、はっきりとした根拠を持つものでございますから、その根拠に基づいて十分に我々の主張は主張できるわけでございます。
 環境の問題についても御指摘になりましたけれども、これも、確かに環境という言葉にはなっておりませんけれども、しかし、公共の福祉あるいは公共の安全という意味でこれは十分読めるというふうに私は実は思っているわけでございます。
 しかし、環境問題というのが、今議員がお話しのように、かつて想定されていたかどうかということになりますと、それはやはり昨今の環境問題の指摘というものは全く新しい指摘だというふうに私は思います。現在の地位協定で読めると私は思いますけれども、これを、よりはっきりと明確に読む、あるいは明確に指摘をするということが必要ではないかという気持ちも私の心の中にはございます。
 この問題については、私自身さらに検討をさせていただきたい、研究をさせていただきたいというふうにお願いをしたいと思います。

○原口委員 普天間の返還に向けて四つの審議会をつくって、そして跡地利用やさまざまな問題について今前進をしています。
 その中でも、跡地を利用するにしても何にしても、その基地には大変な汚染、これもつきものであります。その汚染というのは、やはりその原因となった人たちでないとわからない。だから、だれがだれの責任においてその跡地をクリーニングするか、こういったことも明記をしておかなければいけない。それを、地位協定の見直しではなくて、また別の形でやるということをお約束になるのであれば、またそれも一つの見解だというふうに思います。


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衆-予算委員会第三分科会-中林分科員平成13年03月01日

衆-予算委員会第三分科会-中林分科員平成13年03月01日

○中林分科員 日本共産党の中林よし子でございます。
 えひめ丸の事件は、米軍の想像を絶する無法かつ横暴な実態を明らかにしたというふうに思います。米軍は日本国内においても、安保条約と地位協定を盾にして無法な横暴を繰り返し、国民生活の安全と平和を脅かしています。私は、米軍岩国基地を拠点として中国地方に起きている幾つかの問題を取り上げて政府の見解をただしたいというふうに思います。
 まず最初に、米軍による危険な低空飛行、戦闘訓練についてでございます。
 広島県は昨年の十二月一日に、外務大臣と防衛庁長官にあてて要望書を提出しております。
 この要望書、ここにあるんですけれども、そこでは、
 本県をはじめとする中国山地で米軍機と思われるジェット機の低空飛行訓練の目撃情報が増加の一途にあり、平成十二年上半期、
これは四月から九月ですけれども、
 目撃実日数百二十五日、目撃回数五百三十回と過去最高の目撃情報が寄せられたほか、週末や休日における目撃情報もさらに増加しているところです。
  平成十一年一月十四日に日米合同委員会において低空飛行訓練に関する合意がなされておりますが、近年の週末や休日における目撃状況や、学校上空等での目撃情報が寄せられている実態をみると、この合意の意義や実効性に疑問を抱かざるを得ません。
  本年七月には、中国山地の訓練空域で訓練飛行を終えた米軍岩国基地所属の米軍機について部品遺失事故が発生したほか、さる十一月十三日には、北海道沖で米軍機二機による接触墜落事故が発生するなど、全国各地で訓練飛行に関わる事故が続いており、その危険性は明らかです。
  申すまでもなく、県民が生活している地域での訓練は、爆音による生活への支障や墜落による大惨事のおそれもあり、地域住民が抱く不安は計り知れないものがあります。
こういうことを言って、そして三点について要望しております。「米軍機の低空飛行訓練等の実態を明らかにすること。」それから二番目に「低空飛行訓練等を行わないよう措置すること。」三番目に「米軍機の飛行(低空飛行訓練を含む)については、航空法第八十一条が適用されるよう措置すること。」これを広島県として求めているわけです。
 外務大臣あての要請文でございますので、私は、最低、これは県民の本当に切実な要望だというふうに思いますので、政府はこの実現のために誠意を持って対応すべきだと思いますけれども、基本的なお考えをお伺いしたいと思います。

○河野国務大臣 米軍の低空飛行は住民の日常生活にも大変に影響を及ぼしているという意味の御意見が寄せられております。
 私どもは、米軍による低空飛行訓練が日米安保条約の目的達成のための訓練の重要な一環だということをまず考えなければならないということがございます。
 しかし他方で、米軍は訓練に際し、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきものであるということは言うまでもないわけで、日米両政府は、米軍の低空飛行訓練に関し、安全面に最大限の配慮を払うとともに、地元住民の方々に与える影響を最小限にとどめる観点から、平成十一年一月十四日に日米合同委員会におきまして、在日米軍が国際民間航空機関や日本の航空法に規定される最低安全高度と同一の飛行高度規制を用いることを含む六項目の具体的措置を取りまとめたわけであります。
 政府としては、個々の飛行訓練の内容等について、米軍の運用にかかわる問題でありますが、具体的な被害が生じる場合には、その実態を調査して対応をしてまいります。いずれにせよ、政府としては、訓練に際して安全面に最大限の配慮を払うよう、引き続き米側に申し入れていく所存であります。

○中林分科員 引き続いて米側に申し入れていくということなんですけれども、最近はいつ申し入れられましたでしょうか。

○藤崎政府参考人 私ども、アメリカとは随時連絡をとっておりまして、合同委員会というのも月二回ございますけれども、その他の場におきましても随時連絡をとっているわけでございます。具体的に今、どの時点でどういう申し入れをしたかということをちょっとお答えできる状況にございませんけれども、アメリカ側とは頻繁にこういう問題につきましては連絡をとっているということは申し上げられるわけでございます。

○中林分科員 広島県が具体的に昨年の十二月一日に要請されているんですから、その件についていつ申し入れたかというのをお答えいただきたいというふうに思うこと。
 それから、私は、さっき大臣がお答えになった平成十一年一月の六項目の合意事項、この中で、特に週末と日本の祝日には極力飛ばないようにする、こういうことなんですけれども、これを合意した以降の方が、土日それから祭日、そういうときに飛んでいる回数が加速度的に多くなっている、この現実を見ていただきたい。広島県が申し入れたときに、その資料がついていたというふうに思うんですね。二〇〇〇年、昨年ですけれども、上半期だけでも、土日祝日の目撃実日数は二十九日、それから目撃回数が八十二回。これは、その前の年丸一年間とほぼ同回数になっているわけです。さらに一年前に比べると、比べ物にならないほど多くなっております。
 だから、私は、少なくともこの六項目の合意事項、これが守られるよう、特に昨年十二月に広島県が申し入れた最低の要求、それをいつ米側に伝えたのかということと、それからこの六項目の項目の、特に週末など、今極めてたくさん飛んでいるということについて、どのようにこれから対処されようとしているのか、お答えいただきたいと思います。

○藤崎政府参考人 今御指摘の一昨年の一月十四日の日米合同委員会合意でございますが、これは、「在日米軍は、日本国民の騒音に対する懸念に敏感であり、週末及び日本の祭日における低空飛行訓練を、米軍の運用即応態勢上の必要性から不可欠と認められるものに限定する。」こういう合意でございます。また、この合意におきましては、「安全性が最重要であることから、在日米軍は低空飛行訓練を実施する際に安全性を最大限確保する。同時に、在日米軍は、低空飛行訓練が日本の地元住民に与える影響を最小限にする。」ということを合意したわけでございます。
 本件につきましては、私どもとして、日米間の極めて重要な合意であるという認識のもとに、昨年でございますが、当時のハムレー国防副長官が河野大臣を来訪しました際に、会談におきまして、河野外務大臣から、本件合意の遵守をぜひお願いしたいということを申し入れましたのに対して、ハムレー副長官から、その点は極めて自分も重要と考えるので自分自身の問題として見たいということを申しまして、その後、日米合同委員会の席上におきまして、アメリカ軍といたしましても状況の把握を再度行ったけれども、この合意につきましてはきちんと遵守しているという報告があった次第でございます。

○中林分科員 今のは昨年の二月の話で、広島県から要望書が出たのは十二月ですから、まだこれで具体的な話はされていないように思われます。
 そこで、私、大臣にぜひ、この合意事項がいかに守られていないかということで、このカラーの写真をちょっと差し上げてよろしいでしょうか。

○宮本主査 はい。

○中林分科員 今お見せしている写真は、これは広島県の芸北町の八幡小学校の金田校長が撮影されたものです。この小学校のすぐ上、それを計算した人がいまして、大体、地上二百二十五メートルのところを飛んでいるんじゃないかと。超低空飛行訓練をやっているということなんですね。それは昨年七月六日午前十一時半から十二時の間で、校長が、授業にならないということで、写真機を取り出して撮ったというものです。
 私、昨日、この金田校長にお電話をいたしました。最近いかがでしょうかという話をしたんですね。そうしたら校長は、毎日戦闘機が飛んでくる、地面すれすれで、授業の中断になってとても大変だ、こういう話をされました。それで、どうも考えるのに、学校が標的なのか、それとも、学校の真南になっているダムがあります、樽床ダムというんだそうですけれども、そして聖湖という人工湖があるそうですが、それを目がけて飛んでいるように思われてならない。あるときは二機、あるときは三機、戦闘機が来て、本当に恐怖におののいている。生まれたときからこういう爆音の中で子供たちが育つことを考えると、それになれること自体が子供たちの成長にとっていいこととはとても思えない、こういう教育者としての心の苦しみを吐露されておりました。一たん爆音で授業が途切れたのを立て直していくということは並大抵の努力ではない、このようにおっしゃいました。
 そこで、この六項目の合意事項を遵守すると決意をお話しになりましたけれども、一項目めに、学校だとか病院だとか、そういうところの上は避けて通るんだということをおっしゃっているし、それから日本の国内法、航空法ですね、これの高度を守る。人家のあるところは三百メートル以下は飛んではいけない、山だったら百五十メートルという規定はありますけれども、しかし、写真を見ていただければ、二百二十五メートルということで、見ていると地面すれすれだ、こういうことをおっしゃっているんですから、私は、こういう飛び方は完全に禁止されるよう日本の大臣として米側に毅然と申し入れるべきだ。少なくとも、この六項目の合意事項が守られていない、ここにかんがみては、守られていない事実、これを確認したならばぜひ中止を要求すべきだというふうに思います。
 だから、これまでは広島県あるいは各自治体が実態把握をして政府に申し入れています。先ほど大臣の御答弁で、実態把握にも努めるとおっしゃったので、まずこの実態把握をきちっとすること、そして、この六項目の合意が守られていないということが確認されれば、アメリカ、米軍に対して低空飛行の戦闘訓練をやめるべきだということを申し入れていただきたいのですけれども、いかがでしょうか。大臣です。

○河野国務大臣 実態が今おっしゃるようなことであるとすれば、これはやはり極めて問題だと思います。先ほども申し上げましたように、実態を、どういうことになっているかをしっかり調査して、もしそういうことであれば、私は別に今のお話を疑っているわけじゃありませんよ。疑っているわけではないけれども、もしそういうことであるとするならば、これはしっかり申し入れをしなければならぬと思います。
 できますならば、私どもが実態を調査する上で、今のお話の方から少し記録を協力していただければ大変ありがたいと思うんです。高度が二百二十五メートルとおっしゃったけれども、それは一体どの程度の精度のあるものかということについても、最低三百メートルと言っているのが、いや、二百二十五だということで議論をするわけですから、ここはやはりかなりしっかりとした数字も必要だと思います。それははかろうと思ってもそう簡単にはかれるわけではありませんが、少なくとも、見たところどのレベルで、例えばこの一カ月間に何時ごろどのぐらい飛んできたかということについても、もしお差し支えなければそうした資料をいただいて、御協力をいただければ、そうしたものも一つの資料として私もよく拝見をしてみたいと思うので、よろしくお願いをしたいと思います。

○中林分科員 米軍機が飛んでくる広島県の県北の自治体は、町長さんや村長さん集めてこの米軍の低空飛行から住民を守るための組織もつくっていらっしゃって、アンケート活動もやっている。それから、実際、芸北町の町長は毎日記録をとっておられます。それからこの校長も、いつでも、外務省の方から聞きたいとおっしゃるならば幾らでも協力はやぶさかでないというふうに思いますので、今の大臣のお言葉を私は信じて、ぜひ外務省としての実態把握をお願いしたいというふうに思います。
 そして、イタリアでケーブルカーの事故がありました。あの後、イタリアでもアメリカとの合意を結んで、毎日毎日、米軍の訓練はイタリアの航空法とマッチしなければ許可しない、そういう厳しい合意をしているわけですから、ぜひ日本でも住民の安全を守る立場から御努力をお願いしたいというふうに申し上げておきたいと思います。
 そこで、私は、夜間離着陸訓練、NLPの問題について次に質問をさせていただきたいというふうに思います。
 基本的な考えを大臣にお聞きしようと思いましたけれども、少し時間が押しましたので、ちょっと具体的な問題で夜間離着陸訓練の問題についてお聞きしたいんです。
 昨年九月に、岩国米軍基地と岩国市の間で、夜間離着陸訓練をやるときには一週間前に連絡するんだ、こういう合意があるんですけれども、それが守られなくて当日の通告でNLPが実施された、こういうことになっているわけです。
 日本共産党は、基本的には安保条約をなくしてほしい、そういうことを求めているわけですけれども、安保条約がある段階でも、NLPの元凶である横須賀の米空母母港化の返上とNLPの中止を要求しているわけです。それとは異なる政府の立場であったとしても、地元市とそれから米軍との約束事、これはやはりきちっと守るべきだというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

○藤崎政府参考人 今の議員の御指摘は、昨年九月のNLPに際しまして、訓練の通知が地元の岩国市等に対しまして直前になされたということについての御質問でございます。
 私ども、まずNLPにつきましては、可能な限り多くのNLPを硫黄島で実施するということをこれまでも米側に申し入れてまいりましたし、引き続き申し入れていく考えでございます。
 昨年の九月、御指摘のNLPにつきましては、天候上の理由で直前にスケジュールが変更になりまして、訓練の通知が、本来あるべき事前の通知が行われずに非常に直前の通知になったということは、極めて遺憾であるというふうに思っておりますし、この点につきましては、昨年九月に河野大臣が来日しましたコーエン国防長官に対しまして、NLP等につきましては地元住民の理解を得ることが必要であること、そしてできるだけ多くのものを硫黄島で実施するということについての申し入れを行ったところでございます。

○中林分科員 ぜひ約束を守るよう、要請を強めていただきたいというふうに思います。
 そこで、実は、このNLPの実施をやっているところで五つの市がございます。その市長が一堂に会して、ことし、このNLPの実施に対する声明文を発表されました。これは福生市、それから大和市、綾瀬市、岩国市、三沢市の市長、それぞれでございますけれども、そこでこういう声明になり、要望書も出ております。
 これは、外務省、防衛庁長官、それから施設庁長官、ここに申し入れをされております。昨年九月には、地元住民や自治体の先ほど言った意向を無視して夜間連続離着陸訓練が実施されたことに厳重に抗議するとともに、二度とこのような訓練を実施しないよう強く要請したところでありますということを言っており、今後、こういう住宅密集地でのNLPの訓練を行わないでいただきたい。特に、硫黄島でほとんどやるというようなことがあったんですけれども、最近は頻繁に本土の方でやられるようになったということに対して、私もじきじきに岩国市長に会ってお話をいたしましたけれども、自分自身がその訓練をやっているところに行って、これはとても耐えられない、だから市民から苦情が出るのは当然のことで、こういう住宅密集地の上でNLPの訓練はやはり中止していただきたい、こういう強い要請があったわけです。
 だから、この五つの市長の声明、それから山口県からも国に対して要請が出ておりますけれども、これについて大臣に、これは基本的に自治体とそれから五つの市長から出ている問題ですので、大臣のお考えをお聞かせいただきたいというふうに思います。

○河野国務大臣 実は、私が初めて選挙に立候補させていただいたときの選挙区が厚木であり大和であり綾瀬であったわけで、この地域のことは私なりに関心を持っております。
 もう大分昔のことでございますけれども、当時はこの基地周辺には私の仲間がたくさんおりまして、爆音を聞きに来いと随分言われて、爆音を聞きに、あるいは飛行機のおなかが見えるぞ、来てちゃんと見てみろと言われて、そうした経験も実は持っております。しかし、その当時は昼間でございましたが、今度のNLPはもっと遅い。そういう意味では日常生活に大きな影響もあるだろうということは十分想像もできますし、それなりに関心を持っております。
 今御質問のとおり、NLPは本来、日米間のいろいろな話し合いで、日本は硫黄島に施設をつくり、でき得る限りアメリカは硫黄島でそのNLPの訓練をやってもらうということで、一昨年でございましたか、かなりのパーセンテージ硫黄島が利用されたということがございますが、昨年の数字が全くどうも我々にとっては納得のできないような数字でございまして、硫黄島の利用回数は極めて少なくて、これでは地元の方々のこの問題に対する強い御要請があるのはよく理解できるというふうに思っております。
 このNLPにつきましても、先ほど北米局長から御答弁を申し上げましたように、私どもとしては、アメリカ側に累次にわたって申し入れをいたしておりますし、さらに、NLPについての立場というものは、地元の方々のお考えというものはアメリカ側に伝えなければならぬというふうに思っているわけでございます。
 繰り返しこういうところで申し上げるのはどうかと思いますけれども、空母艦載機の夜間離着陸訓練というものは、パイロットの練度維持及び向上のために重要だというアメリカ側の説明というものは、我々として十分これも理解できることではありますが、そのことと周辺住民の生活への影響というもの、双方をよく考えて、双方がそれぞれ成り立つような方法を考えなければいかぬ。
 その一つが硫黄島におきます訓練場の建設であったわけでございますけれども、この硫黄島におきます利用について、これはもう議員も十分御承知のとおり、その距離が遠いとか天候上の理由があるとかということで、必ずしも当初の我々が思っていたようなことにはなかなかなっていないのが極めて遺憾でございまして、私としても、またこうしたことについては関心を持って申し入れをしたいと思っております。

○中林分科員 米軍に対する訓練は必要だという大臣の基本的な態度というのは、考えは違いますけれども、私どももそうだろうと思うのです。
 ただ、NLPはアメリカ本土では人口密集地でやっていない。この間お聞きしたら、アメリカのサンディエゴというところでやっているのだとおっしゃるけれども、サンディエゴはその基地自体がもう膨大な、広大な土地でやっているわけですよ。そういうのと比較して、だから日本でもやってもいいのだみたいな話はいただけないなというふうに思いました。
 最後に、この岩国基地に非常に毒性の強いクロゴケグモというのが千匹以上も発見されて、駆除されております。このクモは、世界一毒性の強い毒グモなのです。かまれると、発汗、吐き気、目まい、動悸、麻痺、体の弱い子供や老人は死に至る、こういうふうに言われている非常に危険なクモなのですけれども、日本にはいないものが発見されたということで、これも山口県が政府に対して要望を出しておられます。
 私は、その中で、非常に重要だと政府に対して三項目要望されているのですけれども、それについてはぜひ受けとめてほしいということなのですが、具体的に言いますと、基地内の発見駆除地点、それぞれの駆除数、あるいは駆除の方法、踏んで殺したり、あるいは薬品をまいたりという話を聞いているのですが、それぞれどういう方法でどこの地点で、あるいは薬品をまいたらどういう薬品で、まいた範囲、こういうものを全部公表する必要があるというふうに思います。アバウトな公表はされておりますけれども、きめ細かい公表がされていないので、これをぜひ約束していただきたいというふうに思います。
 それから、政府が中に立ち入ってはいないのですね。米軍が調べたものを聞いているということになっておりますので、政府として基地の中に立入調査をして独自の対策をとっていただきたい。基地外にクロゴケグモが出ていないかどうかというのは、今のところ発見されていないだけであって、千匹以上も基地の中であるわけです。動物というのは動くわけで、幾らフェンスがある、何とかがあるといったって、出ている可能性も非常に強いということを考えた場合、国が責任を持って、県、市を援助しながら基地外の問題も対応していただきたい。
 そして、ほかの米軍基地での実態調査、これもぜひやって、再発防止も、日米合同委員会で協議するということを要請した。特に私は大切だと思うのは、日本政府として関係自治体との連絡窓口、これが防衛施設庁だ、いや、外務省だということでたらい回しにされる、そういうことがないように、この窓口はどこなのか、はっきりさせていただきたいというふうに思います。

○伊藤政府参考人 クロゴケグモでございますが、ただいま御質問にもございましたように、昨年の八月一日から本年二月十四日までの間に一千百七十五匹ですか、見つかっているということでございまして、岩国基地内の北西部、十三カ所のエリアで駆除されているということでございます。
 特に多いのは、そのうちの約千百匹というのは、駐機場付近の側溝とかマンホール等というふうに聞いております。個々のエリアでは具体的な駆除等をやっておるわけでございますが、米側に問い合わせたところでは、例えば側溝につきましては煙霧消毒、あるいは卵を発見した場合にはピレトリンという薬剤があるそうでございますが、それから先ほどの煙霧の場合はペルメトリンという薬剤でございます。それから、建物周辺とか側溝周辺の草あるいは茎葉、茎とか葉でございますが、そういったところにはクモの拡散を防止するための薬品でございますカルバリルという薬品をそれぞれ使用しているということでございます。もちろん、見つけた場合には、踏んづけて殺しているというふうなことも聞いておる次第でございます。
 現段階では、米軍の方でかなり専門家等も交えまして、引き続きなお対策を講じているということでございまして、御指摘のように、基地外に出ないように、私どもも米側の対応についてたびたび申し入れをし、またそれについて報告を受けているところでございます。
 それから、現地におきましては、この件はもともと米側から私どもの出先であります岩国防衛施設事務所を通じまして広島防衛施設局に通知があったところでございまして、地元県、市にも御通知を申し上げているところでございます。
 引き続き、そのような態勢で被害が拡大しないように米側にも十分申し入れをし、私どももできる限りの協力をしてまいりたいと存じております。

○中林分科員 時間が参りましたので終わりますけれども、空も陸も、本当は港の問題も実は質問したかったのですけれども、岩国港だとか徳山下松港は今軍港みたいな感じになっているので、港の岩国基地を拠点とするところでは、本当にこれで日本の国なのかと思うような事態が進行しておりますので、主権国家として外務大臣に、米側に対して、日本の国民の命と安全を守るために頑張っていただきたいと、当然のことですけれども要望いたしまして、質問を終わります。


  1. 2008/02/03(日) 19:48:29|
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衆-安全保障委員会-今川委員平成13年04月12日

衆-安全保障委員会-今川委員平成13年04月12日

○今川委員 社会民主党・市民連合の今川正美です。
 私は、今回提出された法案に入ります前に、一昨日の委員会で質問し損ねた点がございますので、一点だけまず冒頭、外務大臣にお尋ねをしたいと思います。
 例の米中の軍用機の衝突、墜落事故に関してでありますが、本日の新聞によりますと中国側も米軍機の乗員を全員解放するという記事が出ておりまして、ほっといたしております。前回申し上げましたように、できるだけ米中関係が険悪な方向にならないようにというふうに願っておりましたから、一安堵はいたしております。
 さて、この件に関しまして、御承知のように米軍のEP3偵察機は米国基地の所属であり、しかも嘉手納基地から発進をいたしています。
 この点に関しましては、実は琉球新報のことし四月三日の新聞で、東京国際大学の前田哲男教授が次のようなことをおっしゃっています。今回の米軍の行動は「極東における平和と安全の保持、日本の防衛というより、米国の国益を守る要素が色濃く、在日基地が野放しで米軍に使用されていることを表す。安保条約六条が定める極東の範囲は、中国沿岸域は含まないというのが政府の統一解釈であり、嘉手納基地からの飛行は六条に抵触する。」このように指摘をされているわけであります。私もそのように認識するのですが、この点、外務大臣いかがでしょうか。

○河野国務大臣 前田さんがいろいろお書きになったりお話しになったりしていることを時々私も読ませていただいております。
 そのキャリアを見れば、この手の話に相当専門的であられるはずでございますが、その専門的であられるはずの前田さんのお話としては、いささかこれは私には納得のいかない御指摘でございます。もうこの手の話は随分といろいろ繰り返し議論のあったところでございまして、例えば偵察空域についても触れておられますけれども、偵察空域というものがいかなるものを指しているのか定かではございませんし、いずれにせよ、今般の事故が起きたのは公海上であったというふうに我々承知をしているわけでございます。
 今般の米軍の活動は通常のパトロール活動であったというふうに承知をしておりまして、米軍がこのような活動を公海上で行うことは、御指摘の極東の範囲との関係を含め、日米安保条約上、何の問題もないというのはこれまでの法的な解釈といいますか、そうした面での定説であることは、もうこの御議論をなさっている方には、どなたにも御理解いただけているというふうに思います。

○今川委員 大臣の御見解として一応は受けとめておきますが、非常に気になるのは、今回のことで、米側の公式の、政府の考え方とはちょっと違うと思うのですが、いろいろなアドバイザーグループの中から、ややもすれば、これまで米中問題に関しては日本政府はいわば第三者的なスタンスをとってきたのではないか、もっと米中問題に関して積極的に関与すべしというふうな発言が随分見受けられまして、非常に懸念するところではあります。
 そこで今回、アメリカの新ブッシュ政権の対外政策について、特に特徴的に私が非常に懸念をしますのは、例えば対中国、それから対朝鮮民主主義人民共和国いわゆる対北朝鮮、あるいはロシア、この間の短期間の流れを見ますと、例えば北朝鮮に対しては、いわゆるペリー・プロセスあるいは枠組み合意ということを全面的に見直すというふうなことが新聞等でも報道されておりまして、せっかく冷戦が終わってからもう十年を超えておりまして、アジア太平洋地域、日本を取り囲む国際環境も、徐々にではあれ緊張緩和の流れというのが出てきた折に、米国の新しい政権がそういう、日本にとっても非常に重要な対外政策を修正したり、見直したりということが非常に気にかかります。
 これは私個人の推測にすぎませんが、例えばよく言われるTMD計画にいたしましても、アメリカのペリー元長官は、朝鮮半島が安定しさえすれば、日本にあえて配備をする必要はないのだということをはっきり断言なされています。しかし、政権がかわってから、恐らくアメリカの軍部や、あるいは国防総省あるいは軍需産業、そういったところの圧力があったのかな、巻き返しがあったのかなというふうに思えるところがあるのは、例えば、米国が中国と事を交えるということにはいかないにしても、そこそこの緊張感をいま一度つくり出すことで、BMDあるいはTMD計画を一つ例にとると、それを有効に推進できるのではないか、そういうことがうかがえるのであります。
 私が外務大臣にお聞きしたいのは、ややもすると、これまで日米間の中でそういう重要な対外政策を協議したり一つの物事を決めていくときに、まず米側からボールが投げられて、それが日本の憲法や法律に基づいてどこまで受けとめられるかどうかという、常に受動的な形でこの間推移してきたのではないか。事アジア太平洋地域における平和と安全の問題でありますから、もっと日本の側から、外務省などが中心となってもっと主導的に、主体的にアジア地域のあるべき平和の姿、枠組みというのをもっと積極的に提示をしていいのではないかというように思うのですが、その点いかがでしょうか。

○河野国務大臣 アメリカがアジア太平洋の地域の平和と安定というものに大きな関心を持っている、これも別に悪いことではない、否定する必要はないことだと思います。
 他方、今川議員がおっしゃるように、日本がもっと主体的にこうした問題について積極的に外交努力といいますか、そういうものをやることによって、アジア太平洋地域の平和とか安定とか繁栄とか、そういうものを目指すべきではないかという御意見であるとすれば、私は十分理解できます。
 ただ、御存じのとおり、例えばASEANプラス3、これはASEAN十カ国に日中韓が加わって、これはアメリカは入っていないわけですね。アメリカが入らなくても、そういうASEANプラス3というようなグループで、会合でアジアの平和、安定、繁栄、そういったものについて真剣な議論をする。とりわけASEANプラス3の会議のときには、プラス3の部分、いわゆる日中韓で首脳会談を行うということがもう定期的にといいますか、その都度首脳で集まって話をするということがもう定着をしてきていますね。こういうことは、私はやはりいいことだと思うのです。そういうところでそれぞれが、首脳がアジアの問題について話し合うということは、私はこれから先もどんどんと進めるべきで、行われるべきだと思います。
 と同時に、現在のアジアの安定の要素の一つは、やはりアメリカのプレゼンスというものがあることも、これも否定できないわけでございますから、それらについても十分承知の上で、さらに一層の安定とか繁栄とか、そういうことについて話し合うということは、これからもやっていくべきだと思いますし、それは定着をして、その話が進んでいるということを私は申し上げておきたいと思います。

○今川委員 私も、このASEANの問題に関しては、御存じのようにASEAN地域フォーラムというのが形づくられて、その中で、アジア地域における平和、安全保障のあり方が真摯に議論がもう既に始まり、定着しているということを私なりに評価をしておきたいと思うわけであります。
 さて、今回の法案で、これからの自衛隊のあり方、任務等についてどう考えたらいいのかということを御質問する前に、このアジア太平洋地域の全体的な問題なり、特に本委員会でも各党から御質問の中にありましたが、いわゆる集団的自衛権ということの基本的な考え方であります。
 これはもう釈迦に説法かと思うのですが、国連憲章が当初つくられる折には、集団的自衛権イコールというわけではありませんが、軍事同盟的なことを意味するこの集団的自衛権という概念は、最初なかったと思うのですね。
 ところが、ラテンアメリカ諸国あたりから、表現はちょっと妥当ではないと思うのですが、創設される国連というのは頼りにならないというのか、その間にどこかが攻めてきたときにどうするということで、アメリカに頼みたい、そういうふうな考え方、流れの中で、かなり唐突に国連憲章の中に個別的自衛権及び集団的自衛権という概念が導入されたというふうに私は理解しております。ですから、集団的自衛権とは何ぞやということの明確な定義が国連憲章の中にはないはずであります。
 そこら辺が、国連がもともと目指す方向、理想とした集団安全保障という言葉とよく似通っている面もあって、いわゆるあらかじめ敵を特定せずに、国際ルールに違反する、国際ルールを破った場合に、あくまでも平和的手段ということを大前提にしながら、さまざまな、非軍事的な措置もありますけれども、あくまでも大原則は、国連加盟国全体でこれに対処していくということが原則であったと思うのですね。
 これに対して、集団的自衛権というのはあくまでも、相手方がアメリカとは限りませんが、NATOも含めまして、まさに二国間あるいは多国間で軍事同盟条約を結びながら、ここで軍事的に対処していくということでありますから、国連の目指そうとした集団安全保障という概念と、いわば軍事同盟的なものを意味する集団的自衛権というのは、本質的に違うのではないかと私は思うのですね。
 その点を、国連憲章がつくられる過程を含めまして、今私が申し上げたことで間違いがないのかどうか、外務大臣、ちょっと御答弁をお願いしたいと思います。

○河野国務大臣 集団安全保障と集団的自衛権についてお尋ねでございますが、もう今議員が述べられましたが、もう一度整理して申し上げますと、集団安全保障とは、平和に対する脅威、平和の破壊または侵略行為が発生したような場合に、国際社会が一致協力して、このような行為を行ったものに対して適切な措置をとるということによって平和を回復しようという概念でございまして、国連憲章にはそのための具体的措置が規定されている、これが集団安全保障でございます。
 国連憲章第七章に規定されております集団安全保障制度は、特に国際連盟の失敗に対する反省に基づいて、国連の最も中心的な機能の一つとして規定されているというふうに理解しておりますが、集団的自衛権というのは、これは今お話がありましたように、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利を言うわけでございます。
 それで、集団的自衛権は、国連憲章の制定以前に既に地域的な相互援助条約を締結していた米州諸国などの主張を入れまして、起草過程において、集団的自衛権が国連憲章第五十一条で明示的に規定されるに至ったものというふうに解釈をしております。
 つまり、両者の違いについては、集団安全保障制度は、ある国が侵略などを行った場合に、当該国も加盟している国連自体の判断のもとに、軍事的その他の強制措置によって、こうした侵略行為を鎮圧しあるいは除去する制度であるのに対しまして、集団的自衛権に基づく実力行使は、国連自体が組織してとるものではなくて、国連が集団安全保障制度のもとで必要な措置をとるまでの間、武力行使を受けた国と何らかの連携関係にある国が、侵略を除去するために当該国の判断によってとるということが許容されている措置という点が異なっている。これはもう議員が御指摘になったとおりでございます。

○今川委員 そこで、これからの日本あるいはアジア太平洋地域の平和のあり方、安全保障のあり方ということに関してでありますが、私も今いろいろと、この冷戦が終わってから十一年間、湾岸戦争からコソボの紛争等に至って、いわゆる武力を投入してみて、これが米軍であれ多国籍軍であれ、武力を投入することで事がうまく解決したのかどうか。一〇〇%とは言いません。例えば、今のアルバニア系住民の一部が武装してマケドニアにまで入り込むというような事態も生じて、かえって事態が複雑困難になっている面もあります。そういった意味で、私は、これからのあり方というのはいわゆる紛争予防、予防外交に重点的にシフトをしていくべきだというのが私の考え方なんです。
 実は、この点に関しましては、一九八八年、毎日新聞によりますと、いわゆる竹下三原則というのが出ているんですね。当時の竹下総理ですが、一つは援助の強化、それから二つ目に文化の交流、三番目に紛争防止への積極参加ということを国連総会の中でもおっしゃっている。さらに、一昨年、これは河野外務大臣も出席をなさっているようでありますが、いわゆるG8の外相特別会合の中でも、いわゆる紛争予防の大切さ、これからの国際社会の中で紛争予防を最も重要にしながら臨んでいくべきではないかということが言われております。
 そういった意味では、九七年の統計によりますと、最近の戦争というよりも紛争というのは、国家間の争い事ということよりも、一つの国の中の民族同士とかいうことが随分ふえていまして、九七年統計だと、百三件の紛争の中に占める国家間紛争は十七件にすぎなかったという統計もあるわけであります。
 そういった意味では、やはり先ほど申し上げました国連のあり方、いろいろな面で改革がなされなければならないというふうに思うのでありますが、そうして見ますと、予防外交を基軸に置きながら、国連をいろいろな意味で抜本的に改革していく意味において、これまで日本政府もそれなりの努力はあったと思うんですが、この点は大臣、いかがでしょうか。

○河野国務大臣 紛争予防というのは、今、国際社会の中で、とりわけ先進国が最も関心を持つ問題だというふうに私は認識しております。
 一体、紛争というものはなぜ起こるか。今議員がおっしゃいましたように、民族間の問題もありますし、あるいは宗教上の摩擦もあります。あるいはもっと深刻なのは、貧困によって起こる紛争というものがございます。まだほかにもいろいろケースはあると思いますけれども、そうした紛争を予防するためには、例えば貧困を克服するための援助でありますとか、これはただ単に経済援助だけじゃございません、技術援助もあるだろうと思いますが、そうした貧困を克服するための手だて、これをどういうふうに考えていくかという問題もあると思います。
 それから、紛争が起こった後、なかなかそれが終息しない、どんどん深刻になっていくという問題を考えますと、そこには、例えば武器がどこからか渡されてくる、あるいは流れ込んでくる。あるいは、その武器を買うための財政力といいますか、金がどこからかそこへ回る。私どもG8の外相会議で議論をいたしましたときに大きなテーマになりましたのは、アフリカの紛争で、武器を買うための原資に例えばダイヤモンドが使われる。ダイヤモンドが不正に採掘されて、それがやみのルートで流れて、その金が資金になって武器が買われるというような問題がある。したがって、やみのルートで資金がそういうところに流れ込むことを何とか防ぐ方法はないかというような問題についても、相当突っ込んだ議論が今行われているわけで、これは一回のG8の外相会議で結論が出るというものでもございません。とにかくたくさんのケースがありますから。
 先般の九州・沖縄で行われましたときの外相会議では、例えば小型武器をどうやって規制するか、あるいはダイヤモンドの売買をどうやって規制するか、あるいは貧困の克服のためにどういう方法があるか、あるいはその結果非常に犠牲になる子供たちをどういうふうに救うかとか、そういった問題について議論する。恐らく、ことしイタリーでまたサミットが行われれば、イタリーのサミットの前に行われるであろう外相会議でも、紛争予防についてまた別のテーマが議論されるということになると思います。
 我々は、今お話がありましたように、やはり紛争予防というものをもっと集中的に議論して、それを具体的に進めていく。中には、今これも議員がヒントとなる御意見を述べられたように、国家の単位で考えて問題が解決するだろうか。これは小渕総理が人間の安全保障という概念を提唱されて、これは国連の中で、人間の安全保障、一人一人の人間の安全保障についてどうやってそれを守るか、こういう考え方もあるわけですね。ですから、さまざまな問題のつかまえ方といいますか、アプローチの仕方について、それはケース・バイ・ケースでいろいろなケースがあると思いますが、それをやっていかなきゃいけないというふうにも思うわけです。
 それからまた、紛争と一言で言うけれども、一体、紛争とはどういうものを紛争というか、あるいは紛争が解決されたという状況はどういう状況をいうのか。つまり、国境線が変更されそうになったものを押し戻す。それが押し戻された結果、もうそこで紛争が解決されたと言えるかどうかという問題もあると思います。
 長くなって恐縮ですが、もう今から三十年近く前でございますけれども、イスラエルにダヤンという大変な兵隊さんがいまして、このダヤンさんは飛行機乗りで、大変強くて、ダヤン率いる部隊というものはもう大変な強さだったんです。そのダヤンが、ある日、東京に来ておりまして、私は全くぶらっとホテルでそのダヤンと一緒にお茶を飲んだことがあるんです。いろいろな話をしましたが、もう天下無敵の部隊を率いているダヤンが、ミスター河野、武力で問題は解決しない、武力で問題は絶対に解決しないのだ、解決をするのは話し合いによって、納得によって解決する、納得しなければ問題は解決しないんだと。その人に言われて、私は、なるほど、そうだということをしみじみ思ったことがあるんでございます。
 これから先も、我々は、外交努力というものをやはりさらに一層強めていかなければいけない。しかし、問題が起こっているときには、力でそれを抑えておく、あるいは原状に戻す、そういう力もまた一方で必要で、これが全く要らない、こういうものを使わないで問題が解決するかというと、そうもいかないということもあるということを申し上げたいと思います。

○今川委員 もう時間もあと五分を切ったようなので、本当はこれから防衛庁長官にかなり具体的に今回の法案でお尋ねをしたかったのですが、もう一括してお尋ねをいたしたいと思います。
 私が、きょうわざわざ時間の大半を外務大臣の方に振り向けたのは、今紛争予防だとか、これまでのように長い間、軍事力に依拠していろいろな物事を解決していこうとする、そういう流れに対して、少なくとも日本という国は、この半世紀の歴史を踏まえて考えてみますと、国際環境も、冷戦時代に米ソが当時、非常に厳しい時代にあった、まだまだこれからでありますが、朝鮮半島でも、昨年六月にまさに歴史的な会談も行われている。もろもろの様子を考えてみますと、自衛隊をこれからどうするかという問題なわけですけれども、率直に申し上げて、今度のこの新しい中期防衛計画も含めまして、今の国の財政の非常に厳しい状況の中で財政事情も勘案しつつと書いてありますが、勘案しているのかなと思わざるを得ません。
 例えば、これは正式の文書ではないですが、アメリカの外交問題評議会という八十年以上の歴史を刻む有力なシンクタンクがございますけれども、数年前のレポートでも、長期にわたる兵器調達計画の中に日本を組み込むというくだりがあって、そういった意味では、例えば、今度の空中給油機、もう既に購入しているAWACS、あるいは、イージス艦でも大体七千トンそこそこの船でしたが、今度はいきなり一万三千五百トンの排水量を誇る、いわば軽空母の様相を呈した大型護衛艦を建造するんだ、あるいはこの御時世に戦闘ヘリを導入するとか、C1輸送機の開発にしても、P3Cの改良型にしても、飛行距離も六千五百キロあるいは八千キロというふうにどんどんやはり伸びていっている。
 そういった意味で、専守防衛と先ほどどなたかおっしゃいましたけれども、まさに専守防衛という基本的な考え方からしても、国際協力の名のもとにこういう事態があっていいのか。今の国家財政の逼迫した状況を考えると、非常にぜいたくな買い物が多過ぎる、私はそう思います。しかも、後年度負担という形で次々に、台所は火の車なのに次から次に新しいものに手をつけてしまうというあしき循環というのがあるのではないかというふうに私は思うのであります。
 そういった意味では、少なくとも八五年からこの十五年余りの間に、例えばアメリカ、ヨーロッパ、あるいはロシア、中国、いわゆる兵員、装備、国防費、そういったものが日本ほど水平で推移しているところはない。ほとんど三割から四割削減されていると思います。
 そういった意味では、日本の場合だって、自衛隊は、今度も予備自衛官あるいは予備自衛官補とかいう制度が設けられる。そうしますと、確かに陸上自衛隊は若干定数削減となっていますけれども、率直に申し上げて、定数割れをした分、下方修正しているにすぎない。もっと大胆に、少なくとも十年ぐらいの計画的な期間をおいて、まさに国際環境、先ほど外務大臣もおっしゃったように、アジア太平洋地域の予防外交を中心にした国際環境を整えつつ、計画的にもっと自衛隊も軍縮、縮減をしていくべきではないかというのが私の基本的な考え方であります。
 それで、今度の防衛白書にも盛られておりますし、今回の法案の中にも触れられておりますが、例えば、国民の側からは災害対策に対して非常に期待が大きいというふうに言われております。いわゆる雲仙・普賢岳から阪神・淡路の大震災、いろいろなところへ自衛隊も出ていっておりますけれども、それだったら、いっそのこと、国内外の重要な災害に対応し得るそういう専門チームというのか、そういったものを編成し、それに必要な装備を与え、そういうさまざまな災害に対応し得る訓練を施す、こういった形で、災害救助部隊みたいなものを自衛隊から切り離してやってみたらどうか。そうすると、自衛隊の中の人材活用も十分に可能ではないかという気がいたします。
 ただし、自衛隊の場合は、さきの委員会で私は申し上げたことがあったんですけれども、まさしく河野大臣がおっしゃったように、人間の安全保障ということは、人権です。人間の尊厳を十分に理解し、人権教育が行き渡っている個人であり組織でないと、こういう国内外の災害救助には対応できないと思うのでありますが、この点、防衛庁長官、いかがでしょうか。


  1. 2008/02/03(日) 19:47:55|
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